旅行好きの皆さんこんにちは。ご当地サウナ委員会です。

今日は、船に乗って香川県の小豆島にやってきました。

乗ってきたのはヤドンのフェリーです。

香川県名物のうどんとポケモンのヤドンで韻を踏んだコラボレーションですね。

小豆島西部への最短ルートとして高松港からのフェリーに乗ると、こちらの土圧港(とのしょうこう)に到着します。(岡山県新岡山港からのフェリーでも簡単にアクセスできます)。

そして船着き場からすぐ、本当に笑っちゃうくらい目の前(100m)にある宿がこちらのオーキドホテルです。

この小豆島到着後最速で行けるホテルに2024年4月、とても特別感のある温泉・サウナ施設ができていたんです!

島湯(しまゆ)です。

なかなか香川県にご縁がなかったご当地サウナ委員会ですが、スタッフがたまたま別件で通りかかり、お風呂が良すぎて慌てて取材をお願いしたところ快く受け入れていただけました。

本当に、小豆島に来たら本当に絶対に忘れずに立ち寄ってほしい施設なんです。

ブルーボトルコーヒーやAesopの店舗デザインでも知られる長坂常氏がデザインした「半建築」の浴場でつかる自家温泉は格別。

そして新築で清潔&美しい3段のサウナ室を温めるのは、フィンランドから小豆島に初上陸したSAWO社のタワーヒーターです。

賢明なサウナーの皆さんは、このタワーストーブがあるサウナのクオリティをよくご存じですよね。オートロウリュもあってしっっかりアツアツです。

小豆島の空気を感じながらととのう時間も理屈抜きに最高。

この島湯を、ハイシーズン以外ならタイミングでひとりじめできちゃったりするんです! 島なので。

都会を離れた旅先の温泉として理想過ぎませんか?

実際に入浴してみて、とにかく島の玄関口に良い温泉・サウナがあるということに、旅をもっと良いものにしてくれるパワーを感じたんです

旅先に到着してから観光になだれ込むあのバタバタ感、嫌いじゃありませんけど、やっぱり非日常に切り替わる余白の時間があると良いですよね。

島湯は恐らく日本で一番港に近いサウナです。島に着いたらまず入って、帰りも船が出る直前5分前まで入浴していられます。これからの旅を想像したり、旅の思い出を振り返ったりしながら温泉につかってサウナでととのったら、小豆島旅行がもっと特別なものになるはずです。

小豆島の冒険の始まりと終わりのセーブポイントになる『島湯』をご紹介します。

芸術の島の玄関口にある非日常空間

小豆島は瀬戸内国際芸術祭の開催場所のひとつです。

その玄関口で非日常のアートを感じてもらえるようにと、オーキドホテル「小豆島温泉塩の湯」を世界的建築家・長坂常氏監修のもと全面リニューアルして島湯が誕生しました。

ブルーボトルの店舗デザイン、と言えばピンとくる人も多いかもしれませんね。建物好き、芸術好きにはたまらない空間でお風呂に入れるというわけなんです。

古い建築と新しいスタイルを融合させ、未完成にも見える空間の使い方を使用者に自由に委ねる「半建築」の空間デザインです。

サウナ以外のことはよく知らないご当地サウナ委員会ですが、とても非日常感というか、今まで踏み入れたことのないタイプの温浴施設で新鮮な気持ちになります。楽しい。

通路もコンクリートや配管がむき出しで秘密基地みたい。

ワクワクしつつも怪しい雰囲気に若干緊張して進んでいくと……

温かみを感じるレンガ調の壁&のれんが見えてきてとてもほっとします。この安心感、セーブポイントっぽくないですか?

この先にあるお風呂への期待感が増していきます。

脱衣所は無駄なく使いやすい空間。ドライヤーの位置がとても良いですよね。

大きめロッカーもあるので旅行者も安心です。

とても美味しい冷水機の水を飲んだら早速入浴していきましょう!

半建築の浴室で、島の温泉につかる贅沢

お風呂の中はこんなかんじ。

赤いタイルが壁の途中までしか貼られていない不思議な空間ですが、天井が高いからかタイルの色合いが美しいからか、とても落ち着く印象をうけました。

コンクリートむき出しの未完成部分と、丁寧に施工されたタイル部分でサインが二分されているのも「半建築」のなせる技。

これから始まる旅の無限の可能性を暗示しているんでしょうか。どうなんでしょうか。ひとりひとりが考えながら入浴しましょう。

島湯のお風呂は2種類。

塩化物泉の「塩の湯(温泉)」と、小豆島の水脈から引き入れた水道水を沸かした「あつ湯」です。

塩化物泉は、殺菌効果、保温効果、美肌効果が期待できると言われており、自家源泉150mの深井戸からくみ上げています。

島に優しく温めてもらっているような幸せなお風呂です。あつ湯も広いのでかなりくつろげます。

洗い場もオシャレで、背が高い風呂イスは腰に優しく、シャワーや足もとの段差も使いやすい配置です。

そして個人的に特に「良い気分になる〜〜〜〜!」と嬉しかったのがこちら、

同じ瀬戸内海を臨む広島県尾道市の高級ホテルベラビスタ スパ&マリーナ 尾道からアドバイスを受けて導入したというボディソープとシャンプーです! 清涼感のある柑橘系の本当に良い香りでした。

浴室のシャンプーが良いと入浴体験のクオリティが爆上がりしますよね。

湯船も洗い場も大満足で、サウナに入らない人にもオススメできるお風呂でした。

サウナと水風呂は質実剛健で完璧

本題のサウナを見ていきましょう。

まず、サウナーが作った新築サウナって良いですよね。

綺麗でしっかり熱いサ室です。3段あるので好みに合わせて体感温度を選択できます。

上から見ても美しい。

SAWO社のタワーヒーターを小豆島で導入したのは島湯が初めてだそう。

「フィンランドからすごいストーブを輸入しました!」と興奮気味だったので、しっかりサウナーが作ったサウナという安心感があります。

オートロウリュのおかげで湿度も温度も完璧でした。

水風呂は、写真だと屈折でわかりにくいですがかなり深さがあるので一気に体を沈められます。

チラーでしっかり冷やされておりサウナーにも大好評だそうです。

水風呂が苦手な人も、ととのい室の手前に大きなシャワーが設置されているので大丈夫。

この配置も動線もシャワーの大きさも完璧でありがたいですね。

小豆島の空気を感じながらしっかりととのいます。

島は静かで、空気も美味しく、気候的に湿度も低めで本当に良いんです。

外から見えないようブラインドはありますが、しっかり風も入ってきて島の空も見えています。

耳を澄ませて瀬戸内の空気を感じてみて下さい。

すぐ近くの港を出入りするフェリーと人の移動、島の生活の息づかい、どこまでも続く瀬戸内の空と海。深いため息が自然と漏れ出してくる、そんな島の景色が浮かんでくるはずです。

これから観光する人は旅行計画に思いを馳せて、帰りに立ち寄った人は楽しかった思い出を整理して、それぞれととのう時間を過ごす。いや、良いサウナと良い水風呂でととのってるし何も考えなくても良いですね。

芸術の島・小豆島の玄関口で、日常と非日常を切り替える最高の休憩場所になってくれるサウナでした。

ちなみに、個人的にはととのい椅子がPPバンド系の素材で固く感じたので、お尻がデリケートな方はMyサウナマットを持参して敷くのがオススメです。

サ飯も充実で今後も拡大予定

さて、オーキドホテルは全国・世界中から瀬戸内、小豆島にお客さんを呼ぶために、2年後のリブランディングオープンを目指し、島湯だけでなく客室(島泊)やレストラン(島飯)も新しく準備中です。

全国の誰もが「島」と言われて真っ先に思い出す島に、小豆島がなっていくのかもしれませんね。

そんな『島飯』の完成を待たずとも、島湯に出たあとはオーキドホテルの現レストランうまげなもんで美味しいサ飯にありつけます。

観光に来たら小豆島でも瀬戸内海の新鮮な魚介を食べたいですよね。

本当はいったん高松等に卸される瀬戸内の魚を、オーキドホテルでは地元漁師さんから直接買って新鮮な状態で届けてもらう取り組みをしています。

季節によっては、足が早いため関東圏では刺身を食べられない高級魚マナガツオなどのレアな地魚も並ぶので、ぜひチェックしてみて下さい。

旬を感じられるサ飯どころです。

施設概要

【島湯(しまゆ)施設情報】

公式サイト:https://shimayu-shimameshi-shimahaku.jp/

住所:〒761-4102 香川県小豆郡土庄町甲5165−216

アクセス:土庄港より徒歩1分
(新岡山港からフェリーで約70分、高松港からフェリーで約60分)

電話:0879-62-5001(オーキドホテル)

営業時間:14:00~23:00(最終入場22:00)

入浴料:大人(中学生以上)1200円、子供(小学生)600円、幼児(小学生未満)無料
※宿泊者、小豆島島民は割引きあり。

無料アメニティ:シャンプー、リンス、ボディソープ、ドライヤー、綿棒、コットン
有料アメニティ:貸タオルセット(タオル、バスタオル、ボディウォッシュタオル)、ひげそりセット、スキンケアセット

ちなみに今後の展開として、清掃後の14:00〜15:00の一番風呂を貸し切りにして湯上がりのビールを楽しめるプランなどなど、思い出に残るような楽しい企画を多々用意しているそうです。

単なる温浴施設ではない、小豆島という島での冒険の始まりの場所でもあり、思い出を整理する終わりの場所でもあり、旅人と島が出会う舞台でもある島湯。とても良い旅のセーブポイントだったので、小豆島に行くことがあれば忘れずに立ち寄ってください。

そしてサウナーの皆さん、行く価値のあるサウナ・温泉施設だったのでこれを機に小豆島までサ旅しに行ってみちゃうなんていかがでしょうか。オススメです。

この島湯のガラスに反射してるのがフェリー乗り場です。ほんとに近かった……

 

おわり

 

取材・執筆:勝山ケイ素

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