在住者がおすすめバンコクの「間違いない」ローカルグルメを紹介します

バンコクのグルメは豊富で迷ってしまいますよね。カオマンガイ・パッタイ・チムチュムなどのおすすめローカルグルメを、タイに住む日本人ライターが実際の写真と共にご紹介。せっかくのバンコク旅行、失敗しないお店選びにぜひお役立てください!

KOH

こんにちは、バンコク在住ライターのKOH(@Luck81O)です。

タイの首都でありアジア有数の観光都市であるバンコクにはたくさんのグルメスポットがありますが、束の間の旅行期間中に食事回数は有限ですよね。

人気のグルメスポットを情報誌で調べることも一つの手段ですが、本記事では人気のレストランではなく、在住者が仕事終わりや週末に訪れるようなローカルグルメをご紹介いたします。

筆者の舌が安定志向であることや、料理にクセがなくほとんどの人の口に合うのではないかということで、「間違いない」グルメとしてご紹介させていただきます。個人の事情により辛いものは一切ございません・・・

ティップサマイ

まず最初に訪れたお店はティップサマイというタイの国民的グルメ「パッタイ」の有名店です。

タイ風ヤキソバとも表現されるパッタイの名前の由来はパッ(炒め)タイ(タイ王国)から来ており、いかに国を代表する料理かがわかるかと思います。

そんな国民的グルメのパッタイはタイ料理店ではもちろんのこと、屋台で提供されていることもあります。屋台では好みの麺のタイプやトッピングを選ぶことができ、これがまた楽しいのです。

そして、今回訪れたティップサマイの本店は1966年の創業以来50年以上味を守りつづけ、パッタイ発祥の店とも言われております。

連日行列が絶えることがなく、まさに不動の人気を誇るローカルフードの名店です。

パッタイのメニューは屋台相場の75バーツ(約262円)のパッタイから500バーツ(約1150円)のスペシャルパッタイまでさまざまです。

店舗の入り口は狭いのですが、店内の奥に進むに連れて空間がひらけています。

パッと見た感じだと少なくとも50人以上は入れそうな気がします。それでいて行列が絶えないので常時50人以上が入っていると考えると凄みを感じます。

 

元はストリートフード感があったお店のようですが、人気とともに近年の改装で綺麗になったそうです。

「ストリートフードを食べたいけど綺麗なレストランじゃないと無理」そんな人には最適な環境かと思います!

今回注文した品は一番高いスペシャルメニューの大エビパッタイ500バーツ(約1750円)。

100バーツ(約350円)以下のメニューも豊富に用意されている中で、かなり強気の価格です。というかほぼエビの値段です。

屋台で見かけたり日本のタイ料理屋で提供されるようなメジャーなパッタイとは見た目がまるで異なりますが、こちらはパッタイ・ホーカイというティップサマイの名物である卵包みパッタイです。

名前はホーカイですが、麺は崩壊せずにまとまっています。

麺を包んでいる卵を開くと、にんじん色のパッタイが出て来ました。

いままでに見たことのないパッタイの色なので店員さんに招待を聞いて見たところ、シーフードオイルによってにんじん色になっているのだとか。

麺の太さは細麺で、するすると食べることができます。

麺単体ではクセがなくニュートラルな味ですので、テーブル脇に用意されているピーナッツや砂糖、唐辛子などを加えて自分好みの風味にアレンジするといいでしょう。

味はスタンダードなスタイルのパッタイに比べて、ニュートラルな味の中にも繊細に絡められたシーフードオイルが特徴となり、人気の秘訣が伺えるほどの美味しさがあります!

このメニューの最大の特徴はなんと言ってもこの巨大なエビです。

パッタイホーカイだけだと他メニューで100バーツ(約350円)のところ、この巨大エビが二匹乗ることによって500バーツ(約1750円)と化すのです。

何様じゃと思い、どのくらい偉いエビなのかと疑いつつ実食してみたところ、このエビ、ローマ法王くらいには偉かったです。

味付けが非常に香ばしくて、いい意味で手からエビのにおいが取れないほどの濃厚さも備えています。

ティップサマイの名物はパッタイだけにとどまらず、巨大エビにまで及びましたが、さらなる名物としてオレンジジュースが名物となっています。

筆者はなかなかのオレンジジュース狂でして、タイのスーパーに並ぶオレンジジュースはほとんど飲み比べています。

ただ高級ならいいというものでもなく、価格対比の濃厚さに重きを置いており正直ティップサマイではパッタイよりもオレンジジュースが楽しみなのです。

価格は自動販売機に並んでいるようなボトルサイズで99バーツ(約350円)とお高めで、Today’s Orange Juce Priceと書いてあるのでもしかしたら日によって価格変動するのかもしれません。

オレンジジュースは店内でも注文でき、店先でも買うことができます。

高級オレンジジュースなだけあって人工的な甘味は全く感じず、オレンジそのものの甘味がとても濃密で、もし来世にオレンジとして生まれたらこんなオレンジと結婚したいと思うくらいの美味しさです。

パッタイ ティップ サマイ

営業時間:17:00~26:00
定休日:不定休
住所:313, 315 Maha Chai Rd, Khwaeng Samran Rat, Khet Phra Nakhon, Krung Thep Maha Nakhon 10200
地図:https://goo.gl/maps/yE9DM4GyWyMtpk9G7

Yodさんのイサーン料理屋

続いては活気のあるローカルの屋台村にやって来ました。こちらの屋台村の中でひときわ人気の高いお店が「Yodさんのイサーン料理屋」です。

厳密には店名はなく名も無き屋台なのですが、店主のYodさんが営む屋台ということからGoogleMap上にはそのような名称で登録されています。

店主のYodさんはモロッコ、ヨーロッパ、トルコの日本料理屋で長年修行した旅する料理人であり、日本語も少し話せるようです。

 

この屋台の最大の特徴であり人気の秘訣は新鮮で美味しい生レバーが破格の70バーツ(約245円)で食べられることです。

生レバーは日本では食べられないものなので、バンコク旅行ではタイ料理を差し置いてでも食べたい一品です。

生レバー以外にも様々な種類の生肉や刺身が用意されており、どれもかなりのお値打ち価格で提供されています。

具体的なメニューはこちら。メニュー中のRaw beef liver in Esarn styleが生レバーです。

刺身のメニューは見るだけで思わず笑みが溢れてしまうラインナップ。

海外在住者の日本食ホリックはとてつもないもので、重症患者である筆者はこの記事を書いている現在も写真を見ているだけで発狂しそうです。

今回注文したのはこちら。

メインの生レバーを中心にタコ刺しとサーモン刺しです。

薬味も豊富に揃っており、文句なしの盛り合わせです。

ユッケもなかなかのボリューム感で、テーブルに醤油が用意されているあたりとても優秀です。

ごま油にくぐらせた生レバーは、その鮮度の高さから臭みもなく箸が止まらない美味しさです。

タイのサーモンは全体的に美味しいと評判が良いのですが、こちらでは程よく脂が乗っていて噛んだ瞬間にふわっとする食感が幸福度メーターを振り切ります。

 

タイで生モノ、しかも屋台と言ったら身構える方も多いのではないかと思いますが、基本的に想像している以上には安心感を持って食べることができます。お店側の気持ちになれば分かりやすいのですが、お客さんがお腹を壊しても双方にデメリットしかないですからね!

世界各地で食べれるものも食べれないものも食べて来ましたが、インドのカレー以外はだいたい大丈夫です。

 

Yodさんのイサーン料理屋

営業時間:18:00~27:00
定休日:不定休
住所:1013 Phanit Anan Alley, Khwaeng Khlong Tan Nuea, Khet Watthana, Krung Thep Maha Nakhon 10110
地図:https://goo.gl/maps/yE9DM4GyWyMtpk9G7

 

カオサンの名も無きカオマンガイ屋台

バックパッカーの聖地カオサンロードにほど近い場所にあるこの屋台は一見どこにでもあるシンプルな屋台ですが、バンコクで一番美味しいカオマンガイとの声も聞きます。

これぞ、ザ・ストリートフードです。

屋台がGoogleMapのスポットとして登録されていることも異例なのですが、店名のないこの屋台はスポット名として「名も無きカオマンガイ屋台」と登録されています。なんだか渋いですよね。

こちらはさすが屋台ということもあって、カオマンガイの値段も35バーツ(約123円)とお手頃どころの騒ぎではありません。

せっかくなので大盛りカオマンガイ40バーツ(約140円)を注文しました。

40バーツ(約140円)にしては結構な大盛りで、ボリューム感満点です。

タレに入れる薬味はお好みで調整できるのですが、屋台のおばちゃんがご丁寧に薬味を入れることを薬味を入れながら教えてくれたため、自分で薬味を入れることはなくなりました。

カオマンガイに付いてくる鶏だしスープはお店によってかなり差があって楽しめるのですが、こちらはなんだか濁っているので若干疑う気持ちで挑みます。

こちらのカオマンガイは米がタイ米独特のパサパサ感がなく、蒸し鶏も脂っこすぎず、万人ウケしそうな味でした。

バンコクで一番という声もあるだけあって、めちゃくちゃ美味しいです。もっとも知名度の高いピンクカオマンガイや、甘めのタレが美味しい逆輸入ブランドの東京カオマンガイなど、筆者のお気にいりリストに思いっきり食い込んでくる絶品です。

なかなか一位は選べませんね・・・

相席になった旅人のお二人はタイの各地でカオマンガイを食べ歩いているそう。南部のサムイ島ではカオマンガイの三種盛りがあるなどを教えてくれて、結構ガチなカオマンガイトラベラーでした。

ハズレなカオマンガイも多々経験して来たようですが、ここのカオマンガイは圧倒的にアタリの部類だったようです!

口元にご飯粒が付いていることも教えてくれました。

この地で11年屋台を営んでいるというカオマンガイ屋台のハイテンションなおばちゃんと記念撮影し、「また明日ね」と煽られ屋台を後にするのでした。

友達がタイに遊びに来たら絶対に連れて行きたい屋台です。営業時間がとても朝寄りなので訪問する際は時間に気をつけましょう。

名も無きカオマンガイ

営業時間:7:00~15:00
定休日:月曜日
住所:70 Phra Sumen Rd, Khwaeng Chana Songkhram, Khet Phra Nakhon, Krung Thep Maha Nakhon 10200
地図:https://goo.gl/maps/DkniTNxGQ2iHiPAV6

チムチュムの店スティフォーンBU店

最後はこちら、油を使っていなくてヘルシーな料理が多いイサーン料理のお店です。

チムチュムというイサーン地方の鍋料理が人気のお店で、素焼きの壺に野菜やエビ、豚肉などを入れる日本で言うところの鍋料理・郷土料理です。

このお店は他のイサーン料理店に比べて、都会や観光客向けにアレンジすることもなくイサーン地方の味をそのまま提供していることから、イサーン地方民が多く訪れます。秋田県民に人気の高い東京のきりたんぽ鍋屋のようなものですね。

都会的にアレンジされたチムチュムも美味しいのですが、せっかくのタイ旅行の際は伝統的な郷土料理の味を楽しんでみてはいかがでしょうか。

こちらがチムチュムの鍋なのですが、鍋はこのように熱せられて常にスタンバっています。

なんだかドラクエの世界でみたことがある壺みたいで、ロールプレイング感がすごいです。

こちらはなかなかのローカル店で、メニューは全てタイ語表記なので基本的に指差しで注文することになります。

もしタイ語を読みたい場合はGoogle翻訳のカメラ入力を使うと良いのですが、斜め上の翻訳結果になることもあります。

注文時は鍋を指差し、「チムチュム」といってそれっぽい具材を選べばどうにかなります。

さっそくチムチュムの鍋が用意され、とりあえずのビールが来たのですが丁寧にストローまでさしていただけました。

その昔、金魚鉢にお酒を入れてストローで飲んだことがあるのですが、その時からお酒はストローで飲んではいけないという知見を得ています。

ただ、人の好意は無駄にしてはいけないという道徳感もあるのです。

やはりビールはストローで飲まないほうがいいです。

そうこうするうちに鍋の具材が三段構えでやって来ました。「皿の底の衛生が・・・」という感情は押し殺して、郷に入ったら郷に従います。

今回注文したチムチュムの具材は豚肉、イカ、エビです。これと野菜、そして生卵をすでにスープの沸騰している鍋に入れて、1〜2分ほど煮込みます。

そうして出来上がったのがこちら。

コツとしてはあまり並々にスープをよそわないほうが後々の具とのバランスがいいです。

今まで食べたことのあるチムチュムはスープの味がマイルドだったのに対して、圧倒的に風味がさっぱりしていて、明らかに違いを感じます。

脂っこい食べ物が苦手な人にはとてもハマるような味です。

ちょっと頼みすぎたかなとも思ったのですが、さっぱりとしていることでペロリと完食することができました!

チムチュムの店スティフォーンBU店
営業時間:17:30~27:30
定休日:不定休
住所:538 Soi Pracha Songkhro 2, Khwaeng Din Daeng, Khet Din Daeng, Krung Thep Maha Nakhon 10400
地図:https://goo.gl/maps/89g6XeAXWLeXiuM98

間違いないローカルグルメまとめ

ローカルタイプの味覚であることが前提ですが、高級レストランで食べるタイ料理とローカルグルメのタイ料理は全く別物と言っても過言ではありません。

タイはキッチンがついていない家があるほど外食文化であるため、外食産業の競争が激しく、限られた予算内で創意工夫がなされていることがローカルの味となり、時に高級レストランを凌ぐ感動を与えると考察します。

 

筆者の場合、完全にローカルフード主義者なので、ローカルのタイ料理は大好きですが、高級レストランのタイ料理は食べきれないことが多々あります。

どちらが楽しめるかは人それぞれなので、食べ歩きとして比較してみるグルメ旅も楽しいことでしょう。

 

せっかくのバンコク旅行、失敗しないローカルグルメのお店選びにぜひお役立てください!!

くれぐれもビールにストローはささないように!!