東京都で本州にある唯一の村「檜原村」をレンタサイクルで巡ってみた

東京都檜原村の観光スポットをご紹介!払沢の滝や小林家住宅といったおすすめの名所をレンタサイクル(電動アシスト自転車)で巡る日帰り旅行プランをご提案します。遊びに行く際はぜひモデルコースとしてご活用ください。

こんにちは。わたしは自転車情報サイト「シクロライダー」を運営しているマツモトケンタロウと申します。主にマニアックな自転車の話から、自転車漫画の紹介などを行っており、レース以外の様々な内容を取り扱っています。

今回、私がご紹介するのはこちらの自然豊かな東京都檜原村です。

東京には、檜原村・利島村・新島村・神津島村・三宅村・御倉島村・青ヶ島村・小笠原村と、計8つの村があります。しかし、東京都にある村のほとんどは島嶼部に集中しており、本州にあるのは檜原村だけです。

檜原村は東京都の中でも西部に位置しており、山梨県に隣接しています。23区よりも山梨県のほうが近いです。
そんな東京都檜原村を、レンタサイクルで巡る日帰り旅行プランをご紹介します。

レンタサイクルとは?

自転車を趣味として始めようとする人が最初に抱くであろう悩み。それはお金がかかることです。
サイクリングを楽しむためには自転車が必要になりますが、長距離の旅行を楽しむためのスポーツ自転車は高価です。低価格で買えるクロスバイクでも最低5万円以上はかかります。加えてヘルメットやサイクルジャージなどのアイテムを買い揃えるとなると出費は言わずもがなです。

いきなり本格的なスポーツ自転車を買うのは気が引けるけど、自転車旅はしてみたい-。

そんな方にオススメしたいのが、レンタサイクルでの自転車旅です。

レンタサイクルと聞くと買い物用自転車を思い浮かべる人もいますが、自転車ブームの影響で、スポーツ自転車がレンタルできる観光地が多くなってきました。低価格で買えるクロスバイクだけでなく、高価なレース用ロードバイクや、モーターの力でパワフルに走れるE-Bike(電動アシストスポーツ自転車)までレンタルできる所もあり、多種多様な自転車旅が行えます。

今回は、現地で借りられる電動アシストスポーツ自転車を使って、実際に檜原村を観光してみます。

檜原村に住むジンケンさんに、村の魅力を聞いてみた

檜原村に移住し、「東京裏山ベース」の運営や、檜原村を中心としたガイドツアーを行っているジンケン(@jinken24)さんに、村の魅力を聞いてきました。取材に訪れたのが12月の頭だったので、主に冬の見どころについて聞きました。

-檜原村は自然が豊富で、アウトドアを楽しむ人にはよく知られていますよね。どちらかといえば春・夏・秋がシーズンであるように思うのですが、冬に行っても楽しいスポットはありますか?

冬の檜原村は観光客が少なく静かで、風景をゆっくり楽しめます。小林家住宅は積雪によってモノレールが止まりさえしなければ、山の上は日当たりが良く景色も良いのでオススメですよ。また、神戸岩は冬場も午後の早い時間には西側から光が入り、幻想的な風景が見られます。

-払沢(ほっさわ)の滝に関して、見どころを教えてください。

冬ですと払沢の滝は”氷瀑”が見どころですね。凍った滝を見ることができ、寒い日が続くと氷瀑を期待して見に来られる人が多いです。
払沢の滝は村一番の観光地なので、冬でも力を入れており、「払沢の滝冬祭りとして、滝の最大結氷日を当てる氷瀑クイズや、フォトコンテスト、「ほっこり市」といった催しを行っています。

出典:檜原村観光協会

-檜原村は東京の中では寒い地域なので、冬だと雪が降り、道が凍ることもあると思います。その際は、レンタサイクルを使ってのサイクリングはできますか?

路面凍結の恐れもあるため、降雪時や積雪が残る時期は安全のためにレンタサイクルは中止します。しかし、雪が降ってもバスはチェーンを巻いて運行しますので、観光はできます。雪が降った時の観光は、先程お話しした払沢の滝冬祭りがオススメですね。

-知らないことばっかりで驚きました。

檜原村はただ景色を見ただけではわからないことが多いです。ストーリーを聞くと深く理解できます。そのため、檜原村では今、エコツアーに力を入れており、東京ひのはらんどではエコツアーの募集をしています。こちらは四季に応じて楽しめるツアーですので、初めて村に来られる時には、そういったエコツアーに参加してみるのも良いのではないでしょうか。

-ありがとうございました。

檜原村へのアクセス

檜原村には鉄道が通っていないため、公共交通機関で行く場合、バスを使う必要があります。まずは、JR武蔵五日市駅へ行きましょう。土休日なら新宿駅から「ホリデー快速あきがわ」が運行しており、乗り換えなし2時間で行くことが可能です。JR武蔵五日市駅前にあるバス停から藤倉行きの路線バスに乗りましょう。

武蔵五日市駅からバスに揺られ20分。払沢の滝入口で降ります。

檜原村をレンタサイクルで自由に巡ろう

バスで檜原村に来た時に問題になるのが交通機関。檜原村内を走るバスの本数は少なく、1時間に1、2本しかない場合もあります。

そこでおすすめしたいのがレンタサイクル。レンタサイクルの良いところは、自然を満喫し自由に移動できること。その一方で、体力が消耗して疲れてしまうこともあります。しかし、檜原村のレンタサイクル「ひのはらいどレンタサイクル」では、電動アシスト自転車を借りられます。

電気とモーターの力で補助してくれる電動アシスト自転車は、坂道でも楽に走れるので、坂が多い檜原村でも安心して走ることが可能です。こちらでは、一般的なママチャリタイプとスポーティタイプの2種類が選べます。どちらもカゴやライトなどがあるのでお好みで選びましょう。

「ひのはらいどレンタサイクル」の場所は、レストラン・ひのはら四季の里に隣接されている払沢の滝レンタサイクルステーション。こちらでは、観光マップの配布や檜原村エコツアーガイド講習を受けた人がおり、おすすめコースを相談することもできます。

払沢の滝レンタサイクルステーション
住所:東京都西多摩郡檜原村本宿5492
営業時間:9:30~16:30
定休日:年末年始
公式サイト:http://www.hinoharide.tokyo/rental/

払沢の滝に行く前にちとせ屋へ

自転車を確保したら、まずは払沢の滝入口近くにある「ちとせ屋」に立ち寄りましょう。
バス停のすぐ近くにあるお店なので、いっそ檜原村に着いてすぐに寄ってもよいと思います。

ちとせ屋は、手作りにこだわった昔ながらの豆腐屋で、檜原の源流水を使っていることで知られています。絹・木綿豆腐や油揚げなど豆腐に関する食品が売られていますが、こちらでおススメなのはドーナツです。

ちとせ屋で売られている「うの花ドーナツ(1個100円)」は、国産大豆のおからと小麦粉を豆乳で練り上げた生地を使っており、程よい甘さとヘルシーさが特徴。店頭でバラ売りされているだけでなく、箱入り10個セットも販売されているのでお土産にもピッタリです。
注意点は販売時間。ちとせ屋は9:00から開店しますが、うの花ドーナツは午前10:30に販売を始めるため、早く来てしまった場合は食べられない事もあります。その時は、先に観光して、帰りに訪れましょう。

ちとせ屋
住所:〒190-0214 東京都西多摩郡檜原村本宿5557
休日:毎週火曜日 火曜が休日の場合翌日休み
公式サイト:http://www.hinohara-tofu.com/

東京の名瀑「払沢の滝」へ

ちとせ屋に行ったら、次は東京の名瀑「払沢の滝」へ向かいましょう。

バス停「払沢の滝入り口」から払沢の滝までは少し歩きますが、遊歩道が整備されているため、安心して歩くことができます。

払沢の滝入口バス停から歩いて15分でたどり着ける払沢の滝は、東京で唯一「日本の滝100選」にも選ばれている名瀑として知られています。全体で4段に連なっており、全部合わせると約60mと非常に大きな滝です。これだけの大きな滝なので、下からでは全部見ることができず、実際に見ることができる滝は4段ある中で一番下の最下段です。それでも落差約26mの大きな滝なのです。近隣の飲料水にも使われているこの滝は、深い滝壺に滝の主(大蛇)が住んでいたという言い伝えもあります。

払沢の滝
http://www.vill.hinohara.tokyo.jp/0000000023.html
東京都西多摩郡檜原村本宿

東京のパワースポット「神戸岩」へ

滝から戻ったらサイクリングを再開。パワースポット「神戸岩(かのといわ)」を目指します。この付近は交通量が少ないため、初心者でも楽しく走ることができます。

払沢の滝レンタサイクルステーションから2kmほど走ったところにある檜原村郷土資料館は、その名の通り、檜原村の自然や祭り、かつての住まいや村ゆかりの童話など、村の歴史や民俗に関する資料が展示されています。入館料無料なので、村の歴史に興味がある方は立ち寄ってみるとよいでしょう。

檜原村郷土資料館
東京都西多摩郡檜原村三都郷3221
開館時間:
4月~11月:午前9時30分~午後5時0分
12月~3月:午前10時0分~午後4時0分
休館日:火曜日(祝日の場合は翌日)、12月27日から翌年1月3日
入館料:無料

檜原村郷土資料館から約3km弱の所にあるのが神戸岩。東京都指定天然記念物の1つで知られており、パワースポットとしても注目されています。
神戸岩の名前の由来は様々ありますが、川下から見ると岩の扉が開きかけているように見え、その隙間の延長線上に大獄神社があり、ここを神様の通り道と見立てたことから神戸岩となった説が有力とのこと。

ここの一番の特徴は、プチアドベンチャーが楽しめること。自然豊かな渓流があり、細い橋やはしごを歩いて回ることができます。ここだけを見て東京の観光地であると気がつく人はそういないのではないでしょうか。

実際に歩くと、ちょっとした探検をしているような感じになります。歩ける箇所は短いですが、自然豊かなアドベンチャー感を楽しみたい人にピッタリです。注意点としては、歩く箇所が岩場なうえに道が細いので、訪れる際は歩きやすく滑りにくい靴を履くようにしましょう。

神戸岩に行くまでの道には、釣り堀やカフェ、キャンプ場があります。気軽にアウトドアを楽しめる地域となっており、休日に1日中アウトドアを楽しむ人にもピッタリです。

神戸岩
住所:東京都西多摩郡檜原村神戸8083-3

重要文化財・小林家住宅へいこう

神戸岩だけでは物足りない、もっと観光を楽しみたいと思う人は、さらに先へ続き、小林家住宅へ行きましょう。
ここで気をつけたいのは食事です。食事場所の殆どは払沢の滝入口から神戸岩周辺に集中しているため、食事を取りたいのなら、その周辺で事前に済ませておきましょう。
また、神戸岩からだと小林家住宅まで10キロほどあるので注意しましょう。片道1時間以上かかるので、様々な場所をめぐりたい人は先に小林家住宅に行くのがベストです。

小林家住宅に行く道は2つあります。1つ目は登山道を歩くコース。2つ目は山岳モノレールを使うコースです。路線バスで来た人は登山道、マイカーやレンタカーで、電動アシスト自転車で来た人は山岳モノレールに乗るのがお薦めです。

こちらが小林家住宅に行く山岳モノレール。一般的なモノレールとは違い、屋根もなくヘルメットとシートベルトを装着する簡素なモノレールです。モノレールの乗車は電話予約が優先されるため、事前予約を行うのをお薦めします。現地に来て電話で予約するのも可能ですが、定員6名と少ないため、予約せずに来てしまうと乗れないこともあります。

小林家住宅モノレール
・運行期間:小林家住宅の見学期間と同様。休館日は運休
・運行時間:10時00分~14時00分(冬期間は13時00分まで)
・予約方法:事前に電話予約もしくは、当日連絡で乗車可能です。(予約優先)1名から乗車可能。モノレール受付予約先へご連絡願います。
・モノレール受付予約先:小林家住宅管理棟 090-5543-0750
(受付時間:火曜日定休 10:00~16:00冬期間は 15:00 及び年末年始)

このモノレールで、小林家住宅まで上ります。傾斜が非常に大きいのが特徴。最大斜度は43°と非常に急な所を登っていきます。

どれだけ急なのかというと、このとおり。上っているとき、重力で頭が下に引っ張られて首が痛くなるほどです。

国の重要文化財に指定されている小林家住宅。平成23年12月から平成 27年3月まで保存修理が行なわれれ、貴重な茅葺き屋根で昔の雰囲気を残しています。

外観だけでなく、家の中も再現されています。主屋はもちろん、炭焼き窯など、昔を偲ぶ物も再現されているのが特徴です。

裏手の丘を登ると、檜原村のハイキングコースとして人気の浅間尾根を見渡せます。周りにはツツジがあり、四季折々の景観も魅力です。
ちなみに、どうしてここに住宅があったのか聞くと、「交通の便が良かったため」とのこと。かつて小林家は木炭の製造を行い、頻繁に徒歩や馬で移動する必要があったため、尾根が3本交わっており交通の要所となっているココに家を立てたようです。

重要文化財 小林家住宅
住所:東京都西多摩郡檜原村藤原4994
・見学期間及び時間
4月1日~10月31日:午前10時~午後4時まで
11月1日~3月31日 :午前10時~午後3時まで
・休館日:毎週火曜日(冬季期間は積雪等により臨時休館)

帰る途中「東京裏山ベース」で一休み

檜原村観光はここまで。「ひのはらいどレンタサイクル」で自転車を返却したら、バスで武蔵五日市駅に戻りましょう。

駅に戻って時間に余裕があれば、アウトドアアクティビティ施設「東京裏山ベース」に行くのもオススメです。こちらは気軽に立ち寄れるアウトドア発信基地で、有料で着替えができる更衣室やシャワーに、一息つけるカフェスペースが設けられているほか、各種アウトドアグッズをレンタルすることができます。

カフェでは、写真の秋川の鮎を使った鮎チョビピザや、薬膳チキンカレーや里芋ハンバーグのロコモコ等フードメニューを提供しています。また、ひのはら紅茶や、オリジナル焙煎豆を使ったコーヒーもあり、リラックスして一息つくことも可能です。観光帰りにお腹が減っている方にはおすすめです。

周辺でアウトドアを楽しむ人向けに、電動アシスト自転車や軽量ハンモック、LEDライト、バックパック、アウトドアチェア、ライフジャケット、シューズスパイクといったアウトドア用品のレンタルも行っています。

東京裏山ベース
住所:東京都あきる野市舘谷 219-7
営業時間:
冬季(12〜2月):平日11:00〜18:00 土日祝日9:00〜18:00
定休日:毎週水曜日、年末年始
公式サイト:http://www.ura-yama.com/

 

東京の秘境へ気軽に行こう

東京から気軽に行ける秘境、檜原村。そこは都会には無い豊かな自然が残っていました。今回は、檜原村を自転車で巡りましたが、サイクリング以外にも様々なアウトドア・アクティビティを楽しむことができる場所でもあります。興味を持たれた方は、ぜひ檜原村の土地を巡ってみてくださいね。