【インスタ映え?】海外へ行く時間が無いのなら、姫路の「太陽公園」へ行けばいいじゃない!
兵庫県姫路市の知る人ぞ知る観光地「太陽公園」をご存知ですか?兵馬俑やモアイ、マーライオン、スフィンクスなどのレプリカが設置されている「石のエリア」、巨大な「白鳥城」がある「城のエリア」に分かれており、兵庫県姫路市にいながらにして、世界遺産巡り気分が味わえる不思議なテーマパークとして知られています。今回はライター・オカモトラボが、そんな「太陽公園」をレポート。なんで白鳥城の中にはトリックアートがあるんだろう……。
こんにちは。オカモトラボの岡本です。
山の上にヨーロッパ風のお城、手前にローソンという不思議な場所からお送りしております。
実は山の上に見えているは兵庫県姫路市の太陽公園というテーマパークのお城です。この太陽公園には各国の世界遺産のレプリカが一堂に会していてインスタ映えする海外風の写真がたくさん撮れます。
ぶっちゃけ海外旅行へ行く人たちの中にはインスタ映えする写真を撮るために行くという人も多いはずです。高いお金や時間を掛けて海外へ行かなくても、もう太陽公園で良いんじゃない?と思ったので行ってきました。
太陽公園は石のエリアと城のエリアという2つのエリアに分かれているので順番にご紹介していきます。
石のエリア
まずやってきたのはこちらの石のエリアです。石のエリアというだけあって、入口付近には獅子と狛犬(?)の石像が並んでいます。
インスタ映えする写真は撮れるでしょうか?
試しに、僕の考えるインスタっぽい写真を撮ってみました。
インスタではこういうポーズをとりがちですよね。こんな感じでインスタっぽい写真を撮って行きたいと思います。
(この記事は、素人が頑張るとこういう感じになるんだろうなっていう目で見守っていただけると嬉しいです)
つづいて入口でチケットを買います。
海外旅行へ行くと安くても何万円もかかるので、世界中の観光地を見られる太陽公園なら、入場料は数万円してもおかしくありません。
なんと、入場料1,300円です。安ーい!!
なお入園料は石のエリアとこの後の城のエリアで共通です。
順番に回っていきます。
最初に出迎えてくれたのは、植込みの奥に並んだ石像。看板には「トルハルバン(韓国)」との表示があります。
トルハルバンとは、韓国・済州島にある石像のことで、トルが石、ハルバンがおじいさんの意味だそうです。しょっぱなから、なかなか渋いチョイスです。
そこから奥に進むと、こぶりな凱旋門が見えて来ました。
多少簡素化されてこざっぱりした印象の凱旋門です。実際の凱旋門よりは小ぶりだとは思いますが、それでもかなりの大きさで迫力があります。
この写真をインスタに上げて「おフランス帰りザンス」と言ってもいいかもしれません。なんだかすぐにバレそうですが、雰囲気はそれっぽいです。
そして、凱旋門の横にも再びトルハルバンが並んでいました。
……もしかすると、トルハルバンをたくさん作りすぎたのでしょうか。
乱立する石像と銅像
凱旋門をくぐると、道の両側に石像と銅像が乱立している道に入ります。本当にたくさんあるので、かいつまんでご紹介します。
まずは凱旋門のすぐ横にある、このオルメカ人。かなりのマニアックな風情が漂っています。
オルメカとは「ゴムの国の人」という意味らしいです。紀元前1200年頃から紀元後にかけて中央アメリカで発達したオルメカ文明には多くの石の遺跡が残っていて、後のマヤ文明などにも多大な影響を与えました。
そして、これは有名なデンマークの首都、コペンハーゲンにある人魚像です。
なんだかショボい感じは否めませんが、本物の人魚像もあまり大きくなく、設置場所の景観もよろしくないので、世界三大がっかり名所の一つとして有名です。実際にデンマークに行く前に、あらかじめここでがっかりしておけば、ショックも少ないでしょう。
そして、こちらもとても有名なイースター島のモアイ像です。
なにか違和感を感じますが、目を見開いているからだと気付くまでに少し時間がかかります。
このようにインスタに上げてイースター島なうと言ってもバレるまでには少しだけ時間が掛かりそうです。
あと実際のモアイ像にも、建造時には目が埋め込まれていたらしいです。
これも渋いレプリカですが、オルメカ文明の遺跡から発見された巨石人頭、別名オルメカヘッドを模したものだと思います。マニアックですね。
そして、こちらは言わずとしれた小便小僧を模した銅像です。街を破壊しようとした爆弾の導火線の火を小便で消したという物語がモチーフになったとも言われています。
ただしこちらは数が半端無いです。これも作り過ぎたのか、1個だけだとしょぼ過ぎたのかもしれません。ブリュッセルにある本物の小便小僧も負けず劣らず小さく、こちらも世界三大がっかり名所の1つに数えられています。
やっぱりありました。かなり小さな自由の女神像です。
案内板には「自由の女神(アメリカ)」と書いてありましたが、この写真で「ニューヨークへ行ってきました」と投稿するのは少々無理がありますが「お台場へ行ってきました」くらいならバレないかもしれません。
そして、世界三大がっかり名所の最後を飾るのが、このシンガポールのマーライオンです。
実物のマーライオンも歴史や想いがあまり込められてないのが、がっかり感の原因じゃないかと思います。
これでがっかりジェットストリームアタックが完成しますが、なぜかこのマーライオンだけは五ェ門に切られた直後みたいになっているのが気になります。
かいつまんでご紹介しましたが、実際には大量の石像が並んでいました。それもマニアック過ぎて分からないものばかりでした。
道端に大きな石の中国の硬貨も置いてありました。
兵馬俑博物館
つづいての倉庫みたいな大きな建物には「兵馬俑博物館」と書かれています。ちなみに「兵馬俑」とは、秦の始皇帝を死後も守るために埋められた兵士や馬の人形のことです。
中に入ると、この様にあの兵馬俑のそのままの大量の兵馬俑がちゃんと人間サイズで再現されています。薄暗い中にずらっと並んだ兵士や馬に、思わず「すごい」という声が出ます。
兵馬俑は奥の方にまでずらっと並んでいます。
ここまでややショボくてマニアックなラインナップが続いていましたが、この兵馬俑は本当に圧巻です。問題があるとすれば眺めるくらいしかすることがないくらいです。
ここでもインスタっぽいポーズをキメてみました。いけ好かないですね。
そして兵馬俑坑の建物の外にもたくさんの兵馬俑が。これも作り過ぎて余ったのかもしれません。
この数で圧倒してくる不思議な感じ。だんだんとこの太陽公園の楽しみ方が分かってきました。
石貨神殿
ここまで石像や銅像ばかりでしたが、歩みを進めると池の向こうに三角の屋根が見えてきます。
案内板には石貨神殿と書かれていました。ミクロネシアのヤップ島で古来より使用される「石貨」をお祀りした神殿とのことです。
本来のヤップ島は、古代の石のお金が祀られていますが、ここでは現代のお金も巨大化され無造作に並んでいます。
少しぐらい動くかなと本気で持ち上げてみましたが、微動だにしませんでした。あと腰を痛めました。
つづいて、
ピラミッド、スフィンクスの看板を頼りに進みます。スルーされがちですが、ここの石灯籠とお地蔵様も何気に凄いです。この様な世界遺産とはあまりが関係ない仏教的な石像もあちらこちらにあり、不思議な雰囲気を醸し出しています。
ピラミッド
坂を上ると、大小のピラミッドが見えてきます。
現れたのは、そこはかとなくB級感が漂うピラミッドとスフィンクスです。
大きいですが、当然ながら本物と比べると小さく、
スフィンクスの顔もどこか日本人的です。
さらにこのピラミッドの内部に入る事もできるようです。この両側のキメラは一体、何なのでしょう。
中にはツタンカーメンの黄金のマスクのレプリカもありましたが、この黄金のマスクも顔立ちもどこか日本人的です。
インスタっぽく撮ってみましたが、これをエジプトだと言い張るのはかなり無理があるので、保留にしておきます。
ピラミッドを後にして、さらに坂道を歩くとお寺が見えてきます。
五百羅漢像
お寺の前には、おびただしい数の仏像が。
これらは五百羅漢像とのことです。ポーズや表情がそれぞれ異なっています。
五百羅漢とは、お釈迦様がなくなった後、生前のお釈迦様の教えをまとめるために集まった500人のお弟子さん達のことです。
なんだかスゴいを通り越して狂気じみているとすら感じてしまいます。
お寺の前という立地なので、ただのテーマパークのレプリカではなく信仰の対象なのかもしれません。次へ行きましょう。
天安門広場
見えてきたのは「天安門広場」です。
実際の天安門広場は、この何倍も広いんでしょうが、ここもかなりの広さで規模の大きさに笑ってしまいます。
ここにも兵馬俑坑に入りきらなかった兵馬俑たちが。どんだけ作ったんだ……。
さらに反対の隅には、天安門広場とはあまり関係が無さそうな巨大な埴輪が剣を振りかざしています。
この埴輪だけは世界遺産でもありませんし、埴輪と言うには巨大です。「大魔神」という昔の映画を彷彿とさせます。
ここでの写真はまあまあ、それらしく見えました。
韓国鐘楼
次に見えてきたのは韓国鐘楼です。実は先ほどから鐘の音が聞こえていましたが、ここからの音だったみたいです。
せっかくなので鐘を突かせてもらいました。
気合いを入れて思いっ切り鐘を突くと、予想を超える大きな音に後悔しました。
次に後ろに見えていた中国っぽい塔を目指して歩きます。
双塔寺
(※僕がなぜか「ヤッター!」のポーズをしていますが特に意味はありません)
塔のすぐ近くまで来ましたが、入口らしきものは見当たらないので、塔の中に入ったり登ったりすることは出来なさそうです。
外からでも十分楽しめます。パンフレットによると中国の大原市にある寺院の塔を再現しているそうです。
磨壁仏
石のエリアの最後を飾るのは、この磨壁仏です。それにしてもこの大きさは凄くないですか。
その名のとおり岩壁を磨いて仏像を作ったものです。看板には「インド」と書いてありましたがインド以外にもあります。
と、こんな感じで石のエリアはとにかく広かったです。
汗だくになりながら石のエリアを後にし、今度は「城のエリア」へ向かいます。
城のエリア
城のエリアに移動してきました。冒頭のローソンから見えたお城があるのがこちらのエリアです。
多少、お土産を買うスペースなどもありますが、ここのエリアのメインはやはり山の上にあるお城です。
お城へは歩いても登れるそうですが、モノレールもあります。しばらくすると丸っこいゴンドラが降りてきました。
順番に乗り込み、
どんどんお城に近づいていきます。
到着すると、モノレールから降りたお客さんがお城に吸い込まれていきます。
少し歩くとお城の入口に到着しました。
あまりの巨大さで、どんなに引いても全景をフレームに収めることができません。
しかし、中に入ると、意外にも現代っぽい、ごく普通の建物でした。
奥へ進むと、
3Dアートミュージアムと書かれています。
どうやら、このお城の中はトリックアートが展示のメインになっているようです。
お城の中にたくさんある部屋の中には、所狭しとトリックアートの作品が並び、お客さんが写真に収めていきます。
このような歪んだ絵のシールが床や壁に貼ってあり、
カメラポイントとかかれたシールの場所から撮影すると、
壁から飛び出した様な不思議なトリックアートの写真が撮影できるようになっています。このトリックアートは子供ども達には大人気で、おおはしゃぎでした。
しかし僕が1人で写真におさまると不思議とめちゃくちゃ薄ら寒い写真に仕上がります。
……誰かこれの正解を教えてください!
他にも、くるみ割り人形がたくさん展示してあったり、
世界の民族衣装が飾ってあったりしました。
最後にここでもインスタ風のジャンプをきめ、太陽公園を後にしました。
まとめ
太陽公園を見て回って率直な疑問は「この施設は一体何なのか」ということです。スタッフさんに聞いてみたところ、障害者の雇用創出のための施設だそうです。
うーん、知りたいのはそこじゃないんだけどなあ。なんて思いましたが、このよく分からない不思議な世界観をよく分からないまま楽しむのが太陽公園の楽しみ方なのかも知れません。
どことなく奇妙な雰囲気をまとったテーマパークですが、海外風のインスタ映えする写真がたくさん撮れます。
それと同時に海外どころではなく異世界に迷い込んだ様な不思議な気分も味わえます。
太陽公園
- 場所:兵庫県姫路市打越1342-6
- TEL:079-267-8800
- 料金:一般1,300円
- 営業時間:9:00~17:00(入園受付16:30まで)
- 定休日:不定休
- URL:http://www.taiyo-park.com/
この写真を「中国なう」と書いてアップしてみました。すぐバレるかと思っていたのですが、意外にも全然バレませんでした。
あまり交流がない人達からも「いいね!」をもらい、後ろめたい気持ちになります。
ライター:オカモトラボ 岡本(@oka6)