鎌倉でサブカル野郎の見た夢の店へ「見たことがない鎌倉」に出会える古都・鎌倉ツアー

鶴岡八幡宮、鎌倉の大仏などで知られる神奈川県の鎌倉は、国内でも有数の歴史ある観光地。今回はそんな鎌倉のおすすめ穴場スポットを紹介しよう……と思ったら、なんだかサブカルチャーな観光コースになりました。刀剣乱舞に登場する刀剣の模造刀がたくさんある「山海堂商店」や回すだけでご利益があるとされるマニ車が回せる「長谷寺」、ファミコンやり放題のゆるすぎるお店「レトロ秘密基地 やこぜん」などを巡ります。

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東京から約60分、都心から気軽に行くことができる人気の観光地・鎌倉。
日本初の武家政権「鎌倉幕府」誕生の地としても有名です。鎌倉には、鶴岡八幡宮や鎌倉の大仏が鎮座する高徳院など、由緒のある歴史的名所がたくさんあります。

そんな鎌倉ですが、週末やハイシーズンには観光客で身動きがしにくいぐらいにごった返します。

 

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こちらは鎌倉西口駅前の人気スポットである「小町通り」の入り口。
平日の昼間ですがこの混みようです。こちらの小町通りには年間1900万人以上もの観光客が訪れるそうです。ひええ……。

 

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今回はそんな鎌倉の近くで27歳まで過ごした筆者が、「混雑を避ける穴場スポット」を探して鎌倉へ繰り出します。
……内容のネタバレになるかもしれないのですが、「混雑を避けて楽しむ大人の鎌倉」を探したはずが、結果的に何故かサブカルっぽいツアーになりました。

 

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まずは鎌倉東口から江ノ電(江ノ島電鉄)に乗り込みますよ!
一日乗車券を買うと、大人1日600円で江ノ電乗り放題です。これは活用しない手はありません!

 

長谷駅→高徳院

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長谷駅に着きました。まずは鎌倉らしいスポットへ向かいます。

 

やっぱ定番も抑えておかなきゃ・鎌倉の大仏

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「鎌倉の大仏」として有名な鎌倉大仏殿高徳院。
久しぶりに見るとやはり大きさに圧倒されます。

 

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「大仏」と一口に言っていますがその正体は銅造の国宝・阿弥陀如来坐像です。
かつては大仏殿もあったそうですが台風や大津波のため倒壊し、室町時代の末までには今の「露坐の大仏」の姿になったそうです。

 

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鎌倉らしいものが見られて満足です。
お土産物屋ではゴム製のクナイ(400円)を友人とお揃いで買いました。クナイをお揃いで買うアラサー女性とは……?(困惑)

 

鎌倉大仏殿高徳院

  • 拝観料:一般・中・高校生 200円/小学生 150 円
  • 住所:神奈川県鎌倉市長谷4丁目2番28号
  • 電話:0467-22-0703

 

実はですね、そんな高徳院の前にめちゃくちゃ面白いお店があるんですよ。

 

 

「ここで装備していくかい?」山海堂商店

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一見、普通のお店に見えるお土産物屋さんですが、中に入ってビックリ。

 

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武器屋か武器倉庫なの!??? 「ここで装備していくかい?」とか言われそう。

 

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こちら模造刀が大充実していまして……。
DMMの人気ゲーム「刀剣乱舞」に登場する刀剣の模造刀もたくさんあったので、うっかり興奮してしまいました。
こんなところで大倶利伽羅(おおくりから)にお会いできるとは思わなかったな……!?

 

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「洞爺湖」と書いてある木刀もありました。こ、これは! 銀魂の銀さんの刀……!?

 

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店長さんが陸奥守吉行(むつのかみよしゆき)の刃を見せてくれました。か、か、かっこいい!
坂本龍馬の刀で、最近の調査で暗殺時にも所持されていたことが判明した刀ですよ……!

こちらの人気の模造刀は「へし切り長谷部」だそう。
お客さんは半分が女性ということでいろいろと察しました。部屋が模造刀だらけの友人を私は知っている……!

 

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武器がたくさんで男心をくすぐられそうなこの空間には漫画家さんや俳優さんも多数訪れているそう。天井にはサインがずらり!
こちらに訪れたら天井もチェックです。武内崇先生のサインには拝みました。

 

山海堂商店

  • 住所:神奈川県鎌倉市長谷4丁目2-26
  • 電話:0467-22-1357
  • 営業時間:9:40~18:00ごろ

 

 

昔ながらの和菓子で小腹を満たす「恵比寿屋」

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高徳院から長谷駅周辺に戻って長谷寺へ向かう途中で見つけた昔ながらの和菓子屋さん、恵比寿屋。
お昼には早いのですが午前中から動き回っているので小腹がすきました。

 

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こちらの名物は大仏観音煎餅です。
高徳院の大仏様と長谷寺の観音様を型にしたお煎餅で、一枚一枚丁寧に手焼きしている名物です。

 

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……ですが、ここで私が食べたのはこれです! 麩まんじゅう(200円)。
冷蔵庫から出してくれた、きんきんに冷えた麩まんじゅうはツルッとしたのどごし。
生地はほんのり塩気があり、あんこの甘さを引き立てます! おいしい。

大仏見て、刀剣見て、甘味に舌鼓。鎌倉、たのしいぞ!

 

恵比寿屋

 

 

海光山自慈照院 長谷寺

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恵比寿屋からすぐのところにある長谷寺。
鎌倉の西方極楽浄土と謳われた長谷寺は1年を通じて「花の寺」として親しまれています。こちらはぜひ高徳院の帰りに寄っていただきたい。

 

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本堂の長谷観音(撮影禁止)も素晴らしいのですが、長谷寺は敷地が広く、そして眺望がよくて海も見下ろせます。
そして寺内には食事や甘味が楽しめる食事処(海光庵)もあります。

 

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寺境内には花が咲き乱れ、そして海が楽しめる眺望散策路からの眺めです。

最高だ……これが極楽か。

 

 

境内「経蔵」。そうそうマニ車、回したかったんだよね

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そんな広大な長谷寺の中で、個人的なおすすめなのが経蔵。
ここには内部に回転式の書架を備える「輪転蔵(りんてんぞう)」があります。

書架を回転させることで中におさめられている一切経(大蔵経)をすべて読踊した功徳が得られます。ありがたいやつだ!

 

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真ん中の巨大な書架は回せる日が限られていますが、壁に設置された18基のマニ車は回すことができます。マニ車とは主にチベット仏教で用いられる仏具。中にはロール状の経文が納められており、心を込めてマニ車を回すことで、回した分だけ真言を唱えたことと同じ功徳があると言われているものです。同行した友人は「マニ車を回して功徳を積んで、来世は橋本環奈ちゃんになる」と言っていました。

私は功徳を積んで来世は中条あやみちゃんになろうと思い、心を込めてまわしました。

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境内にある「弁天堂・弁天窟」は、江戸時代には「出世弁財天」の名で世に知られていました。
弘法大師が廻国修行の折、岩窟に参籠し感得して自ら刻んだ尊像といわれています。

洞窟の中に水が流れており、こちらも雰囲気たっぷりです。
あまりの気持ちよさに「あ、今私転生した?」とスナック感覚で転生しそうになる。

 

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長谷寺は広いので、一日ぼーっと過ごすのもおすすめです。
筆者は長谷寺だけで2、3回くらい転生した気分でした。おすすめです!

 

長谷寺

  • 住所:神奈川県鎌倉市長谷3-11-2
  • 電話:0467-22-6300
  • 拝観料:一般大人 300円/小学生 100円(団体30名以上:大人 250円/小学生 50円)

 

 

古民家レトロな「てぬぐいカフェ 一花屋」でカフェランチ

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そろそろお昼を回ったので、長谷駅から線路沿いを歩いて「てぬぐいカフェ 一花屋」へ向かいます。
長谷駅からは300mくらいと近いのですが、住宅街の中にあるので見落としてしまわないよう注意です。

 

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カフェへ到着。まさに隠れ家といった門構え。雰囲気たっぷり~!

 

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ちょっと~~中も雰囲気最高じゃないですか~~!
それもそのはず。こちらは江ノ電のポスタービジュアルのロケ地にも使われたカフェなんです。

 

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こちらでは夏野菜のカレー(1,300円)をいただきました。(しれっとさっき購入したクナイを写り込ますスタイル)。
野菜がたくさんとれてボリュームもたっぷり! ごちそうさまでした。

 

てぬぐいカフェ 一花屋(いちげや)

  • 住所:神奈川県鎌倉市坂の下18-5
  • 電話:0467-24-9232
  • 営業時間:(水~月)10:30~17:00(L.O)/定休日:火曜・第2第4水曜
  • 参考サイト:ぐるなび

 

 

長谷→極楽寺

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江ノ電で極楽寺駅へ移動します。
極楽寺駅には極楽寺、そして成就院が近くにあり参拝しやすいです。

 

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もちろん極楽寺も成就院も両方参拝し、御朱印もいただいたのですが、ちょっとこの後に行ったお店のインパクトがすごかったので、そちらを紹介させていただいていいでしょうか……?

 

レトロ秘密基地 やこぜん

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こちらの怪しいお兄さん(失礼)は、今から訪問する「レトロ秘密基地 やこぜん」の店長さん。
神社仏閣だらけの鎌倉の中で明らかにここだけ異質な空気を放っています……!

 

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何これご神体? こわ……。

 

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入り口付近には和式便所が埋まっていました。
どういうセンスだよ!(褒めています)

 

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もう絶対ヤバイ場所じゃないですか。本当に大丈夫ですか入ってこれ。

 

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こちらなんですけど、利用料金500円で無制限でファミコンなどのゲームがやり放題になる、フリースペース的な夢のようなお店なんです!!!(※2018年4月追記:料金改定により、1時間以上の利用で800円、2時間以上で1000円になりました) おやつの持ち込みも可。ちなみに雨の日など店長の気まぐれで休みになる日があるので気を付けてくださいお店Twitterで営業しているかどうか確認するのがおすすめです)。

 

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中です。絶句する……やっべええええ……楽しい……。衝撃的な光景により、筆者に著しい語彙力の低下が見受けられますがご了承ください。こちら店内に置いてある商品にはすべて値段がついており、購入することができます。

 

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種類が充実している駄菓子も店内で購入可能です。なにこれ天国じゃなかろうか。

 

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いろいろ変なものも写り込んでいますが、自宅かな???? あと水入れてくれるコップがにこにこぷんです。なんだろう、過ぎ去った小学生時代をここで見つけた感。

 

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筆者は兼ねてから「小学生の友達んちを再現した、友達の母ちゃんの作ったうっすいカルピスが飲める店があれば行きたい」と豪語していたのですが、この店は筆者の妄想に近いものがあります。ちなみにこの部屋、ガチで普段店長がふとん敷いて寝てる部屋ですからね(店に住んでるのか、住んでいる家を開放しているのか微妙なところ)。

 

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ここの自由さですが、フリースペースでオタク女性あるある(?)である「推しのプレゼン」をさせてもらったのですが、興味を持った店長が嬉々として話を聞きに来る、ぐらいの自由さです。まじでみんな行った方がいいと思う。あと、「好きなものをプレゼンする文化」は楽しいからオタク以外もやった方がいいと思う。

 

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鎌倉の極楽寺にサブカルクソ野郎が死ぬ前に見る夢みたいな店があった……。席らしい席は3席ぐらいしかないですが予約も可能だそうです。利用してみてはいかがでしょうか。

 

レトロ秘密基地 やこぜん

  • 住所:神奈川県鎌倉市極楽寺2丁目1−18
  • 電話:080-3431-0301
  • 営業時間:11:00~日没まで

 

正直、鎌倉には近いこともあり散々行ったはずでしたが、最後に行った「レトロ秘密基地 やこぜん」のようなはじめて知る一面もありました。

昔ながらの伝統のあるお店と新しいお店と……。鎌倉がすごく面白いことになっていました。

混んでいるスポットだけが鎌倉ではないのだ!