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サウナを目的に旅行する人、どんどん増えていますよね。全国にわざわざ足を伸ばしたくなる個性的なサウナがありますが、石川県小松市に「自然を満喫できるサウナ」の正解が誕生しました!!
それが、伝泊 小松に併設されたこちらのサウナです! 壁の一角がガラスに置き換わったかのような珍しい構造。
中からは周辺の素晴らしい自然を眺めることができます。とにかく心が落ち着く空間で、「ずっとここに入っていたい」と思わせてくれるサウナ室なんです。
目の前の川は水風呂になりますし、もちろん外気浴も最高。周辺散策や宿泊体験を通して、木と水と空気の美しさを思い切り味わうことができます。
「何もしないをする」と言いますか、都会の喧噪を離れ、観光名所に振り回されず、自然を求めて旅行する行き先としてベストな選択肢のひとつである『伝泊 小松 大杉谷川に佇む囲炉裏の宿』の魅力を取材してきました。
目次
泊まれる文化財 伝泊 小松に向かう道
『伝泊 小松 大杉谷川に佇む囲炉裏の宿』は、小松市街から車で30分、金沢市中心部からは車で60分の位置にあります。
新幹線を使い金沢を観光してから泊まりにやってくる人もいますが、今回は小松空港から最短距離で向かいます。取材では羽田空港から9:30のJAL便とレンタカーで移動しました。
JALのサ旅ダイナミックパッケージなら、伝泊 小松の宿泊予約とフライトチケットが同時に予約できて便利ですよ!
石川県の西南部に位置する小松市は、北西部には日本海、東には霊峰白山を望み、丘陵地と平野が広がる緑豊かな地域です。市街地を通り、美しい田園風景(小松市は米どころでもあります)や山々、川のせせらぎに心洗われながらドライブすると、お昼の12時前には伝泊 小松に到着できるでしょう。
ちなみに伝泊 小松は山間部にあるものの、生活道路がしっかり通っているので道幅も広く、運転しやすかったです。
こちらが『伝泊 小松 大杉谷川に佇む囲炉裏の宿』。約180年前の建築である国登録有形文化財『旧下里家』を改修した、文化を感じられる宿泊施設です。「文化財に泊まれるのはすごいけど築180年だしボロボロなんでしょ?」と思われるかもしれませんがご安心下さい。
オシャレで快適な客室!
他の部屋も伝統とモダンが融合した落ち着く空間となっています! 2021年5月に改修したばかりなので実際とても綺麗です。
すべすべのフローリングが敷きつめられた清潔な共有スペースには、この宿のシンボルでもある囲炉裏が。ここでは実際に料理を温めたり、暖を取りながら酒盛りをしたりできます。一棟貸しも可能で、周辺に民家もないので好きだけ宴を催せますね。
築180年の歴史を感じる木材の風合いや建築の面白み、そして現代の快適な宿泊環境を両立した施設がこの伝泊 小松なんです(周辺の素晴らしい自然については後述します)。
さあ、安心してくつろげる宿だと分かったところで、新しく作ったというサウナを見に行きましょう!!
秘密基地のような安心感と、半分屋外な開放感があるサウナ
囲炉裏のある部屋から縁側を通って外に出ると、川を見下ろす屋外デッキに出られます。大杉谷川のせせらぎを聞きながらゆっくりと過ごしたり、バーベキューもできるスペースです。
そんなデッキの端に、ありました。黒いサウナ小屋です。宿の雰囲気と世界観がマッチしているので、感情が途切れずにサウナに移動できます。
ドアは大人が軽く頭を下げてくぐるくらいの高さです。内部を見てみましょう。
大きな窓から陽光が差し込み、美しい森と川を眺められる開放的なサウナ室です。気持ち良い! めっちゃいい!!
こんな窓ガラスというかガラスの壁、見たことない!!
角に立つと上下左右の自然が目に飛び込んできます。サウナ室なのに、外にいるような不思議な感覚です。ここまで自然を感じられるサウナ室が他にあったでしょうか。ちなみに、天井の最も高い部分だと身長170cmくらいの人が直立できるようなサイズ感でした。
窓側からの眺め。サウナ室としては珍しい、段差のない構造だからでしょうか。開放感があるのに、なんだかとても居心地良くて落ち着きます。茶室のような空間をイメージして設計したんですって。サラサラした床材の独特な質感も、足裏にとても気持ち良いです。
外観もぐるっと見てみましょう。
外から見ても不思議な窓。美術館とかのセンスですよね。かっこいい。
建築的にも興味深いサウナです。
ストーブ自体は110度まで上がるポテンシャルを持っていますが、外気の影響もありサウナ室の温度はだいたい80度くらい。湧き水を使ったセルフロウリュで一気に体を温めるのも良いですが、このサウナ室は長居したくなる空間なので、ロウリュ少なめでゆっくり過ごすのもオススメです。
そして充分体が温まったら……
目の前を流れる川が水風呂です! 大杉谷川はとても美しく、程よく深い地点もあって水風呂に最適な川でした。
木漏れ日のもと、小川を眺めながらの外気浴。研ぎ澄まされた五感で豊かな自然を味わい尽くす。贅沢なととのい体験です。
もちろんサウナ関係なく川遊びをするのもOK。夏に人気の過ごし方です。
なお、ポンチョ、サウナハット、ガウンの貸し出しもあるので、水着だけ持ってくれば良いのも嬉しいですね。
豊かな自然環境、自然との境界を感じさせない心地よいサウナ室、そしてサウナ室と地続きになっている文化財の宿、どれもこの伝泊 小松にしかないものです。これらが組み合わさった体験は、きっと素敵な思い出になると感じました。
そんな伝泊 小松の運営管理を行っている栗本さんに、施設と小松の魅力をうかがいました。
栗本さんに聞く、伝泊 小松と周辺の魅力・過ごし方
ご案内ありがとうございました! どうして今回サウナを新設したんですか?
伝泊 小松の開業はコロナ禍まっただなかの2021年でした。
最近は「最終的な宿泊先」としてご利用下さる方も増え、カップルの方や学生さんは金沢を観光してから、ファミリーは福井の恐竜博物館を観光してからいらっしゃることも多いです。そんな皆さんに楽しんで頂いている、自然の中の有形文化財に快適に泊まれる魅力をもっと知ってもらうため、起爆剤としてサウナを作ったんです。
サウナがあるだけで足を伸ばすモチベーションが増えますもんね!! サウナのために来た人には、どんな過ごし方をしてもらいたいですか?
「“何もない”がある」なんて言葉がありますが、ここは本当に豊かな自然だけがある場所です。山あいにあって川も流れ、夏は名古屋や東京よりも暑すぎない快適な環境でもあります。だからこそ、伝泊 小松ではデジタルデバイスを手放して、自然を感じて一日を過ごすことができると思うんです。
静かに過ごしていると自然が奏でる音だけが聞こえます。目の前に広がる風景だけでなく、地元の木材の肌触りや香りなど、小松の自然を五感で感じられるはずです。
開放的な空間でそばには県道もあるのに、近隣に民家がないため本当に静かですよね! ここにいるだけで心が落ち着きます。
空も川も森も全てひとりじめできるのが伝泊 小松の魅力なんです。外気浴をしながら目の前の大木に触れて内面と向き合う方もいらっしゃいます。
ここは文化財のため、景観も手付かずで180年前のまま残されています。サウナが好きな方も、アウトドアが好きな方も、思う存分に自然のアクティビティを満喫してください。
E-バイクも無料で貸し出し! 湧き水へGo
近くにはキャニオニングやハイキングなど山のアクティビティもありますが、思い切り伝泊 小松周辺の環境を楽しみたい! という方には無料でE-バイク(電動アシスト付き自転車)を無料でお貸ししています。
え! 無料なんですか?
6台あるんですが、倉庫にしまい込んでいるとバッテリーがダメになっちゃうので使ってほしいんです笑
周辺では林の中を走ることができたり、ちょっとした登山道もあります。県道沿いには川岸に降りて遊べるスペースや広い公園もありますし、自転車で走っているだけでもとても気持ち良いはずです。
少し行くと「弘法水」という湧き水があるので、とりあえずここを目指すと楽しいと思います。名古屋から汲みに来る人もいる名水なんですよ。
雑味がなくてすっきりした味ですね! いつも飲んでいるペットボトルの水と比べても美味しい!!
私達もロウリュの水や、朝食のお米を炊く水などをここで汲んで使っています。
小松の人はホスピタリティ精神があるので、自転車で走っていて道に迷ってもきっと地域の人が助けてくれると思います。元気な若い人や、精神的には疲れたけど体力は余っている社会人の皆さんはぜひE-バイクのレンタルをお申し付け下さい。
大きなキッチンもあり、小松の食と酒を満喫可!
こちらは先程の湧き水で作った朝食です。すべて地元の食材ですし、季節によっては庭で育った山菜も使っています。
彩り豊かでおいしそうです!(取材時にお米とおかずを一部試食させて頂いたのですが本当においしかったです)
夕飯は、晴れていればウッドデッキでのBBQプランもあります。またキッチンは自由に使えますので、食材を買ってきてここで料理するのもオススメです。
近くのイオンモールまでは車で30分くらいですし、金沢経由でいらっしゃる方は近江町市場で新鮮な魚介類を調達するのがベストだと思います。
地元の食材を堪能したい方は、車で2~30分で行ける「こまつ木場潟」がオススメです。広くて綺麗な道の駅で、野菜や山菜、お菓子や米、お酒など地元の食材が勢揃いしています。小松は本当にお米もおいしいですし、山菜も珍しいものが多いので楽しんで頂きたいです。
みんなで料理をして、囲炉裏でスルメやおつまみを炙りながら地酒で晩酌したら最高ですね!
小松のおみやげ
色々な伝泊 小松の魅力を教えてくださりありがとうございました!
最後に、小松市で買って帰るのにオススメのお土産はありますか?
小松を代表する定番お土産と言えば『松葉屋 月よみ山路 栗蒸し羊羹』です。和菓子屋さんが多いことでも有名な石川県のなかでも名を知られていて、空港などにも売っているので迷ったらこれを買ったら間違いありません。
実際に食べてみたのですが歯応えが柔らかく、栗の存在感がすごかったです! さっぱりしていてとても食べやすいので、食べ過ぎ注意ですね。
個人的には徳田盛華堂のお菓子も好きですね。最高級の小豆を使ったあんこが美味しいんですが、甘さ控えめで上品な味わいなので、甘いものが苦手な方でも一度は食べてみてほしいです。『百万石大名きんつば』が、ちょっと良い配り菓子にオススメです。
空港でも買えると思いますが、松葉屋さんも徳田盛華堂さんも小松駅近くにあって店構えが素敵なので立ち寄ってみてください。
そして小松を代表する地酒と言えば『神泉』です。東酒造さんは、地元の水、地元の米、地元の酵母にこだわり、数々の受賞歴もある創業約160年の造り酒屋さんです。酒蔵を含む建物が国登録有形文化財酒蔵に指定されていますし、試飲や蔵見学も行われているのでぜひ立ち寄ってください。
小松らしいお土産にもなりますし、普通に囲炉裏端で飲みたいです!!
実際に伝泊 小松を訪れてみて、小松は「何もしないをする」場所かと思いきや、旅の醍醐味である「その土地にしかない景色や食や人を思い切り体感する」ことができる場所に感じました。ザ・観光名所的な場所が無いからこそ、土地の暮らしや自然のエネルギーを感じられると言うんでしょうか。街から離れて本気でリフレッシュをしたい人が求める旅の拠点に、伝泊 小松はぴったりだと思います。
もちろん金沢や福井県立恐竜博物館を経由して来るのもありですが、JALのサ旅ダイナミックパッケージで伝泊 小松に直行するサウナ旅も、個人的に強くオススメです。小松での暮らしと自然を全力で満喫したら、“何もない”はずがあっという間に時間が経っているはずです。
夏は気温が低めで過ごしやすく川遊びも楽しいですし、冬にはサウナ後に雪にダイブできるなど、四季折々の自然も楽しめます。サウナも頑張って作りましたので、ぜひ一度足を運んでもらえたら嬉しいです。
『伝泊 小松 大杉谷川に佇む囲炉裏の宿』施設詳細
HP:https://www.denpaku-kogei.com/
予約:JALサ旅ダイナミックパッケージ またはホームページから。
住所:石川県小松市大杉町寅110
電話番号:080-2144-3122(10:00〜18:00)
おわり
取材・執筆:勝山ケイ素