天然温泉アサヒ湯は、とかち帯広空港から車で25分の場所にある…
数ある星野リゾートの中でも特に異彩を放つ宿泊施設『青森屋 by 星野リゾート』、皆様ご存知でしょうか?
「のれそれ(※青森の方言で目一杯の意味)青森 ~ひとものがたり~」をコンセプトに、青森の祭りや方言などの文化を満喫できる温泉宿ということですが、
ここまでその県の魅力を一箇所に詰め込んだ施設は他に類を見ないレベルです!
サウナ視点から見ても、2024年4月には青森ねぶたサウナができ、サウナシュラン2024にもノミネートされた注目度。
第7代ねぶた名人の竹浪比呂央(たけなみひろお)氏主宰の「竹浪比呂央ねぶた研究所」で制作した、本気のねぶたなんですって。
馬と関わりの深い青森ならでは、ポニーの『のれ』くんがお出迎えしてくれたり、
本物のねぶたを前にホテル従業員さん達が踊って青森の祭りを体験できるショーが開かれたり、
青森出身の従業員さんが方言(津軽弁・南部弁・下北弁)で館内を案内してくれる『よぐきたねカウンター』があったり、

りんごをモチーフにした遊びがたくさんの『りんご収穫ラリー』(開催期間:2025年9月1日〜11月30日)
季節ごとに工夫を凝らしたアクティビティコーナーで楽しく遊べたり、
蛇口からりんごジュースが出たり、とにかく青森を感じるコンテンツが充実しているんです!!
目次
実際に取材に行きました
三沢空港から無料送迎バスで約20分とアクセスも簡単とのことでしたので、JALの飛行機に乗って取材に行ってきました!(※送迎バスは事前予約が必要です)
実際に泊まってみた結論として、青森屋 by 星野リゾートは青森要素と青森愛をいっぱいに詰め込んだ、家族で行きたくなる楽しいホテルでした!もちろん友人やカップルでも確実に楽しいです。
スタッフさんのアイデアでアメニティを入れるリンゴ型のカゴが用意されていたり、細かいところまで青森愛と人間愛が溢れています。
うわべだけではなくスタッフさんひとりひとりが青森県を本当に好きで、宿泊者に楽しんでもらいたいんだなと感じられて居心地が良いんです。
あと、炉端焼きもあるビュッフェが超おいしい!
ビュッフェだけでももっと話題になるべきクオリティで、とりあえず海鮮好きとサウナーには絶対にビュッフェ付きプランがオススメです。
「到着したらサウナに入って、ご飯を食べて、ショーを観たり遊んだりして、またお風呂に入って、まったり寝て、朝サウナしてからまた美味しいご飯を食べてお土産を買ってゆっくり帰る」みたいな極楽な休日を過ごせます。
家族や友人と全力で休んで癒やされたい、でもせっかくの旅行だし青森県らしさも満喫したいという人に絶対に来てほしい、青森屋 by 星野リゾートの魅力を紹介します。
サウナシュランノミネート『青森ねぶたサウナ』がちゃんと熱い
なんだかんだ言いましたがまず注目したいのが大浴場『浮湯』にある『青森ねぶたサウナ』です。
2024年4月に大浴場内に新たに作られ、同年11月のサウナシュラン2024にもノミネートされました。
その特徴はなんと言ってもこちら……
ガラスケース越しにどかんと設置されているねぶた『龍王』です。迫力がすごい!
「ラッセーラー ラッセーラー……!」
記事では伝わりませんが、サ室内にはねぶた祭りの笛に合わせたお囃子の音が響いています。
いえ、写真で見ると迫力がすごいんですが、実物を見た感想は「美しい……!」ですね。
第7代ねぶた名人の竹浪比呂央(たけなみひろお)氏主宰の「竹浪比呂央ねぶた研究所」が制作ということで、構造も色使いも繊細です。
「暗いサウナ内の間接照明としてねぶたはベストなのでは!?」と感じるくらい良かったので全国のサウナに設置してほしいくらいですが、やっぱり青森にあるからこそ、ねぶたのありがたみが有るというものですね。
静かな明かりに照らされ、遠くに聞こえる規則正しい祭り囃子を聴いていると、瞑想効果も非常に高く感じました。
特大サイズのフィンランド製HARVIAストーブには、ねぶたをモチーフにしたオリジナルのサウナストーンが置かれているのでそちらもお見逃しなく。
設定は90℃前後。ストーブが大きいおかげで部屋全体がしっかり熱くなって良いですね。
15分に1回、お囃子のボリュームが高まるとオートロウリュが放水され、しっかりアツアツになれました。
水風呂は地下水を使っているので肌触りも柔らかく、温度も15℃なのでとても入りやすいです。
とはいえ容赦ないジェット水流が出ているので、上級サウナーも驚くほど体がキンキンに冷えます(苦手な人は水流のない側でどうぞ)。
最後は池や森を眺めながらしっかりとととのうことができる、完璧なセッティングでした。
青森屋 by 星野リゾートにせっかく宿泊するなら、到着後すぐに入りたい良いサウナです。
湯上がりにはオロポならぬオロリン(オロナミンC+リンゴジュース)を飲むと、青森感がさらに増します。まろやかな味でおいしいので試してみてください。
オリジナルグッズの、金魚ねぷたと花笠をモチーフにサウナハットやステッカーもかわいいので、青森ねぶたサウナが気に入った人はお土産にぜひ買っていってください!
営業時間は、午前は6時~11時半、午後は2時半〜11時なので、朝サウナもオススメです。
大浴場『浮湯』も良いですよ
さて、先程ちらっと見えましたが、青森ねぶたサウナが入っている大浴場『浮湯』自体も半端ないです。
広々とした大浴場の、青森ヒバで作られた香り良い湯船には「あつ湯」と「ぬる湯」があります。
あつ湯が42℃程としっかり熱いのが個人的にかなり嬉しいところでした。
そして大きな池にせり出すような広い露天風呂が『浮湯』です。
源泉かけ流し、アルカリ性のとろみのある湯につかって池と木々を眺める時間は至福。
池には魚やトンボやアメンボが生息しており、自然を感じて体も心も疲れをとることができます。

提供写真:ねぶり流し灯篭(開催期間は2025年12月3日〜2026年2月28日)
冬限定の絶景雪見露天「ねぶり流し灯篭」もとても幻想的ということなので、これらからの季節が楽しみです。
ちなみに脱衣場も非常に広く快適で、子ども向けのアイテムの貸し出しもあります。
使い勝手も居心地も良い大浴場浮湯と青森ねぶたサウナで、昼も夜も朝も温泉ざんまいを楽しんだら絶対に最高です。
サ飯パワーが高すぎるビュッフェ
『のれそれ食堂 〜かっちゃのぬくもりご飯〜』は、青森屋 by 星野リゾートが誇る古民家風ビュッフェレストラン会場なのですが、このビュッフェ、サ飯としてのパワーが超高いです。
割烹着姿のスタッフさんが炉端焼きを提供してくれるので、青森の昔ながらの食卓の雰囲気を体験することができます。
ちなみにこの炉端焼き、本当にとても美味しいので無限に食べられます。
料理のバリエーションも豊かで目にも口にもとてもおいしい、ハイクオリティなビュッフェです。
味が濃い料理も多いので、サウナ後のサウナーとしても大満足。
そしてやっぱり、新鮮な海鮮料理をいくらでも食べて良いというのは、「青森に来て良かった〜!」と感じる瞬間で何往復もしてしまいました。
ザ・青森な、せんべい汁やリンゴのデザートもおいしいです。
ビュッフェが超良いホテルはそれだけで滞在の喜びが倍増するので、「誰か青森屋のビュッフェのこと教えてくれればもっと早く行ってたのに〜〜〜!」と思いました。
青森屋 by 星野リゾートに行く人は、忘れずにビュッフェ付きプランを選んでくださいね。
青森の四大祭りをぜんぶ知れるし元気ももらえる、青森屋スタッフ出演のショー
青森感を満喫できるのは、サウナとビュッフェだけではありません。
館内のシアター『みちのく祭りや』では、青森の四季の情景と祭りの熱気を表現するオリジナルのショーが365日毎日午後9時から開催されています。
これがかなりハイクオリティに青森体験をさせてくれて印象に残ったので、びっくりしたポイントを簡単にご紹介させてください。
泊まるなら絶対に予約して見に行くべきと断言できるくらいオススメなので。
まず、234人が座れる超大きい会場を見れば「あ、期待以上のショーが見れそう」と思うはず。このショー自体は10年の歴史があり、2022年にバージョンアップされた際に会場もこの形になりました。
予約が必要な有料プログラムながらも開演時間にはしっかり満員になりますので、知る人ぞ知る大人気コンテンツです。
まずは影絵のキャラクターと共に、青森のお祭り文化の説明をしてくれます。
青森を代表する4つの大きなお祭り、青森ねぶた祭、弘前ねぷたまつり、五所川原立佞武多、八戸三社大祭についても教えてくれます。
青森県に馴染みがなく「ねぶたとねぷたって何が違うんだっけ」という疑問を解決しないまま大人になった人には大変ありがたいコンテンツです。本当にファミリーにもオススメです。
プロによる津軽三味線の超凄いパフォーマンス(早引きと旋律の美しさで、津軽三味線が好きになります)や歌で祭りの開演が告げられると、

五所川原たちねぷた
青森県のそれぞれのお祭りを、目と耳で感じられるパフォーマンスが始まります。

弘前ねぷた
盛り上がりに合わせ、実際にお祭りでも使われた実物のねぷたが出現。その美と迫力に会場もどよめきます。

八戸三社大祭の山車と虎舞
各祭りの地域性やコンセプトについてもビジュアルで楽しく教えくれるので勉強にもなる時間です。
ちなみに、実はかなり凄いのが「お祭りパートの出演者が全員、有志のホテルスタッフ」ということ。
ショー以外の時間は普通にフロントなどで業務をしています。
青森出身の方は地元で習得した演奏やお囃子スキルをいかんなく発揮し、県外からのスタッフも一所懸命の練習で本気の演奏を見せてくれます。

青森ねぶた
有志のスタッフさんなだけあって、本当にお祭りの楽しさと迫力が伝わります。
一糸乱れぬ生音、生歌のパフォーマンスに本当に元気がもらえますし、「これは本場でお祭り本番も見てみたい!」と思わされました。
予想外のパフォーマンスや、想像以上にクオリティの高い光の演出、そしてお客さん参加のパートもあって、全く飽きない楽しい1時間でした。
お客さんも大満足。記念撮影をして部屋に戻っていきました。
もちろん実際の4つのお祭りと比べたら縮小版です。これをもって青森の祭りを理解したとは言えませんが、見れば伝わるスタッフさん達の青森愛と、本物のねぶたの迫力で、青森県の魂の片鱗を存分に感じられるショーでした。
絶対に見た方が良いです。
ホテル内で青森を感じて遊べる
浮湯やみちのく祭りやがあるホテル1階部分は『じゃわめぐ広場』と題し、他にも様々な青森コンテンツが配置されています。
お風呂やショート合わせたら屋内で一日ずっと遊べるホテルなので、極力移動を減らしたい人にはありがたいですね。
かの有名な『りんごジュースが出る蛇口』は大人にも子どもにも大人気。
おいしいので、通りかかるたびに飲まざるを得ません。
ジュースではなく生のリンゴが食べたくなったら巨大なりんごガチャガチャを回してくださいね。(りんごガチャガチャの開催期間は2025年9月1日〜11月30日です)
シーズンごとに替わるアクティビティも、かなり凝っています。
現在開催中の『収穫りんごラリー』は、パターゴルフやボルダリングや射的やバスケの道具が全てりんご型になっているんです。
見た目も手触りもとても良いので、思った以上に楽しく盛り上がれます。こういうホテル内遊びにありがちな「とりあえずやってるけど微妙な遊び」では全くない、こだわりと青森愛があるコンテンツなのでオススメです。
夜には『ヨッテマレ酒場』がオープンするので青森のお酒やおつまみを楽しむこともできますし、カラフルな浴衣を借りて屋内縁日のような気分で1日楽しめる場所でした。
ちなみに、館内だけでなく敷地が広大な青森屋 by 星野リゾートでは、庭園をお馬さんに引かれてお散歩する体験も行えます。秋は『紅葉りんご馬車』となっており、こちらも季節ごとに馬車のテーマが切り替わります。
青森は昔から馬との深い付き合いのあった土地。青森の自然を感じながら馬車でゆられるのも癒やされる時間です。
青森ヒバ風呂つき客室や『青森ねぶたの間』もオススメ
館内の紹介をしましたが、客室もとても良いのが青森屋 by 星野リゾートです。
特に青森ヒバで作られた浴槽浴室が香り高い、半露天風呂付き客室は、時間を気にせず温泉につかることができるので最高。
半露天なのでまどを開ければ開放感もすごいですし、気を遣わないのでファミリー旅行にもありがたいです。
深夜にゆっくり入る青森ヒバ風呂で旅の疲れを癒やしちゃってください。
さらに、青森屋 by 星野リゾートには1室限定のすごい部屋があります。それがこちら……

提供写真
『青森ねぶたの間』です。ほんとに部屋にねぶたがあります。

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しかも主室だけでなく、お風呂にも、

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寝室にも美しいねぶたが。文化体験としてとても楽しめる部屋です。
でも、これじゃあ落ち着いて寝られないよ〜と思ってホームページを見ると「眠れないほどの迫力を感じられる、ねぶた尽くしの設えです。」と書いてあったので、眠れなくても大丈夫そうです。
青森屋 by 星野リゾートならではの特別な思い出を作りたい方は、是非この『青森ねぶたの間』に宿泊してみてください!!
さて、朝起きたら、津軽弁バージョンのラジオ体操をして、浮湯に入って、
朝食も朝食でおいしい海鮮盛り沢山のビュッフェを食べてからゆっくり出発する。
1泊2日の旅行でこんなに癒やされるのすごいですよね。
オリジナルお土産も充実
青森屋 by 星野リゾートはお土産売り場も充実しています。
青森屋オリジナルの学習帳や、浮湯の温泉水とリンゴエキスを使ったスキンケア用品、もちろんオリジナルのお菓子や雑貨や文房具や入浴剤などなど、たくさんの面白いお土産がズラリとならびます。
どれもクオリティが高く、ここでしか買えない思い出になる商品ばかりで、物足りなさを全く感じない品揃え。お土産を買いに市街地や空港で右往左往する必要がないので非常に助かりました。
家族でゆっくり来たい、館内で青森をまるごと感じられる宿でした
今回は取材でお邪魔しましたが、青森屋 by 星野リゾートでの宿泊を実際に体験して「家族を連れて癒やされに来たい」と思える素敵な宿でした。
客室や浴室、お食事というホテルの中心的なコンテンツだけでなく、館内アクティビティがどれも手が込んでいて100%楽しめる宿は貴重です。
スタッフの皆さんの青森愛を感じられて、実際に青森の雰囲気を満喫できる青森屋は、どの星野リゾートに行くか迷っているなら最初に訪れてほしい、オススメのホテルです。
とにかく移動を減らしてゆっくり癒やされたい人は、ご家族やご友人とぜひ。
青森屋 by 星野リゾート 施設概要
公式HP:https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/aomoriya/
住所:033-0044 青森県三沢市字古間木山56
アクセス:三沢駅から徒歩15分。
三沢駅・三沢空港から無料送迎バスあり。
取材・執筆:勝山ケイ素