【東大生が解説】知的に思わせたいなら上野の科学博物館デートがおすすめ

デートってのは、知的に見せてナンボなんだよ! 今回はカップルに人気がある東京のデートスポット・上野動物園……ではなく、その近くにある国立科学博物館で女性に賢さアピールするテクニックを伝授します。東京大学に通うライター・りょーすけのIQが炸裂するかどうかは置いといて。国立科学博物館は東京都内でも有数の博物館なので、恋人と行ってもきっと楽しいはず。

 

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こんにちは。高学歴です。東京大学2年生の高野りょーすけと申します。

皆様はデートをするとき、どこに行かれますでしょうか?

映画や遊園地に水族館……夏であれば、海水浴に出かける方も多いかもしれません。

しかし、海水浴場でビール瓶片手に「ウェーーーイwww夏最高wwww」などと言いながら打ち上げ花火をお尻に向けて発射すると、意中の人に「こいつ、アホなのかな?」と思われる可能性があります。やはり異性には「知的だな」と思わせなければいけません。

そこで今回僕が紹介させていただきますのは、「相手に無理やり知的だと思わせるデートコース」です。

「相手に無理やり知的だと思わせる」の時点でやはり「こいつ、アホなのかな?」と思われる可能性が無いとは言えませんがご安心下さい。この記事を見れば誰でも知的なデートができるよう、高学歴の僕が解説させていただきます。

童貞の癖に上からで大変申し訳ございません。

 


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さっそく上野へ

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最初にやってきたのは上野恩賜公園です。

恐らく、公園の名前を聞いて皆様が「デートコース」をイメージなさるのは、こちらの

 

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上野動物園かと思われますが

今回向かうのは

 

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国立科学博物館です。

明治10年に創立されてから、年間200万人以上の方々が訪れるこちらの博物館。

国立の唯一の総合科学博物館でもあり、人類の英知と歴史が凝縮されたスポットです。小さい頃に行かれた方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

実際、僕自身は一人でよく行く(童貞なので)のですが、若いカップルの方たちを見かけることは決して多くはありません。

そんな科学博物館もデートスポットにもなり得るということを、何とかお伝えできればと思います。

 

ちなみに、通常の入場料は620円なのですが、パートナーシップに指定されている大学の方は、無料で入館できます。

大学一覧:http://www.kahaku.go.jp/learning/university/partnership/01.html

もちろん我が母校の東京大学もばっちり含まれています。東京大学に入学して本当に良かった。

 

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館内は、日本列島の歴史について展示されている「日本館」、地球史や科学技術を堪能できる「地球館」の2つに別れております。

 

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まずはこちら。入館してすぐのところで、「フーコーの振り子」を見ることができます。

振り子は、天井からおよそ20mの長い糸で吊るされているのですが、まずはデートの前菜として「知的解説」を足していきましょう。

 

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「これは地球が自転することを実験的に証明した画期的な装置なんだ。振り子は本来土台が回転していようがいまいが同じ方向に振れ続けるのだけれど、僕たちが今いる地球が自転しているために、見かけ上では振り子の振動面が少しずつ回転していって、このことがまさに地球の自転を示す1つの根拠だと説明したのが、かの著名なレオン・フーコーだね。振動面は北極だと1日あたり約1回転するのだけれど赤道に近くにつれて回転速度が遅くなっていき、要はどういうことかというと緯度の sin に回転の速さが比例するということだから、この場所の緯度で計算すると41時間で約1回転というわけ。地球ってめっちゃロマいよね(ロマンチックだよね、みたいなこと)」

ぐらいに、解説してあげましょう。この時点で「やだ、この人ひょっとして知的なのでは……?」くらいに思って頂けるかと存じます。

 

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続いて「日本館」から見て参ります。

 

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まずは「自然をみる技」フロア。

正面には、明治期に日本で初めて導入された天体望遠鏡であり、重要文化財にも指定されたトロートン望遠鏡が展示されています。

フロア全体では、世界、果ては宇宙に対する日本人の探求の歴史について深く知ることができます。

 

例として、暦の歴史を「知的ふりかけ」をまぶしながらふり返ってみますと

 

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「暦の改定のために天文学が活発に研究されていた江戸時代では、上のような紙張子製の天球儀が作られていたんだよね。そして天文学の第一線に居たのが、かの有名な時代小説『天地明察』の主人公にもなった、渋川春海氏なんだ。そもそもなぜ改暦の必要があったかと言うと、当時の日本で使われていた「宣明暦」は、月と太陽の動きを加味した太陰太陽暦だったんだけど、平安時代に唐から取り入れられて以降、実に800年以上の間大きく見直されることがなかったし、もともとは唐に合わせて作られたもので、長い年月の間に現実の天体とのズレが生じていたんだよね。改暦って、天との真剣勝負とも言えるし、こうやって見てると、20数年にわたる渋川氏の苦闘に、自然と思いを馳せちゃうよねw」

この辺で確実にデート相手は「知的ビーム」にメロメロになっているかと思います。全身にIQを感じさせてあげましょう。

 

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つづきまして、「日本人と自然」フロア

僕たちのご先祖は4万年ほど前に日本列島に誕生したとされており

 

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狩猟・採集生活が中心であった縄文人からはじまりまして

 

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大陸から日本に渡来し、水田稲作の技術を伝えた弥生人や

 

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2万年前に沖縄に住んでいたとされる港川人を見ることができます。

 

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港川人の小柄で細い上半身は、安定しない採集狩猟生活を示し

 

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頑丈な顔立ちは、硬い食物を食べていたのではないかと言われています。

骨から当時の生活を浮き彫りにしてしまう現代科学の偉大さに、驚きを禁じえません。

 

kokuritsu-17移動する途中に広場がありますので、休憩をはさむと良いです。

 

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地球館は日本館よりもさらにダイナミックです。

 

kokuritsu-19最上階には何十種類もの剥製が贅沢に置かれ、大迫力なフロアが演出されており

 

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僕の大好きな、ゴリラもいます。

一度でいいからゴリラと握手をしてみたいのですが、一説によりますと推定握力は500kgらしいので、虫の居所が悪いときだと手を粉々にされるかもしれません。

 

kokuritsu-21「科学技術で地球を探る」フロアでは、科学現象を直感的に体験することができます。

 

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ここで特に興味をそそられるのが紫外線の体験コーナーです。

 

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僕たち人間から見たモンシロチョウは、オス・メスともに上の写真のようになっていて、区別することがやや難しいのですが

 

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蝶やハチなどの昆虫には、モンシロチョウがこのように見えているのです。ここでも「知的スパイス」をふりかけておきましょう。

「これは、人間における可視光領域の光の波長が400nm弱〜800nm弱であるのに対して、昆虫はその範囲外である紫外線(波長10nm〜400nm弱)を捉えることができるからなんだよね。
内容は高校物理までの範囲にすぎないけど、より視覚的に紫外線を僕たち人間が理解できるように見せるというのは、よく考えられた装置だよね。ちなみに、一般的に使われているセンサーでは何故赤外線が多いのかと言うと」

 

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「光は波長の短い方から順番に、紫→藍→青→緑→黄→橙→赤と名付けられているんだけど

長い波長である赤外線は広範囲に散乱しづらく、比較的直進性があるんだよね。そしてたいていの物質に対して透過性をもっているから、センサーへの応用がし易いってワケ!」

もう「ジョッバー!」っていう感じになってると思います。

童貞なので勘ですが。

 

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奥の展示には、零式艦上戦闘機二一型(改造複座機)、いわゆる零戦が置かれていますので、記念撮影をしておくと良いでしょう。

 

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「地球史ナビゲーター」では、日本初の恐竜骨格となったアロサウルスの化石とともに、360度設置されたスクリーンで138億年分の宇宙を見ることができます。

全ての根源である宇宙について会話が弾めば、極めて聡明で英明なデートとなるのではないでしょうか。

 

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「ビッグバン」や「宇宙は今も膨らんでいる」などは、聞いたことがある方もいらっしゃると思います。「宇宙の話」は「ロマンチック気取り」及び「知的気取り」両方に対して有効な手段ですので、ここでも「知的バズーカ」をお見舞いしておきましょう。

「宇宙研究の大きな契機の1つとなったのが、ハッブルの法則なんだけど、ハッブルは巨大な望遠鏡を使って研究を進めて、遠くにある銀河が僕たちから遠ざかるような動きをしていること、そして銀河の速度が僕たちとの距離に比例することを突きとめたんだよね。銀河は星の集まりと考えてれば良いんだけど、僕たちがいる天の川銀河以外にも、宇宙にはたくさんの銀河があるとされていて、その数ってどれくらいだと思う?答えはなんと7兆個。宇宙ヤバいよねww」

 

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そしてすかさず、今度は知的ポエムをお見舞いしましょう。

 

「宇宙に散らばり、今も遠ざかる動きをみせている莫大な数の銀河…
逆に、時間をさかのぼればすべての天体は元々1点に集まっていたのではないか…
その時の宇宙は小さい超高温の火の玉のような存在で、それが爆発して現在の宇宙ができたとするのが、ビッグバン宇宙論……

宇宙は今後、どうなっていくのだろう……

膨張が無限に続く「開いた宇宙」か、どこかで膨らみが止まり縮んでいく「閉じた宇宙」か……

僕と君との関係は今後「開く」のか「閉じる」のか、どっちなんだろうね?」

 

 

「Twitterで書いてろよ」とツッコまれそうなくらいにポエミーな内容ですが
意中の人は既に「知的バズーカ」によってメロメロになっているはずなので、強引に押し切れるはずです。どんどんポエムって行きましょう。

 

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宇宙について理解を深めたあとは、腰がぬけるほど長い牛の腸と写真を撮り

 

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地下3階「自然のしくみを探る」へと行きましょう。

僕たちの世界を支配する種々の法則について、学ぶことができます。

 

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電気を作るゲームがありましたので、女の子が近くにきても気にせず、思い切りハンドルを回すと

 

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1.98 A(アンペア)の発電に成功いたしました。

これぐらいの電気を人体に流せれば相手が誰でもぶっ殺すことができます。

 

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「人って、本当にもろいよね……」

「カんタんにコワしてしまいそうダよ……」

と繊細な人間である事をアピールしておきましょう。所々、カタカナを挟むと余計に繊細というかサイコパスっぽい雰囲気が出ておすすめです(何故ならサイコパスには知的な人も多いから)

 

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この「物質の最小単位は原子ではない」という言葉も良いですね。

量子論が絡む世界になるのですが、この辺まで来ると相手は完全にこの「知的デート」でメロメロになっている事かと思いますので、トドメを刺しておきたいと思います。耳元でささやきましょう。

 

「僕は、君と最小単位になりたい」

 

冷静になって考えてみると、何かを言っているようで何も言っていない中身ゼロの口説き文句ですが、相手もなんだかもうよくわかんなくなってると思いますのできっと大丈夫です。

以上、高学歴が上野、国立科学博物館よりお届けしました。

全体的に皆さまに不快感を与える記事で恐縮ですが、

上野国立科学博物館は本当に良いデートスポットなので是非皆さんも遊びに来て下さい。

 

上野国立科学博物館
住所:東京都台東区上野公園7−20
参考サイト:http://www.kahaku.go.jp/