徒歩で楽しむ高崎市!現地ライターが愛してやまない、美味いメシと文化のまち
群馬県高崎市の観光に欲しい情報を網羅!ランチ・カフェ・グルメ・神社など、高崎を知り尽くした地元民が徹底解説!群馬にお越しの際はほぼ確実に通る駅ですので、気になったお店がひとつでもあれば降りてみてくださいね。
こんにちは、群馬県でWEB編集者とライターをしている市根井(いちねい)と申します。
ふだんはgoomaという群馬の文化を集めて面白がるメディアを運営しております。
完全に私事なんですが、さいきん作業スペースとして事務所を借りたんですよ。その場所は、県外の方からもわりと認知されている市、高崎市。
群馬県のローカルかるた「上毛かるた」で『関東と信越つなぐ高崎市』と読まれているように、北関東の玄関口として機能する大都市なんです(県民にとってはね)。
今回はその高崎市でも駅前周辺の、僕が愛してやまないサイコースポットたちをご紹介します。
高崎市の面白いところは、”人が集まり、活力あふれる「新しい高崎」を実現するため、文化と経済の融合により創造力と活力漲る都市を作る”……というコンセプトのもと、新しいお店が続々とオープンしていること。
また、昔から高崎市は「音楽の街」として知られてきたのですが、最近では「音楽とカフェの街」へと変化しているようです。
県外の方からすると「新幹線の乗り換え駅」のイメージが強いかもしれませんが、たまにはクラフト精神あふれる高崎の街を味わってみてほしい、というご提案です。
目次
距離あたりの運賃が高すぎるローカル線「上信電鉄」で山名八幡宮へ
なんつう見出しをつけるんだ、という声が聞こえてきそうですが、群馬で始まり群馬で終わるローカル線「上信電鉄」は日本でも有数のコスパの悪さで有名です。
しかし、そこにあえて乗る理由はたっぷりあります。富岡は周知の通り世界文化遺産となった富岡製糸場があるし、終点の下仁田まで行けば古道具・熊川という最高のアンティーク屋さんがあります。
その中でも今回は、群馬に来たらぜひ訪れていただきたい高崎市のとある神社をご紹介します。
神社をもう一度、「日常的に人の集まる場所」にするために
それは、高崎駅から上信電鉄に揺られ15分ほど山名駅を降りた場所にある「山名八幡宮」。
見た目から素晴らしいのですが、安産・子育ての宮として知られ、「獅子頭」や「虫切り鎌」のお守りを受ける人で賑わう神社です。
また、本殿を飾る彫刻群は明和六年(1769年)、彫刻物師関口文治郎の手によって彫られたもので、市の重要文化財に指定されています。
しかし、今回ご紹介したい理由はそれだけではありません。公式サイトに神社のコンセプトが書かれているのですが…
神社は安産祈願やお宮参りなどの特別な「ハレの日」に訪れるためだけに存在しているわけではありません。
神社は古より公共の場としての役割があり、日常的に人々が集う地域の中心として存在していました。
しかし現在の神社の多くは「ハレの日」に行く特別な場所として存在しているように思えます。
山名八幡宮では、今一度神社の本来のあるべき姿を見つめなおし、
「ハレの日」はもちろん「日常の場」として人々が集まり、心の拠り所となる神社を目指しています。
神社をもっと日常的に人が集う場所に。その思いから新たな試みを実行し、神社のあり方を再定義しようとしているのです。
その思いを体現するかのように、神社の境内にパン屋さんがあったり、
まるでグッズのようなかわいいだるまのおみくじが売っていたり。神社のイメージを変えるような、多くの取り組みを行っています。
ちなみにこのおみくじは気づいたらすでに手にしていました(かわいすぎる…)
確かにこんな神社が近所にあったら、特別な日だけでなく日常的に行きたくなります。
参拝方法も独特!お参りをしよう
神社に来て忘れてはならないのは参拝ですよね!山名八幡宮は参拝方法にも特徴があります。
まずは、境内に入る前に設置されている茅の輪をくぐり、罪や穢れを祓います。
茅の輪の前で一礼してから、、、
右に、左にと茅の輪をくぐりながら回ります。くぐり終わったら階段を上がり、ご神前でお参りへ。
今年は視力が良くなりますように!などと祈りを込め、次の場所へ向かいましょう。
山名八幡宮
住所:群馬県高崎市山名町1581
TEL:027-346-1736
公式HP:https://yamana8.net
高崎自慢の超美味いメシを食べ歩く
神社を一通り歩いたら、お腹が空いてしまいました。高崎駅に戻って、美味しいごはんを食べに行きます。高崎は音楽とカフェの街というだけあって、たくさんの飲食店が並んでいます。
身体にもお腹にも優しいごはんが食べられる、椿食堂
そんな中でも、まずは今回の目的地の一つであった椿食堂へ。路地裏に立つ小さな食堂は、2017年11月オープンの新しいお店。築90年の古民家をリノベーションして作られたそうです。
できてからずっと気になっていたので、行けてよかった…!
早速、数あるメニューの中から今日のお昼を選びましょう。僕は食事に関してめちゃくちゃ優柔不断なので、かなり悩みます。
うーん…どれにしようかな…
数あるメニューの中から選んだのは、「厚揚げと野菜の甘酢炒め定食(¥950)」。
甘酢の香りと色あざやかな野菜が食欲をそそります。
お肉不使用でヘルシーなのに、やさしい甘酢と野菜のうまみでごはんが進む…!
小鉢2つと昆布の効いたお漬物、お味噌汁もやさしくてほっとするお味。
僕の中の井之頭五郎が「こういうのでいいんだよ、こういうので」と囁きます。
お魚が好きな方にはこちらの「鮭のムニエル(¥1000)」もおすすめ。塩気の強い鮭に、麹のような酸味とバターの効いたしめじのソテーが乗っています。
苦味のある水菜もよく合います。
椿食堂
住所:群馬県高崎市椿町22
営業時間:[月・火・木・金・土]11:30~14:30,18:00~22:30 [日]11:30~16:00
定休日:水曜日
公式Twitter:https://twitter.com/tsubaki_shokudo
参考サイト:食べログ
キングオブパスタ優勝店!GruでNo.1パスタを食べる
食堂だけではありません。なんと言っても、高崎といえばパスタ(いや、これは群馬県民だけの常識かもしれない)。
高崎は人口当たりのパスタ店が全国的にも多く、パスタのまちとも言われています。いくつあるんだ、二つ名…。
群馬県は全国有数の小麦の産地。小麦粉を使った粉もの料理は、昔から高崎市民の生活と深く結びついてきました。毎年11月頃には市内のイタリア料理店などがパスタの味と魅力を競い合うイベント「キングオブパスタ」が開催され、出場各店舗が地元産の食材を使った自慢のメニューを提供し、来場者の投票で「キング」を決定します。
今回はそんなキングオブパスタで2016年に優勝したお店、「Gru」さんへ行ってみましょう。
落ち着いた広い店内に入るとイタリアンのいい香りが。早速優勝メニューを注文してみます。
ランチタイムは¥1080(優勝メニューは+¥200)でパスタランチがいただけるのですが、これがどう考えても安すぎる。
まずは前菜の登場です。生ハムやキッシュ、カプレーゼなど8種の前菜盛り合わせ。
どれを食べてもおいしくて笑みがこぼれます。こんな豪華な前菜が付いてきちゃったら「パスタはいくらなんだよ」みたいな気持ちになってきます。採算取れてるのかな…?
前菜だけで満足してしまいそうでしたが、メインのお料理が運ばれてきました。
これこそがキングオブパスタ2016の優勝メニュー、「和豚もちぶたベーコンとマッシュルームのふわふわカプチーノ仕立て」です。
カリカリのベーコンにもちもちのパスタ、ふわふわのカプチーノ風ソースとまるで食感の玉手箱。
ホワイトソースの甘みとベーコンの塩気、マッシュルームの風味が口の中で合わさって、もう、なんだ、最高だ……
口の中でとろけるカプチーノソースが幸せを運んできます。こんなカルボナーラ、他では食べられません。
辛いものが好き!という方には「しらすと青唐辛子のレモンスパゲティ」がオススメ。こちらは前菜・ドリンク付き¥1080で食べられます。ピリッと効いた青唐辛子にしらすが合うんですよ〜!
友達とのランチに迷ったら、ぜひGruへ。満足度120%をお約束します。
Cafe&Restaurant Gru
住所:群馬県高崎市連雀町106 大手前ビル1F
営業時間:ランチ 11:30 ~ 15:00 / ディナー : 17:30 ~ 24:00
定休日:日曜日
公式HP:https://gru-takasaki.com
参考サイト:ぐるなび
優勝店は他にも!Restaurant cafe CAROで実力派パスタをいただく
こちらは、高崎駅から続く道にある「レストランカフェ カーロ」。
リーズナブルな価格で、パスタをはじめとしたイタリアンやワインを楽しめます。こっちはキングオブパスタ2014優勝のお店で、かわいらしい外観とは裏腹に、店内はお洒落ながら落ち着いた雰囲気です。
カウンターもあるので、お一人でも気軽に入れますよ!
店内に入り、早速ランチを注文。ランチメニューはメインの他に前菜・サラダ・パンの盛り合わせとドリンクが付きます。
こちらは本日の前菜プレート。本日はキッシュ・シーザーサラダ・ズッキーニとチーズのパンでした。
パンが焼きたてサクサクで特に美味しかった…!
前菜を食べ終わるころにメインのパスタが到着。本日のパスタは上州麦豚のボロネーゼです。
しっかりとしたお肉の味がトマトソースによく合います。上にかかったチーズがトマトとお肉の強さを和らげていて美味しいですな〜〜。パスタは芯が強めのアルデンテで、小麦の風味が強く感じられます。
こちらは別パスタ。スモークサーモンとアスパラガスのレモンクリームパスタです。レモングラスの爽やかさと、こってりクリームソースがよく合い、飽きない美味しさです。アスパラガスも柔らかくて美味しい。
そんなパスタランチは、なんと¥900。パスタは時期によってメニューが変わるそうです。
ソファー席もあるのでゆっくりお食事が楽しめます。
Restaurant cafe CARO
住所:群馬県高崎市連雀町25 寿ビル1F
営業時間:【ランチ】月曜日・水曜日~金曜日/11:30~14:30(L.O.14:00)【ディナー】月曜日・水曜日~日曜日/17:30~3:00(L.O.フード2:00、ドリンク2:30)
定休日:火曜日
公式HP:https://www.restaurant-cafe-caro.com
参考サイト:ぐるなび(クーポン付き)
路地裏で文化に触れる。お気に入りを見つけよう
REBEL BOOKSで「いま読みたい最高の本」に出会う
お腹がいっぱいになったら、椿食堂のすぐ隣にある本屋さんREBEL BOOKSへ行ってみましょう。店長さんと仲良くさせていただいていることもあり、僕も定期的に通っている場所です。
店内にはたくさんの本とCD、オリジナルグッズにZINE(個人雑誌)など、店主セレクトの商品がところ狭しと並んでいます。
また、カウンターではビールやコーヒーの提供もあり、本に囲まれながらちょっと一杯飲みにいくだけでも◎。
僕は毎回「最近こんなことを考えてるんですけど…」といったラフな悩みを持ってREBEL BOOKSに行くのですが、そうすると店長さんが「じゃあ、これなんかどう?超面白いよ!」といくつかの本を紹介してくれるのです。
で、それが実際に超面白いわけです。人とのコミュニケーションの中で出会った本は心に強く刻まれるし、読み終わったらまたREBEL BOOKSに行って「いや〜本当に面白いっすねこの本!!」と共有できてしまう。個人書店、なんて素晴らしいシステムなんでしょう…
REBEL BOOKS
住所:群馬県高崎市椿町24-3
営業時間: 12:00 – 20:00
定休日:水曜日
公式HP:http://rebelbooks.jp/
隠れ家的雑貨屋さんpont neufでかわいいアイテムをさがす
続いては、かわいい雑貨屋さんpont neuf(ポンヌフ)へ。
店内いっぱいに広がる雑貨やアパレルの数々。店主セレクトのかわいいアイテムがギュ〜〜と並んでいます。
ピアスにイヤリング、リングやブレスレットなどアクセサリーもたくさん。
ハンドメイドがメインで、作家さんたちの愛を感じます。珍しい形のアクセサリーは、見るだけでおもしろい。
そして、ポンヌフではpeople treeのフェアトレード商品も多数取り扱っています。
それぞれの国や地方、民族の伝統的な手法を受け継ぎ、できるだけその地方で採れる素材を用いています。“手仕事”は味わい深い製品を生むだけでなく、経済的・社会的に不利な立場にある人びとに、それぞれの能力を充分に活かせる仕事をもたらし、収入を得る機会をつくります。
アイテムとして可愛いし、それを買うことが実はエシカル!なので心まで満たされます。
環境にも人にも優しくオリジナリティあふれるアクセサリーが揃うお店。
アクセサリー以外にもコーヒーやチョコレートなど様々な商品がありますので、お気に入りを探してみてくださいね。
pont neuf
住所:高崎市九蔵町44
営業時間:11:00-19:00
定休日:年内無休
公式HP:https://pontneuf.shopinfo.jp
柔らかいコーヒーの匂いに包まれて。伊藤屋珈琲で美味しいひと時を
ここまできたら、だいぶ歩いたな〜という感じがあるのではないかと思います。でも、もう少しだけ足を伸ばして、伊藤屋珈琲へぜひ立ち寄ってみてください。
コンクリート打ちの店内に広がる柔らかいコーヒーの香り。歩き疲れた身体も癒されます。
お土産に最適なコーヒーもたくさん。お中元やコーヒー好きの友達へのお土産にもってこいです。
お土産を選びつつ、アイスコーヒーを注文してみました。疲れた身体に冷たいコーヒーが染みる…!
フルーティなアイスコーヒーは喉の渇きも癒します。暑い夏の日におすすめです。
伊藤屋珈琲 高崎店
住所:群馬県高崎市本町120
営業時間:10:00~18:00
定休日:水曜日
公式HP:https://itoyacoffee.com/shop/takasaki
参考サイト:食べログ
コーヒー屋さんは他にも!NewBoyCoffeeで耳まで癒される
コーヒー屋さんは他にも。こちらは、田町にあるコーヒースタンド、new boy coffeeです。コーヒーにレコード、ZINE、日替わりデザートなど、いつ誰と来ても楽しめます。
店内は音楽とコーヒーの香りに溢れ、行くだけで幸福感に満たされます。シティーボーイ…。
そしてなんと言っても…
見てください、このドリンクの美しさ。カウンターにある文字に合わせてドリンクを置くと、こんなに素敵な写真が撮れちゃいます。new boy coffeeは2Fにあるから、高崎の街を眺めながら一休み。
本日注文したのはアイスコーヒーと期間限定カシスレモネード。暑い日にぴったりな、さっぱりとしたドリンクでした。
new boy coffee & Records
住所:群馬県高崎市田町53-2
営業時間:11:00~20:00
定休日:火曜日
公式HP:http://newboycoffee.com/index.html
参考サイト:ぐるなび
高崎は「文脈の強いお酒」が飲める街でもあります
シンキチ醸造所で作られた特別なビールで乾杯!「ザブン」
徐々に暗くなってきた夕暮れ時。街を歩いていると素敵な明かりを発見。
こちらはクラフトビールやワインを取り扱うバー、「ザブン」というお店です。
木の温もりに溢れた店内は、ひとりでも居心地よくまったりしてしまいそう。実はここ、シンキチ醸造所という高崎の小さなブルワリーの店舗で、高崎でしか飲めない特別な一杯を楽しむことができるんです。
今回は、「切干」をいただくことに。「切干し大根を加えたベジタブルエール」…一体どんな味なんだ…?
運ばれてきたグラスはまるでカクテルのようで、本当にビール?と目を疑ってしまうほど。
飲んでみると、確かに、かすかに、切り干し大根の香りがします。これは面白い!
「今日は仕込みが間に合わなくて…お任せでも大丈夫ですか?」と運ばれてきたお通しは、ベジタブルエールに合う旨味の強いおつまみ。
中華風味に炒めてあるのは卵とトマト。あとで調べたら、西紅柿炒蛋(シーホンシーチャオダン)という料理でした。
ふわふわの卵と、じゅわっと広がるトマトの酸味がよく合います。一軒目としてピッタリです!
ザブン
住所:群馬県高崎市通町141-3 デルムンドビル 1F
営業時間:18:00~24:00 [日のみ]11:00〜17:00
定休日:水曜日
Facebookページ:https://www.facebook.com/zabuntakasaki/
ひと休みしたり泊まったり。宿泊もできるカフェ「ゲストハウス灯り屋」
明日は仕事も休みだし、もう少しゆっくりしようかな……。
そんな時は、小さなゲストハウス「灯り屋」さんへ行ってみてはどうでしょう。
昭和の建物を改装して使っている店内は、木のぬくもりが感じられます。
入ってすぐの土間は立ち飲みスペースで、夕方のビール・小休憩のコーヒーなど様々な使い方ができます。
カウンターにはたくさんのお酒が。26時まで営業しているので、多少遅くなっても安心して入店できます。
奥のスペースには、絵本やZINEが置かれています。
とりあえず注文したのは、ピクルスとチーズの盛り合わせ。
素材の味が活かされたピクルスは、お酒のおつまみとしても食事の前菜としてもばっちりです。この酸味がたまらない…。
それでは、最後の一杯をいただきましょう。こちらは灯り屋特製のサングリアです。疲れ果てた心をときほぐすような、さわやかな甘さです。暖かい光と木の香りで落ち着く店内で1日をシメれば、もう思い残すことなどありません…。
カフェ&ゲストハウス 灯り屋
住所:群馬県高崎市椿町41
営業時間:カフェ営業時間/18:00~26:00
定休日:なし
公式HP:http://guesthousegunma.com/index.html
参考サイト:ぐるなび
わざわざ降りる価値のある駅、高崎駅
今回は、高崎市の中でもJR高崎駅の西口周辺を中心にご紹介しました。
移動の拠点としてライトに使われがちなエリアですが、だからこそ新しい風がどんどん吹き込み、日々変化を続けている場所でもあります。
県外から電車や新幹線を使って群馬にお越しの際はほぼ確実に通る駅ですので、気になったお店がひとつでもあれば降りてみてくださいね。
ちなみに僕はいつでも群馬にいますので、ご案内もおまかせください!