岐阜がめちゃめちゃ暑いって聞いて、行ってみたら本当に暑かった
「玄関出たら2秒でサウナ」と、その恐ろしい暑さが話題になっている岐阜県。実際どれくらい暑いのかを、ライターが身をもって体感してきました。お出かけされる皆さん、熱中症にはくれぐれも気をつけてください…!
日本は今夏、記録的な猛暑に襲われています。
東京都内では観測史上初めて40℃を超えるなど、全国的に熱中症への警戒が呼びかけられている中……
ある県が特に暑いということで話題になっていました。
7月16日“全国”最高気温ランキング
1位 揖斐川(岐阜) 39.3℃
2位岐阜(岐阜) 39.0℃
3位多治見(岐阜) 38.9℃
4位八幡(岐阜)38.8℃
5位美濃(岐阜)38.7℃
“岐阜県”のランキングじゃないです
“全国“のランキングです
やっぱ岐阜は人の住む所じゃねぇ
— ユウキ (@nyapannnnnnnnnn) 2018年7月17日
ある県とは、日本のほぼ中心に位置する、岐阜県のこと。
テレビやネットで連日報道されているニュースやTwitterなどのSNSでは「とにかく岐阜県は暑い」「玄関出たら2秒でサウナ」「生命の危機を感じる」などといったコメントが飛び交っています。
ただ、実際はどれくらい暑いのでしょうか。
東京に住んでいる僕からすると「気温が高いとは言え、岐阜には自然があるから、コンクリートジャングルである東京の方が暑いのでは?」などと思ってしまいます。
と、いうことで…
岐阜県に来ました。
岐阜がどれくらい暑いのか体感してみよう!
この日の岐阜県の天候は晴れ。言わずもがなの“猛暑日”です。写真を見るとお判りかもしれませんが、駅前なのに人が誰もいません。涼しめる絶好ポイント“噴水”の前なのに。
ってか本当に暑い!
10秒立っているだけで体が汗ばみます。持参した温度計で実際に気温を測ってみると…
おかしい。
39度ってインフルエンザじゃん。高熱出てるじゃん。
「生命の危機」っていうのも現実味を帯びてきました。
こちらは反対側である岐阜駅の南口。
先ほどの北口と同じように、ほとんど人がいません。
ニュースが連日「命に危険を及ぼす暑さ」と注意喚起をしてるし、これだけ暑いとやはり外出を控えるべきだし、外出するにしても車の利用がメインになるからきっと街で歩いたりはしないのかもしれな……
ってとにかく暑いわ!!
ちなみにちょっと思ったこととしては、やっぱり東京より暑い気がします。
東京の暑さはぬるっとした暑さがじわじわ来て暑いという感じですが、岐阜の暑さは痛いんです。
「熱」が「皮膚」をバッシバシ刺してくる。
暑さで肌が痛いって初めて思った体験だし、これ直射日光下にずっと居たら火傷するのでは。
そしてこの後向かった先は、岐阜県の郡上八幡。
なぜ郡上八幡に向かったかというと、この取材の前日に郡上八幡が暑さ全国1位を記録したからです。
その全国1位の暑さを検証してみよう!
そんなわけで車に乗って郡上八幡に向かっていたのですが、街を歩いている人はほとんど見当たりません。
「駅前じゃなくてもそんなに暑いのかな」と思って車の窓を開けてみたら熱波が襲来したので慌てて窓を閉めました。
スチームサウナかよ。
郡上八幡を散策してみよう!
さあ、そんなわけでやってきたのが岐阜県の中でも有数の観光地である郡上八幡。
※画像は郡上市観光連盟サイトより
http://www.gujokankou.com/
郡上八幡は水路のある町並みと夏の郡上おどりが特に有名な街で、
歴史を感じさせる町並みを見ながら歩くと江戸時代から変わらない地元の暮らしを感じることができます。
郡上おどりは7月中旬から9月上旬にかけて33夜にわたって踊られるそうで、日本一のロングランの盆おどりなんだとか。
そんな夏の有数の観光地である郡上八幡ですが……
歩いていても「暑い」という言葉しか出てきません。
水分補給をしながら、なるべく影のある所を通らないと、本当にぶっ倒れそう。
涼しかったら浴衣を着た人たちがたくさん歩いていたんでしょうね。
水路には風情がある。風情があるし綺麗。
「風情があるな……」と思う一方で、「あの流れている水を今すぐ頭からかぶりたい」という気持ちの方が強くなる。
川も綺麗でめちゃくちゃ良い眺めです。
そして「綺麗だな……」という気持ちより「いますぐ飛び込みたい」という気持ちの方が強くなります。
割とマジで。
「これが日本有数の猛暑か……」と思い、いざ温度計で気温を測ると…
さっき買ったばかりの温度計がこうなりました。サウナかよ。
直射日光下で測ったのが悪かったのかもしれない。
せっかく来たなら、暑さを楽しもう!
とは言え、こんなに暑い日本列島はなかなか珍しいことでもあります。
暑い暑いと言われる岐阜県も、ここまで暑くなることは珍しいのだそう。
ということでせっかくならば、この暑さを満喫してみるのも良いのかもしれません。
売店でキンキンに冷えたサイダーをゲット。郡上八幡天然水を使ったここでしか買えないサイダーです。美味い!
歩いていたらたまたま発見した下駄屋さんで、郡上おどり用の下駄を購入。自分の足のサイズに作ってくれたり、鼻緒の種類を自分で選んだりすることが出来たりと、なかなか楽しい!
ソフトクリームも購入することに成功。どうですか、夏っぽくないですか?
気温は40度だけど、このような涼しむグッズをゲットすれば、どんな暑い場所でも楽しくなると思うんです。(ただソフトクリームは3秒で溶けて手がベタベタになるので急いで食べましょう)
地元の人はこの暑さについてどう思っているのか、売店のおばあちゃんに話を聞きました。
――今年の夏って、去年や一昨年と比べて暑いのでしょうか?
暑いよ。とにかく暑いけど今年は特に異常だね。私が生きてきた中で一番暑いかもしれないわ。この暑さのせいでお客さんは少ないし、お出かけもできないし、ネコも伸びてるし、何も良いことがないよ。で、あなたは何をしに来たの?
――郡上八幡が日本一暑いというニュースを見て、体感しに来たんですよ。
わざわざ東京から!? 変わった趣味ね。
――こんなに暑いのに、夜はぐっすり眠れますか?
全然平気よ。うちには〇〇〇〇の最新式のエアコンがあるからね。人を検知して温度を自動調整してくれて、手足の温度まで検知して送風を自動切替してくれるくらいだから。外は灼熱でも家の中は快適そのものよ。〇〇〇〇はすごいんだから。あなたも〇〇〇〇のエアコンを買うといいよ。
――〇〇〇〇のエアコンすごいな。
――ちなみに今日は埼玉県の熊谷に最高気温が負けてますが、残念には思わないですか?
いやいや、負けて全然構わないよ。暑さが注目されても商売あがったりだからね。毎年こんなに暑いってわけではないから、それは覚えていておいてほしいかな。郡上八幡は本当に良いところなんだから。暑さが落ち着いたらぜひ遊びに来て欲しいね。
ちなみにこの後どこに行くの? お城に行くと見晴らしが良くて気持ち良いよ。ただ山の上にあるけどね。
――え、山の上?
あれだよ。あなたはまだ若いから歩いて登れると思うよ。
――なるほど。歩いて行くのはちょっと無理だと思います。
熱中症には本当に気をつけよう!
岐阜県に行ってみて、評判通りとにかく暑いってことがわかりました。
暑いだけに住んでいる人も暑さ対策を怠っていません。
ただ観光地である郡上八幡は、目に見てわかるくらいにお客さんが少なくて寂しい気持ちになりました。
風情があって散歩しがいがある良い街なのに…。涼しくなったらもう一回行って、時間をかけて散策してみたいなと思います。
ちなみに、なぜ岐阜県はこんなにも暑くなるのかということですが、以下の3つの理由で暑くなっているんだそう。
・太平洋側からの風が、紀伊山脈を越える時に高温になるため(フェーン現象)
・名古屋のビル群から発する熱が、岐阜県全体に流れ込むため(ヒートアイランド現象)
・郡上八幡や多治見など、岐阜県の都市は標高の低い“盆地”で熱が逃げないため
そして、これからも暑い日も続きます。外に出る人はこまめな水分補給とほどよい塩分補給で、熱中症には本当に気をつけてください! 外出時は飲み物と塩飴を持ち歩いたり、麻や綿などの通気性の良い衣服を着るなどの工夫も効果的だそうですよ。
ちなみに……
ビールを飲みつつ「やっぱ新幹線は涼しいわ~!」なんて思いながら東京に戻ったのですが、
東京に着いたら着いたで「東京暑っ!」って思いました。
皆さん、くれぐれも熱中症対策は大切に!