【インドの砂漠で野宿した】砂漠に取り残された夜と10万頭のラクダフェスティバル
みなさんはラクダに乗ったこと、ありますか?子供の頃、アラビアンナイトな絵本を読んで砂漠を優雅にゆっくり歩いていく砂漠に憧れました・・・「絵本に出てくるお姫様みたいに私もラクダの背中で揺られたい・・」ってね。そんな子供の頃からの夢を叶えに向かったのはインドのラジャスタン地方にあるジャイサルメールという町。砂漠の真ん中に位置するオアシスのような町です。オアシス・・・なんていい響きなんでしょう・・・こうして私の優雅な旅は始まったのでした。
みなさんこんにちは!高所恐怖症系ライターの鈴木サラサです。
突然ですが、みなさんはラクダに乗ったこと、ありますか?
子供の頃、アラビアンナイトな絵本を読んで砂漠を優雅にゆっくり歩いていく砂漠に憧れました・・・「絵本に出てくるお姫様みたいに私もラクダの背中で揺られたい・・」ってね。
そんな子供の頃からの夢を叶えに向かったのはインドのラジャスタン地方にあるジャイサルメールという町。砂漠の真ん中に位置するオアシスのような町です。オアシス・・・なんていい響きなんでしょう・・・こうして私の優雅な旅は始まったのでした。
目次
砂漠の町・ジャイサルメール
インドの首都デリーから列車で約18時間・・・しかもインドの列車は遅れるのが普通なので(どんな普通やねん)5時間位の遅延(これでもマシなほう)をしてほぼ丸1日かけてやってきましたジャイサルメール。列車はもちろんオンボロですし、なぜか臭いし寒いし虫いっぱいいるしインド人が用もないのに訪ねてくるし・・・全然寝れなかった。。
・・・しょっぱなから全然優雅じゃありませんけど何か?
そんなこんなでたどり着いた砂漠の町、ジャイサルメールは土を固めた家々が、夕日に照らし出されると黄金色に輝いて見えると言われ、ゴールデンシティとも呼ばれています。(こないだ行った地上の楽園のような黄金寺院とは全く違う種類の輝きですね)
うーん・・・・金色・・・というより何回見ても黄土色・・・・だけど綺麗(適当なフォロー)
この街でよく見かける『キャメルサファリ』という文字。これがラクダに乗って砂漠で1泊2日できるツアーです。
テントが付いてるかとか演奏などのオプションサービスの有無によって値段は違いますが、相場は1200〜2000Rs(約2400円〜4000円)程でした。ぼったくり料金を請求してくるところもあるので、ご注意ください!
私はとりあえずラクダに乗れればなんでも良かったので1600Rs(約3200円)の適当なラクダ使いにお願いしました。(適当・・)
ラクダに乗って砂漠で1泊2日
ジャイサルメールの町から車で30分(ここ車なんだ・・)途中大量のヤギが発生する道を通り、タール砂漠の入り口に到着。
ラクダ様と合流。
めっちゃガン飛ばされました・・・(怖)
早速乗ってみると・・・・
高い!!!!!!!!!思ってたより高過ぎて(目線の高さ3m位)怖い!!!!
というか私、高所恐怖症です!!!!!(おろして〜泣)
写真撮るときは精一杯の笑顔をきめたのですが(謎のプロ意識)怖くてカメラの方見れません・・・(笑)
ここから砂漠が広がって綺麗に夕日が見られるポイントまで移動するらしい。
私
「そのポイントまでどのくらいかかりますか?」
ラクダ使い
「1時間くらいかな」
遠っっっっっ!!!!!!!いいよ10分位のお散歩で!牧場のポニー乗馬体験みたいなノリでいいよ!!
1時間って完全に移動手段としてのラクダですよね??(そうだよ)
びびりまくる私に「何しにきたんだよ」的な顔で呆れているラクダ使い
最初はこんな感じでつなを引いてくれていたのですが、10分位するとなぜか違うラクダに乗って走り始めました。それを追って走る私のラクダ・・・。みなさん知ってますか?ラクダって走るとめっちゃ早いんですよ!!!!!!(泣)
ロデオマシーンと化した私のラクダ、振り落とされないように必死で早く着いてくれと祈るだけの時間・・・
全然優雅じゃない・・・・。
そして着いたおすすめスポット!!!!
私を乗せてくれたラクダさんはぐったり、、、(なんかごめんなさい)このあとエサを爆食いしてました。
ラクダに乗っての砂漠散策はイメージと違ったけど、風がつくる砂の模様や、どこまでも続いているような砂丘、そして砂漠に落ちていく夕日・・・絶景です。
夕日が落ちたらディナー&キャンプファイヤーと聞いていたのですが、砂漠の夜・・・・めっっちゃ寒い!!!!この時の気温4度。
キャンプファイヤーっていうか暖をとるための『命の火』なのでは・・・・そしてすぐに燃え尽きる木材・・・なくなりそうになると慌てて枯れ木を探し出すラクダ使い・・・と私(これいつまでやればいいの・・??)
ラクダ使いが自分のラクダに積んでいた荷物の中から出てきた本日のディナー(THE質素)
冷めてるけどお腹空いてたからかめっちゃ美味しい・・。私がカレーを食べている間にラクダ使いが簡易テントを立ててくれ、「じゃあ俺帰るわ。明日の朝6時に迎えにくるから。もしなんかあったらあっちの方向に叫んで?俺の家、あっちだから」とだけ言って去って行きました。
え???!!!!!!砂漠に取り残されんの私???!!!!!俺の家の方向とか知らんわ!!!!!!(泣)
そんな感じで朝まであと9時間・・・何もない砂漠の真ん中にラクダと共に置いていかれました。もちろん水道やトイレもありません。
満天の星空を眺めようと思ったらなんと満月(笑)
そして響く謎の轟音・・・・ラクダのいびきがこんなにうるさいなんて初めて知りました。
さらにここで急性胃腸炎が私を襲います(もうなんなの)
痛過ぎて叫ぶ声も出ず・・・このまま砂漠で果てるのかと思いながらも明け方まで爆睡(よく寝れたね)
満月が沈んで、朝日が昇るまでのわずかな時間でしたが満天の星空が!!!!!
からの砂漠に昇る朝日。
ああ良かった・・・生きてて良かった・・・・死ぬかと思った(感想が切実)
このあとなぜか他のラクダ使いと合流して、ラクダロデオマシーンで帰宅。
もうめちゃくちゃお尻が痛い・・・。
優雅さとはかけ離れたツアーでしたが、ラクダと砂漠好きにはおすすめします!
ありがとうラクダさん!!!!
※以下の情報は日本語が通じるというホテルが提供しているツアーです。
住所:Near Fort, Airforce Chouraha, Dhibba Para, Jaisalmer
345 001 Rajasthan,IndiaTEL:+91.99831.21011
料金:1泊2日コースA : Rs1750 ※テント+Rs300
小さな湖の町・プシュカルへ
ラクダさんとは一晩を共にし、「もうしばらくは会わなくてもいいかな・・」と思っていたのですが同じラジャスタン地方の小さな街で行われるお祭りがカオスだと聞き、『祭り』という言葉につられてついついやってきてしまいました(ただのパリピ)
ジャイサルメールの東、デリーの南西400kmに位置するプシュカルという聖地へ。湖を囲むように広がる街は徒歩で廻れるくらいの小さな街ですが、その中に400もの寺院があるというから驚きです。
普段はのんびりとした雰囲気が漂うこの街が1年に1度の異様な盛り上がりを見せるのがプシュカルフェア(通称キャメルフェスティバル)なのです!
20万人もの観光客&巡礼者、そして10万頭のラクダが集結するらしい!!!!!(よくわかんないけどすごそう)
カラフルすぎるラクダフェスティバルに潜入!
こちらがラクダ祭りのメイン会場となる運動場です。毎年11月の満月の日が最終日になるように8日間行われています。
この期間中はインド全土からラクダとラクダ使いが集まって売り買いをする世界最大のラクダ市になり、それに伴ってミュージックライブや、ダンスショー、スポーツの試合や観覧車などが盛り上がるそうです。
ラクダ市に伴って観覧車が盛り上がる・・・・????!
つっこみどころ満載ですがとりあえず入場!(無料)
ラクダ!
ラクダ!!
ラクダ使い!!!
ラクダ!!!!
ラクダ使い!!!!!
ラクダ!!!!!!!
競い合うようにおめかしされたカラフルすぎるラクダ達が無数に!!!!!!
そして一歩会場に足を踏み入れた瞬間からラクダ使いたちの「ラクダ乗らないか〜い?」攻撃が止まりません。
乗らないよ!!!!!!!(乗ったし)
「ラクダ高くて怖いしお尻痛いから乗らない!」と断り続けていた私でしたが
「うちのラクダはそんな君にぴったりだ!」とまさかの切り返しをされ見せられたのがこちら。
(荷台付き・・・・!!!!!!)
幼き頃、絵本で見たアラビアンナイトのお姫様が乗ってたのはこんな感じだった!!!!!(憧れは捨てない)
そして乗ってみました。長時間乗るのは不安だったので30分コースにして200Rs(約400円)に値切ったらそれを見ていた他のラクダ使いが「俺のラクダは100Rsでいいぞ!」と言ってきてラクダ使い通しが喧嘩になってましたが・・・(いいから早く出発してよぉ)
荷台には絨毯とクッションがあり、なかなかの乗り心地。ラクダの背中に乗っているのと比べ体への負担が全然ありません!(ふぅ・・)
屋根があるので日焼けも防いでくれるしこれは優雅!!!これなら長時間乗っていられそうです。
ラクダに乗っている観光客の方々がすっごい楽しそうに手を降ってくれています。でも知ってるのよ、あなた達のお尻の痛みは!
ラクダに揺られながら着いた場所はラクダキャンプ。
ここに10万頭ものラクダが集まっているそう。確かに見渡す限りすごいラクダの数。
会場入り前だからか、まだ装飾されておらずすっぴん状態です。
餌を食べたりお水を飲んだり自由に過ごしていました。でもこの後売られに・・・。
(いい飼い主さんに買われるようにな・・)
30分のミニツアーはあっという間に終わり、お金を渡し去ろうとすると「次は何時がいい?」
次って何だろう?!と思っていると「1時間のツアーを2回にわける約束をしたでしょ?だから次は何時がいい?」
あーーー・・・絶対約束してない(笑)
商売熱心なのはいいけど、ラクダって「あー!楽しかった!もう1回乗るか!」って遊園地のアトラクションみたいになるものなんでしょうか??(いや、しばらくいい・・・)
その後も色んなラクダ使いから「俺のは乗り心地が違う!」「最高のラクダを見せる!」「音楽付きだから!」などと色んなセールストークを浴びせられます(笑)
ラブラブにラクダを乗りこなすカップルも・・・めっちゃ楽しそう(笑)
国籍を超えた女の戦い・椅子取りゲーム
メイン会場では常に何かをやっているわけではなく、時間になったら日替わりのイベントが始まるのですが、ラクダの飾り付けコンテストや、カバディというインド発祥のスポーツの対戦、綱渡り、馬術ショーと統一感なし(笑)
今日は何があるのかインド人に聞いてみると「今日のメインイベントはMusical Chairs Raceだ」とのこと。ミュージカル、チェア、レース・・・・椅子に座って見るレース風ミュージカル???などと思考を巡らせていたら
椅子取りゲームでした(!)
これ、インドにもあったんだ・・・・!!!!!
ルールは日本でおなじみの物をほぼ一緒。
ただ、音楽が流れている間、前の人を猛ダッシュで抜かしていく人がいるんですけどそれはなんの意味が・・・?
20人20脚で始まった椅子取りゲームは1回に椅子1脚ずつ減らしていくのでなかなかの長期戦・・・
白熱していくゲーム、盛り上がる観客、そして見守るラクダ(ラクダ関係ない)
ついに残りの2人に!
なぜか申し訳なさそうなインド人の女の子と
もう一人はなんと欧米人おばあちゃん!!!(強い・・)
いざ決戦・・・・!!!!!!!
!!!!!!!!
これは・・・・・????!
なぜか観客も入り乱れての審議が行われ(SONIとは・・?)
両者優勝!!!!!!!!(THE平和!!!!!)
インド人も観光客の外国人も観客も一緒に盛り上がれて楽しかったのですが・・・・ラクダ関係ないよね(笑)
ひしめきあう屋台や遊園地
メイン会場の周りはラクダグッズを売るお店からアクセサリー屋さんなど、ありとあらゆる露店が出ています。(生搾りのパインジュースは美味しかった)
そしてなぜか観覧車が3つも並んでいる遊園地もありました。しかもこの観覧車、日本では考えられない猛スピードで回転しているのです・・しかも手動(ジェットコースターより怖い)
知らないインド人に命を託す勇気はまだなくて通り過ぎましたが、他にも猛スピードで急加速急旋回するアトラクションなどがありました。
ちなみに夜はライトアップされてお客さんも増えるという。夜のほうが怖いよ・・・。
ロックなオヤジライブ
特設ステージでは毎晩、音楽ライブが開催され、アマチュアからプロミュージシャン、パフォーマーまでたくさんの出演者が。
この日は夜21時頃に行くとロックなオヤジバンドの演奏中!なかなか会場に入れないほど大人気!
インドの民族楽器であるシタールやタブラとロック音楽のコラボなのですが、知らない曲なのに体が勝手にリズムを刻んでしまうほどかっこいい演奏なのです!!!!終始鳥肌立ちっぱなしでした!!そして演奏の途中に会場に入って最後尾にいたはずなのに気づくと最前列にいた私(楽しみすぎ)
オヤジバンド(仮名)の演奏が終わると出てきたのは緊張でガッチガチの少女。
日本だと、ベテランの方が終盤に演奏するイメージですがここはインド。声を震わせながらも一生懸命歌うその姿には違う感動が・・・そしてステージの真ん前で彼女の写メを撮るおそらく弟の姿・・・可愛いすぎる!!そんな少女の後ろでオヤジバンドのメンバーは楽器を片付けたり水を飲んだりしていましたが(自由か)
その後はさらに小さな女の子達がダンスを披露して本日のイベントは終了!謎のステージ構成でしたが一生懸命頑張る未来のアーティストから、ベテランのカッコイイ演奏まで聞けて大満足でした!
Pushkar fair(プシュカルフェア・キャメルフェスティバル)
住所:Pushkar, Ajmer, Rajasthan 305022
TEL:+91 94627 50383
2018年は11月15日〜23日開催予定
まとめ
インドの砂漠はアラビアンナイトのような優雅さはありませんが、ラクダで旅をするというロマンや、自然が見せてくれる絶景を堪能したり、突然始まるわけのわからない楽しさがあります(インドだな〜)ただ、砂漠は昼間暑く夜は寒いので冬と夏は絶対避けてください!私が砂漠で野宿したの1月だったので本当に凍えました・・。それでは楽しいラクダ生活を!
撮影&執筆 鈴木サラサ(twitter・instagram)