本当にクレイジーだと思うんですよね。ここのサウナ。誰に聞いても「ヤバい」って言われますからね。

アクセスは羽田空港から電車で20分ほどの、京急急行線「雑色駅」より徒歩2分。

朝6時オープンの「COCOFURO たかの湯」は、サウナ巡りのウォーミングアップ場所として訪れる人が多いそうですが、このレベルを最初に浴びて、その後のサウナ巡りができるのかはたはた疑問です。無理じゃね?

そんな「COCOFURO たかの湯」のクレイジーさ、レポートさせてください……。

1.「サウナ付き500円」というクレイジーな価格設定

「COCOFURO たかの湯」はもともと、約50年もの間サウナ付き銭湯として親しまれていた場所。

老朽化に伴い、2020年にデザイナーズ型銭湯としてリニューアルしています。

お風呂の種類は、「あつゆ」「炭酸泉」「水風呂」の3つ。

43〜45度のアツアツの「あつゆ」、高濃度でじっくり入れる美肌効果抜群の「炭酸性」、そして深さ90センチ、15度以下のキンキンな「水風呂」と、シンプルながらも必要な要素が凝縮された、大変レベルの高いラインナップです。

……にも関わらず!

「銭湯」という地域コミュニケーションの場を引き継いで、お値段は銭湯プライスの「サウナ付き500円」という破格設定。

むしろ銭湯だって入浴料とは別にサウナ料金を設定しているところが多いなか、すべて込み込みで500円って価格崩壊が起きている……。

長年通っていた地元の人たちはもちろん、幅広い世代の人に通ってほしいという願いが込められた企業努力にあっぱれです。

毎日通える憩いの場、それが「COCOFUROたかの湯」なのです!

2.「爆風マシーンが風速15メートルで熱風を送る」クレイジーサウナ

そんな「COCOFUROたかの湯」のクレイジーさの象徴とも言えるのがこちら。

サウナ内にサウナにあるまじきものが取り付けられているんです。それがこちら!

……何これ???

ちょっとよくわからないので担当の川尻さんに聞いてみました。


これはパンカールーバーと呼ばれる、厨房などで使われている送風機です。端的に言えば、爆風マシーンですね。

パワー重視のサウナストーブの上から、風速15メートルでひたすら熱風を送りつづけます。

字面で見てもクレイジーすぎて意味がわかりませんが、サウナ大好きな代表が、ある日厨房にある送風機を見て、「これをサウナに付けたらいいんじゃないか!」と閃いたのだそう。

当初は、「なんでこれを!?」とザワついたそうですが、実際に付けてみたところ、お客さまから大好評。COCOFUROの名物となったそうです。

ところでこのサウナ、爆風に加えてオートロウリュ付きでもあるのですが、なんとオートロウリュ中の3分間で1.6リットルもの水を消費しているそう。


水蒸気の鉄砲で撃ってくるような感じですね(笑)。暑いを通り越して痛いんですよ〜。

担当にこんなコメントを言わせるほどのサウナ。ちなみに設定温度は

男性:92〜95度
女性:89〜92度

です。本当にクレイジーだわ。

3.「熱風のなかで音楽を聴く」クレイジーなミュージックロウリュ

そんなオートロウリュ中に楽しめるのが、担当さんセレクトの楽曲たち。「ミュージックロウリュ」と呼ばれる、たかの湯オリジナルイベントです!

ちなみにこの日は『サザンオールスターズ「涙のキッス」、爆風スランプ「涙2」、ケツメイシ「涙」』という「涙縛り」でした。サウナ内でエモい気持ちになってしまう。

曲はどの世代の人でも楽しめるように考慮してセレクトしているのだそうです。この試みも、音楽好きでフェスによく行っているという代表が、「爆風を楽しく耐えてほしい!」と考案したのだそう。

また、銭湯は毎日来る場所なので、毎日来ても楽しい場所にするためのひと工夫でもあります。

そんな「ミュージックロウリュ」は20分おきに「1曲目」→「2曲目」→「3曲目」→「サイレント」とローテーションしているので、いろんな曲を飽きずに楽しめます。

ちなみにリクエストもできるので音楽好きな方はぜひ。アーティスト縛りの日もあるので、コアなファンも訪れるそう。


ぜひ、ライブ感を味わいながら乗り切っていただきたいですね!

熱風オートロウリュを耐え抜くための3つのポイント

どんなに熱風といえど、楽しい音楽があるなら耐えられるかもしれない。

そう思い、ライトな気持ちでサウナに入ったのですが……初回であえなく撃沈しました

そこで、わたしが2時間のサウナタイムで見出した「COCOFURO たかの湯」の熱風オートロウリュを耐え抜くための3つのポイントをお伝えしようと思います!

1.熱風オートロウリュ直前に水を身体・タオルにかけるべし

熱風オートロウリュが始まる時間帯はサウナ横の壁に書いてあるので、まずはこれをチェック!

自分の好きなタイミングでサウナに入りたいのは山々ですが、早めに入ってしまうと身体が温まりすぎてしまい、オートロウリュが始まるころには耐久力が弱まってしまいます。

時間をチェックしたら、キンキンの水を身体にかけるのはもちろん、手持ちのタオルやサウナハットにかけて絞り、万全の状態でオートロウリュに備えるようにしてください。

2.絶対に上段には座るべからず

次に、絶対に上段には座らないでください。

私が実際にサウナに入ってみたところ、通常はサウナー人気であるはずの上段が空いていたので嬉々として座ってしまいました。これが最初の落とし穴です。オートロウリュが始まってから5秒で大変後悔しました。

空いているのには理由がある。何事にも理由があるんですよ……!

というわけで、屈強なサウナーの方でも、まずは1〜2段に座って様子を見ることをオススメします。1分でサウナ室を飛び出すハメになりますよ!

3.体育座りをしてバスタオルで身体を覆うべし

最後に、「COCOFURO たかの湯」で重要なアイテムとなるのがバスタオル

わたしがサウナ入ったとき、やけに大判タオルを持っている人がいて不思議だったのですが、入って5秒で察しました。関節各所から爪の隙間から何から熱風を浴びた箇所がヒリヒリと痛むんですよ。

というわけで、2セット目からは急いで更衣室からバスタオルを持ってきて、体育座りになりながら爪先までしっかりと覆うスタイルに。顔は膝の上に埋めてしまえば全方位完璧です。

柔軟性が試されるので、日ごろからストレッチをするなどして対策をしておきましょう。

入りながら「自分は一体何と闘っているのだろう」という気持ちになってきますが、強いていえばこれは自分との闘いです。

耐え抜いたあとには全身にあまみがブワッと広がるAHA体験が待ち受けているので、万全な対策をして耐え抜いていただきたい。

闘いのあとの生ビールも380円というクレイジーさ

入浴後、関節の赤みが消えない件

熱風オートロウリュでバチバチにあたたまったあと、身体に流し込むものといえばこれしかないでしょう。

それは生ビールという名の黄金の水。命の水。

それが380円という衝撃的な価格でいただけるのが「COCOFURO たかの湯」です。パラダイスや!

フロントにはふかふかのソファーが用意されているので、こちらに腰掛けまして。

ぐびぐびと飲み干すわけですよ。最高。最高すぎてすでに半分飲んでしまいました。

ビールのほかにも各種お酒やソフトドリンクも充実。

何なら50円の「ちょいつまみ」まであります。フロントで1次会が開催されてしまう。

「安い」「アツい」「うまい」の3拍子が揃う場所

500円でお風呂とサウナが楽しめて、90度超熱風オートロウリュで音楽を聴きながら身体をあたためて、380円の生ビールとおつまみでフィニッシュ。

「COCOFURO たかの湯」には、1000円以下で享受できるエンターテインメントが詰まっていました。

今後は、フロントで生バンドのライブを開催し、それをサウナへ生放送するイベントなどもやってみたいそう!

番台でいただいたお客さまからの意見を反映したりと、昔ながらの「銭湯らしさ」を大切にしながらも、新しいチャレンジに果敢に挑む「COCOFURO たかの湯」。

穴場タイムは午前8時〜11時で、貸切に近い状態でアツアツサウナを楽しめるそう。このクレイジーさ、ぜひ体感してほしい。

「COCOFURO たかの湯」施設情報

住所:
東京都大田区仲六郷2丁目17-12

営業時間:
朝6:00~深夜24:00
(定休日:3、5、9、11月の第3木曜日)

料金:
大人500円 小学生以下200円

電話:03-6715-8773
公式HP:https://cocofuro.com/takanoyu/
Twitter:@takanoyu2022

取材・執筆:いしかわゆき(@milkprincess17

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