ヨドバシ梅田にかかった「ヨド橋」で、どれくらい時間短縮出来るか測ってみた
ヨドバシ梅田はデカい。異常にデカい。 あんなにデカくて目立つのに、辿り着けないもどかしさ。 このもどかしさは、RPGとかで「マップ上からは見えるけれど、おそらく飛行船とか、浅瀬を越えられる大きい船じゃないと行けない、山や川に囲まれた後半に攻略するダンジョン」を発見した感じと似てるって思いませんか?思わない?僕も思わないです。
どうもみなさん、はじめまして。
ニートライターのニシキドアヤト(@art_0214) です。
JR大阪駅の中央口改札から元気いっぱいの笑顔で失礼します。
突然ですがみなさん、梅ヨドをご存知でしょうか?
梅ヨドとは
梅田のヨドバシ、つまりはヨドバシカメラマルチメディア梅田店を含む商業施設の愛称。大阪府大阪市北区大深町にある複合商業施設で、大手家電量販店の「ヨドバシカメラ」をはじめ、多数のテナントが入居している。日本の家電量販店の中で最大の規模の店舗で、またマルチメディア梅田は単独店舗で年商1000億円を上回る。
家電あり、日用品あり、おもちゃや貴金属、望遠鏡からアウトドア用品までなんでもござれのこの施設、大阪市民の僕もよくお世話になっております。
本当にここでなんでも揃っちゃうんですよね~。
目次
ヨドバシカメラ梅田にはなかなかたどり着けない?
そんな便利なヨドバシ梅田ですが、以前はこんな難点を抱えていました、それが……
この問題です。
これ、関西圏の人にしかなかなかピンと来ない話題なのですが、駅から直線距離だと近く見えるのに、ヨドバシ梅田に辿り着くにはぐるっと迂回したり地下道を通ったりする必要がある上、このヨドバシ梅田がある「梅田エリア」は「日本一の地下ダンジョン」と呼ばれる梅田の地下街もありますので、「ヨドバシカメラに行くために通った地下街で遭難する」というのは関西人にとっての「ヨドバシ梅田あるある」だったりするのです。
そんな風に、関西人を地下街の迷路に吸い寄せる「ヨドバシ梅田」ですが、
例えば以前、こんなツイートが拡散されていました。
何故皆口をそろえて、「ヨドバシ梅田にたどり着けない」と言うのか。
大阪に詳しくない人にもわかってほしくて資料作ってみたけど、
複雑すぎてよくわかんないから、わかる人だけ共感してほしい。 pic.twitter.com/JpBYwRcpU6— Rig@1日目東き-03a (@poco67) 2016年5月29日
分かる~~~!!
※Rigさんに掲載許可を頂きました。ありがとうございます。
そうなんです。
最寄り駅のJR大阪駅からヨドバシ梅田に行こうとすると、様々な難関が立ち塞がり「目の前にヨドバシ梅田があるのに、なかなか辿り着けない」という状況に陥りがちなんですよね。
過去にヨドバシ梅田を利用されたことのある人は、結構共感できるんじゃないでしょうか。
しかし最近、ヨドバシ梅田利用者には嬉しいニュースがありました。
ヨドバシカメラ梅田に橋がかかったぞ!
じゃん!
そうなんです!なんと、JR大阪駅とヨドバシ梅田を結ぶ橋がついに出来たのです!!
ありがてぇ~! 割とマジでありがてぇ~~~!
ていうか、なんで今までなかったんだ…?
通行料100円くらいなら払う人めっちゃ居たと思う。
とにかく、これで地下街で遭難する事も回避出来るぞ~~~!
橋、最高~~~~!
実際、どれくらいショートカット出来るのか?
橋が架かったことで、アクセスが改善されたヨドバシ梅田ですが、僕にはある疑問が浮かびました。
それは
そう、橋が架かったは良いとして、実際には今までのルートと比べてどれくらいショーットカット出来るようになったのか?
個人的にめちゃくちゃ気になってました。
みなさん気になりません?
そうですよね、気になりますよね。
なので、みなさんの代わりに自分の足を使って調べてみようかと思います。
検証開始!
今回はスタート地点をJR大阪駅(中央改札口)とし、橋がかかる以前に使われていた主な3ルートと、橋を使ったルートを実際に歩いて測定、どの程度ショーットカットできるようになったのか?
というか、そもそも橋を使うことによって本当に今までのルートよりも簡単に、早く到着することが出来るのか?というのを検証します。
ちなみに今回、カメラマンとしてなかかずさんが同行してくれました。
なかかずさんは京都に住んでいるので、ヨドバシ梅田はほとんど利用していないとのこと。
「橋が架かって、何が便利になったんですか?」
「なるほど。ではまず、図のこの部分に注目してください」
「ここの部分、航空写真だとちょっとわかりづらいので、実際に行ってみましょう」
「これです。ヨドバシ梅田が目の前にあるのに横断歩道が無いのでたどり着けないんですよ。地図アプリとかで場所を確認して『こっちの方だ~!』なんてのんきに歩いていくとこういうトラップに引っかかりまくります。そのせいで正しい行き方の分からない人の危険な横断が頻繁にあったんですよ。交通量も多いところなので危ないなぁ…とは思っていたんですが、今回橋が架かったことでそういった危険な横断もグッと減ると思います!」
「なるほど…!」
それでは早速、各ルートを説明しながら実際に歩いてみます。
Aルート
まずは歩道橋を渡るAルート。
JR大阪駅からヨドバシ梅田へ行くルートとしては、一番オーソドックスなルートと言えるでしょう。
距離の測定には歩数計アプリを使用し、大体の歩数・時間・距離(〇m)を測ります。
先ずは中央口から歩道橋側へと向かい…
外に出てエスカレーターを上って…
歩道橋を渡り…
分かりにくい階段を降ります。これ、マジでわかりにくいです。
ここを降りないとそのまま梅田駅まで行ってしまい、THE・ENDなので気を付けてください。
過去、このトラップに引っかかった人は万単位でいるはず。
歩道橋を下りれば、ヨドバシ梅田はもう目の前なんですが(というかず~っと目の前にはある。迂回しないとたどり着けないけど)……。
赤信号~~~~!!!キェェェェェ~~~~!!!
「歩道橋を下りて信号が三つあるけど、ひとつずつタイミングが違って全部の赤信号で足止めを食らう」
「信号機にジェットストリームアタックを仕掛けられてる」
信号ラッシュを切り抜け、ようやく到着しました!
それにしても、遠回り感が凄い……!
Aルートの記録
【歩数】
611歩
【時間】
約11分23秒
【距離】
約430m
Aルートはこんな感じでした。駅の目の前に見えてるのに10分以上もかかってる!
初見の人は大体このルートを使っているんじゃないでしょうか。
とはいえ、歩道橋から降りる階段さえ間違えなければ、ある程度はスムーズにヨドバシ梅田へ辿り着けるでしょう。
Bルート
はい、こんな感じで他のルートもやっていきます。
次はバスターミナル側から迂回してヨドバシ梅田を目指すBルートです。
当たり前ですが、毎回歩数計をリセットし、歩いて中央口まで戻ってます。辛い。
中央口からバスターミナル出口へ。
出口から左折して直進すると……
そこには横断歩道が。渡りましょう。
横断歩道を渡ったらすぐに右折し、直進します。アッツイ…。
ここまでくれば、ヨドバシ梅田はもう目の前です。(何度も言いますがもうずっと目の前)
まっすぐ歩いていると、魔王城のようにそびえ立つヨドバシ梅田が現れるので…
横断歩道を渡り、到着です!
Bルートの記録
【歩数】
603歩
【時間】
約10分05秒
【距離】
約422m
Bルートの記録はこんな感じです。
距離がほとんど変わらないのに時間が短いのは、Aルートは信号待ちが多いからでしょう。
とはいえ、やっぱり駅から10分も歩くのはけっこうしんどいぞ。目の前なのに……!
Cルート
さぁ、次は地下を通るCルートです。
この図の通り、実は橋の架かる前のヨドバシ梅田は、地下を通るのが最短ルートなんです。
しかし、梅田の地下街は日本一の地下ダンジョンと言われるほどの難関ダンジョン。
日々遭難者を生み出すその地下ダンジョンに一度迷い込んでしまえば、生きて帰ることは出来ません。
「生きて帰れない、は言い過ぎ」
という訳でまたスタート地点に戻ってから歩きます。
暑いし、歩きっぱなしだしでかなり疲れてきました。
こんなマヌケ面ある?
最初のAルートと同じく、歩道橋側へと向かいます。
外へ出ました。
Aルートでは奥のエスカレーターで歩道橋へ上がりましたが、今回はこの下りエスカレーターで地下に行きます。
エスカレーターを降りたら突き当りまで進んで左折し、直進すると……
着きました!
「おぉ!今までのルートと比べると格段に早い!」
「地下へ入るというハードルが高いだけであって、実は橋が架かる前の一番簡単なルートなんですよ。」
Cルートの記録
【歩数】
356歩
【時間】
約6分16秒
【距離】
約248m
そんなCルートの記録がこちら。
A・Bルートに比べて、約4分程早い!
「これでA・B・Cと、橋が架かる前の主なコースは記録出来ましたね」
「長かった…。じゃあ満を持して、橋を使ったルートを記録しましょう!」
Dルート(橋を使ったルート)
長くなりましたが、ついに新しく出来た橋を通るDルートです。
現状、地下を通るCルートが約6分16秒という好タイムを叩き出していますが、果たして新ルートでどれだけタイムを縮めることが出来るのでしょうか?
本日4回目の中央改札口です。やっと終わる……。
A・Cルートと同様に、歩道橋への出口を出て、エスカレーターを使用します。
エスカレーターを上がると、すぐに橋があるので…
渡って道なりに進めば……
はい、到着しました。
「めちゃくちゃ早い!!」
「記録も見てみましょう!」
Dルートの記録
【歩数】
311歩
【時間】
約3分37秒
【距離】
約216m
なんと約3分37秒!!これまで最短だったCルートと比べても、約2倍ほど早い!!
調査結果
そんな感じで、こちらが調査結果になります。
Dルート(橋を使った新ルート)
・【歩数】 :第1位!
・【時間】 :第1位!
・【距離】 :第1位!
・【道の分かりやすさ】:第1位!
「圧倒的ですね…!」
「DHCのCMみたいで笑う」
という訳で、ヨドバシ梅田に架かった新しい橋は……
分かりやすいし、近いしで最高~~~!!!
橋の利用者にインタビューしてみた
これで終わりでもいいんですが、せっかくなのでこの新しい橋を利用している通行人の方々に、直接お話を伺ってみました。
経営者のAさん
先ずは京都にお住まいで、普段経営者として働いているというAさんにお話しを伺いました。
梅田にはお仕事で週1回は来られていて、この橋を利用するのは今回が初めてだそうです。
新しく出来た橋を携帯で撮影していたのでお声がけしたところ、快く取材を受けてくれました。
容姿だけでなく、心まで美人。
「ヨドバシ梅田へ繋がる橋が出来てどうですか?」
「もう全然違いますね!すごく分かりやすくなりました!以前来た時は、行き方が全然わからなくて、かなり迷ってしまったんです」
「橋を初めて利用される人も分かりやすいというのは大事ですよね!」
これから買い物に行かれるスドウさん親子
次に協力いただいたのが、これからヨドバシ梅田へ買い物に行かれるスドウさん親子。
「ヨドバシ梅田はよく利用されるんですか?」
「2か月か…3か月ぶりくらい!」
「ニュースでここに橋が架かったっていうのをちょこっと見たことがあったので、今日は用事ついでに利用しようかなと」
「関西のローカルニュースでも少し取り上げられてましたね!実際利用されてどうですか?」
「めっちゃ近い!」
「今までは地下のルートを通ってたんですけど、地下は迷いやすくて…。この橋は目立つところにあって分かりやすいので、これから重宝すると思います!」
買い物帰りのミナミさん、ヒグチさん
学生の意見も欲しかったので、買い物帰りのミナミさん(写真左)、ヒグチさん(写真右)にも協力いただきました。
「ヨドバシ梅田には良く来られるんですか?」
「ほとんど来ないですね~」
「ちなみに何回くらい?」
「20回くらいですかね」
(めっちゃ来てんじゃん)
「僕はほぼ初めてです」
「おぉ、初めてヨドバシ梅田に来てみて、道が分かりづらかったりはしなかったですか?」
「分かりづらいとかは全然思わなかったです!駅を出たらすぐにこの橋が見えたので、『あ、この橋を渡ればヨドバシ梅田に行けるんだな』って直感的に分かりました!」
「おぉ~!これは貴重な意見ですね!いままで『どう行けばいいか分からない』と言われ続けていたヨドバシ梅田からすれば、これほど嬉しい言葉はないんじゃないでしょうか!」
最後に
さて、いかがだったでしょうか。
実は僕も、この新しい橋を利用したのは今回が初めてだったんですが、本当に便利になったなぁ…と、心から思います。
今後、初めてヨドバシ梅田を利用する人が「どう行けばいんだ?」と思うことは、この橋のおかげで激減しそうです。
ヨドバシ梅田を普段利用されない方々、そもそも関西以外にお住まいの方々にとっては「なんのこっちゃ」と言われそうな話ではありますが、もし今後ヨドバシ梅田を訪れる機会があれば、是非この橋を利用してみて下さい!
橋、最高!!!!!!
ていうか本当に、今までなんでなかったんだろう……
それでは今回はこの辺で!
僕はニンテンドースイッチの抽選会に外れたので泣きながら帰ります。
さようなら。
ニシキドアヤトでした。