四国の全駅制覇とお遍路を同時にやったら大変なことになった【徳島・高知編】[PR]
「四国全駅制覇をしつつ、お遍路を同時に達成する」という謎の旅にでかけます。今回の旅でも、旅の記録にアプリ「駅メモ」を使用。取材スケジュールも1度では取れず、記事も長いため、まずは徳島・高知のみを配信させていただきます。(読了時間目安 : 40分)
3日目 6:33 徳島駅
いやー、まさか3日連続で徳島駅スタートになるとは思いもよらなかった。けれども、それも今日が最後、ここからは残りの徳島の駅を取得しつつ高知入りし、室戸岬を目指します。
6:48発 よしの川ブルーライン 特急剣山 阿波池田行き
いやーそれにしても特急に乗れることが嬉しい。静かな徳島の街に別れを告げ、厳かに特急が動きだします。
ここでおさらいのためにもう一度路線図を見てみましょう。
ここから阿波池田まで一気に西に進み、虫食い状態の駅を取得していきます。さらに阿波池田で乗り換えて高知行きの特急に乗り、阿波池田より南の駅も一網打尽にします。ただ、そうなると一つ、ネックになる場所があります。それが阿波池田より北に位置するこの2駅です。
坪尻と箸蔵という2駅なのですが、これがどうやってもいけなさそうな駅なのです。今乗っているよしの川ブルーラインは佃と言う駅の手前で四国を縦に走る土讃線と合流し、阿波池田に至ります。阿波池田からは土讃線で南にいってしまいますから、もうこれらの2駅をとることができません。この駅のために阿波池田から北に行く列車に乗り、それから引き返して南下してもいいのですが、あいにく土讃線もそこまで本数が多いわけではないですから、タイムロスは否めません。
そうなってくると、昨日の夜に「阿波大宮」をゲットしたあのレーダーと言うアイテムを使うのですが、説明した通り、リアルタイムで駅メモをプレイしている友人の多さによって射程が変わります。もともと友達が少なく、なおかつ早朝過ぎて誰もオンラインでない僕の射程は最底辺と言っても良いでしょう。
そういった脆弱な射程を考えると1駅先ならまだしも2駅先までレーダーで取れるのかという不安が残ります。おまけに問題の坪尻・箸蔵駅あたりは佃駅を中心とした3分岐の路線になります。つまり射程の消費が従来より激しい可能性があるのです。
あまり詳しくなくて、今までプレイしてみた上での感触なのですが、駅メモにおいてレーダーの射程の消費の仕方は、例えば1直線の路線であった場合、今いる駅から近い順に1駅づつ射程が消費されます。射程が2駅だった場合は1つ先の駅で1つ消費され、さらに1つ前の駅でもう一つ消費されます。事実上、射程2駅でも前後に1つというのが普通です。
ここでのA駅は最寄駅ですから普通にチェックインしても取れることを考えると、射程2というのはほとんど役に立たないことが分かります。
では3分岐の状態だったらどうでしょう。駅間の位置関係にもよると思いますが、こういう消費のされ方をするのです。
この場合、たとえ次の駅であってもA駅は取れません。じゃあ頑張って他のプレイヤーに媚びへつらって友達を増やし、射程を4駅まで増やしたらどうでしょう。さすがにA駅は取れるよねって思うかもしれませんが、
極端なことを言うと、こういった配置だった場合、射程4駅であっても隣のA駅は取れません。これを考えると3分岐から1駅の箸蔵駅ならまだしも2つ先の坪尻駅はかなり厳しいと言わざるを得ない。そこで坪尻駅を取るために以下のことをやらねばなりません。
1.絶妙の位置でチェックインする。
地図を確認すれば、もっとも箸蔵駅と坪尻駅を射程に捕える位置が算出されるはずです。周辺の駅の位置関係を把握し、計算によってレーダーを使うべき1点を割り出します。
2.友達を増やす
闇雲に友達を増やしてもいけません。あくまでもレーダーの射程は「リアルタイムでオンラインの友達の数」によって広がっていきます。検索をかけて、この早朝からバリバリ駅メモで活動しているっぽい少し頭のおかしい剛の者に友達申請を送ります。ポイントに到達するまでに一人でも増えて欲しい。
3.なつめを使う
まっこと幸運なことですが、僕は「なつめ」というでんこを所持していました。
プロフィールによると「とても純粋で馬鹿正直、なんでも純粋に信じてしまう」とあります。旅のお供にバカは避けたいところですが、彼女、実はすごいスキルを持っているんですね。なんと、彼女のスキルを使うと無条件にレーダーの射程が2つ伸びるという、友達がいない僕にぴったりの特殊能力を持っているのです。ただ、彼女はレベル1状態でしたので、ポイントに到達するまでにスキルが使えるところまで彼女を育てる必要があります。
万全の体制を整えつつ、やれることはやったとポイントへの到達を待ちます。窓の外を見ると、さすが特急と唸るしかないスピードで景色が流れていきます。しかしながらなんとも空模様が怪しい。今にも雨が降りそう。箸蔵と坪尻も心配ですが、天気もかなり心配になってきた。今回は雨具を持ってきてませんから雨が降ったら自転車移動地獄がさらに地獄になる。雨だけは勘弁してくれと懇願しました。
さて、いよいよ計算によって割り出した最も効率よく坪尻駅にアクセスできるであろうポイントが近づいてきました。特急なのですごい速さで駆け抜けているので勝負はワンチャンスです。さっきまでオンラインの友達が沢山いて安心していたのですが、ポイント直前に示し合わせたかのようにオフラインになり、「嘘だろ!」と一人で叫んでいたのですが、もうこの状況で勝負するしかありません。いけ!
と、とれたーー! やったー! これで完全に一安心、安心していると阿波池田駅へと到着しました。
8:10 阿波池田駅
チェックインした駅 下浦、牛島、麻植塚、阿波川島、山瀬、阿波山川、川田、穴吹、小島、貞光、阿波半田、江口、三加茂、阿波加茂、辻、佃、箸蔵、坪尻、阿波池田
いよいよ徳島県の全駅制覇が現実的なものとして近づいてきた。残すはあと5駅。
この阿波池田駅は先ほど乗ってきた徳島からのよしの川ブルーラインと、岡山から瀬戸大橋を渡って高知まで走る路線の分岐駅となっており、駅自体はかなり賑やかだ。高知行きの特急がくるまで少し時間があったので散策してみた。というか、雨が降ってきた。最悪だ。
駅の陸橋から街並みが見える。思っていた以上に栄えている。四国の位置的中心の交通の要所といったところだろうか。
四国のほとんどの主要駅の売店はセブンイレブンだ。ここ阿波池田駅も例外ではない。昔は四国といえばセブンイレブンが存在しない空白地帯だったが、いつの間にか街にも駅にもセブンイレブンが進出している。
駅前から延びるアーケード通りは、代表例として教科書に乗せられるレベルのシャッター通りだった。そもそも暗くて普通の通りより怖い。栄枯盛衰の儚さみたいなものを感じる商店街だ。
高知県といえば「あんぱんまん」で知られるやなせたかし先生の故郷だ。高知にはアンパンマンミュージアムがあったりとアンパンマン尽くしであることが知られているが、このあたりからアンパンマンのスメルがほのかに漂い始めている。そんなことを考えていると次に乗るべき高知行きの列車がやってきた。
8:29発 JR土讃線 特急しまんと 高知行き
特急にのれることが嬉しい。
さて滑るように高知に向かって走り出した特急列車だが、いきなり景色が激しいものに変わる。おそらく四国の位置的中心であろう部分を通過するが、山は切り立ち、森は深い。ゴツゴツした岩を湛えた川が威風堂々と横たわっている。とにかく激しい秘境みたいな景色が広がる。
こんなところに寺があったら……。そう考えると身震いがしてきた。
88か所霊場の所在地を見ると、基本的に海沿いに配置されていて、中心にはほとんどない。この中心に寺が配置されていないことは完全に良心としか思えない。おそらく当時は海沿いしか開拓されていなかったとかそういう理由があるのだろうけど、この真ん中にポツンと1つだけお遍路の寺が配置されていたりしたらそれだけで死ねる。本当にこのへんに寺がなくて良かったと心から安堵した。
四国って特に瀬戸内海に面する海沿いの街のイメージで勝手に平坦で穏やかな感じの地形という印象を持っていたのだけど、実際には険しくて激しい地形が多い。特に中心部はかなりのものだ。この辺は本当に四国の印象が変わる。
しばらく走ると「大歩危」という駅に停車した。反対方向からくる列車とすれ違うためらしく長めの停車時間が告げられた。ここが徳島県最後の駅となり、次からは高知県の駅となる。ということで
チェックインした駅 三縄、祖谷口、阿波川口、小歩危、大歩危
長かったがついに徳島の全駅をコンプリートした。なかなか感慨深いものがある。ちなみに各県の駅をすべて取得すると称号がもらえる。
マスターオブ徳島
「徳島の駅取得率が100%になった。徳島であなたの名前を知らないものはいません!」
本当だろうか。たぶん知らない人の方が99%以上だと思うけど、この称号はなかなかうれしい。少しだけ徳島での出来事を思い起こす。徳島の旅路は喜怒哀楽の旅だったように思う。
支援学校の生徒さんたちのお接待に喜び、出会って4秒で無礼な若者に少し怒った。焼山寺では泣いた。下り坂では位置エネルギーの申し子として楽しんだ。その全ての場面で多くの人との関わりが糧となったように思う。
工事現場のおっちゃんが助けてくれなかったらどうなっていただろうか。タクシーの運転手さんの言葉がなければもう東京に帰っていたかもしれない。訳の分からない外国人の足を揉まされ、ロープウェイでは係員の女性(かわいい)に心配された。絆創膏をくれたお嬢様、思い出すだけでもきりがない。
お遍路において徳島県内(阿波の国)での巡礼は「発心の道場」と呼ばれる。発心とは心を起こすことである。阿波の国を巡るうちにこの旅を通じて「自分はどうなりたいか」という気持ちが固まってくるのだろう。それを総称して「発心の道場」と呼んでいるのだ。多くの人と関わり、自分は何をすべきなのか、どうなるべきなのか、どうなりたいのか、なんだか少しだけ分かったような気がした。
真っすぐ伸びる線路を見つめ、高知入りに向けて決意を固めた。
徳島編 おわり
高知編
高知県に近づいてくると、本当に徐々にアンパンマンの気配が濃厚になってくる。それはまるで魔王城に近づくにつれて毒の沼地が増える事象に似ている。
すれ違った列車はアンパンマン列車だった。この調子で高知に近づくに連れてアンパン濃度が上昇していけば、高知の人は全員アンパンマンのお面をつけて街を歩いている感じになる。それはそれで楽しそうだ。
さて、高知県でも当然に行けるところまでお遍路の寺院を巡り、全ての駅を取得するつもりだ。高知県の路線図が以下のようになる。
駅が多い。駅メモによると168個もあるらしい。徳島が80個だったことを考えると単純に倍以上だ。ただ、路線の形状はそこまで複雑ではないので、これなら効率良く取れそうだ。さらにお遍路の寺院との兼ね合いもそこまで問題がなさそうだ。
徳島編では「なぜか徳島っぽい」という意味不明な理由でセリアという100円ショップみたいな名称のでんこを使っていたが、これから突入する高知でも、高知っぽいでんこを選択する必要がある。僕の所持するでんこの中でどれが一番高知っぽいか、真剣に吟味した結果、次のでんこが高知代表として選ばれた。
スピカ。
「プロフィール:宇宙に憧れるでんこ。夢中になると夜が明けるまで語り続けてしまうらしい」
徹夜で喋られるのは困りますが、なんか高知っぽいのでこの子でいきます。
(ただ、このスピカ。後から知ったのですが、岩手県の「IGRいわて銀河鉄道」とのコラボで鉄道むすめへゲスト出演するなど、岩手県とつながりの深いでんこということ。全然違った。)
完全に雨が降っていてずぶ濡れお遍路も覚悟していたのですが、県境が近づくにつれて快晴になっていきます。よかった。心から安堵した。僕の安堵と共に列車は高知県の北東部を南下していく。
9:31 後免駅
この特急は高知駅まで行くが、その手前の後免駅で降りる。別に「間違えて降りちゃった!ごめん!」とこの駅ができてから数万回は言われたであろうセリフを言いたかったわけではなく、ここから列車を乗り換えて室戸岬を目指すためだ。
チェックインした駅 土佐岩原、豊永、太田口、土佐穴内、大杉、土佐北川、角茂谷、繁藤、新改、土佐山田、土佐長岡、後免
ここから3セク鉄道の「土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線」に乗り換えて奈半利(なはり)を目指す。奈半利は室戸岬の最寄り駅なのだけど、たぶんそこからも70キロくらい距離があるので、そこからバスに乗って室戸岬を目指す。
土佐くろしお鉄道のホームに移動すると謎のキャラクターが出迎えてくれた。どうやら、アンパンマンのやなせたかし先生が土佐くろしお鉄道の各駅にアンパンマンに出てきそうな固有のキャラクターを書き下ろしたらしく、土佐くろしお鉄道の各駅をこれらのキャラが守護している。ちなみに後免駅のキャラは「ごめんえきおくん」という名前、けっこう身も蓋もない。
近づいてみると、やなせ先生書き下ろしの詩が石に刻まれていた。これらの詩も各駅にあるのだろうか。よくよく見てみると詩の内容に少々のサイコさを感じる。
入居した家賃格安のマンションに入った瞬間に嫌な雰囲気がして、やだな怖いなあーって思っていたら1か所だけ壁の色が他に比べて白い場所を発見してしまい。まさかと思って壁を叩いてみたらそこだけベニヤに塗装しただけの壁で、無我夢中になってその壁をはがしてみて、内壁にこの詩が書かれていたらたぶん腰抜かす。
9:43発 土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線 奈半利行き
おそらくJRからの乗り入れもやっていて高知駅からやってきたと思われる列車はむちゃくちゃ満員だった。座る場所がない。おまけに2両編成だったのだけど、1両目が貸し切り列車だった。ここまで盛況な3セク線はあまり見たことがない。
特に街中を走るわけでもないのにずっと高架を走っていたように思う。なかなか珍しい路線だった。
途中、「夜須」という駅でかなりの乗客が降りた。貸し切りの車両の乗客も全員降りたことから、この駅の周辺で何らかのイベントがあったのだろうと思うのだけど、調べても分からなかった。さらに進んで球場前という駅で残っていた乗客もごっそりと降りた。どうやら阪神タイガースの秋季キャンプをやっているらしく、それ目当ての乗客が多かったようだ。
10:47 奈半利
チェックインした駅 後免町、立田、のいち、よしかわ、あかおか、夜須、西分、和食、赤野、穴内、球場前、安芸、伊尾木、下山、唐浜、安田、田野、奈半利
1時間ほどの乗車時間を経て終点の奈半利駅に到着した。ちなみにこの駅のキャラは「なはりこちゃん」身も蓋もないネーミングだけど、けっこうカワイイキャラだ。
高知県の海岸沿いは南海トラフ地震などの際に大きな津波が来るのではないかと懸念されている。ここ奈半利駅もそういった災害に備えて駅自体が津波の際の避難ビルになっているそうだ。かなり屈強な造りの駅だ。そういった懸念もあってほぼ全線で高架なのかもしれない。
なるほど。しっかりと備えられている。
11:03 発 高知東部交通バス 甲浦行き
バスがやってきた。このバスは室戸市の街中を抜けて室戸岬を経由し、昨日、人類が滅びた後の世界みたいだと言った甲浦まで達するらしい。かなりロングコースの路線だ。200キロくらいあるんじゃないだろうか。すぐさま乗り込み室戸岬を目指す。もうこの奈半利から甲浦までの間は駅が全く存在しないのでいくら駅メモでチェックインしてもずっと奈半利駅が最寄り駅でそれしか取れない。チェックインする必要ないので居眠りとかし放題。すごい!
12:08 室戸岬
1時間ほどで室戸岬の先端に到着する。これだけ来ても最寄り駅は奈半利駅だ。駅メモチェックインも試したがやはり奈半利駅が取れた。最寄り駅60キロの世界だ。岬に来てみて気づいたのだけど、岬って遠くから見て初めて「あそこ岬だね」って分かるもので、岬に立っていても岬感はない。単に海が見える場所だ。その辺をはき違えてはいけない。
これが室戸岬だ! 岬感ゼロ。
案内表示によるとこのあたりは見所が多いらしく、特に「恋人たちの聖地」という場所が気になったのだけど、探してみたけどちょっと見つからなかった。よくよく考えたら「恋人たちの聖地」なんて僕にとってはハリウッドセレブが新たに犬を飼い始めた、くらいのレベルで関係ない事象なので、そこまで本気で探さなくていいやって思った。
さて、ここからはお遍路の続きである。ここ室戸岬にある24番札所はどこだと探す。そして様々な思考を巡らせてあらゆる可能性を模索して「そうではない道」を探したのだけど、どう考えてもあそこに見える山の上に道があるとしか思えない現実が立ちはだかっていた。
嘘だろ。あれ登るのか!?
衝撃を受けつつ遍路道を探す。
あった。
あの前の札所からここまでずっと遍路道が続いていたことを思うと妙に感慨深い。それと同時に、矢印はやはり山に入っていけと指示しているので登ることが確定的でしょんぼりする。
本当にこれかよ、みたいな道を通らされる。ちなみに、昨日の太龍寺のように寺から別方向で次の村に向かった方が効率が良い、みたいなパターンが多々あるので、このような山道でも折りたたんだ自転車を担いでいる。肩が外れそうなくらい重い。
焼山寺の惨劇を思い出す山道。傾斜もかなりきついし、なにより長い。汗はだらだら、呼吸も荒くなってくる。途中、休憩用の小屋みたいなものが出現してきた。ちょっと眺めが良い場所に屋根付きの小屋があるのだけど、素人は「おお、休憩できる」と喜びがちだが、僕くらいの玄人になると違う。休憩所があるということは、ここまで死に物狂いで登ってきた行程が、まだ全体の半分以下なのであると解する。ある行程の中に休憩所を作りましょうとなった時にゴール手前に作るバカはいない。だいたい半分くらいのところに作るはずだ。統計的には半分よりちょっと手前が多い、たぶん。つまりここで休憩所が登場したということは、あれほど死ぬ気で登ってきた行程より長いものがまだこの先もあるぜ、という宣言に近いのだ。完全に殺しに来ている。
「あらあらお若いのね」
「若い人は早いから」
休憩所には紅葉を見に来たっぽい老夫婦が休憩していた。二人は僕の姿を見てそう言った。
「いえ、そんなに若くないっす」
息を切らしながらそう答える。
「その大きな荷物はなに?」
「自転車っす!」
そう答えたら思想的に危ない人と思われたのか、特に奥さんのほうが急によそよそしくなって会話が続かなくなってしまった。
とにかく奮起してもう一度登り始める。ダメだ。足がガクガクしてまたバンビみたいになってしまった。もう一歩も登れない。そう諦めかけた時、一つの考えが浮かんだ。
「もしかしてでんこが励ましてくれたら登れるのでは?」
駅メモと連動した「おでかけカメラ」というアプリでは、所持しているでんこと一緒に写真を撮ることができる。これを利用すればでんこが励ましてくれて一緒に登る気分になるのではないか。すぐに起動して高知県担当のスピカと撮影する。
(おでかけカメラ 【iOS版】【Android版】)
なんか森の中に場違いな人がいる感じになったな。山の中で異星人にアブダクションされる寸前のシーン、みたいな感じすらする。もうちょっと奥行きを持たせて遠近感を持たせたらナチュラルになるかも。
なんか山の中で行き倒れて最後に幻覚が見え始めたみたいになっている。
ええい、変なことして遊んでないでとにかく進め。
いきなりこんな山登りをさせられるとは夢にも思わなかった。高知県最初となるこのお寺は敷地も広く何より眺めが良い。近くに灯台があることから室戸岬観光にきた観光客が車で登ってきて灯台を見たついでに立ち寄ったりするようだ。かなり人が沢山いて賑やかだ。
最御崎寺の山門を出て少し歩くと灯台と海が見える場所に出る。この景色は岬感がある。荒い波の海と澄んだ空、色合いの違う青に挟まれた水平線が少しだけ曲がって見えて、地球が球であることを感じさせてくれた。僕はこの景色を見るためにここまで来たのかもしれない。
山を降りて自転車で次の寺まで爆走する。ここからは奈半利駅に向かってバスできた道を引き返して進んでいく。モロに海沿いということもあってかなり風が強い。ちょっと常に風向きが変わっているのだけど、向かい風になったときは全然進めない。ただ、追い風になった時は手放し運転をし、上着を半分脱いでムササビみたいにしたら風を受けてむちゃくちゃ進む。そんなことしていたらまた豪快に転んだ。
海沿いの街道は解放的で心地よい。風も強いので、叫びながら走ってもいい。全ては風が掻き消してくれる。
途中、何個か港が見えた。こういった場所から出ていった船がカツオとか獲ってくるんだろか。そういえば高知の名産といえばカツオのたたきだ。あれはガチで美味いので、できればどこかで必ず食べたい。
海岸沿いの美しい道路、強い風を受けながら走っていたら漁港の街みたいな場所に到着し、その中心にある二十五番札所に到着した。
画像を見ていただいても分かる通り、どう好意的に解釈しても階段を昇らされる。それもけっこう尋常じゃない段数っぽい。上部に見える建物まででたいしたことないように見えるかもしれないが、これが完全に中盤でこれより先に階段が伸びている。2連続で激しいのぼりがやってきて完全に足がぶっ壊れそうだ。ただ、こういう構造の寺は間違いなく階段を降りて戻ってくる構造なので、自転車を担いでいく必要がない。そこだけが救いだ。
足が完全に破壊されて、薬物を投与されたバンビみたいになっているけど、登りきってみると結構景色が良い。こうしてみるとこのお寺はまるで麓の漁港を守っているかのようだ。
さて、自転車に乗って次の札所を目指すのだけど、登り2連発はさすがにきつい。まさか次も登りじゃないだろうなと調べてみると26番札所の名前が「金剛頂寺」だった。「頂」はよくない。名前の時点で山の頂にあるって自白してしまっている。こんなの絶対にまた山登りじゃないか。
一応、地図で確認してみる。この旅をしていて分かったことは、次の寺までの距離はそうたいした問題ではない、ということだ。もっと重大な問題なのは等高線、寺周りの等高線の間隔がどうなっているか、それこそが重要なのである。調べてみると、金剛頂寺周りの等高線、ペイズリー柄みたいになってた。完全に山登りだ。
綺麗な海岸脇を走る道路をつき進んでいく。少しだけ日が傾いてきた。急がなければならない。山の中で日が暮れるとガチでトラウマが再燃してしまう。
案内表示に従って、海岸線から内陸へと入っていく。
山に向かって突き進んでいくと、これが
こういう坂になって、
こうなる。最終的には
ザ・山登りだ。しかも自転車を担いで登るタイプのやつだ。
これ絶対にメイを探してる時に頼みに行くルート、つまりトトロに会いに行くルートだろ、そんなことをブツブツ言いながら30分ほど登るとついに到着した。
山道を登り終わると駐車場にでて、その駐車場になぜかおオシャレなカフェがあったりするのだけど、本堂はここからさらに石段を登ったところにある。もう足がガクガクすぎてそういうダンスを踊ってる人みたいになっている。
ちなみにここも厄坂になっていて、男厄坂と女厄坂があり、それぞれの厄年にあたる段が踊り場になっている。やはり1円玉が沢山置かれていた。ちょっと目立たない場所に「一粒万倍の釜」という、大師が米を炊いたら1万倍になって飢饉から人々を救ったという逸話が残る釜がある。
すごい登ってきただけあってさすがに眺めが良い。あそこに見えるのがたぶん室戸岬じゃないかな。こうしてみると岬感がある。
さて、次の27番札所まではここから30キロくらいある。どうせここまで3連発で山登りだったのだから次も登りなのだろう。おそらくであるが、こうして高知の札所がここまで全て高い位置にあるのは多分偶然じゃない。先ほど、奈半利駅が津波に備えて避難建物になっているという話をしたが、ここ高知の海岸沿いは街のあちこちで海抜表示をしており、避難する必要があるかどうか分かるようにしている。津波に対して備えているのだ。それはなにも最近の話ではなく、きっと大昔からそうだったのだろう。何度となく津波があって人々は津波に怯え、備えた。その中で大切な寺院を高い位置に作ろう、そんな考えがあったんじゃないだろうか。そう、つまり高知の海岸線の寺院は全てこのレベルの登りを伴う可能性が高い、ということだ。そこそこ覚悟が必要な事実だ。
次の札所まで30キロなので、いったん海岸線まででてそれから奈半利方面へと走りつつ、バスが来そうな時間になったらそこからバスに乗ることにした。
あれだけ苦労して登った坂道も下りとなるとあっという間だ。すぐに海岸線にもどってくることができた。そのまま海岸線を走っているとキラメッセ室戸という道の駅があり、そこにバス停もあったのでここでバスを待つことにした。
随分と日が傾いてきた。急がなければならない。できれば日が落ちるまでに次の札所くらいは行っておきたい。そうすることで今後の展開が楽になる。そんな僕の思惑を嘲笑うかのようにどんどん日は傾いていく。
15:17 高知東部交通バス 安芸営業所行き
バスは奈半利駅を超えてさらに進む。40分ほどで目当ての停留所に到着した。
15:59 唐の浜東 バス停
ここから山に向かって登れば27番札所がある。
時間は4時。かなり日が傾いてきた。急がなければならない。速攻で自転車をトランスフォームさせ山に向かって走り出す。走り出してすぐ声をかけられた。
「これから神峯寺にのぼるんかー?」
みると、畑のど真ん中からおっさんが話しかけてきている。神峯寺とは目指している27番札所だ。「のぼる」という表現を使われていることで早くも山登りが確定した。
「ええ、のぼりますー!」
畑の真ん中に届くように大声をだす。
「5時には閉められるから急げよー!」
なんと、5時になったら閉められてしまうのか。時計を見ると4時。次の神峯寺まで5キロ。自転車なら軽く行ける距離だけどほとんど登りだと考えると押して歩くことになるから歩きの速度になる可能性もある。そうなると1時間で5キロはきつい。死に物狂いで山登りして辿り着いたら扉が固く閉ざされていたら泣くに泣けない。とにかく急がなければ。
完全に登り坂。だけどまだ傾斜はゆるやか。ただ5キロにおよぶ登り坂はいくら緩やかでも結構足にくる。おまけにのぼり4連発目なので足がバカになっている。ずっと痙攣しているみたいな状態になっている。
とにかくきつい。死ぬほどきつい。4発の登りを合計したら富士登山くらいになるんじゃないか。とにかくきつい。ここは地獄か。いいや四国だ。
なんか少し広くなっている場所にでた。ついに登りきったか!? と期待するその心は瞬時に破壊される。
ただの公園だった。坂道はまだまだ続く。もう足がパンパンで、逆立ちした方が楽なんじゃないかって気がしてきた。やってみたら手の平に石が刺さって痛かったからすぐやめた。
ぐおおおお、もう数分で5時になる。大丈夫、ギリギリ間に合うはず。きっと間に合うはず。あのカーブを曲がれば神峯寺があるはず。希望の光がきっとそこにあるはず。
なんか白い看板が見える! きっとあそこに「おいでませ神峯寺」とか書いてあるはず。きっとそう。絶対にここは神峯寺みたいな看板だ。絶対そうだ! あの看板に全ての希望だとか思いだとか平和への願いだとか、そういったものを込め、最後の力を振り絞って駆け寄った。た、頼む!
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完全に脱力したのだけど、なんとか、それからちょっと神峯寺だったので命からがら辿り着くことができた。
この山門より少し登った場所に本堂がある。脇には鐘をつける場所があるのだけどその近くに水が沸いていてかなり美味かった。なんでも病気などにも効くと言い伝えられているらしい。
かなりきつい階段だけど最後の力を振り絞って本堂へと行く。麓の畑のおっちゃんが言っていた「5時に閉められる」というのは売店や納経所が閉められてしまうという意味で、別に寺に入れないように締め出されるわけではなかった。正式な手順を踏んでいない僕にはあまり関係ない話だった。
山登りも4連発目ともなると眺望にもあまり新鮮味がない。ただ、夕焼けは驚くほど綺麗だった。
もう完全に日が落ちてしまうので寺院巡りはここまで。ここからは一気に山を降りて駅まで行き、そこから高知駅まで移動する予定だ。そこで一気に駅を取ってしまうつもりだ。
位置エネルギーの申し子となり一気に駆け下りる。すぐに麓の鉄道線まで出ることができた。
ここから一番近い駅は土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線の唐浜(とうのはま)駅っぽいのでそこを目指す。その途中であっという間に日が落ちて夜の闇が辺りを包んだ。
闇の中を自転車を走らせ、ビニールハウスが立ち並ぶエリアを通りぬけて唐浜の駅へと辿り着いた。
17:42 唐浜駅
唐浜駅のキャラクターは「とうのはまへんろくん」、この路線の中で唯一札所がある駅なので遍路にちなんだキャラクターになっている。
17:58発 土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線 高知行き
後免駅でJRに乗り入れてそのまま一気に高知までいく列車がやってきた。都合がよい。というかこの土佐くろしお鉄道はかなり積極的にJRとの乗り入れをやっている。それはこのごめん・なはり線に限ったことではないようだ。乗客はほとんどいなかったのでなんとか座席に座って足を休めることができた。
ここから高知まで一気に移動することに大きな理由がある。次の札所は途中にある後免駅の近くにあるのでそこで降りて宿泊を探すのが効率的であるような気がするがちょっと考えていることがある。高知駅についたらその理由を話したいと思う。
19:16 高知
チェックインした駅 土佐大津、布師田、土佐一宮、薊野、高知
しっかり東側の駅を網羅できたことは大きい。
高知駅はアンパンマン濃度がマックスに達している。限定グッズを売るアンパンマンショップがあったかと思うと、階段はこのありさまだ。
それよりなにより一番驚いたのは自動改札だったことだ。徳島駅は手渡しだったのに高知駅は自動改札。同じ四国でも大きな格差だ。あとやはり駅の売店はセブンイレブンだった。
さて、ここ高知駅に来たことには大きな理由がある。おそらくこの予想は当たっていると思う。繰り返しになるがもう一度ここまでの路線の制覇状況を見てみたい。
現在168駅中35駅を取っているわけで、東側を制覇できたことは大きな収穫だったといえる。ただ、この図、ちょっと不自然じゃないだろか。そう、駅の総数が徳島の2倍にあたる168駅だというわり、この路線図、たぶん168駅もない。圧倒的に少ないのだ。つまり、徳島での廃線のような感じで隠し要素の駅があるはず。それもかなりの数だ。そこまで廃線や廃駅があるはずないので、考えられる原因はもう一つしかない。
そう、路面電車だ。日本縦断の時に気付いたが、駅メモは基本的に路面電車の駅も対象になっている。高知駅前から出ているこの路面電車の駅も全部対象になっているはずだ。そうすれば辻褄が合う。
やはりそうだ。高知駅に続いて路面電車の「高知駅前」駅が取れた。予想した通り路面電車の全駅が対象だ。つまりこうなる。
路面電車の駅が多すぎて、この路線図作りながら発狂しそうになった。この辺の細々とした路面電車の駅を夜のうちに取ってしまい、明日は後免のほうに舞い戻って寺院を攻める。このプランで行きたい。
高知市の路面電車はいたってシンプルで南北に伸びる路線と東西に延びる路線しかない。東の方の路線は明日後免に舞い戻る時に取れるので、今は南北と西だけを取ってしまえばいい。とりあえず、桟橋通り5丁目行きの路面電車に乗り込んだ。
19:46発 とさでん交通 桟橋通り五丁目行き
高知の路面電車は完全に市民の足で、多くの人が気軽に乗り込んでくる。全ての路線は「はりまや橋」という高知で一番の繁華街みたいな場所を中心に設計されているようだ。一旦南下して終着駅まで行った後に「はりまやばし」に戻り、東西の路線に乗り換えるプランで良さそうだ。南北路線は短いようであっという間に終着駅の桟橋通五丁目に到着した。
「はりまやばし」までは乗客も多く、人の乗り降りも活発だったが、桟橋通り一丁目、二丁目とカウントアップが進むにつれて閑散としてきて、最後の方は僕と高校生カップルしかいなかった。高校生カップルは溶け合ってバターになるんじゃないってレベルでイチャイチャしていて下手したら「この小汚いオッサンがいなければもっと過激なことできたのに」みたいな視線を投げつけてきていた。あまりにその空気がいたたまれなくて、早く到着してくれて助かった。
ちなみに終着駅の「桟橋通り五丁目」だけどやはり高知駅前から延びる基幹となる路線の終着駅なのでそれなりに栄えている場所かなって想像していたんだけど、
まあまあの闇。
高校生カップルはこの闇の中にバターになりながら消えていった。闇でなにするのかな。
20:06 桟橋通五丁目駅
チェックインした駅 高知橋、蓮池町通、はりまや橋、海の辻、桟橋通り一丁目、桟橋通り二丁目、桟橋通り三丁目、桟橋通り四丁目、桟橋車庫前、桟橋通り五丁目
とりあえずここには闇しかないので返す刀で高知駅前行きに、というかさっき乗ってきた電車にそのまま乗り込んで乗り換えポイントの「はりまや橋」駅を目指す。運転手さんがなんでまたこいつ乗ってきたんだ、頭おかしいのかって顔してたのが印象的だった。
20:13発 とさでん交通 高知駅前行
引き返す列車は完全なる無人で貸し切り状態だった。
人に会うことなく「はりまや橋」駅に到着する。さすが栄えている。
20:26 はりまや橋
乗り換えと言っても同じ駅ではなくて、横断歩道を渡ってそこそこ歩く場所に東西路線の「はりまや橋」駅がある。色々な電車がやってくるのだけど、いまいち一番奥地まで行くやつがやってこない。15分くらい待ってやっと西の終着駅の伊野行きがやってきた。
20:41 とさでん交通 伊野行き
これがなかなか長い路線だった。距離的には決して長くはないのだけどとにかく駅が多い。もうあそこに次の駅見えてるじゃんという関係の駅も多かった。かなりきめ細かい市民の足ならではといったところだろうか。
21:27 伊野駅に到着
チェックインした駅 堀詰、大橋通、高知城前、県庁前、グランド通、桝形、上町一丁目、上町二丁目、上町四丁目、上町五丁目、旭町一丁目、旭駅前通、旭町三丁目、蛍橋、鏡川橋、鴨部、曙町東町、朝倉(大学前)、朝倉(JR)、朝倉駅前、朝倉神社前、宮の奥、咥内、宇治団地前、八代通、中山、枝川、伊野商業前、北内、北山、鳴谷、伊野駅前、伊野(土佐電鉄)、伊野(JR)
駅間距離が短く駅の数が多いので駅数をものすごく稼ぐことができる。本日の取得駅数が爆発的に増えた。駅メモ的には路面電車はかなりの稼ぎどころなのかもしれない。
さて、こちらの伊野駅、さすがにけっこう栄えているのかな、あれだけ長かった路線の終着駅だし、なんでも伊野はJRの駅もあるっぽい。まあまあ栄えているのかなってやや期待していたのだけど
けっこうな闇。闇の中にポツンと電車が停まっている状態だ。
とりあえずここには闇しかないので返す刀で高知駅前に戻り、そこで本日の旅路を終了にしようと思った。またさっき乗ってきた電車にとんぼ返りで乗り込み、運転手さんに「なんだこいつ」みたいな顔されながら座席に座る。さっきは終着駅の1つ前までは酔っぱらったおっさんと二人きりだったが、最終的に貸し切り状態になっていた。たぶん戻る電車も貸し切りなんだろうなって思っていたら、1組の熟年カップルが発車間際にいそいそと乗り込んできた。
21:31発 とさでん交通 知寄町行き
なぜか僕の向かいに座った二人はけっこう酔っぱらっているみたいで、手を繋いで激しく絡ませ合いながら、バターになるんじゃないかって感じでイチャイチャしだした。「この小汚い男いなければもっと過激なことできたのに」みたいな視線を投げつけられてすごくいたたまれない感じになった。
「またグレイ歌ってよ」
「おうよ、グレイな」
みたいな会話をしていましてね。「中山」って駅を過ぎたあたりから本格的に要所を触るような感じになってきて、
「やだっ、見られてるよ」
「見せとけ見せとけ」
「もうっ!」
とか明らかに精神衛生上あまりよくない状態で、なんか発奮する材料に僕が使われているんですけど、僕は僕でずっと頭の中でHoweverを唄ってこのなんとも言えない空気を凌いでいた。愛しさの意味を知ったような気がした。
22:13 はりまや橋
そんなこんなで「はりまや橋」を経由してなんとか高知駅にもどってきたので本日の旅はこれまで。本日のまとめはこちら。
路線
遍路
総評
徳島県の駅をコンプリートし、いよいよ土佐の国、高知県へと突入した。高知県入りしてから明確に札所への道のりが険しく困難なものとなった。特に登り4連発は多分に過酷で、完全に足が破壊された。4つしか巡れなかったがこの試練の箇所をクリアできたことは大きい。さらには夜のうちに路面電車の駅をクリアができたことも大きいのではないだろうか。明日は後免の方へと路面電車の駅を取りつつ舞い戻り、札所を中心にクリアしていきたい。できればあまり登りがないことを願う。おそらく明日はあまり駅を取ることはなさそうだ。
ちなみに、高知の飲み屋街みたいな場所はいたるところに出店が出ている。最初、今日は祭りでもやっているのかなと思ったが、高知の人に訊ねると、普通に週末は出店が出るらしい。祭りでも何でもない日常だそうだ。ところ変われば文化が変わるものである。
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