元上司がハムカツおじさんになってテレビに出ていたので取材してみた

ハムカツを東京で食べるならここがおすすめ!ハムカツ太郎さん推薦の、『マツコの知らない世界』では紹介されなかったリピート必至な厳選ハムカツ店7軒です。広尾の「NICE TO MEAT YOU」などをご紹介!

元上司が、ハムカツおじさんになってテレビに出ていた。

なにを言っているのかわからないかもしれません。しかし、これは紛れもない事実です。

新企画提案に悩んでいた筆者をそっと後押ししてくれた上司は、7年後、『マツコの知らない世界』(TBS系列)で“ハムカツ家長男のハムカツ太郎”と名乗っていました。

裏亀 立呑み とーど

今やインターネットを通じて簡単に世界へ発信できる、個人がメディアとなる時代。芸能を身に付けなくても、動画や140字のテキストで個性を発揮して、注目を浴びるチャンスが誰にでもあります。

先日も近所を歩いていたら、小学校低学年の男の子が将来の夢を聞かれ、「YouTuber」と答えていた場面に遭遇。以前の夢は消防士だったらしく、安定(国家公務員)からの振り切った路線変更に一瞬黙った親の姿から時代の流れを感じました。

元上司であるハムカツ太郎さんも、小2男子が憧れる「有名人」に仲間入りを果たした一人。54歳にして全国の顔へとなったハムカツ太郎さんに話を伺います。

なじみの店「立呑屋 佐々木」でまずは一杯

ハムカツ太郎さんこと、本名・原匡仁さんは今年7月17日放送の『マツコの知らない世界』(TBS系列)に出演し、話題となりました。

マツコ・デラックスさんには「ベテランAV男優」とも称されたほど、ダンディーな雰囲気をまとい、庶民的なハムカツ臭は一切しません。

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しかし内に秘めたハムカツへの偏愛はなかなかのもの。ほぼ毎日更新されるブログ「ハムカツ太郎のハムカツドウ」には、553軒(8月27日現在)ものお店が連なります。

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都内近郊でのハムカツドウを路線図にまとめてみました。店名が掲載できなかった駅には、その駅でハムカツドウした店舗数を記載。

 

今回お邪魔したのは、ハムカツ太郎さんがよく出没するという国分寺にある『立呑屋 佐々木』

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「マツコの知らない世界」でも“進化系”として紹介された「チキラーハムカツ」。チキンラーメンを衣につかったハムカツの上には、とろとろの半熟卵が乗っています。バリバリとした触感に、衣とハムのダブル塩気がたまりません。

 

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ハムカツ太郎さんのハムカツを食す貴重なショット

 

40歳おじさんの決起。ブロガーからハムカツおじさんへ

とんかつ、コロッケ、エビフライなど大人も子どもも大好物な揚げ物の中でも、ちょっぴりマイナーなハムカツ。ハムカツ太郎さんは、ハムカツの地位向上を目指し「ハムカツドウ」を始めました

ハムカツグッズもつくっていて、ハムカツドウの衣装までにした愛情深さ

ハムカツグッズも作っており、ハムカツドウの衣装まで用意したというのだから愛情は深い。

人物アイコン_小林いつからハムカツドウを始めたのでしょうか。

人物アイコン_原さん実はまだ2年目で、ハムカツ界には入ったばかりの新人です。

人物アイコン_小林ハムカツ太郎さんといえば、前職の飲み会で、ipadに入った居酒屋の写真を延々と見せられた苦い記憶があります。以前は食べログのレビューを書かれていましたよね。

人物アイコン_原さんそうだったね!!(笑)ハムカツドウの前に、40過ぎくらいからハマっていた昭和な雰囲気の酒場を、周るついでに記録しておこうと思って始めたのがブログ「40男の衣食住」。それで2010年に、ブログの内容をそのまま食べログのレビューに移行して……今はもうレビューしていませんが、食べログの登録件数は1,000件くらいあると思います。

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人物アイコン_小林なぜハムカツ界へ入られたのでしょうか。

人物アイコン_原さんきっかけは、2015年に「BUKATSUDO」で発足した「みなとみらい昭和文化研究部」の活動です。メンバー10人程度で結成して活動内容を模索する中、BUKATSUDO主催の文化祭でハムカツをつくってお酒飲もうかと、ゆるく企画が上がりました。人がこなくても、身内だけでも盛り上がるし、楽しいじゃんって(笑)

BUKATSUDO文化祭での様子

BUKATSUDO文化祭での様子

そこでマイ・ベスト・ハムカツをつくったのですね。

人物アイコン_原さんマイベストかわかりませんが、僕の中でハムカツ構想があって、キーとなるのはやっぱりハム。ただネットでハムを検索してもピンとこず……数か月間、これまで食べてきたハムカツをおさらいしようと、何軒も食べ歩きました。そしてようやく上野にある田中食堂(※既に閉店済)のハムカツを食べて「これだ!」って。

人物アイコン_小林そのハム、お高いんでしょう?

人物アイコン_原さんいやいや、そのハムはめちゃくちゃ安い、赤い縁で塩気がある四角い形をしたチョップドハムです。でも、これぞ庶民のハム!という理想的な昭和ハムなんですよね。そこでそのハムを入手できるお店を教えてもらって、なんとかイベントに間に合わせることができました。

チョップドハムとハムカツ太郎さんのコラボレーション

チョップドハムとハムカツ太郎さんのコラボレーション

人物アイコン_原さん文化祭は思いのほかお客さんに喜んでもらって、大盛況!嬉しくなって、翌年の2016年に6回、2017年に10回とだんだんイベントを増やしていきました。そこでハイサワーを扱う博水社の田中社長を始めとした、食の関係者とお会いしたのですが、せっかく「ハムカツの人」って紹介頂いても、僕は会社の名刺を出すしかなくて、相手も「この人誰?」ってきょとんとされて

田中社長とハムカツ太郎さん

田中社長とハムカツ太郎さん

人物アイコン_小林ハムカツのフランクなイメージが会社の名刺で一気にトーンダウンしますね。

人物アイコン_原さんもうそろそろかなと。ハムカツの看板を背負う覚悟を決めて、「ハムカツ太郎」の名前で、2017年1月にハムカツ専門のブログをスタートしました。ブログはほぼ毎日更新ですが、前回のブログでは写真や情報を載せすぎて続けるのが疲れちゃいました(笑)写真1枚にハムカツの4つの特徴を挙げるシンプルな体裁に変えて、なんとか今も更新できています。#ハムカツで検索すると情報がいっぱい出てくるから、ネタも興味も尽きないのがありがたいことですね。

人物アイコン_小林今回のテレビ出演で、ハムカツ太郎の名前は全国区になりましたね。

人物アイコン_原さん実はテレビ出演は今回が初めてではなくて、2017年に「ワケありレッドゾーン」(読売テレビ)2回出ています。同じ番組に出演経験ある人と、「次はマツコさんの話が来るかもね」なんて冗談で話していたら、昨年末に本当に連絡が来たのでびっくり。ツイッターで企画相談のDMが来たけど、そういう詐欺もあるし、最初は返信に悩みましたけどね(笑)

人物アイコン_小林周りの反響はいかがでしたか?

人物アイコン_原さん会社の飲み会があると、「すみません!ここのお店、ハムカツないんですけど大丈夫ですか?」って気にされます。あとこの間、会社主催のビアガーデンで新入社員の子に写真をお願いされて!改めてテレビの力を感じました。これまで素通りしていた、いち会社のおじさんだったのに(笑)

 

都内横断!リピート必須なハムカツ太郎おすすめの店舗

おじさんの写真が続くとアレだと思うので、番組で紹介されなかったハムカツ太郎さんおすすめのハムカツ店をご紹介します!

NICE TO MEAT YOU(広尾)

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たけちゃん(田町)

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豊後屋(大井町)

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イチゴ―(淡路町)

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居酒屋ビールボーイ(吉祥寺)

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とらや本店(西荻窪)

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カリーナ(上井草)

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ハムカツってこんなにも魅力的

人物アイコン_小林ハムカツドウでは、飲み屋だけじゃなくてパン屋、スーパー、コンビニにまでチェックしていますね。特にコンビニ商品の変遷は驚きました。

人物アイコン_原さんコンビニって面白いですよね!リバイバルのものもあると思いますが、「そこ変える必要ある?」というような似た商品が一か月に一回出てくるので商品開発の背景が気になります。ハムカツの可能性が無限大だからなのか、追っかけていても面白いんですよ。

今年の5月以降、月一回新商品が出るセブンイレブンとファミリーマートのハムカツ系サンドイッチ(※ハムカツ太郎さん調べ)

今年の5月以降、月一回新商品が出るセブンイレブンとファミリーマートのハムカツ系サンドイッチ(※ハムカツ太郎さん調べ)

人物アイコン_小林失礼な言い方になりますけど、よくこんなに食べて飽きませんね。

人物アイコン_原さんハムカツって魅力的じゃないですか?
昔、中学や高校の部活帰りにお腹がすくと街のお肉屋さんに寄ってハムカツやコロッケを食べた思い出があって。ハムカツは夕飯のメイン料理にはならないけど、一品足りないから買っておこうみたいなサブ的存在です。でも意外と子どもも喜ぶ、野球でいうといい仕事する6番、7番あたり(笑)そんな可愛らしさがあると思うのです。

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人物アイコン_小林良いハムカツの見分け方はありますか?

人物アイコン_原さん基本、まずいハムカツはありません。ハムに衣をつけて揚げるだけのシンプルな料理なので、色々な遊びができます。例えば、以前日本酒専門店で、酒粕とチーズをハムの間に挟んで、日本酒に合うハムカツをつくるところもありました。ハムカツ=これというお決まりのスタイルがないので、作る側の工夫次第で、お店を特徴づける名物メニューにもなる面白さがあるのも魅力のひとつですね。

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人物アイコン_小林なぜここまでハムカツに打ち込めるのでしょう。

人物アイコン_原さん各イベントで周りからの反応が原体験となって、今のモチベーションを保てているのだと思います。僕は前に出るタイプではありませんが、イベントを主催してからは、人のつながりが広がっていく様子を見るのが面白く感じます人とつながるからこそ、ハムカツドウを続けられているのではないのかな。一人でこそこそハムカツを何種類も食べ続けるよりも、お店の人やその場にいるお客さんとつながっていくほうが楽しいでしょう。

人物アイコン_小林これからどのように続けていきたいですか。

人物アイコン_原さん具体的なビジョンはありませんが、ハムカツドウやイベント開催を広めていけたらいいなと思います。テレビ出演などで有名になりたいというよりは、それを話題のネタにして、もっと気楽に人とつながっていきたいなと。僕だけではなくて、僕をきっかけにして相手の世界ももっと広がっていくきっかけをつくりたいと思っています。

 

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話を聞くまでは「ちょっぴり変態なハムカツおじさん」を想像していましたが、結果イメージはそのまま、でもそれ以上に人への深い愛情を伺えました。ハムカツ太郎さんがハムカツを通じて手に入れたのは、人生の楽しみ方のように思われます。私はもうハムカツ太郎さんの部下ではありませんが、インタビューを通して、またひとつ大切ななにかを教えてもらいました。

有名人となったのはあくまでも、熱意をもって好きなことを続けた延長線で成し遂げたもの。あの日近所で見かけた小2の男の子が憧れるのは、職業としてのYouTuberではなく、もしかしたらハムカツ太郎さんのような夢追い人の背中かもしれません。

\ 現場で取材した“生”の体験をレビューするメディア /

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