“マヤ暦”にいざなわれ、神戸市灘区の摩耶山で密にならない体験を!
神戸市灘区の摩耶山(まやさん)のカレンダーを、マヤ暦と言います。数々のイベントや「マヤカツ」と呼ばれるワークショップが掲載されています。今回はマヤカツの一つ「山撮り写真教室」の講座を受けに、山頂を目指すことにしました。
こんにちは。神戸出身京都在住のフリーライター、堀博美です。
さっそくですが、神戸市某所で、こんなチラシを手に入れました。
「マヤ暦」
これは、古代の中米に栄えた、マヤ文明と何か関係があるのでしょうか? 「マヤ暦」はかつて世界滅亡の予言で有名になった独自の暦です。
ん? この小さい文字は?
拡大してみましょう。
マヤ「こよみ」……
そう、これは、マヤはマヤでも神戸市灘区の摩耶山(まやさん)のこよみ(カレンダー)なのでした。
マヤ暦を見てみると、数々のイベントや「マヤカツ」と呼ばれるワークショップが掲載されています。
今回は多くのマヤカツの一つ「山撮り写真教室」の講座を受けに、山頂を目指すことにしました。(予約はネットで済ませました)
「マヤカツ」に参加!まやビューラインで快適に山頂を目指す
山頂まで登るといっても、ケーブルカーやロープウェイがありますので軽装で大丈夫。準備して自分の足で登るのももちろん可能です。
まずはケーブルカーに乗ります。少しわかりづらいのですが階段状の座席は、何か乗るだけでワクワクしますね。
ロープウェイはまさに空中散歩。遠くに街の光景が見え、下には森が広がります。ゴンドラの中に、ここの夜景は日本三大夜景の一つで、1000万ドルの夜景と言われています、というアナウンスが流れます。
ロープウェイの駅を出たあたりで、案内人のプロカメラマン・岡本康司さんから今日の撮影ルートの説明と、カメラの基礎的な操作の説明を受けました。
私は気合いを入れて仕事用のミラーレスを持ってきましたが、もちろんスマホでも参加できます。
それではいよいよ山撮りです。
しばらく歩くと、シチダンカの花が咲いていました。
とりあえず普段通りに写真を撮ってみます。
その後、岡本さんに写真の撮り方について教えていただいたことを元に、同じシチダンカを再度撮影しました。
おお……!
少しのアドバイスでこれだけ違ってくるのは、やはりプロの見方と教え方によるものでしょうね。
コアジサイもたくさん咲いていました。これはスマホで撮ってみたものです。
池のコウホネです。
ここにはモリアオガエルもいました。かわいいです。
岡本さんは摩耶山で野の花が咲くところなどを熟知しておられます。山で花などを見ることが出来、それをさらに普段よりいい写真に撮れるというのは、とてもお得な経験だと思いました。
特に、摩耶山天上寺のヤマボウシは圧巻でした。
ちなみに、摩耶山天上寺はお堂が立派で、明るい庭があるお寺で、特に、お釈迦様のお母様、摩耶夫人(まやぶにん)のお堂を建ててお祀りしていることから、女性に人気があるお寺です。(写真は摩耶夫人のお堂)
こちらも摩耶山のおすすめスポットの一つです。
マヤカツには、ヨガ、禅、瞑想、語学、ハイキング、クラフト、キャンプ、グルメ、自然観察などと様々なプログラムがあるので、何かしらピンと来るものがあるのではないでしょうか。
マヤカツのスケジュールはチラシのマヤ暦の他、ネットで見ることも出来ます。
こうして、いろいろと満足して下山しました。
摩耶山で仕事する!
摩耶山、再びーー
翌日、再びまやビューラインで摩耶山へ行きました。それはこのチラシにも興味があったからです。
ガチの山でお仕事……?
山の上での仕事ってどんなだろう?
コワーキングスペースについて、摩耶山再生の会事務局の慈(うつみ)憲一さんにお話をうかがったところ、
「もともと、摩耶山といえばレジャーの場でした。コロナの影響でテレワークなどの重要性が言われ始め、摩耶山ではレジャーだけでなく仕事もできるのではないかと気付き、屋外や掬星台(きくせいだい)全体で仕事ができるようにしました」
私は興味を持って申し込み、ノートパソコンと仕事を持って行ってみました。
1000円を支払って、補償金を預け、折り畳み椅子と充電器、Wi-Fiの設定を書いた紙を受け取ると、ワーク開始です。
私はオプションのカフェセットもつけてもらいました。(バーナー+ケトル+ガスで700円)
なお、ハンモックのオプション(500円)もあるそうです。仕事の合間に休憩をとる習慣のある方も安心ですね。
それにしても、山頂付近の広場・掬星台(きくせいだい)のどこに椅子を置いて働くか、というのも改めて考えてみると、なかなか難しい問題です。
だってこんなに広いんですから。どこがいいのか決めかねます。とりあえず、眺望が良くて、影のある黒松の木の下に陣地を張りました。
本当に眺めがいいです。神戸の街が眼下に広がり、海も見えます。
緑がきれいで癒されます。鳥の声がBGMになります。うぐいすや、他の野鳥も盛んに鳴いていました。
レンタルしたバーナーとケトルでお湯を沸かし、コーヒーを淹れます。本当、山のコーヒーは美味しい。
とか言っている間にノートパソコンにトラブル発生。木漏れ日で画面がよく見えないので、影が必要となり近場の木の下に移動。パソコンは程なく無事復旧しました。そしてKindleで購入した資料を読んだり、メールチェックをしたりしながら、この原稿を書いています。Wi-Fiもバッチリ使えます。
「平日なので人はいないのではないか」と思っていたのですが、そうではありませんでした。登山の人、風景を見に来た人などが行き交う中、ワーケーションで椅子に座っていても、奇異の目で見られることはありませんでした。椅子ひとつで、摩耶山掬星台に一日居場所ができます。広いので、もちろん密にはなりません。
ランチはCafe702のテラスでスパイスの効いた美味しいカレーを食べました。テイクアウトもできます。
午後の仕事へ。日陰に入り、ノートパソコンの画面の輝度をマックスに上げました。これで仕事の続きができそうです。
程よく人の気配があって、喫茶店やカフェで仕事をするのがはかどる方なら、摩耶山のコワーキングスペースもいけると思います。自然が好きな方ならなおのこと。空まで広がる開放感は摩耶山ならでは。私はこの開放感、好きです。
それにしても、カフェセットが楽しすぎてヤバいです。マシマロと串を持参したところ、もう焼く手が止まりません。
雲をこんなにゆっくり見つめたのは、何年ぶりだろう……
お湯を沸かして、持参のほうじ茶を飲みながらほっこりしていると、そんなことが頭に浮かびました。
山の上だけに、下界(と思わず言ってしまいます)よりはだいぶ涼しいですし、日陰にいる分には快適に過ごせました。
正直に申し上げると、私の場合は、空から劇的にアイディアが降ってきて、すぐさまいい原稿が出来ました、ということにまではなりませんでした。
代わりに、仕事なんか期日までに出来るさ、大丈夫、という根拠のない自信が湧いてきました。まあ、ここまで書けたわけですし、根拠はあるのかもしれません。
ともあれ、気分転換には最高だと言えます。テンションも上がります。でも仕事はテンション上がりっぱなしでは困る部分がありますので、どこかで下げてやらないといけません。風景を見たり、散歩や短時間のワーケーションプログラム(ここではマヤカツ)を上手に取り入れたりするといいと思いました。
多人数のアウトドアオフスプラン向けにはタープや椅子などの貸し出しもあるそうです。(3時間10000円)密にならない会議にもぴったりです。
まとめ
摩耶山の、仕事の場としての可能性は十分ありではないでしょうか。
アフターコロナも、密を避けた仕事や楽しみを求める人が以前より増えるのではないかと思います。
山といっても「山ごもり」のイメージとはまた違う、明るい山時間。仕事に近い要素のある趣味の作業にもいいのでは、と思いました。例えばノートパソコンと液タブなどを持参すれば、同人誌執筆とかもいけるのではないでしょうか。
残念ながら、取材した日は新型コロナの影響で緊急事態宣言中だったので、17:30でロープウェイの最終便が出てしまうので、1000万ドルの夜景を見るわけにはいきませんでした。でもコロナ禍が去った後、必ずまた、美しい夜景が見られるでしょう。
摩耶山はこれからも注目のスポットになると思います。
またとない経験に身を委ねたい方には、摩耶山がオススメです!
関連サイト
まやビューライン
マヤカツ
https://www.mayasan.jp/?page_id=597
Work 702