高知に行って、イケダハヤトを落とし穴に落として来た
高知まで行って、イケダハヤトさんを落とし穴に落として来ました。
どうも、ニシキドアヤト(@art_0214)です。
いきなり道のド真ん中から失礼します。
突然ですがみなさん、イケダハヤトさんを落とし穴に落としたくないですか?
「本当に突然めちゃくちゃな事を言うな」というご意見、ごもっともです。
本当に突然すみません。
でも落としたいですよね?
イケダハヤトを、落とし穴に落としたいですよね?
僕は落としたいです。
なので落としにいきます。高知に。
もう決めたことなので。
目次
そもそもイケダハヤトとは?
東京から高知に移住した、ブログで収益を得るプロブロガー。
「まだ東京で消耗しているの?」というブログ名が有名だったが、「まだ労働で消耗してるの?」に変わり、また最近「まだ仮想通貨持ってないの?」に変更された。
煽りまくりである。
高知の限界集落に住み、日々ブログやSNSを通して情報を発信している。
なぜ落とし穴に落としたいのか
きっかけは、イケハヤさんのこのツイートです。
VALUで大株主になる戦略は、イケハヤの主要事業になっていきそう。今はブログで紹介したり、VALUのノウハウを提供する程度だけど、普通に一緒にビジネスをやったり、記事を共同制作してもいいんだよなー。ニシキドさんにいじってもらいたい……。
— イケダハヤト@仮想通貨 (@IHayato) 2017年7月20日
これってつまり、「ニシキドさん、僕を落とし穴に落として下さい」ってことですよね?
そして「服なんかもうドロッドロにして下さい」ってことですよね?
「いつも被ってるへんちくりんなハンチング帽もついでにお願いします」ってことですよね?
じゃあダメでしょ、落としに行かないと。
「落とし穴にブチ落とす」くらいしないと、逆に失礼でしょ。
高知へ
という訳で高知にやってきました。
「という訳で」とか簡単に言ってますが、東京から電車と夜行バスを乗り継いで、約14時間くらいかかりました。遠い。
イケハヤさんには、「遊びに行きます」とだけ伝えています。
イケハヤさんは、更に山奥の限界集落に住んでいるので、ここからまだ車で2時間くらいかかるそうです。
もうカツオだけ食べて帰りたい気持ちが強いですが、せっかくここまで来たので何が何でも落とし穴に落ちてもらいます。
とはいえ、そんな限界集落に土地勘のない僕が単身で乗り込んでも、道を間違え、車は大破し、誰にも気づかれることなく山奥を彷徨い続け、いつしか「高知の山奥に住む仙人」として地元の人に語り継がれることは目に見えています。
という訳で、今回は頼もしい助っ人を呼んでいます。
矢野大地さんです!
矢野大地
京都府出身25歳・NPO法人ONEれいほくの代表を務める。
2012年に東日本大震災支援で宮城県気仙沼市に1年間住み活動した経験より、地域の中におけるコミュニティの場作りや外部とのつながりを活かして地域活動ができないかと2015年から嶺北地域へ関わる。
そして、2016年さまざまな方々の支援により、NPO法人ONEれいほくを設立。自身の住む、「だいちハウス」を拠点に地域と外部をつなぐ活動を展開している。※ONEれいほくホームページより引用
「大地さん、今回はわざわざ高知駅まで迎えに来ていただき、ありがとうございます!早速なんですけど、落とし穴を掘る場所を探したいんですが、良さそうな場所ってあります?」
「いえいえ! そうですね~…。場所が開けていて、イケハヤさんもよく訪れる場所だと、イケハヤランドが良いと思います!」
「イケハヤランド」
「イケハヤランド」
なんだ。イケハヤランドって。遊園地?
場所の下見とイケハヤさんに挨拶
そして高知駅から車を走らせること約2時間、やっとイケハヤランドに到着しました。
こんな山奥だなんて聞いてない。
イケハヤランドは今のところブランコがあるだけで、ランド感は全然なく、ただただ広大な土地が広がっていました。
しかし、落とし穴を掘りに来た僕にとっては逆に好都合です。
せっかくなので、イケハヤさんに挨拶しておきましょう。
時間をもらっているのは明日なんですが、ちょうど今イケハヤランドにいるみたいです。
メッセージのやりとりでは、この小屋の中で仕事をしているとのことですが…。
呼んでみましょう。
「イケハヤさーん」
「はーい」
いました。イケハヤさんです。
実在したんですね。なんか感動しました。
「イケハヤさん初めまして、お会いできて嬉しいです」
「初めまして、いやぁよく来てくれました」
凄い笑顔で歓迎してくれました。
イケハヤさんって凄く良い顔で笑うんですね。知りませんでした。
直接会って初めて知る、その人の良さってありますよね。
今回、この人を落とし穴にブチ落とします。
イケハヤさんは、僕がブログを始めた当初から注目してくれていたらしいです。
最近はTwitterでも良く絡んでくれます。ありがたいなぁ…。
でもブチ落とします。もう決めたことなので。
「あ、そうだ。申し訳ないんですけど、ちょっと手伝ってもらってもいいですか?」
「? はい」
「???」
なぜかめちゃくちゃ薪を運ばされました。なんで?
「あ、そうだ」じゃねぇよ。絶対にブチ落としてやるからな。
運び終えたら運び終えたで「この後、用事があるので」と、颯爽と帰っていくイケハヤさん。
ブラジルまで落としてやるからな。
まぁいいでしょう、本人が居なくなったことで、下見しやすくなりました。
コソコソしてたら怪しまれますからね。
本格的に掘るのは明日ですが、ちょっと試しに掘ってみましょう。
この辺りにしますか。
ザッ…ザッ…
ザッ…ザッ…
ザッ…ザッ…
・
・
・
チマ…
……。
「全然掘れない」
なんということでしょう。
イケハヤランドの土質が固すぎて、全然掘れません。
「どうしよう…」
「これは人数が必要ですね。僕が人手と道具集めておきますよ」
「明日なのにそんなすぐに集まります?」
「多分大丈夫だと思いますよ」
「本当かなぁ…」
翌日
若い人がめっちゃ集まってくれました。なんで?
マジか…。みんな暇なの?
「道具も人数分集めておきましたよ」
大地さんって高知の長なの? なんだこの手際の良さ。
「ぶんたさん! 今日はありがとうございます!」
「いえいえ! イケハヤさん落としてやりましょう」
元々友人のぶんたさん。
ぶんたさんは最近東京から高知に移住してきた中卒起業家です。
ONEれいほくのメンバーでもあり、今回手伝いに来てくれました。
Tシャツからも、良い人オーラが滲み出てますね。
「僕も楽しみにしてきました!」
ハヤシはしるさん。
同じくONEれいほくのメンバーで、「れいほく発信」のライターなども務めている方。
大地さんの「だいちハウス」とはまた違ったコンセプトを持つ「つながる家・ハヤシはうす」を運営しています。
ちからのパラメーターが良く伸びそうなビジュアルなので、今回の落とし穴を掘る際には大きな戦力になってくれそうです。
「じゃあ、さっそく掘りましょう!」
落とし穴を掘る
人数が集まればこっちのものです。
みんなで協力してガッツガツ掘っていきます!
やるぞーーー!!!!!!
掘ります!!!!!!!
運びます!!!!!!!!
掘ります!!!!!!!!!
?
※gif動画
掘りまくります!!!!!!!!
イケハヤさんにバレる…!?
人数が多いのもあり、かなりいいペースで掘り進んでいます。(スイカ美味しかった)
しかし、ここでハプニングが起こります。
「いいペースですね!このままイケハヤさんが来るまでに終わらせましょう!」
「絶対にブチ落としてやるからな…」
「ニシキドさん、ニシキドさん」
「はい?」
「後ろ後ろ」
…え?
ウソでしょ?
落ちる本人がもう来ちゃったよ。どうすんの。
「え、イケハヤさん何時からいたんですか?」
「ちょっと前からいましたよ」
マジかよ。ぶんたさんも気付いてたんなら教えてよ。
良い感じに写真撮ってる場合じゃないでしょ。教えてよ。写真ありがとうね。
「それより…」
「なにやってるんですか?僕のイケハヤランドで」
これは終わった……。
「タイムカプセルを埋めようと思って…」
「タイムカプセル?」
(タイムカプセル?)
「そうなんです。タイムカプセルをイケハヤランドに埋めて、数年後にまたみんなで掘り起こそうと思ってたんですよ!イケハヤさんには穴が出来た後に教えようと思ってまして」
「そうですそうです」
3人のちょっと無理がありそうな、咄嗟のごまかしですが…。
「タイムカプセルかぁ」
「良いですねぇ!」
良いのかよ。
良くないでしょ。勝手に掘ってるんだから。
「これなんて、タイムカプセルの容器としてちょうど良いんじゃないですか?」
タイムカプセルに最も適してそうな容器を持ってくるな。
「僕も少し掘るの手伝いますよ」
自分が落ちる穴を自ら掘るな。
そんなイケハヤさんを見て悪魔的に笑う3人。
こういうのもなんですけど、君達イケハヤさん尊敬してるんじゃなかったっけ?
でも助かりました。
そしてイケハヤさんは5分くらい穴を掘って満足したのか、小屋へ帰っていきました。
なにしに来たんだ。
どうすんのコレ。
しかし、なんとかバレることなくやり過ごせました。
そして……!
無事、穴が掘れました!
想像以上の重労働に、全員もれなく死んだ目をしていますが、まだ終わりではありません。
落とし穴に人を落とす上で一番大切なのは、安全対策です。
ましてやイケハヤさんはあの細身、バッチリ対策をしておかなければ腕の一本や二本、爪楊枝のごとく簡単に折れてしまうでしょう。
という訳で、落とし穴の中には大量の緩衝材と藁を敷いておきます。
何回かテストプレイで落ちてみましたが、ベッドのような感触で、これならまずケガをすることはないはず。
イケハヤさんに新たな寝床として提供してあげたいくらいです。
せっかくなんで、大量のドロも撒いておきましょう。
早速、寝床としての機能を失いましたが仕方ありません。
あとは、めちゃくちゃ薄くて軽い素材で出来た板で穴に蓋をして……
カモフラージュで、藁や草を被せれば……
完成!落とし穴です!!
ちなみに落とし穴はここにあります。
一見、藁の山が目立つように見えますが、ここ一帯にはこういった藁の山がめちゃくちゃあるので、逆にバレにくくなってます。
さあ、準備は整いました。
早速、イケハヤさんを落としてみましょう。
イケダハヤト、落とし穴に落ちる
「タイムカプセルを埋めたので、みんなで記念写真を撮りたい」
というウソでイケハヤさんを呼び出しました。今思うと、この呼び出し方めちゃくちゃ頭悪いですね。
「お~もう埋めたんですね、良いですねぇ~」
この人は「良いですねbot」なのか???
「土質が固くて結構大変でした」
「うちのはちょっと固いですからね。あれ、どこに掘ってましたっけ?」
「あそこです。わかりやすいようにシャベル突き刺してます」
フェイクとして、落とし穴の先に分かりやすい目印を作っておきました。 墓標ではありません。
一見するとバレそうですが、遠くから見ればわかりません。
「あそこです。行きましょう」
そう言ってイケハヤさんを落とし穴に誘導します。
この誘導に全てがかかっている…。失敗すればこれまでのみんなの頑張りは水の泡です。
自然と身体が震えます。
不自然に思われないよう、必死にイケハヤさんに話しかけながら歩く僕。
「タイムカプセルなんて、埋めたことありますか?」
「最近、どうですか?」
とにかく必死に、言葉を繰り出し、イケハヤさんの意識を僕に向かせます。
一歩。
また一歩と落とし穴に向かって進む僕とイケハヤさん。
そして……
ついに……
「ははは…」
「あっ……」
フッ……
※gif動画
「あ゛ぇ゛ッ!!!!!」
「あ゛ぇ゛ッ!!!!!」
「あ゛ぇ゛ッ!!!!!」
やったーーー!!!落ちたーーー!!!成功ーーー!!!
無事成功し、僕もこの喜びようです。すごい躍動感。
とりあえずイケハヤさんはどんな感じでしょうか。
え……?寝た?
「イケハヤさん!大丈夫ですか!?」
ムクリ…
あ!動いた!起きてた!
ドロドロの実の能力者みたいになってしまったイケハヤさん。
そして、そのまま一点を見つめたまま動かなくなってしまいました。
「イケハヤさん、ドッキリです」
「いや……まぁ、気付いてましたよ……」
「え! そうなんですか!?」
「そりゃそうでしょ……。あからさまに色々と怪しすぎでしたよ。あれでしょ、僕が『イジって欲しい』って言ったから落し穴を掘ったんでしょう?」
「分かってたのに、落ちてくれたんですか……?」
「だって、なんかみんな凄いがんばって穴掘ってるし、頼んだ手前『これはしっかりと落ちるしかないな』と、覚悟を決めて落ちました」
「そんな覚悟ってある?」
なんと、落とし穴に気付きながらも、空気を読んで落ちてくれていたイケハヤさん。
たしかに、よく見返してみると、チラチラ落とし穴を意識しているようにも見えますね。
「落し穴に落ちることが分かっている人の視線って、こんな感じに動くんだな」って思いました。
「落し穴に落ちた感想はどうですか?」
「フカフカのベッドみたいで気持ちよかったです」
イケハヤさんが、空気の読めるめちゃくちゃ良い人で助かりました。
なぜ高知へ?イケダハヤトに聞く、高知の魅力
イケハヤさんを落とし穴にブチ落とし、大満足な僕ですが、いくつか気になる点がありました。
なんでこんなドクソ田舎の限界集落に拠点を移したのか。
なんでこんな限界集落にもかかわらず、若者があんなにも集まることができたのか。
せっかくなので、イケハヤさんに聞いてみました。
「今回、高知の限界集落にお邪魔して、来て良かった!とは思えるくらいには楽しんでいるんですが、やっぱり不便じゃないですか。コンビニも車で山を下りないと無いから30分以上かかってしまうし。しかもイケハヤさんって、一度高知の市内に引っ越してからこの限界集落に来たんですよね?どういった目的があったんですか?」
「……」
「…イケハヤさん?」
「……」
「…………イケハヤさん?」
「…あ、すみません、今日この後こんな格好でどう過ごせばいいのか考えてました」
「しっかりしてくださいよ」
「なんで僕が怒られてるの?」
「最初は福岡と高知のどちらかで考えてたんです。福岡は良いですよ。超良い。でも、超良いが故にいろんな人が既に住みはじめていたんですよね。今更、僕が行く必要もないかな、と。じゃあレッドオーシャンの福岡より、まだほとんど人のいないブルーオーシャンの高知にしようかな。となったわけです」
「なるほど」
「でもいきなり都会から、こんな限界集落に引っ越すというのはいろいろとリスクが高すぎる。そこで二段階移住です。一度地方都市に住んで、その環境を肌で感じながらリサーチを進めました」
「ちょっと僕のドロドロ具合に引いてません?これやったのアナタですよ」
「すみません。それで、実際に限界集落に移住してみてどうだったんですか?」
「やっぱり良いですよ。誰もまだ手をつけていないので、そういった点で言えば先駆者になれます。そして現地の人から様々なものを引き継いでいって、世代交代する際には、この集落で独立国家が作れるんですよ。」
「イケハヤ国家……」
「そうやって地盤を整えていきながら、若者の移住受け入れを促進してるんです。やっぱり限界集落だから、ご高齢の方がほとんどなんですよね。そんな地域に若い人材が入るということはそれだけでとんでもない価値があるんです。」
「受け入れというのは具体的に?」
「高知に移住したいと言う人には、僕の仕事を少し手伝ってもらうという条件で生活費を支給しています。矢野大地さんはその代表格でしたね。今では立派にONEれいほくの代表を務めています。ハヤシさんの移住の際にも家賃半年分を支援しました」
「僕も養ってほしいです」
「高知に来れば考えますよ。そして、そういった若い移住者を中心にNPO法人のONEれいほくが出来たんですよ。」
「なるほど。イケハヤさんをはじめ、ONEれいほくメンバーでもインターンや移住希望者の受け入れ等を行っているから、若い人材がこんな限界集落に集まっているんですね。僕も落とし穴を掘る際に、凄く助かりました」
ONEれいほくの概要や活動内容について、詳しくはコチラをご覧下さい!
「イケハヤさん、今回は本当にありがとうございました。最後に1点だけお聞きしたいんですが、良いですか?」
「なんですか?」
「ヨッピーさんは好きですか?」
「めちゃくちゃ嫌いです」
「ありがとうございました」
最後に
さて、いかがだったでしょうか。
今回はあのイケハヤさんを落とし穴に落としてみました。
掘るのはすごく大変でしたが、めちゃくちゃ楽しかったですし、
・人を落し穴に落とす為にはどれくらいの深さが必要なのか
・落ちても絶対に安全な落し穴の作り方
・固い土質の場所で落し穴を掘るには、しょうれん(ハンマーで打つデッカイ杭みたいなやつ)が必須
などといった、今後一切必要にならないであろう知識も存分につけることができました。
そしてなにより、高知に住むエネルギー溢れる人達と楽しく穴掘りをしながらたくさん元気をいただくことが出来て、良い経験になりました。
次はゆっくり遊びにいきたいですね。
撮影終了後、イケハヤさんは上半身裸でシャツを洗い、僕は慣れない作業で死にかけの体を引きずりながら帰りました。
さようなら。
ニシキドアヤトでした。
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