子供と一緒に「手打ちうどん」を作ってみたけど、運動にもなるし最高だった件【作り方も記載】

手打ちうどんを自宅で作るための簡単レシピを紹介。小麦粉、水、塩だけで絶品うどんが完成します。自宅にいることが多い今、子供と一緒にうどんをこねるのは最高におススメです。

おうちからこんにちは。ライターのみやけです。息子は1歳7ヶ月になり、毎日バタバタ楽しく暮らしております。最近は気軽にお出かけもできず、特に子育て家庭の方は子どもたちとの過ごし方をどうしよう……と悩みますよね。

我が家も旅行や帰省の予定が3つほどキャンセルになりまして。その中でも一番楽しみだったのが、四国旅行だったのです。香川で本場の讃岐うどんを食べたかったんです……。

 

脳内でお嬢様がささやいてくる

せっかくおうちに引きこもっているし、今こそ手打ちうどんを作る時ではないのか?となりまして、やってみることにしました。

 

……といっても、うどんなんて作ったことがありません。そもそも工程も寝かしの時間も複雑そうだし、普段は冷凍うどん、乾麺、茹でうどん(3袋で100円くらいのもの) で完結してしまっているし。

そこで製麺に詳しいライターの玉置さんに、手打ちうどんに初挑戦するにあたって、アドバイスをいただきました!

 

玉置標本さん (@hyouhon)
フリーライターの玉置さん。製麺機で麺を作ったり、色々捕まえて食べたりしている。

 

「というわけで手打ちうどんを作ってみたいんですが。色々教えてください!!」

「小麦粉、塩、水だけというシンプルな材料ながら、粉の選択や水加減で大きく味が変わるのが麺作りの奥深さ。陶芸にも近い、造る喜びがあります。もちろん上を見たらキリのない世界ですが、出来上がりが多少不格好でも、食べてみればそれなりに美味しく、失敗も少ないのがポイントです。

 

とにかくやってみるしかない

以下、玉置さんからいただいたアドバイスを挟みつつ、実際に作ってみます!頑張るぞ〜!

 

こねます

なんと基本的に材料はこれだけ! うどんに使う中力粉、打ち粉のコーンスターチ(うどん粉でも可)、塩、そして水。調理器具はボールに麺棒、計量カップですね。なんてシンプルなんでしょうか。


「打ち粉はうどん粉でもいいですけど、コーンスターチを使った方がくっつきませんね。」

 

そういえば小麦粉の種類ってちゃんと考えたことなかった


「粉は、スーパーなどで手に入れるのであれば、『うどん用』と書かれた中力粉がベターです。袋の裏に作り方も書いてあると思います。」

グルテンの量によって小麦粉の種類は変わりますが、強力粉と薄力粉を混ぜても中力粉の代わりになるそうです。


「とりあえず、大人一人分を粉100グラムとして、中力粉100:水45:塩5の配合で良いかと思います。」

 

今回は3人分作りたいので、中力粉:水:塩=300g:135cc:15gにしました。中力粉100:水45:塩5。とにかくこの比率を頭の中にメモしましょう!

 

水を入れた計量カップにそのまま塩を入れ、食塩水を作ります。

 

塩水を少しずつ入れて、手で粉とまんべんなく混ぜていきます。

 


「水回し(粉に水分を行きわたらせる作業)するときは、ボールを掴む形にして指先をボウルにつけて動かします。ボウルはでかいほど良いです。下にぬれた布巾や滑り止めを敷いてください。」

 

結構パラパラの状態になりましたが、本当はもっとそぼろ状になるのが理想的みたいです。次に期待します。

 

パラパラの状態になったら、ぎゅっとまとめていきます。

 

団子状にしたら、こんな感じになりました。この段階では結構ボソボソしていますね。

 

一旦袋に入れて30分以上寝かせます! ここまでは本当にあっという間で、途中手を止めながらでも、10分もかかりませんでした。

 

踏みます

お昼ご飯を挟んだので、大体1時間半ほど経ったこの生地を袋に入れてふみふみしていきます!

 

「この白いのをふみふみしてください」

息子、うまく踏むことができるでしょうか。

 

ふみふみふみふみ

 

ある程度平らになったら、畳んで丸めて、また踏む。を5回ほど繰り返します。

 

ふみふみふみふみふみふみ

 

勢いよくふみふみしていたら、ビニール袋が破けそうだったので厚手の米袋に切り替えました。皆様注意してください。元から厚手の袋の方が良いです!

 

ふみふみふみふみふみふみふみふみふみふみふみふみ

音楽をかけながらふみふみするとめちゃくちゃ楽しい……。そして良い運動になります。(※この時のBGMは「チュン・チュン・ワールド(カバー)」でした。)

 

丸めて、踏むを5回繰り返したらだいぶ滑らかになりました!

 

つるんとしててかわいい。

 

つるんとまとめて袋に包んで、また更に30分以上寝かせます。


「うどんって、やっぱり寝かせた方がいいんですかね?」


寝かせはやらないとダメですね。最初の水回しをした後、そして生地を捏ねたり踏んだりして、硬くなってきたタイミングで必ず休ませてください。寝かす時間は30分から一晩、好きなだけ。長く寝かせる場合は、冷蔵庫に入れて常温に戻してから使ってください。」


「なるほど、これがグルテンに無理をさせないということなんですね……。」

 

延ばします

うどんふみふみでしっかり体力を消耗した息子、無事にお昼寝をしてくれました。1時間ほど経ったうどんの生地を、延ばしていくぞ〜!

 

打ち粉のコーンスターチをふります。

 

手である程度生地を平らにして

 

麺棒でぐい〜っと延ばしていきます。この麺棒は百均で買った28cmのものですが、もう少し長いのがあれば、より延ばしやすいと思います。

仕上げの部分は夫にもやってもらいました。麺棒に巻き付けながら延ばすと、早く延ばすことができます。

 

厚さが2〜3mmくらいになりました!良い感じでは!?

 

再度打ち粉をふって、次はついに切るぞ〜!

 

切ります

延ばした生地をぱたぱたと折り畳み、この状態で切っていきます!

 

茹でると太くなるので、なるべく細めに均等に切って……いきます……あれ?

 

緊張して体がプルプルしてくる

真ん中の厚みが増していくにつれ、なかなか切るのが難しい。気合で乗り切ります。

 

こんな感じになりました。

 

太さがまばらになっても良いのです。

明らかに太いところは均等になるように、手で延ばしました。私は基本的に雑なので、この段階でも何本かぶちぶちと切れてしまいました……。味だ。全て味なのだと自分に言い聞かせます。

 

うどん、切れた〜〜〜!!! うどんっぽい!!! それだけで達成感がめちゃくちゃあります。打ち粉をまたまぶして、麺同士がくっつかないようにまとめます。あとはもう茹でるだけ!


「打った麺をすぐ食べない場合は、打ち粉のコーンスターチを多めにまぶしてくださいね。」

 

茹でます

大きめのお鍋にお湯を沸騰させ、先ほど切ったうどんをドバッと入れていきます。今回の茹で時間は10分に設定しました。(小麦粉や麺の太さによって茹で時間は変わります。様子をみながら茹でましょう!)

1人前につき1リットルのお湯を目安にすると良いらしいです。これは3人前なので大体3リットルですね。

 

吹きこぼれないように見守りながら、沸騰させたまま茹でていきます。


「茹でるときは、パスタみたいにアルデンテにしないで、しっかり茹でてください!」

 

10分経ってしっかり茹で上がったことを確認したら、流水で締めていきます。


「冷水で締めることで、ちゃんとコシが出ます。余計な澱粉を流すようにちゃんと洗ってください。」

 

見てください。つやっつや。

え、めっちゃうどんじゃないですかこれ? これを、自分で打ったの……私……? と食べる前から興奮してしまいました。

 

食べます

どう食べるか悩んだのですが、今回は冷たいうどんでいただきます。卵黄、大根おろし、ネギにレモンをのせました。市販のめんつゆを一周。

 

ミョウガや天かすなど、薬味をたっぷり添えて。

いただきます。

うんま。

 

これ、めちゃくちゃ美味しいです。

麺自体がすごく美味しい。つるつる、むちむち。コシも弾力もしっかりあって、でも固すぎることもなく、するすると口の中に入っていきます。

自分で作った、打ち立て・茹でたてのうどんってこんなに美味しいんだ……!ってびっくりします。本当に。

 

息子用には温かいうどん。短く切りつつあげました。

息子の食いつきもすごい!ばくばく食べました。大人の冷たいうどんも奪われた。これ、君がふみふみしたやつなんだよ。美味しかろ?

3人前作ったのにあっという間になくなってしまいました。もうちょっと作ればよかったかな。

 

結論:今こそ子育て家庭はうどんを作ろう

既に数回うどん打ちました

手打ちうどんって寝かせが面倒かな……と思い込んでたんですが、ひとつひとつの工程が簡単で短時間で済み、寝かせることでずっとつきっきりにならなくていい分、子育て家庭にこそちょうど良いのではないか?と思いました。何より子どもと一緒に楽しめる! もちろん作り始めから食べるまでは結構な時間が必要になりますが。

今回のスケジュールは

 水回し、まとめる (午前中)
寝かし時間 (お昼ご飯の用意、食べる)
うどんを踏む (親子で良い運動)
寝かし時間 (寝かしつけ、残りの家事など)
生地を延ばし、切る (息子昼寝中)
茹でて食べる (一緒に夜ご飯)

でした。実際の作業にかかった時間としては、材料用意・こねる(10分)、踏む(15分)、延ばす(5分)、切る(10分)、茹でる(15分) =1時間弱くらいでしょうか。今回私は初めてかつ写真撮りながらだったので、慣れればもっと早くできると思います。

合間に育児や家事してると、寝かしの30分〜って本当にあっという間に過ぎるんですね…。「割とどんだけ寝かせても良い」っていうのも嬉しいポイント。前日に仕込んで次の日のランチに食べるなんてこともできますね。

初心者がこんなに簡単に作れて、しかも美味しい。かつ子どもと一緒に作ったっていうところも、本来の美味しさを5割増させています。

とにかくこの簡単さでこのクオリティ、味への感動は本当にすごいので、ぜひぜひ一度は試してみて欲しいです!

比率を変えてみたり、気の済むまで踏んでみたり、寝かせ時間を調整してみたり、ものすごく太いうどんにしてみたり…手打ちうどんの世界って、簡単なのに底無しに楽しそう。ちなみにこの生地は餃子の皮にもなるそうです! うどんの生地で作る餃子、もっちもちで最高に美味しいのでは!?

とにかく一度、作ってみてください。

子育て世代に、マジでおすすめです。

 

これさえ覚えればちゃんと美味しいうどんができます。

 

手打ちうどんは楽しいし美味しい。でもきっといつか、本場の讃岐うどんを食べてみたい。

心から楽しいお出かけができるようになる日を願い、その気持ちを糧に、おうち時間をなるべくストレスなく過ごしていきたいと思います! 他にも子どもと一緒に楽しめることがあったら、教えてください〜!

 

手打ちうどんというレパートリーが増えました

ライター:みやけ (@a_komotomo)