【最新スポット目白押し】いろんな富士山を楽しむ、静岡の観光スポットをご紹介!

静岡の観光は名所や観光地がたくさん。富士山を中心に、おすすめスポットを解説。静岡市の久能山東照宮や富士山本宮浅間大社で歴史に触れ、駿河湾フェリーや三保松原の絶景を楽しんでみてはいかがでしょうか。また、新施設の日本平夢テラスも写真と共にご紹介いたします。

こんにちは、ライターのちぷたそです。

これは静岡の久能山東照宮にあった中国の故事の顔はめ看板です。静岡の有名な武将といえば徳川家康公!
社殿にこの故事にちなんだ彫刻が彫られていたので、御祭神の徳川家康公もきっとお気に入りの故事なのでしょう。

静岡には温泉で有名な伊豆や熱海などさまざまな観光スポットがありますが……
やっぱり富士山!せっかくなら「静岡ならではの富士山」を楽しみたい。

というわけで今回は「静岡で見るいろんな富士山」を中心に、国宝建築の神社や駿河湾の絶景ビュースポット、穴場の体験スポットまで、静岡で富士山をたっぷり満喫するおすすめスポットを紹介します。

 

今、静岡が熱い!

駅などで静岡県の観光ポスターを目にしている人もいるかと思いますが、今静岡県では19年ぶり3回目の開催となる「静岡デスティネーションキャンペーン」で盛り上がっています。「デスティネーションキャンペーン」とは地方自治体、地元関係者等とJRグループ6社(北海道、東日本、東海、西日本、四国、九州)や旅行会社が協力して行われている国内最大級の観光キャンペーンです。

まさに今、静岡に注目が集まっています! さっそく行ってみましょう!

① 富士山好きにも神社好きにもおすすめ「富士山本宮浅間大社」

富士山本宮浅間大社

まずは「富士山」という言葉が神社名に入っている「富士山本宮浅間大社」。
こちらの神社は全国1300以上ある「浅間神社」の総本社でもあるので、神社好きとして一度は参拝したいと思っていた場所でもありました。

御祭神は木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやひめのみこと)。別称を浅間大神(あさまのおおかみ)とする、霊峰富士山の神であり、美しい桜の化身ともいわれている絶世の美神です。

境内には500本以上の桜が植えられており桜の頃には賑わいます。訪問時期はソメイヨシノには少し早かったのですが、早咲きの桜が風に揺れていました。

そして、「富士山本宮」と名前にある通り富士山が……この通り!
一の鳥居からは富士山と鳥居のコラボレーションを拝むことができます。

おいおい青空と富士山と真っ赤な鳥居って日本よくばりセットか? ザ・日本みたいな光景良すぎる~!!

境内にある湧玉池(わくたまいけ)は富士山の雪解け水が湧き出る澄んだ名水です。
むちゃくちゃ水が綺麗で驚き……!

そして湧玉池に限らず、周辺を流れる川も富士山の雪解け水なのでめちゃくちゃ水が綺麗でした。

富士山の雪解け水綺麗すぎ

最寄りの富士宮駅という駅由来も、「富士の宮」という浅間大社の旧社号から由来しています。B級グルメの人気を決める「B-1グランプリ」において2年連続第1位を獲得した「富士宮焼きそば」のお店や屋台も神社周辺で楽しむことができますよ~。

 

富士山本宮浅間大社

鎮座地:静岡県富士宮市宮町1-1
電話:0544-27-2002(代表)

 

② 地元静岡の人も行った方がいい 「静岡県富士山世界遺産センター」

静岡県富士山世界遺産センター

さて、上記で紹介した「富士山本宮浅間大社」からすぐ近くにあるのが「静岡県富士山世界遺産センター」。
こちらは2017年12月23日にできたばかりの注目の施設です。

おしゃれな人の家に行ったら出てきたサラダボウルみたいな建物なのですぐ見つかります。

建築家の板茂氏が設計した、逆円すい型の建物のフォルムが池に映るとそこには富士山が浮かび上がります。
はは~ん。建物のデザインにはこんな意図が……。これはかっこいい……! 

展望ホールからの景色

この施設がおすすめなのは、「富士山を見るのに最高な穴場スポット」だからなのです。
4階部分の展望ホールからはガラスなど遮るもののない、すごい富士山が見られます。これはぜひ見てもらいたい!

富士山を床と反射させて撮ってみました。見学者がそんなに多くない時ならこんな写真も撮れちゃう。
カメラに詳しくない筆者でもこんな写真が撮れてしまうので、「自分写真上手いのでは?」と勘違いしてしまうな……。

施設内はらせんスロープで“疑似登山”ができます! 歩いていると四季の富士山、時間帯別の富士山……刻々と映し出される富士山が姿を変え、歩きながら景色を楽しめるのです。施設をひと通り回って展望台まで着いたときには富士山について詳しくなっているはず! 

 

静岡県富士山世界遺産センター

場所:静岡県富士宮市宮町5-12
時間:9:00~17:00(7、8月は18:00まで)
観覧料:個人 300円
        団体 200円(20名以上)
※大学生以下、70歳以上、障がい者は無料(要証明)

 

③ 明治産業革命遺産「韮山反射炉」には歴史とロマンが詰まっている

韮山反射炉

伊豆エリアにある世界遺産、韮山反射炉(にらやまはんしゃろ)
韮山反射炉は個人的に静岡で見たいスポットのひとつでした。世界遺産に指定されている韮山反射炉は「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」という日本8エリア、23の構成資産のひとつとして世界遺産になりました。

反射炉というのは金属を溶かして大砲などを鋳造するための溶解炉。韮山反射炉は実際に稼働した反射炉としては国内で唯一現存するものです。

今から約160年前~50年という短い期間にヨーロッパの技術に追いつこうと産業化を成し遂げたことを証明する、歴史的に貴重な「明治日本の産業革命資産」なのです。

生みの親である江川英龍は幕末期の代官で、残念ながら韮山反射炉の完成を見ることなく世を去っています。ですが彼が遺した韮山反射炉は稼働を終えたのち、150年以上にわたり地域住民の理解や協力のもと今日まで保存されてきました。

格子状に組まれた鉄骨が印象的ですが実はこれ、耐震補強などのためにのちの時代につけられたもの。実際は漆喰で塗り固められた白っぽい外観だったのではと推測されています。

これらひとつひとつが現代日本の近代化につながっているわけで、その時代のものを今も実際に見て歴史を感じることができるんです。2016年オープンのガイダンスセンターでは映像や展示による解説も充実しています。

 

韮山反射炉

場所:静岡県伊豆の国市中268
電話:055-949-3450
観覧料:一般 500円 団体(20人以上) 450円 小中学生 50円
※伊豆の国市民は無料 

 

④ 世界文化遺産・富士山を海上に見る船旅「駿河湾フェリー」

駿河湾フェリー

清水港と西伊豆土肥港を結ぶ駿河湾フェリー。
観光だけではなく静岡で中・西部に住む地元民にとっても伊豆までショートカットできる欠かせない交通手段です。この駿河湾フェリーでは駿河湾上の富士山を見ることができるんです。

駿河湾フェリーでは500円払うとOCEAN ROOM(特別室)に入室できるのですが、ホットコーヒーと茶菓子のサービスや無料Wi-Fiがついていてふかふかソファに座れます。乗船時間は約70分と長めなので、こういうのは嬉しい。

駿河湾フェリー上には静岡県道223号の標識が立っておりフォトスポットとしても人気を集めていました。このフェリーが結ぶおよそ30Kmの区間は、海路では珍しい「静岡県道223号」と認定されているのです。

この日はちょっと富士山がうっすらしていましたが、この構図で富士山を見ることってなかなかないのでやっぱり感動してしまう。静岡にいるとふとしたタイミングで富士山が目に飛び込んでくるのでいいなあ……。

清水港と土肥港を約70分で結ぶ駿河湾フェリーは1日4往復の運航です。今回は昼間の便に乗船しましたが、夕方の便だと季節により海に沈む夕陽と、それに照らされる「赤富士」を見ることができるそう。何度乗っても楽しめそうだな~。

 

駿河湾フェリー

旅客運賃:大人 2260円
         小人(小学生) 1130円
※車の場合、自動車航送運賃が別途かかります。大きさにより変わってくるのでサイトでお確かめください
運営会社:株式会社エスパルスドリームフェリー
電話:054-353-2221

 

⑤ 絶対に外さない静岡がここにある「三保松原」

三保松原

静岡の有名な景勝地と言えばここ三保松原(みほのまつばら)。
地元静岡の人も子どもの頃から訪れる観光スポットで「県外から訪れた人を連れて行くと喜ばれる」という絶対外さない観光スポットです。

神の道

約7kmの海岸線には3万本あまりの松並木が立ち並び、天国のような光景。御穂(みほ)神社から三保松原までの参道は「神の道」と呼ばれています。
神の道と呼ばれるのも頷ける美しい光景……!

天女が舞い降りて羽衣をかけたという「羽衣伝説」で有名な羽衣の松もあります。
実は平成22年に世代交代をしており、現在の松は3代目。

砂浜と富士山だけ見ると、セカイ系のアニメっぽい光景だなと思ったのは筆者だけでしょうか。
「人類と文明がとっくに滅亡した後にタイムスリップしてしまった」みたいな写真も撮れます。

松と砂浜と海という三者が織りなす光景がきれいな場所でした。
そんな三保松原では2019年3月30日に新たなスポット「三保松原文化創造センター」がオープンしました
周辺の観光案内から羽衣伝説について学んだり、三保松原の芸術的価値を知ることができる注目の施設です。

 

⑥ 写真映えバツグンの注目スポット「日本平夢テラス」

日本平夢テラス

静岡屈指の景勝地である日本平に、2018年11月にできたばかりの注目施設「日本平夢テラス」
静岡県産の木材をふんだんに使い、採光が素晴らしいデザインは株式会社隈研吾建築都市設計事務所によるものです。

なんというかどこを見てもすごく「写真映えするスポット」という場所で、訪日外国人ツアー客も多く見かけました。もともとここにあり、現在も使われているテレビ塔の周りに回廊や1周200mの展望デッキを造り、富士山をはじめ三保松原、駿河湾、静岡市街地、南アルプスなどの360度の眺望が楽しめます。

庭園や回廊を散歩したり、中にあるカフェ(限定煎茶350円ほか)から眺望を楽しんでゆっくり過ごすのにぴったりです。土曜日は21時まで開館しているほか、展望回廊は終日入場できるので夜には夜景も楽しめます!

 

日本平夢テラス

場所:静岡市清水区草薙600-1
電話:054-340-1172
時間:日~金 9:00~17:00
   土 9:00~21:00
※展望回廊は終日入場できます
休日:第2火曜及び年末(12月26日~31日)
入館料:無料

 

 

⑦ 日本最古の東照宮建築として国宝に指定「久能山東照宮」

久能山東照宮 ※取材のため特別に普段入れない場所から撮影させて頂きました。

日本平夢テラスから日本平ロープウェイを使って約5分で到着。
徳川家康公を祀る「久能山東照宮」の煌びやかな社殿に圧倒されます。

久能山東照宮はロープウェイ以外に徒歩でも行けますが、1159段の階段があるので体力に自信が無い方は大人しくロープウェイに乗った方がいいかも。ロープウェイの空中散歩は中でガイドしてくれるのですごく楽しいです。

家康公没後400年記念事業で作られた消火栓マンホールにもばっちり久能山東照宮が。
地元ではマンホールの柄にもなる有名スポットなのです。1富士 2鷹 3なすび 4久能山東照宮 5三保松原だと? 静岡よくばりセットですね。

平成22年、権現造社殿が全国に普及する契機となった東照宮建築のうち最初に建てられた社殿として国宝に指定されています。久能山東照宮は、日光東照宮よりも先に造られているのです。

久能山東照宮から見る駿河湾方面には、石垣いちごのハウスがたくさん並んでいるのが見えます。実際いちごのイメージは強いみたいで、地元静岡の人は「久能山東照宮には家族でいちご狩りとセットで行く」と言ってました。

久能山東照宮御朱印帳

こちらで授与している御朱印帳(御朱印含め1500円)にも社殿と1159段の階段とともにいちごの刺繍が!!(親指で半分隠れてるけど)。いちご推しかわいい~。

拝殿をよく見ると、冒頭で紹介した中国の故事『司馬温公の瓶割り』の彫刻が

久能山東照宮の御祭神は徳川家康公、相殿には豊臣秀吉公、織田信長公と、戦国三英傑が祀られています。
これは廃仏毀釈で仏像が他の寺院に移されてしまった相殿に、家康公を祀るため秀吉公、信長公を祀ったのがはじまりだとか。
家康公にあやかって「必勝祈願」「健康」にもご利益があるといわれていますよ。

金溜塗具足(きんためぬりぐそく) ※通常博物館内は撮影禁止です。今回は取材のため特別に撮影させて頂きありがとうございました。

敷地内にある久能山東照宮博物館で展示されているのは、歴代の徳川将軍に関する甲冑や書物など非常に貴重なものばかり。徳川家康公所用の金溜塗具足(きんためぬりぐそく)という、こんなに歴史的に重要で貴重なものを見られるなんて……。見ているこちらも背筋がしゃんとしました。

 

久能山東照宮

鎮座地:静岡市駿河区根古屋390
電話:054-237-2438
拝観料:大人以上 500円
東照宮博物館:高校生以上 400円

 

いろんな富士山と静岡を楽しもう

焼津の市場あたりはカモメでもふもふパラダイスでした……

関東圏からもアクセスがよく、手軽に旅気分を味わうことができる静岡。静岡市の中心駅である静岡駅へは、東京駅から新幹線「ひかり」を使用すると1時間で来ることができます。

近年、富士山を楽しめるスポットが続々登場しているので何度来ても楽しめるはず。富士山は午前中のほうがきれいに見えやすいそうなので、朝から行動するのがおすすめです!