街中で買える!スタッフが選ぶ美味しいロケ弁のお店〜東京編〜

みなさん、「ロケ弁」をご存知でしょうか。

テレビやCMの撮影現場で提供されるお弁当の総称で、KinKi Kidsさんが好きな「オーベルジーヌ」のカレーなど、芸能人がおいしいロケ弁を語る姿を一度は見たことがあるのではないでしょうか。

このロケ弁、実は芸能人だけではなくプロデューサーやカメラマンなどのスタッフも食べているのです。長い撮影では一日のご飯が全部ロケ弁ということも。

というわけで今回はある意味一番ロケ弁に詳しいかもしれない制作スタッフに聞いてみた、街中で買える美味しいロケ弁のお店を紹介します。

 

申し遅れましたが、みきぽと申します。普段は映像制作会社で働いている者です。

2538kitchen DELIcoupe(ニコミヤキッチン デリコッペ)

【場所】北千住駅 / 徒歩7分

こちらはコッペパンのお店。

店内ではお惣菜コッペパン、スイーツコッペパン、キッシュ、小さなおかず、ドリンクが扱われています。

手のひらサイズのかわいいコッペパンに美味しそうなデリ具材がたっぷり挟まれて、見ているだけでも幸福度が高まってきました。

早朝の撮影現場に朝食として登場することが多く、準備中の合間にそのままパクパク食べられるのが嬉しい一品です。

 

全粒粉と天然水を使った手のひらサイズのコッペパンはふかふか柔らかいながらも風味豊かで、モチっと感も忘れない食べ応えのある美味しさ。

そして挟まれる具材には、アリゴというフランス料理をベースにしたコロッケ、ハチミツ風味のフォアグラのテリーヌなど、本格レストランで出されるようなこだわりのお料理が惜しげもなく使われています。

ちなみに具沢山でとても大きい為テイクアウト容器に収まらず、つぶれないようイートインスペースで写真を撮らせて頂きました(笑)

 

店長のオススメ&不動の人気No.1は「ビストロトリゴボウコッペ」(税別350円)

極太ゴボウがドーン!!と挟まれたインパクトに驚きましたが、これが不思議とマッチして本当に美味しい!

出汁でじっくり炊かれてから竜田揚げにされたゴボウが「ふわふわ」と表現したい柔らかさで、ジューシーな大山鶏のスモークチキン、シャキシャキとした人参と相まってペロリと1つ食べてしまいました。

 

私が推したいのは「ビストロ海老マヨふりゃーコッペ」(税別380円)

カダイフという麺状の衣を使ったエビフライにえびマヨソースをたっぷりかけて、更に卵ペーストまで挟んだ盛りだくさんのコッペパン。

とにかくエビフライの食感がパリッ!サクッ!と気持ちよく、身の太い海老も負けじとプリプリで、さらにまろやかで濃厚な卵ペーストがやってきて脳がとろけます。

 

もう一つ、「ひんやりふわふわあんバターコッペ」(税別380円)

細くすりおろされたバターがホロリと口の中で溶けて、そこに甘い粒あんがほっこり乗っかり、その世界観をパンが優しく包みこめばもうここは桃源郷。本当にありがとうございました。

 

地元の北千住でも大人気で、午後にはちらほら売り切れもあるとのことです。

店長さん曰く、あんまり知られてないけどこれは美味しいと思う料理をコッペパンに挟んで親しみのある名前で呼ぶことでわかりやすく伝えたい。そして具沢山は「夢」なので、食べにくいと評判になってしまうほどいっぱい詰めてしまうとのこと。なんて素敵な心意気……!!

2538kitchen DELIcoupe
住所:東京都足立区千住4-19-16
電話番号:03-3870-5600
公式HP:Instagram / UberEats
営業時間:11:00〜売り切れまで 定休日なし

 

SOMY’S DELI(ソミーズデリ)おべんとキッチン

【場所】青砥駅 徒歩7分

現在は外観がリニューアルされているとのこと

こちらは地元でも親しまれている炭火焼専門お弁当のお店。

ここのお弁当は何といっても量が元気! お弁当箱からはみ出しそうなほど大きなお肉やお魚。お店オリジナルの”ザクザク胡麻醤油”と呼ばれるしょっぱくて風味豊かなソースが具材の味を一層引き立てます。

お魚は銚子の魚屋から、豚は白金豚と、仕入れにこだわった食材がお手頃価格で食べられるのも嬉しい。野菜もモリモリ積まれていてしっかりバランスよく食べることができます。そして見た目はカフェランチ感があってかわいい!

2018年ロケ弁グランプリ優勝の名店で、撮影現場ではよくお昼ご飯に頂きます。空腹にテンションの上がる一品です。

ここの特徴は店頭で注文してからちょっぴり待つ必要があること。というのも注文から1つずつお肉やお魚を焼いているおかげで、備長炭で焼き上げられた具材は、表面パリッ、中はほかほか、かじるとジューシーな仕上がりです。

焼いてすぐより少し時間が経ってからも美味しいことにこだわりがあり、お弁当の温度になっても味わいはバッチリ。

(現在は滞在時間の減少、非接触、安心安全のため、来店の際は事前予約をオススメしています)

 

2020年8月のお店の人気No.1は「炭火焼 上カルビ弁当」(税別850円)

選べるステーキソース、胡麻醤油、ガリバタから今回は胡麻醤油をチョイス。うーん肉圧がすごい!

美味しい脂がジュワッと染み出る柔らかいお肉に、カリッと口内で弾ける胡麻醤油がいいアクセント。更に噛むと赤身の美味しさが伝わります。醤油と胡麻と牛肉という間違いなしの旨味に白いご飯がどんどん進みました。

お野菜も8種類入っていてバランスよく、飽きずにペロッと食べてしまいます。

 

また、私が推したいのは「ザクザク胡麻醤油サーモン弁当」(税別800円)

画像は公式サイトより

トロッと脂の乗ったサーモンにザクザク胡麻醤油はもう「完全体」とお呼びして差し支えのない美味しさ。

 

もう一つ「炭火焼チキン&大人のオムレツ」(税別700円)もオススメです。

画像は公式サイトより

出来立てはもちろん冷めてもフワッフワでトロットロのオムレツがお弁当で食べられる嬉しさ! お箸で崩すと柔らかくとろけます。チキンも入ってボリューム満点。

 

店頭では日替わり弁当を500円で販売していて、毎日色々な味を楽しめます。

SOMY’S DELI おべんとキッチン
住所:東京都葛飾区立石6-20-8
電話番号:03-5654-6658
公式HP: HP / Instagram / UberEats
営業時間:10:00〜14:00 / 16:00〜20:00 土曜日定休

 

美菜屋(みなや)

【場所】池尻大橋駅 徒歩3分

こちらは「美しい“菜”を食べる。”菜“を食べて美しくなる。」がテーマの健康志向なお店。

普段は企業向けにデリバリーやケータリングをしていますが、個人でも予約すれば1つからお弁当をテイクアウトできます。

モデルで料理家の浅野美奈弥さんが作る和食中心の、テーマの通り彩りの良いお弁当です。

 

ロケ弁はどうしても揚げ物やお肉が多い中で、美味しいのはもちろんバランスの良い栄養が取れるお弁当は、モデルさんやタレントさんからも好評な一品。女性が多い現場のランチで頂くことが多いです。

全7種類のテイクアウトメニューも栄養管理士と考えた野菜中心のお弁当で、浅野さん自身がモデルのお仕事を通じて、現場でこんなお弁当があったらいいなと考案されたとのこと。

色々な健康やダイエットの情報が溢れ、何を信じていいかよくわからない中、長く健康で美しくいられる”良質な食事”を提案されています。

 

今回頂いたのは一番人気の「美菜屋べんとう」(1200円)

8種類のおかずが月替わりで入っていて、今月はムラキャベのラペ、きゅうりのヨーグルトラペ、ジャスミン卵、切り干し大根、ゴーヤのナムル、茄子の山椒煮、ししとうとヤングコーンの醤油おかか焼き、ごま鮭でした。味の方向性が違うおかずがたくさん入っているおかげで飽きずに最後まで楽しむことができます。

冷めても美味しい「ひとめぼれ」を使ったご飯ももっちりふわふわで、優しいおかずを引き立て合う美味しさ。

お醤油を基本とした和風のおかずに、料理上手な実家のお母さんが「たまには野菜も食べなさい」と言っている幻を見ました。

また嬉しいのは、一見小柄なお弁当箱に中身がズッシリ入っていること。

浅野さん曰く、空腹でおやつに手を伸ばしてしまわないよう一食として食べられる量を意識されているとのことで、忙しい撮影現場でも腹持ちはバッチリ!

 

そして今回、普段はケータリング限定の「カオマンガイ稲荷」を特別にテイクアウトさせて頂きました。こちらも日替わりメニューです。

くるりと包まれた可愛いお稲荷に柔らかい鳥肉と香りのいい野菜を乗せたオリジナルな一品。「パクチーが大丈夫かわからなかったので」と、キュウリ版とパクチー版が入っていました。なんというお気遣い……

フワッとした鳥肉とシャキッとした野菜の取り合わせが口の中で混ざり、それをお米が受け止め、甘さ控えめのお稲荷の皮が包み込むという、お稲荷の新境地を拓くとっても美味しい味わいでした。

ある程度人数がいるパーティーなどではケータリング(後片付けとセッティング込みの、デリバリーよりオシャレに盛り付けられたサービス)もおすすめです。

 

他にもテイクアウトでは野菜がたっぷり入ったサラダボウルも扱われています。こちらもお腹いっぱいになるようたくさん野菜を入れたとのこと。

また常駐メニューではないようですが「アース弁」という食べ物の切れ端や捨てられてしまうところで作られたお弁当もあるそうです。気になる〜!

美菜屋
住所:東京都目黒区東山3-1-10 アパートメントアトリ201
公式HP:HP / Instagram / UberEats
営業時間:テイクアウトは平日のみ、事前に要予約
テイクアウト方法はinstagramプロフィールに詳細

 

麦屋(むぎや)

【場所】赤坂駅 徒歩0分

赤坂で25年続くお魚が美味しい老舗の小料理屋さん。

お店の営業は夜のみですが、実は日中も近隣にお弁当のデリバリーをしており、前日に予約しておけば一見さんでも1つからお弁当を買うことができます。

 

ここのお弁当はとにかくお魚が美味しい! 業界歴20年、各地でロケ弁を食べている上司も「魚系ではここが一番」と絶賛。スタジオ撮影や編集作業中のお昼や夕飯に頂くことが多いです。

板前さんに美味しさの秘密を聞いたところ「季節のものを出して、他所と違うことを25年やってきただけ」とカッコよすぎる回答を頂きました(笑)

確かにロケ弁でお魚系は少ないので重宝しています。味付けも丁寧でご年配の方々にも評判が高く、ちょっと疲れているけど食べたいという時にも嬉しい。ちなみに、ご飯の炊き方にこだわりがあると店員さんがこっそり教えてくれました。

人の入れ替わりが激しい赤坂でお店が続いていることが何よりの証明ですね。

 

お弁当人気No.1は「むつ弁当」(税別1760円)

四角いお弁当箱の中に脂がたっぷり乗ったムツの西京焼きがドーンと乗せられ、お漬物、お煮物、焼きポテトサラダなど、小料理店らしいひと工夫あるおかずがいっぱい。

持ち歩いている間にもちょっと骨が離れるほどしっとり柔らかく焼かれているムツは、一口食べると身がホロリとほころぶ美味しさ。西京焼き自体は控えめな味付けですが、お魚の風味をちょうど引き立てるぐらいの塩加減で皮までペロッと食べてしまいました。モチモチしたお米との相性も抜群。

口の中が脂っこくなったら他のおかずで箸休めして、またご飯を味わい、あっという間にお弁当箱が空っぽに。おかず同士が見事に調和していて、気がついたら箸が進んでしまう感じです。

お金を払う時に「高級弁当だ……」と若干びびりましたが、確かにお値段に見合った美味しさでした。

こちらのお店が出すお魚はどれも脂が乗っていてしっかり食べた感があり、引き続き作業を頑張るぞ〜〜と元気が湧いてきます。

 

ちなみにお店では居酒屋の他にお弁当と似たメニューで夜定食を提供しており、サラリーマンたちがもうひと頑張りの前に夕飯として立ち寄ることも多いそう。

最近はリモートワークも増え、詰め作業も少なくなりましたが、どうしても残業がある時に健康的な和食が食べられるのはありがたいです。

麦屋
住所:東京都港区赤坂5-4-12 YY赤坂ビル1階
電話番号:03-3586-9754
公式HP:http://www.mugiya-akasaka.jp/
営業時間:10:00〜16:00 (お弁当のみ) / 17:00〜24:00(現在22:00まで) 日曜・祝日定休

 

スリーコンカフェ

【場所】つつじヶ丘駅 徒歩3分

こちらはサンドイッチ屋さん。

ロケ弁の他にも自治体のイベントや会議時の軽食、友達同士のパーティーなど、地元の人々にも親しまれています。

 

店頭にはぷくぷくむっちりとしたサンドイッチがずらり。パンより分厚く入った具は全部手作りで、保存料や添加物は一切使っていないとのこと。ローカーボや、グルテンフリーに対応したサンドイッチもあるそうです(要予約)

店長さん曰く、サンドイッチは軽食のイメージが強いけど一食として召し上がって頂きたくボリュームを出しているとのこと。そして栄養バランスを考え、体にいいタンパク質を沢山食べてもらうため、パンは薄め&具はたっぷりの形式になったそうです。新鮮なお野菜もたっぷり入っているのが嬉しい!

ロケ弁としては小さめのサンドイッチボックスを朝ごはんに食べることが多いですが、朝からしっかり食べると1日元気に動けますね。

 

今回頂いたのは10年連続デリバリー人気No.1の「ランチBOX 860」(税別860円)

たまごサンド、ツナサンド、ハムサンド、カツサンド、ブルーベリーチーズサンドに、唐揚げとサラダが入って、更に甘い自家製プリンまで。この惜しげもなく分厚い具が美味しい〜!

パンもふわっと柔らかく、濃厚な具材たちをしっかり受け止めて引き立ててくれます。個人的には卵の味がガツッと来るたまごサンドと、ジューシーなツナとトマトのすっぱさ、シャキシャキしたお野菜が三位一体となってめっちゃ美味しいツナサンドがお気に入りです。

失礼ながら脇役になりがちなツナサンド、こんなに美味しいものだったとは……

 

今回はロケ弁でもよく出てくるランチボックスを頂きましたが、店頭での一番人気は「クラブハウスサンド」だそうです。

卵、ハム、お野菜、その他いろいろみっちり詰まったサンドイッチ界の熱盛!

ちなみに取材に行ったのは平日の夕方でしたが、いくつか売り切れがありちょっぴり棚の中身が寂しい状態だったそう。通常は10種類以上のサンドイッチを販売しているとのことなので、お昼までに買いに行くのがベストのようです。

スリーコンカフェ
住所:東京都調布市西つつじヶ丘3-30-16 小林マンション101
電話番号:042-490-2838
公式HP:http://www.threekoncafe.jp/index.html
営業時間:08:00〜18:00 月曜日・火曜日は配達営業のみ
設備メンテナンス日・GW・夏季休業・冬季休業あり
ランチボックス、サンドイッチプレート等は要予約。詳細はHPにて

 

以上、美味しいロケ弁の紹介でした。

どこもこだわりと個性が光る素敵なお店で自信を持ってオススメします。意外と街中にあるので、ご近所の方はぜひお立ち寄り下さい。

 

余談ですが、緊急事態宣言の頃は店頭でテイクアウトを呼びかけるほど注文が落ち込んでしまい大変だったというお話をよく聞きました。
今はようやく回復してきて、またたくさんのお弁当を作る日々が戻りつつあるとのこと。
まだまだニューノーマルな生活には時間がかかりそうですが、今後ともお店が続くことを祈るばかりです。

美味しいロケ弁は最高の仕事を作ります。皆さんの毎日にも、美味しいお弁当でパワーが降り注ぎますように!