広島県

おりづるタワー

おりづるタワーは、原爆投下の爆心地すぐそばにあります。近隣には原爆ドームや平和記念資料館があり、観光途中に立ち寄るのに便利な場所です。広島の自然の豊かさ、そして人々の力強さによりうつくしく復興した広島の街並みが堪能できる、広島の新しいスポットです。

広島の新名所「おりづるタワー」に行ってみた!広島の魅力がたくさん詰まったスポット

広島の世界遺産「原爆ドーム」の目の前に建つおりづるタワー。そこは”広島”にこだわった新しい観光スポット。今回は館内の魅力をたっぷり取材させてもらいました。


おりづるタワーは、世界遺産・原爆ドームの隣にオープンした新しい観光名所です。

展望台、広島の名品が揃った物産館、観光や散策の途中に立ち寄れる「握手カフェ」など多様な施設が入った複合施設。

地元の魅力をアピールするとともに平和について考える、広島の新しいスポットです。

おりづるタワーの想いとは……

そんなおりづるタワーについて、広報の黒川さんにお話を伺いました。


広島の人からすると折り鶴は身近に感じるものだと、戦争や平和のイメージが強いと思いますが、タワーのネーミングもそこから生まれたんですか?

当初は「広島ピースタワー」の仮称でスタートしていたんです。
建物の改修が進むにつれ、残されたデッドスペースで何かできないか考えていたところ、社員の発案で「おりづるの壁」の取り組みが進みました。
来館者が折り鶴を折り、それぞれの願いを込めておりづるの壁へ投入……おりづるの壁は、そんな願いがこもった折り鶴で埋まったときに、この建物は完成する!
こんな願いから折り鶴が大きなテーマとなり、おりづるタワーという名称になりました。

広島では子どもの頃から折り鶴は身近な存在でしたね。

私の小学校では……学校の授業でも生徒みんなで折り鶴を折って千羽鶴にし、平和記念公園へ捧げたこともあります。私は子どもながら、折り鶴は「平和への願い」のために折っているんだと感じたほどです。

折り鶴って平和の象徴というイメージが強いですが、実は大切な人の幸せや健康、明るい未来など、さまざまなものが含まれているんですよ。

お話に出てきた「おりづるの壁」についてはのちほど詳しく紹介していますので、そちらをチェックしてみてくださいね!

館内1階は誰でも立ち寄れるエリア

おりづるタワー1階は、お土産が買える物産館とカフェが併設されています。

どちらも広島の魅力を堪能できるので、意外な発見があるかもしれませんよ!

物産館ではほかのお土産屋では購入できないものも!


物産館は取り扱っている種類が多くあります。今は約1,000種類あるんです。いわゆる定番と呼ばれるお土産よりも、変わったお土産が見つかるのも物産館の特徴ですね。


長年広島に住んでいる私も見たことないお土産がたくさん並んでます。


今だと広島ならレモン押しのお土産が多いと思うんですが、物産館では辛いもの押しで販売しています。


どうして辛いものを押しているんですか?


汁なし担々麵が広島は有名なので、そこから探してみるといろいろ商品があることがわかって取りそろえています。

 

みなさんも大好きな汁なし担々麵!物産館で販売されている辛いもの特集では、見たことがない商品もあり、辛いもの好きにはたまりません。

また、物産館は食品のみならず工芸品に力を入れているといった印象です。

例えば外国人観光客にも人気の折り鶴や折り紙。

こちらは折り鶴のストラップ! 色のテイストもかわいらしいですよね。

ほかにも折り鶴をモチーフにしたものから広島の名酒までさまざま!

普段使いできそうなものも豊富で、何といってもかわいかったです。

物産館でしか買えないお土産もたくさんありますので、お気に入りの逸品を見つけてみましょう。

握手カフェは地産地消を目指し、みんなが仲良くなれる

木のぬくもりが感じられる「握手カフェ」は、誰でも利用できるカフェです。

壁には多言語で「握手」という言葉が並べられています。

握手って魔法のあいさつだと思うんですよね。握手するだけでみんなと仲良くなれる!
それがいずれ平和へとつながっていくのかもしれません。

握手カフェはテラス席も設けています。目の前には緑豊かな広場と原爆ドームがあり、ゆったりくつろげるほか、ペット同伴も可能とのこと。

テラス席でペットと一緒に過ごせるのはうれしいポイントですよね。

カフェ店内はモダンでありながら、和を感じられるデザインになっています。天井にはたくさんの折り鶴が!

ランプシェードの和紙と折り鶴がマッチして、ステキな空間でした。


握手カフェでは、広島のものにこだわって提供しているんですよ。中でも人気なのが、もみじ饅頭ソフトです。

ソフトクリームにもみじ饅頭がトッピングされてる、斬新!

その下のナマチというチップスは、広島で作られたじゃがいもと塩を使った自家製ポテトチップスです。

 

もちろんドリンクも広島の味を堪能できますので、ぜひ!

おりづるタワーのメインスポット展望台へ

それでは、おりづるタワー自慢の展望台へ行ってみましょう。

展望台へは入場券を購入しなければいけません。入場券は1日券なので、1日に何度も利用可能。朝の爽やかな風景を堪能するもよし、夕日に包まれた市内を一望するもよし!

広島のさまざまな表情を楽しんでみるのもおすすめですよ。

展望台は心地よい風が吹き寄せるビュースポット

展望台は広島市街を一望できる景色が広がっています。後ろは鏡張りになっているので、こちらから景色を撮影するとパノラマビューが撮れるんですよ。

どうですか? 少し景色が広がっていますよね!

おりづるタワーの展望台のポイントは、ガラス張りになっていないこと! そのため、心地よい風が吹いて、とても気持ちいいスポットになっています。

ちなみにこの撮影方法は、来館されたお客様が試していた方法のようです。

様々な撮り方もできるのが、展望台の楽しみの一つですよ。

眼下には広島を代表する景色が!

おりづるタワーの目の前は原爆ドームです。
普段、原爆ドームを上から見ることはないので、とても新鮮な光景でした。

そして平和記念公園。晴れていれば宮島の弥山まで一望でき「原爆ドーム」「宮島」と、世界遺産を一度に2つ見られるのも展望台の特徴です。

そして旧市民球場跡地も展望台から見られます。

4枚目の写真ですが、何気ないビルの風景。
実はこの地に原爆が投下されました。

原爆ドームとは目と鼻の先の距離。原爆ドームが残っているのは、本当に不思議なくらいです。

展望台は、握手カフェで購入したドリンクや軽食を持って入ってもOK!
天気がいい日は、ピクニック気分でランチをする方もいらっしゃるそうです。

中央には折り鶴をモチーフにしたエリア

展望台から1つ下がった12階には、原爆ドームに関するパネルが展示されています。

おりづるタワーの特徴は、個々が「見て考える」ような展示になっていること。説明パネルは決して多くありませんが、写真や絵から訴えかけるものがあるので、自分ならどんなことを感じるのか、考えてみるきっかけにもなります。

この階は、展示と同時に楽しいエリアになっています。

折り鶴を操って広島市内を飛びまわったり、エアー折り鶴を折ってみたり。

ほかにも指定場所に立つと、折り紙が集まって人物画を描いてくれます。この人物画は、人によって配色も変わるようなので、友達同士でカラーを見てみるのもいいですね。

個人的におすすめなのが、折り鶴のトリックアート!

折り鶴がまるで宙に浮いているかのようですね。

さまざまな願いを折り鶴へ

自分で折った折り鶴を投下するエリア「おりづるの壁」。

折り紙は10種類あるデザインから、1枚100円で購入できます。
私がいただいた折り紙はこちら。

折り鶴の折り方がわからない方も、ムービーかアニメーションで折り方がわかるので、こちらを利用してみてください。

ちなみに実写ムービーの日本語版は広島弁! 広島弁を音声で聞くと、とってもおもしろいですよ。

さて、折った折り鶴は、おりづるの壁から投入します。

なんと、下はガラス張り!
高所恐怖症の私には、かなり難題でした。

折り鶴を投入すると、鶴がくるくる回ってキレイ!

ちなみに、投入した折り鶴は一定量溜まると取り出す予定。取り出された折り鶴は、再度折り紙に再生するそうです。

夜は大人の空間へ早変わり

展望台は夜になると「ROOF TOP BAR」へと変化します。

「ROOF TOP BAR」は夏季限定のイベントとして開催。こちらは入場料2,000円でウェルカムドリンクが付いています。

広島の夜景を楽しみながら、広島のお酒やおつまみが食べられるのが魅力。お酒が飲めない方も、ノンアルコールも用意されているので、ぜひ広島の夜景をバックに話を咲かせてみませんか?


おりづるタワーは、さまざまなイベントも開催しています。一昨年は「アキゾラBOOK TERRACE」と題した、広島蔦屋書店がセレクトした約200冊の本を用意した秋季イベントを開催するなど、季節に応じた様々な企画も実施しております。
楽しそうですね!

 

おりづるタワーは、広島の魅力が詰まった新スポットです。広島をもっと知りたいという方は、ぜひ足を運んでみてください。

 

おりづるタワー 施設詳細・アクセス

・公式サイト
https://www.orizurutower.jp/

・営業時間
10:00~19:00(ただし展望台への最終入場は閉館1時間前まで)

・握手カフェ営業時間
(月~土)10:00~22:00(LO 21:00)
(日)     10:00~18:00(LO 17:00)

※最新の営業情報・詳細は公式HPでご確認ください。

・展望台入場料(2023年4月25日~)
(一般)大人2,200円 中・高校生1,400円 小学生900円 幼児(4歳以上)600円
(一般団体:15名以上)大人2,100円 中・高校生1,300円 小学生800円 幼児(4歳以上)500円
(年間パスポート)大人11,000円 中・高校生7,000円 小学生4,500円 幼児(4歳以上)3,000円
(ひろしま謎解き街歩き)大人3,700円、中高生・小学生・幼児(4歳以上)3,300円

夜間営業「ROOF TOP BAR」チャージ料 1,500円 ※ワンオーダー制

その他の詳細は公式サイトをご確認ください。

・アクセス
広島電鉄「原爆ドーム前駅」下車、徒歩すぐ

 

取材・執筆:かつお