こんにちは、あや郎です。
今日は娘と共に大江戸線、新宿西口駅に来ています。
なぜならトーマスのいる電車に乗りたかったから!
※大江戸線では、7月31日より子育て応援車両が試験的に運行を開始したのですが、その車両にはトーマスが描かれているのです。
「子育て」を「応援」してくれる車両とは
電車の中で、当時赤ちゃんだった私の娘が泣き出したとき、周囲からの 暖かい眼差し、優しく差し伸べられる手に何度も助けられた。「大多数の人は優しい」経験からそう断言できる。
だけど……、
「泣き声がうるさい!」
「ベビーカーは邪魔!」
「子供が騒がしくてイライラする!」
容赦無く向けられる「負の感情」が一定数あるのも確か。
子供が苦手な人や、その時たまたまイライラしていた人もいるだろう。
真夏の車内、ギュウギュウのすし詰め状態のところにベビーカーを持った親子が乗ってきたら、「オイオイ…。」と思ってしまう人の気持ちもわかる。
でも、もっともっと子育てに対して暖かい社会の方が良いのでは……?
大江戸線の「子育て応援車両」は、これからの日本の子育てに対する意識を変える第一歩になるかもしれない。
いや、なって貰わないと困る!!
…なんて真面目に言ってみたけど、やっぱりトーマスが見たかっただけかもしれない!
電車に乗ってみよう
「トーマス楽しみ♪」なんて無邪気に笑いながら「おーい!」と電車に手を振る娘。
「もうすぐだよ!!!」
「楽しみだね!!!」
「ゴードンもいるかな!!!」
私と娘のボルテージは最高潮。こんな事で盛り上がれる幸せよ…。
将来娘に思春期が来て、就職して、結婚して…ああ、想像したら泣けてきたよゴードン。
…あれ?
中を覗いても普通の車両じゃん。
子育て応援車両は3号車、6号車にあると聞いていたけど、どこを探してもトーマスもゴードンもいない。
とりあえず見送ってシンキングタイム。
「トーマスじゃ…なかったよね?おかあしゃん、なんで?」
なんでだろう。
【改札口にて】
あや郎
すみません!ネットで調べたら、この時間の電車には「子育て応援車両」があるって書いてあったんですけど……。
駅員さん
それはいつ確認しましたか?
あや郎
昨日というか、日付が変わってたので今日の深夜ですかね!10時間ぐらい前です。
駅員さん
情報の更新が当日始発直前なので、10時間前だと昨日の情報ですね。今朝もまた変更があったので…ちょっと待ってくださいね。
あや郎
なんと……!
駅員さん
2分後の電車に乗って隣の駅で乗り換えれば、トーマスのいる電車に乗れますよ!これを逃すと次は1時間後ですね。なのでお急ぎになって…
あや郎
ハイ!!!急ぎます!!!ありがとうございます!!!
(子育て応援車両に乗りたい人は、必ず当日の朝に確認することをお勧めします。それにしても駅員さんの迅速な対応に感動。)
今度こそ…今度こそ……。
きたー!!!
トーマスと仲間たちがいる、かっこいい車両だー!
【車内の様子】
車内での撮影はNGだった為、いただいたデータを使用しています。
壁いっぱいに子供たちが大好きそうなテイストの絵が描かれていて、良い意味で、想像以上の異空間がそこにはありました。
エピソード1
実際に乗ってみて感じたのは、当然かもしれないけど【子育て応援車両感】がめちゃくちゃ強いという事。
座席には先客のおばちゃんグループ(とても元気な60歳ぐらいの方々)がいたのですが、私が子供を連れて車内に入ったら、すぐに席を譲ってくれました。
子連れが優先されてる感じがすごい……!
たぶん普段はどちらかというと席を譲られる側の方々。
その後も子連れ家族が乗車してくる度に、子連れと子連れではない人の間で積極的な譲り合いが繰り返されていました。
私は座席に座ることは遠慮して少し離れて見ていたのですが、特に複数の子供を連れたママや、赤ちゃんを抱っこして荷物も沢山持っているパパなど、席を譲って貰えた事でとても助かっている様子でした。
逆に、子育て応援車両だと知らずに「席が空いててラッキー♪」といった感じで座ったサラリーマンのおじ様は、ただならぬ空気を感じとったのか、すぐに席を立ちました。
これだけ派手に絵が描かれていると、あらゆる層の乗客が絶対意識しますよね。
妊婦さんやお年寄りが近くにいても、居眠り(寝たふり)をキメ込んでいる人とか見かけますが、少なくともこの日はそんな人は見かけませんでした。(これも子育て応援車両効果…?)
もちろん普通の電車でも席を譲ってくれる優しい人はいますが、トーマスはこの子育て応援車両で、普段見かける優先席との格の違いを見せつけてくれた様でした。
エピソード2
ベビーカーなどを置けるように、座席が設置されず広いスペースが確保されているエリアがあります。
他の鉄道路線でもこんな感じのスペースはたまに見かけますが、この子育て応援車両では、更にベビーカーや子供が優先的にその空間を使える雰囲気がありました。
私がベビーカーを押して中に入っても、そのあと何組か子連れが入って来ても、その度に皆、使いやすいように場所を空けてくれるのです!感激!
エピソード3
とにかく、子供たちが嬉しそう!
「わー!トーマスだ!パーシーもいる!」
なんて具合に、ある程度お話ができる子供たちはキャラクターを指差しパパやママに名前を教えてあげたり、トーマスを知らない子供や、まだ小さな赤ちゃんも、動物や乗り物の絵に興味深々。
普段は車内で飽きて騒いだり、泣いてしまうような小さなお子さんでも、この車両ならご機嫌を保てそう。
娘も電車を降りるときは、「ええ〜。まだ降りたくない!」と言っていました。
そんなセリフ、はじめて聞いたよ…。
こんな感じで下車!ありがとうトーマス!楽しかったよ!!!
まとめ
子育て応援車両では、子供が楽しく電車に乗れて、周囲が気にかけてくれるのでパパママも助かりますね!子供の泣き声も減ったのではないでしょうか。
絵が描いてあるだけでここまで違いがある事に驚きました。
そして何より、徐々に浸透してきてはいるものの、まだまだ根付いている「電車など公共の場では子連れは我慢して当然!」という古き悪しき風習を打破するとても良いきっかけの1つになると感じました。
私は3年程前、祖母のお通夜に出席するため、生後8ヶ月の娘を連れて3日分のオムツやら着替えやらを持って2時間かけて電車を乗り継ぎ、子供をあやしながらやっとの事で親戚宅へとたどり着いたのですが、そんな風にベビーカーを押して現れた私の姿を見て「え!まさかベビーカー広げたまま来たの?電車でも?そうか〜あやちゃん(筆者)もそうなっちゃったか。残念だなぁ〜。」
なんて口々に言われて、「なんだこのババア」と思った記憶が蘇ったのです。
子育て応援車両で特筆すべきは「優しい人」「気がきく人」だけでなく、「今まで座席を譲りたくてもシャイで動けなかった人」たちの意識に働きかける力があるという事。
やむを得ない事情で、電車内で子供を泣かせている親もいます。楽しく遊びに行くために電車を使う子連れ家族もいます。ベビーカーや子供を見てイライラする人もいます。子供が大好きで話しかけたくてウズウズしている人もいます。
電車には、色んな人が乗っています。
色んな人が譲りあい、たまに多少の我慢をして、みんなが気持ちよくその空間を共有できたら良いなと思います。文字で書くと簡単そうだけど、何でですかね?難しいですよね。
子育て応援車両のカラフルで楽しげな絵は、子供とその親以外にとっては他の中吊り広告と変わらない「景色の一部」かもしれない。でもその景色の一部が、私たちに「いま一度考えるキッカケ」を与えてくれているのだ。。
子育て応援車両にいるトーマスとゆかいな仲間達は、「子育て」する家族と、関わる全ての人が変わる「応援」もしてくれているのです!
お~~い!子育て応援車両、もっと増やしてくれ~~~~~!