天然温泉アサヒ湯は、とかち帯広空港から車で25分の場所にある…
自然を感じるサウナが好きな皆さん、そしてマイサウナ購入検討中の皆さん、大ニュースです! 従来のバレルサウナの限界を突破した最強のサウナが、なぜか新潟県に誕生しました!!
新潟駅から車で約40分、新発田市(しばたし)に開業するサウナ施設『sui』です。新潟の魅力を再発見するプロジェクト「Niigata Re-Find(ニイガタ リファインド)」の第一弾として旧家のお屋敷をリノベーションして誕生しました。
とにかくこの新作バレルサウナが良すぎたので全てのサウナ事業関係者は現地に急行して体感したほうがいいです。もちろん普通にサウナーの皆さんも急行して下さい。本当に凄いので。
何が凄いってこのバレルサウナ、隙間風や断熱性の低さといった従来の課題を全て克服しているんです。
新潟という雪国ならではの断熱技術による革新的工法(特許申請中)で、なんとサ室温度が立ち上がり90分で驚異の110度を実現。地元産の高品質な木材をふんだんに使用し、高級感すらある落ち着いた空間でしっっかり芯まで温まることが確約されています。
あくまでご当地サウナ委員会スタッフの体感ですが、まるでバレルサウナじゃなくてビル内のサウナのような密閉感と断熱性で、一般的なサウナより熱く感じました。
そしてしっかり体を温めて外に出ると、15℃の心地よい井戸水風呂と、新潟の豊かな自然を感じるととのいが待っています。
今回ご当地サウナ委員会は実際にこの『sui』を訪れ、この革命的なバレルサウナに驚き、広大なウッドデッキで自然と調和しながらととのう最高の体験をしてきました。
ちょっとバレルサウナの常識がアップデートされちゃったんじゃないかなと、これってアウトドアサウナ業界に衝撃が走るんじゃないかなという予感があったので、全然PRとかではないのですが緊急で記事にさせて頂きました。
大げさに驚きすぎていたらすみません。でも少なくともちゃんと温まれて新潟の自然を感じられる良いサウナ施設であることは確かです。サウナ愛好家のみならず、全ての人におすすめしたい新潟の新レジャースポット『sui』の魅力をご紹介します。
なお、開業日は2024年11月16日(土)、予約開始は11月7日(木)を予定しています。バレルサウナ界の歴史の1ページを目撃したい方は、公式サイトや公式LINEをチェックして急ぎご予約ください。(※予定は変更になる場合があります。)
目次
自然と匠の技が融合した究極のバレルサウナ
suiは、旧家のお屋敷を改装した受付・更衣室・シャワー棟と、バレルサウナが設置された屋外のウッドデッキエリアからできています。ウッドデッキエリアには3台のバレルサウナを自由に出入りすることができる通常エリアと、仕切りで分けられた貸し切りのプライベートサウナエリアがあります。
取材日(11月3日)時点ではプライベートエリアは未完成でしたが、全5台のバレルサウナ自体は同一のものです。
あらためまして、今回このsuiのために開発されたバレルサウナがこちらです。
賢明なサウナーの皆さんはお気付きのことと思いますが、一般的なバレルサウナと明らかに違う特徴がありますね。
そうです「なんか外壁が分厚い」んです。
これが冒頭でもご紹介した、特許申請中の断熱技術が詰まった外壁です。木材→防水シート→120mmの断熱材→防水シート→木材という5層の構造で、バレルサウナあるあるの隙間風や壁と床の冷えをシャットアウトしています。
どうしてこんなすごいバレルサウナを作れたのでしょうか。
写真の男性はsuiを運営する株式会社Ahead of the curve代表の熊谷幹樹さんです。
今回はサウナ紹介の記事ですし、良い人だったので細かい経歴紹介は割愛しますが、日本酒を世界に発信する「GODENYA」を香港で運営してミシュラン一つ星を獲得したり他にも色々なことをしている実業家の人です。
この熊谷さんのご実家が熊谷建設という地元で信頼される建設会社なのですが、代表取締役をしている従兄弟の佑人さんがガチサウナーで、雪国で培った断熱技術をバレルサウナに注ぎ込んで開発できちゃったということなんです。
さあ、棚が多くてありがたい前室を通って中に入っていきましょう。
サ室内はかなり広々としており、バレルサウナの手造りっぽい荒さもない高級感ある空間です。
木材の美しさを足もとのライトが際立たせていますね。それに見て下さい、この木材の密度。そもそも5層の構造なことに加え、匠の技が光る精密な組み立てでバレルサウナに付きものの隙間風を一切許しません。
どこか大きな建物の中の一室かのような密閉感と断熱感がありました。外に設置された樽型の小屋ということを忘れさせられる不思議な体験、みなさんにもぜひしてほしいです。
実際に人が入るとこんな感じ。天井も高くて良いですね。
写っているのはNiigata Re-Find公式モデルのこだまさんです。取材日に偶然公式モデルの広報写真撮影を行っていたので、横から撮らせていただきました。
サ室内は詰めれば8人は入れるスペースがあります。suiの定員は6人なので、一般的なサウナよりもゆったり使えます。
サウナストーブは、ドラマ『サ道』にも登場したモキ製作所のサウナストーブMS30を使用。従兄弟の佑人さんがドラマを観て一目惚れして決めたそう。
実際に入浴させていただいて感じたのですが、火力もかなり強いのに煙がほとんど出ないとても良いストーブでした。
バレルサウナには必須の通気口も、ストーブ裏から出入り口上部に吹き抜ける構造になっており、入浴中は外気を感じずとても快適でした。
もちろんセルフロウリュもOK。サウナストーンには、地元の新発田城でも石垣に使われた古寺石を使っています。
取材でドアの開け閉めをしていたため温度計は80〜90℃になっていましたが、ロウリュをした瞬間に汗が噴き出します。(もちろんストイックに楽しみたい方は最大110℃の性能をフルに活用してくださいね)
ストーブの火力も高いため、何度かロウリュしても石の温度も下がらず、サ室も断熱性能のおかげで温度をキープ。しっかり3セット、アツアツのサウナを楽しみきることができました。広さや木材の質感、照明のおかげか、一般的なサウナとくらべても息苦しさも感じなかったのも印象的です。
心地よい熱が全身を包み込み、静寂の中で自分自身と深く向き合う時間が流れる。都心のサウナのように急かされる感覚もなく、日常の喧騒が遠のく最高のバレルサウナです。
自然の中のサウナに期待する良い部分はパワーアップし、弱点は改善されたこの最強のサウナ、ぜひ一度体験してほしいです。そしてバレルサウナ自体の販売も準備中だそうなので、お金持ちの人は庭や自社のホテルやグランピング場やスキー場にぜひ設置してください。
ちなみに、代表の熊谷さんがこの完成したバレルサウナに入るのもこの取材日が初。期待以上の完成度に「紆余曲折あったけど、ついに実現したな!!」と家族の熱い握手を交わしていました。
実際、全国どこに行ってもこのバレルサウナが設置されていたら嬉しいなと思うクオリティでした。
広大なウッドデッキで感じる解放感
suiの魅力は、最強のバレルサウナを100%満喫することができる整備された環境にもあります。
受付・更衣室・シャワー棟から外に出ると、全てウッドデッキの空間が広がっています。つまり室内からバレルサウナまですべて裸足でアクセスできて楽チンなんです。
このウッドデッキに使用されているのは、バレルサウナの外壁と同じ「新発田杉」という地元のスギ材です。Niigata Re-Find(ニイガタ リファインド)のプロジェクトなので、地域の素材や人材、観光資源の活用にこだわっているわけですね。
鉄分を多く含むため、黒っぽい落ち着く見た目をしています。贅沢に50〜70cmの厚みがある板を使っているので、板の上を歩いているというよりも「床」という安心感があります。
それでいて新発田杉は柔らかさもあるので、裸足で歩くとその柔らかな感触が足裏で感じられます。デッキに寝転んでも気持ち良いくらいです。
というか、こんなに広大なウッドデッキというのも滅多に見られないと思うので、ログハウスとかが好きな方もぜひ見に行ってほしいです。
15度の井戸水がもたらす極上の“ととのい”
さてさて、本気のバレルサウナでしっかり温まった体には、良い水風呂が必要ですよね。
『sui』には「粋」や「翠」、「睡」などの意味が込められていますが、やはり「水」も自慢。
この地域でも一番良い水が湧くという井戸からくみ上げた、天然で15℃、体に優しい軟水17度の水風呂が、バレルサウナひとつにつきひと桶用意されています。
深さも広さもあるのでザブンと入ることができます。
冷たすぎずぬるすぎない15℃で湧いてくる井戸水、最高でした。
自然の中で自然な水風呂に入るだけでも気持ち良いですよね。
同行した水風呂好きの人はずっと水風呂に入っていました。ちなみにこの井戸水は蛇口から飲んでOKだそうです。
熊谷さんが入るとこんな感じでした。贅沢!
体を冷ましたら木漏れ日を感じながらの外気浴。至福の時間が流れます。良いですね。
でも圧倒的にオススメしたいのが、ウッドデッキに寝そべってのととのいです。
従兄弟の佑人さんも完全にととのっています。
前述の通りスギの床は硬すぎないため寝そべっても体が痛くありません。
姿勢も場所も角度も自由です。誰に気を遣うこともありません。これが本当に気持ち良い。
寝転がって木漏れ日を浴び、頭上の木を眺めるなんて何歳が最後だったでしょう。
最強のバレルサウナと優しい井戸水風呂でまっさらになった頭と心が、更に穏やかになっていきます。
最近聴いていなかった葉擦れの音が、鳥の声が、遠くの農作業の音が、新潟の人と自然の音がだんだんと耳に入ってきて、自分の心が徐々にリフレッシュされていく行程を感じることができました。
とにかくウッドデッキが広く、木々の外に見える田畑や山々と空の風景も広大で開放感があるので、行ったら気持ち良いことに間違いはないはず。
五感が研ぎ澄まされ、心が解き放たれる究極のととのい体験をしに、また行きたくなるサウナでした。
体験を損なわない行き届いたホスピタリティ
バレルサウナに感動しすぎて順番が前後してしまいましたが、suiの外観はこんな感じ。
新潟駅から車で約40分、新発田駅からはタクシーで15分の距離の、住宅や田んぼがあるエリアで木々に囲まれた一角です。
地域の名家「本間家」のお屋敷だった建物を改装して、受付、更衣室、シャワー室を設置しました。
大きなのれんが格好良いですね。
玄関で受付を行い、タオルや水着を受け取ってからは全て裸足で移動できます。
脱衣所も綺麗で新しいお手洗いと洗面所もあります。
水着は男性も女性も上下セットの、Tシャツ短パンスタイルです。
水着のサウナって男だけ上裸だと微妙な恥ずかしさや申し訳なさがあるのでとても助かります。
通気性の良い素材で、水を吸収しすぎないので外気浴中もびちょびちょせず快適でした。
ウッドデッキとの接続部分にシャワーがあるので帰りの動線も完璧です。
お肌に優しいオールインワンジェルと、安定のSALONIAドライヤーも完備。嬉しいですね。
文句のつけどころが無いくらいに設備も整っていました。
旧家のお座敷もそのまま綺麗に残されているので、サウナ入浴後は畳でまったり休憩してから帰りましょう。
以上がsuiで今回体験した全てです。ただしこのsuiはまだオープン約10日前。オープンに向けてもオープン後もまだまだ進化していく予定です。楽しみすぎますね。
熊谷さんの地域創生に託す想いと今後の展開
皆さんもう覚えちゃったかもしれませんが、この特別な場所を生み出した熊谷幹樹さん(右)と、すごいサウナを作り出した熊谷建設の佑人さん(左)です。
熊谷さんが新潟の地方創生のために地元、新発田市でサウナ事業を構想してからこの土地に出会うまで約2年の紆余曲折がありました。良い場所が見つからず、見つかっても様々な要因で話がゼロに戻ったりと心が折れ欠けたこともあったそうですが「今やめたら2年の全てが無駄になる」と諦めなかったおかげで、この本間家のお屋敷に巡り会うことができたそうです。
新潟には佐渡島などたくさんの魅力的な場所があるものの、その点と点が上手く接続されていないと熊谷さんは語ります。
ここsuiも今は点の魅力としてオープンしますが、今後は新潟の北側一帯の観光の魅力を、宿泊施設やオーベルジュなどを作っていくことで繋いでいきたいと考えているそうです。
特に2025年春に開業予定の1日1組限定のオーベルジュ「Né」にも力を入れており、新潟の食材を使い、新潟の食や文化を世界と繋げられる場所を目指しています。
プレスリリースが3万pvを越えただけでなく新潟の人達の間でも話題に。新潟でこんなに仕掛ける人はいなかったと喜ばれているので、がっかりされないよう想像を超える体験を用意しなければと襟元を正しているそう。
sui自体も地産地消だけでなく地元雇用に繋がればと考えており、既に8名の地域住民の方がアルバイトで協力してくれているそう。サウナ後に飲めるオリジナルのサウナドリンクやサウナ飯も用意中で、今後の進化が楽しみです。
そんな、新潟市中心部の若い人たちのみならず日本中からも世界中からも人が集まる場所にしたいと語る熊谷さんに、最後に地方創生にかける想いを聞きました。
僕はアイデアと行動力があれば、どんなところでも変化できると思っています。
地方には素晴らしいものがあるのに、それを皆が知らないだけ、それを繋げられていないだけです。都会は便利だけど、人間が生きるための環境は地方のほうが絶対に良い。それを繋げることは合理的な行動で、地元愛だけではなくビジネスチャンスとして捉えています。
過疎地だったとしてもクリエイティブの力で突如として素晴らしい場所に変化できるんだと証明したいんです。まだスタートしてみないとわかりませんが、このsuiとオーベルジュが地方創生のモデルになればいいなと思っています。
suiは2時間6人予約制で定員をもうけているので、都会のサウナと違って絶対にごった返しません。新潟の大自然に囲まれたサウナなので空気も美味しいです。春は田植えの緑、夏には山々の深緑、秋は黄色い稲穂、雪は白く雪が積もる四季の変化を楽しんでもらいたいです。これから12月は雪のサウナを楽しみに来てください。今年は暖冬なので、50cm程度は積もると思います(笑)
バレルサウナも今日ようやく入ることができましたが自信作です。とにかく一度来て、入ってみてください。公式LINE登録もよろしくお願いします!
公式LINE: https://bit.ly/47V9VP9
熊谷さんXアカウント: https://x.com/motokikumagai
施設概要
sui施設情報
住所:新潟県新発田市石喜180
営業時間:11: 00~ 20:00
定休日:月・火
公式サイト:https://sui-kwhgs.jp/
料金:
バレルサウナ一般利用(2時間30分)
平日2,000円/人。休日・祝日3,000円/人
バレルサウナ1台貸切/プライベート(2時間30分)
平日12,000円/最大6人、休日・祝日15,000円/最大6人
『sui』での体験は、心と体を解き放ち、新たな自分と出会う旅でした。自然に抱かれ、五感を研ぎ澄ませることで、日常の喧騒から解き放たれる体験があなたを待っています。
平日2時間30分2,000円でこの体験ができるって、冷静に考えたらかなりお得ですよね。というか、バレルサウナの歴史の転換点だと思うのでサウナーの皆さん、サウナ関係者の皆さん絶対に行ってください。その後みんなでバレルサウナ談義をぜひしましょ!
おわり
取材・執筆:勝山ケイ素