博物館・お土産・メシ!東京大学周辺のおすすめ散策スポットを東大卒ニートが紹介する
東京大学総合研究博物館を見学するなら一緒に訪れてほしい、東京大学本郷キャンパス内外の散策スポットを元東大生ライターがご紹介。ナブラ演算子ゲームやスーパーカミオカンデパズルを買えるショップにおすすめグルメ情報も。
みなさんこんにちは。東大卒ニートのピカ太郎(@PikataroWorldT)です。
突然ですが、皆さんは東京大学に訪れたことがありますか?僕が通っていた本郷キャンパス周辺には、散策に適した面白いスポットがたくさんあります!
学外の方でも無料で入場できる「東京大学総合研究博物館」をはじめとして、
個性豊かな東大オリジナルのお土産が買える本郷第二購買部。
東京大学周辺に足を伸ばせば、合格祈願で有名な湯島天神や、樋口一葉が昔住んでいた旧居跡、登録有形文化財にも指定された鳳明館といった歴史的な建造物がたくさんあります。
今回は、そんな東京大学本郷キャンパス周辺の散策スポットをご紹介したいと思います!
【大学構内】
研究で使われる資料を展示 東京大学総合研究博物館
まずご紹介するのは、大学構内にある入場無料の博物館、東京大学総合研究博物館です!
冒頭のアルパカとのツーショット写真もこちらで撮影したもの。館内には、こんなリアルな剥製や昆虫の標本などが展示されています。
そんな東大博物館について、実際ここにある資料を使って研究をしている考古学者の小高さん、古生物学者の久保さんに話を聞いてみました!

左:考古学者の小高さん 右:古生物学者の久保さん
ピカ太郎さん、博物館の機能って知ってますか?
え、資料を展示するのが博物館じゃないんですか?
確かに博物館といえば展示がメインだと思われていますよね。でも実はそれは一部分に過ぎないんですよ。収集、保管管理、研究、展示などの普及活動、全て合わせたものが博物館の機能なんです。なんならここに展示してある10000倍くらいの資料がバックヤードに保管されてます。
10000倍もあるんですか!
そうなんです。化石や出土品などは一つしかない資料なので、論文の証拠としていつでも確認できる状態で保管することが重要なんですよ。理系の実験とは違って再現性がないものですから。
確かに・・・。
そういえば、ここの博物館は無料ですよね、ニートフレンドリーなのですごくありがたいです。
ここは大学の博物館だから儲けのことをあまり気にせずに済むんですよね。では私たちが展示を公開する意味は何なんでしょうか?
すみません、パッと出てこないのですが何なのでしょうか?
それは博物館の実験です。最近は博物館も経営が大変なので、何か対策が必要だとは思いつつも大胆なことはできません。ですが私たちはリスクを考えずに展示ができる。例えば入り口。あそこは普通の博物館ではありえない展示法なんですよ。
確かに入り口はちょっと変わってるなと思いました!

博物館入り口の様子。たしかに展示品のジャンルがばらばらだ。
いろんなものがごちゃ混ぜに飾られていますよね。もちろん計算されているのですが、これは他の博物館では普通見ないですね。
ここには貴重なものが展示されているんですよ。突然ですが、ナウマンゾウってなんでナウマンゾウっていうか知ってます?
え、全然わかりません。
当時、東大のお雇い外国人だったナウマンさん(ハインリッヒ・エドムント・ナウマン。ドイツの地質学者。1854年生~1927年没)という方がいました。西洋の方法で初めて研究した日本の脊椎動物の化石が象なんですけど、これが新種の象だったんですよね。それでナウマンゾウっていうんですけど、そのナウマンさんが調べた標本がコレです。
えーすご!ナウマンゾウが日本で発見されたこと自体が驚きですけど、当時のサンプルをそのまま展示してるのも大胆ですね~!(すみません、はしゃぎすぎて写真撮り忘れました…)
ですが他にも
・日本で初めて発掘された遺跡の出土品が展示されている!
・「縄文時代」の時期区分を決めた研究者が実際に資料として使っていた土器がある!
・東大のイラン出土品は間違いなく東洋で一番の品揃えで、イラン研究のためにイラン人が東大に来るほど豊富!(多くはバックヤードに保管されているらしく、展示されている数自体はそれほど多くない)
・みんなレプリカは重要じゃないと思っているけど、戦争などで本物が破壊されてしまうこともあるため、実物がないレプリカは特に超重要!
・戦争などがあると、生きるために文化財の横流しや墓荒らしなどが発生するが、それらの流れた骨董品を買うということは、彼らを肯定していることになってしまう。一回骨董市場に流れてしまうと、出土時の情報などがわからなくなり、研究に使えなくなってしまう!
など、興味深い話をたくさん教わりました!
博物館といえば有名なものだったり、高価なものを飾っているという印象があるかもしれません。しかし、あくまで我々の目的は研究ですから、見た目が貴重というより、学術的価値が高いものを収集・保管・展示するのが本来の姿なのです。
ということで規模は小さく、ゆっくり見ても1時間はかからないですが、おそらくマニアほどたまらない博物館だと思います!
館内にはガラス越しに研究室も設置されているため、運が良ければ生で研究してるところを見られるかも!?
小高さん、久保さん、インタビューにご対応いただきありがとうございました!
東京大学総合研究博物館
開館:10:00-17:00 (入館16:30まで)
休館日:不定休(サイトをチェック)
入館料:無料
住所:東京都文京区本郷7丁目3−1(本郷キャンパス内)
公式サイトURL:http://www.um.u-tokyo.ac.jp/
補足:展示内容の一部は時期ごとに変わるため、現在は昆虫展は終了しております。また、東京大学博物館は小石川や丸の内にも無料で見学できる分館があります!
東大の研究成果を活かしたグッズショップ UTCC(東京大学コミュニケーションセンター)
赤門を入ってすぐ横にあるこちらの建物は、東大の研究成果を活用した商品を販売しているグッズショップです。
案内してくれたのは店長の梶原さん。とてもお若い!
ようこそUTCCへ。たくさん商品を紹介してくださいね!
よろしくお願いします。今日が初仕事ですし、夜まであるので頑張ります。
それでしたら、まずはこちらの「体力式アミノ酸」をどうぞ!
こちらは一番売れ筋の商品で、パッケージのデザインでもTOP AWARD ASIAと言う賞を受賞しました!
本当だ、パッケージすごいおしゃれですね!賞状がオシャレすぎて目持ってかれますけど。
アミノバイタルを作られた教授が監修なので体力のサポートになりますよ!
では、いただきます。
リンゴ酢のような味ですごく美味しい!心なしか体力も回復した気がします。
UTCCにはとてもストーリー性のある商品もあるんですよ。
こちらの御酒(うさき)は一度絶滅したと思われた麹菌から作られた泡盛なんです。
第二次世界大戦で古くから伝わる沖縄の酒造所が壊滅的な被害を受けたのですが、発酵学の世界的権威、東京大学名誉教授の故・坂口謹一郎先生が奇跡的に保有していたものが1998年に発見され、復活したお酒なのです!
確かに、それはすごいストーリー性ですね!
このように、瓶に名前を入れることもできますよ。別途料金はかかりますが、特に卒業されるお子さんへのプレゼントとしてもってこいの商品です!
2浪して東大に入った人にも丁度良いですね。
言い方が失礼です笑。次に紹介したいのが「蓮香(れんか)オードパルファム」です!
こちらは東大の運動場から発掘された新種の蓮の種を、東京大学出身の植物学者、大賀一郎博士が開花させることに成功し、大賀ハスと名付けられた蓮の香りを再現した商品なのですが、何とこの種、2000年以上も前のだったんです!!
2000年前の種が開花したんですか!さっきからストーリー性が本当に濃い!
心地よくて優しい蓮の香りがしますよ!ちなみに、資生堂アメニティグッズさんが”ご当地の香り”を商品化する事業を展開しているんですが、こちらの商品は「東大の香り」として登録されているんですよ!
東大の香り・・・?
そんなん聞いたこともないし嗅いだこともないですね・・・とりあえず嗅がせてください。
あ〜、東大の香りだ。
店内にはインスタ映えを狙った工作物があったので、梶原さん達に持ってもらいました。
うん、彼女たち目当てでお客さんが来そうなくらい映えてる。
東京大学コミュニケーションセンター(UTCC)
場所:東京都文京区本郷7-3-1(本郷キャンパス内 赤門北隣)
営業時間:10:00~18:00
定休日:水曜・日曜、祝日
電話: 03-5841-1039
公式サイトURL:https://utcc.u-tokyo.ac.jp/user_data/top.php
東大オリジナルグッズを取り扱う 本郷第二購買部
ということで、同じく東大関連の商品を取り扱っている本郷第二購買部に来ました。
Tシャツなどの定番グッズやお菓子、中には主張の激しい湯呑みや、超高級消しゴムまで!
他には昨年大ヒットした、宇宙線実験施設スーパーカミオカンデのパズルや、
ナブラ演算子ゲームという変態的なカードゲームまで。説明欄にはこのように書いてあります。
「微分・積分・極限を駆使して、相手の関数を先に全て倒した方が勝ち!主に数Ⅲまでの知識があれば誰でも簡単に遊べるカードゲームです!」
ちょっと一言いい?数Ⅲはそんな簡単ではないと思う。
本郷第二購買部
営業時間: 平日 8:00-20:00、土日祝 11:00-16:00
定休日:休暇期間中・入試日は短縮営業・休業となる場合あり
住所:東京都文京区本郷7-3-1(本郷キャンパス内 安田講堂南隣)
問い合わせ先:03-3816-3971
公式サイトURL:http://www.utcoop.or.jp/s2/
【東京大学本郷キャンパス内外のおすすめグルメ】
続いては、東大周辺のお食事スポットを紹介します!
ここでしか食べられない赤門ラーメン 本郷中央食堂
東大の名物が食べたいと思ったら真っ先にオススメするのが赤門ラーメン!
お値段は444円とリーズナブル!具材もひき肉、しいたけ、キクラゲ、白菜、もやしとヘルシーでボリュームもある麻婆麺です!
東京大学中央食堂
営業時間:平日 8:00-21:00、土日祝 11:00-14:00
定休日:休暇期間中・入試日は短縮営業・休業となる場合あり
住所:東京都文京区本郷7-3-1(本郷キャンパス内 )
問い合わせ先:03-3812-7336
公式サイトURL:http://www.utcoop.or.jp/d1/
うまい、安い、早い、大盛り、4拍子揃った東大生御用達立ち食いうどん こくわがた
来ました超オススメ店!ここは自分も学生の時よく通っていて、うどんてこんなに美味いんだと初めて思えたお店です!
特にオススメしたい男性でもお腹いっぱいになるほどのメニューがこちら、かけひやHG2鶏天 570円です!(HGというのは「比較的ごっつい」の略で、HG=本郷というのにもかかっているとのこと。)
僕はよく通っているので野菜の天ぷらをおまけで付けてくれるのだハハハハ!みんなも通いつめて顔を覚えてもらおう!
この透き通ったお出汁、すっごい体に染み込みます。手打ちの麺もツルツルでたまらん!
そして鶏天には醤油をかけるのがオススメ!店長の寺尾さんが修行していた香川で超有名店・宮武うどんで使用されていたマルオ醤油という醤油らしい!
こくわがた
営業時間:平日 11:00~21:30、土 11:00~15:00
定休日:日曜・祝日
住所:東京都文京区本郷2-39-7
URL:https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131004/13136989/ (食べログ)
超人気割烹料理屋が和菓子屋として東大に出店 廚菓子くろぎ
「日本を代表する建築家であり、東京大学教授でもある隈研吾氏がデザインした東大構内の建物に、超人気割烹料理屋が出店」と言うワードだけでもゴリゴリなのですが、季節限定のかき氷がゴリゴリ好評のお店、それが廚(くりや)菓子くろぎ です。

僕が3年前に行ったとき撮影した写真。蕨もちを食べたのですが、トゥルントゥルンで美味しかったです!
僕みたいなニートには敷居が高すぎて今回は行くことができなかったのですが、食べたかった…!
ちなみに本店である「割烹くろぎ」は、僕が学生の時に1000円ランチの予約を取るために、毎月月初の予約開始時間に鬼電しまくってたのに一度も行けなかったほどの超人気店です。興味がある方は是非!
廚菓子くろぎ
営業時間:9:00~19:00 (L.O.18:00)
定休日:不定休
住所:東京都文京区本郷7-3-1 (本郷キャンパス 春日門 Daiwaユビキタス学術研究館 1F)
問い合わせ先:03-5802-5577
公式サイトURL:http://www.kurogi.co.jp/
【東京大学本郷キャンパス周辺の散策スポット】
続いては東大周辺にある散策スポットを紹介します!
合格祈願の絵馬がいっぱい! 湯島天神
超有名どころですね。湯島天神といえば合格祈願!
見てください、このびっくりするほどの絵馬!!
ふと思ったんだけど、合格枠が100人のところに200人が絵馬を書いたら神様はどうするのだろうか。
境内には苔むした橋などもあってとっても風流です!
湯島天神
開門時間:6:00~20:00
住所:東京都文京区湯島3-30-1
問い合わせ先:03-3836-0753
公式サイトURL:http://www.yushimatenjin.or.jp/pc/index.htm
和紙を染めている工房を無料で見学 お茶の水 おりがみ会館
こちらは、博物館から徒歩10分にあるおりがみ会館です!
中はで素晴らしいおりがみ作品が展示されているのはもちろんのこと、
面白くておしゃれなグッズが購入できるほか、
和紙染め工房を無料で見学することもできます!
ツーンとした匂いの中、一つ一つ手で染色する職人さんかっこいい!
お茶の水 おりがみ会館
営業時間: 9:30~18:00
定休日:日曜、祝日、夏期休暇、年末年始
料金:無料
住所:東京都文京区湯島1-7-14
問い合わせ先:03-3811-4025
公式サイトURL:https://origamikaikan.co.jp/
金魚すくいのできるカフェ 金魚坂
東大から徒歩3分のところにある金魚坂は、350年も前から金魚などの卸をやっているお店です。
金魚の販売はもちろんのこと、
釣堀では金魚すくいや、鯉の釣り体験などもできます!
歴史を感じる釣り堀とは打って変わって、すぐ隣にはおしゃれなカフェも併設されています!
金魚坂
営業時間:平日11:30-21:30 (L.O/21:00)、土日祝11:30-20:00 (L.O/19:30)
定休日:月曜・第3火曜休 (祝日の場合は営業/翌日振替休日) 年末年始
住所:東京都文京区本郷5-3-15
問い合わせ先:03-3815-7088
公式サイトURL:http://www.kingyozaka.com/
東大周辺の古い町並み 郁文堂、樋口一葉菊坂旧居跡、鳳明館など〜
東大周辺には古くていい感じの建物がたくさんあります!
現在はドイツ語書店が入る、1923年に銀行として建てられた郁文堂。
登録有形文化財に指定された昭和感漂う旅館、鳳明館。
造りがとても古い樋口一葉旧居跡。
他にも古い町並みがたくさん!
東京の夜景を一望できる無料展望台 文京シビックセンター
最後に紹介したいのが、本郷キャンパスから歩いて20分ほどの場所にある文京シビックセンターです。
ここの何がすごいかと言うと、こちら!
地上約105m、25階にある展望ラウンジから超綺麗な夜景が見れるんです!しかも何と無料!
僕のiPhone5sじゃこの夜景を伝えきれない・・・。でも逆に考えて、5sでこれだけ撮れるということは・・・!ですよ!(ごめんね、4年間も相棒になってくれてる僕の5s)
文京シビックセンター25階 展望ラウンジ
営業時間:9時00分~20時30分
休館日:年末年始(12月29日~1月3日)・5月第3日曜日
料金:無料
住所:文京区春日1-16-21(文京区シビックセンター)
問い合わせ先:03-5803-1162
公式サイトURL:http://www.city.bunkyo.lg.jp/bunka/kanko/osusume/lounge.html
ということで、東大周辺の散策スポットを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
さらに詳しく東京大学の様子を知りたいという方は、
こちらの東京大学の構内のパンフレットを参考にしながら (https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400002228.pdf)、
土日限定の現役東大生による構内ツアーを申し込むのも良いでしょう!(申し込みはこちら)
みなさんが本郷を訪れる際には、ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。
それではみなさんサヨウナラ!