こんにちは。ヨッピーです。外出自粛、してますか?
写真は景気よく外で飲酒しまくってた頃の僕です。
僕もだいぶ家に籠もる生活を続けているのですが、元々家に居るのが大嫌いな性格をしているのでだいぶ嫌になってきました。
・家に居る間、運動とかどうするの?
・ずっと家に居たら病まない?
などなど、皆さんも色んな不安があると思いますので、本日は「家に引きこもる時の心得」について、その道のプロの方に聞いてみようと思います。
じゃん!
「電波少年的懸賞生活」で1年3か月、家に籠もり続けた「なすび」さんです!
なすび……お笑いタレント、俳優。福島県出身。
日本テレビ系列「進ぬ!電波少年」の企画「電波少年的懸賞生活」で何も知らされないままアパートに監禁され、「人は懸賞だけで生活出来るのか?」をテーマに様々な懸賞にハガキで応募、当たった賞品のみで生活するという、誰がどう見ても地獄みたいな企画にチャレンジ。その後日本編、韓国編と1年3か月も続いた監禁生活を無事クリアし、当時の生活をつづった「懸賞日記」は大ベストセラーになった。当時の最高視聴率は30%。
※ちなみにお電話で取材させて頂きました。
お久しぶりです!※
※以前、ヨッピーとなすびさんは「電波少年の土屋Pとなすびさんを和解させる」という記事で共演しております
いやー、ご無沙汰してます。
どうですか……。お仕事は減ってたりしますか……。
まあ、ロケも出来ないですからね。仕方ないので家で自粛生活をしてます。
外出自粛のプロですもんね。ちょっと当時のお話を聞かせて頂きたいんですが、世代的に電波少年※を見てなかった人もいると思うので、ざっくり概要などを……。
https://www.hulu.jp/denpa-shonen より。huluで電波少年が見れるらしい。
※電波少年シリーズ……日本テレビ系列で1992年から1998年まで放送された「進め!電波少年」及び1998年から2002年まで放送された「進ぬ!電波少年」などを併せたバラエティ番組シリーズ。過酷な体当たり企画がウリで30%を超える視聴率を獲得するなど当時の国民的な人気番組。
そうですね。「電波少年」のオーディションに呼ばれて、「次の企画は運だけが必要なので、この中で運が良い人を選びます」ということでクジを引いたら僕が当たったんですね。そしたらそのままアイマスクをされてアパートに連れて行かれて、アイマスクを取ったら目の前にはハガキの束があって、「じゃあ、これから『人間は懸賞だけで生活出来るか』っていう実験をするから」って。ちなみに服も取り上げられて全裸でした。
なすびさんはテレビで放送されてることも知らなかったんですよね?
そもそもオーディションも「この企画が面白くなるかどうか分からないからとりあえず実験的にやる。放送するかは分からない」とかそんな感じで集められましたからね。開放されるまで放送されていることを全く知りませんでした。
そこからずっと監禁?テレビも無い生活ですよね?
はい。「ラジオでも応募出来る懸賞があるから」という事でラジオは支給されていたので、外部の情報は全部ラジオ頼りです。
戦時中かよ。そこから1年3か月ずっと家に籠もってハガキを書き続けた、っていう。
正確には3回だけ外出してるんですけどね。企画をやっている最中、色んな懸賞にハガキを送りまくるので、「これ、なすびじゃねえか?」みたいな感じで住所がバレて引っ越した時に2回、あとはクリアしたと思って韓国に連れて行かれる時に1回で合計3回は外出してます。
移動中はアイマスク&ヘッドホンですよね?
はい。
それ、輸送されただけで外出って言わないと思う。
辛かった引きこもり生活
※2016年には日本のお笑い芸人として初めてエベレスト登頂にも成功したなすびさん
じゃあそのあとはもう、ずーっとハガキを書き続けて?それ以外やることもなく?
言った通りラジオは支給されていたので、娯楽はラジオだけですね。
電話なんかもなかったんですか?
当選の連絡が電話で来る懸賞もあったので、それ用に電話はあったんですよ。ただ、友達と電話したり家族と電話したりっていう用途には使っちゃダメっていう。一応、「マジで死にそうっていう時に」という事で緊急連絡先みたいなものがポストイットで貼られてましたけど結局使いませんでしたね。
今、外出を自粛する中で、外に出ないから運動不足が問題になってるじゃないですか。みんな家でリングフィットやったりしてるイメージですけど、なすびさんも「体がなまらないようにラジオ体操しよう」とかありました?
食べものがぜんぜん当たらなくて、ドッグフードと水だけで一か月生活しましたからね。運動して消費するカロリーが勿体ないです。
笑う。
いや本当に地獄なんですから!僕、モノが当たると嬉しくて踊ってたじゃないですか。「当選の舞」って名付けられてた事をあとで知るんですけど。あれだって、ちょっと動くとすぐ息切れしてましたからね。マトモに食べてないし運動もしないし、体力は当然失われますよ。
精神面のツラさはなかったですか?
ツラいに決まってるじゃないですか……。やっぱり孤独感はすごいんですよ。言った通り、僕はテレビで放送されてる事も知らないですから、視聴率30%取ってるなんて思いませんし、誰とも話さず、ただひとりでハガキを書き続けるだけっていう。
その生活、刑務所よりツラいですね。その生活やるぐらいなら刑務所入ったほうが絶対マシだと思う……。
そうですね。刑務所ならご飯はちゃんと出ますし、他人とコミュニケーション取ることだって出来るでしょうからね。
そんな中、精神的な健康ってどうやって保ってたんですか?
うーーん、とにかく変化の無い毎日なので、やっぱり「何かが当たった時の喜び」が支えてくれた、っていうのはありますね。「よし!これで食いつなげるぞ!」っていう。ちなみに懸賞で現金3,000円あたった時ももちろん喜んだんですけど、すぐ「あ、外出出来ないから現金貰っても全く無意味じゃん」って気づきました。
ウケる。
あとは、日記を書いてた事も心の支えになりましたね。とにかく、話す相手が居ないから、もう自分自身と話すしかないんですよ。日記を書く事で内なる自分、自分自身と対話して、それによって精神の安定を保ってた部分はあると思います。
日記を書くことで自分を客観視するのは有効って言いますよね。
そうですね。だから今、ツラい思いをされている方は日記を書くといいかもしれません。Twitterなんかもありますし、家で出来るストレス発散法を探すのが良いでしょうね。大丈夫、耐えられますから。
なすびさんが言うと説得力あるなぁ。
志村さんの衝撃
要するに、懸賞生活を御覧になっていた皆様に告ぐ!幾ら何でも一年三ヶ月とは言いません、願わくは一ヶ月、でも流石に一般的に一ヶ月も無理としても、一週間や十日位、試しに家に閉じ籠ってみませんか?私が出来たんだから、貴方にだって出来ます!! pic.twitter.com/8W8o5078n5
— なすび (@hamatsutomoaki) April 16, 2020
※外出自粛を呼びかけるなすびさん
例えば飲食店や観光に関わるお仕事をされている方々は今、非常に苦しい立場に置かれてるじゃないですか。それに医療の最前線で戦ってる方々もそうだし、例えば物流やスーパーの店員さんなど、インフラを支えてらっしゃる方々もみんなやっぱり命をかけてね、大変な思いをしているわけですから、我々がちょっと外に出かけるのを我慢するぐらいどうってことないなって思うんですよ。僕も最初は甘く見ていた部分が正直あるんですが、志村さんがお亡くなりになった事が非常にショックで……。あんな悲しいことは絶対に避けなくちゃいけないな、と。
あー、僕も「ドリフ」とか「カトケン」を見て育った世代なのであれはショックでしたね……。
僕もまさにその世代なんですが、ヨッピーさんもご存知の通り、僕は顔が非常に縦に長いものですから、子どもの頃なんかはよくバカにされてイジメられたんですよ。でも、そんな時にドリフを見て笑い転げて、「アイーン」のポーズを学校で真似したらウケたんです。
※後から送って頂いた、なすびさんの「アイーン」
確かになすびさんの顔で「アイーン」をやると映える
でしょう。そんなことがきっかけでイジメられないようになって、「ああ、人を楽しませることで自分も幸せになれるんだな」って気づくんです。芸能界を目指すことになった大きなきっかけが志村さんなんですよね。
志村さんとはお会いした事あるんですか?
電波少年のあとに、「バカ殿」に呼んで頂いて共演させて頂いた事がありまして……。子どもの頃からずっと憧れてた、神様のような人ですからね。本当にショックでした。だから、もっと本気でやらなきゃいけないなって思って、僕のああいうツイートに繋がるんですけど。
皆さん!お助け下され!!哀しいかな、私の伝播力は甚だ乏しく、皆さんのお力が必要なのです。このままだと助けられる命が助けられなくなってしまいます。それぞれの立場で、それぞれが出来る事をすべき時。今、私達に出来る事は命懸けで外出しないで家に籠る事ではないでしょうか?! pic.twitter.com/FrurQQvfZJ
— なすび (@hamatsutomoaki) April 20, 2020
確かに、「まさか」という気持ちはありましたね。重体だっていう情報が流れてきた時も、「まあなんだかんだ言って大丈夫では?」って思ってたフシもあって、そのままお亡くなりになるとは全然思ってなかった……。それまでにもコロナで亡くなった人の報道はありましたけど、どこか他人事みたいに捉えていたのが、一気に「ああ、本当に人が死ぬんだ……」って急に現実味を帯びたと言いますか……。
もうそれが本当に悲しくて。やっぱりね、最初からもっと本気で取り組まなきゃいけなかったんですよ。
それはおっしゃる通りですね……。僕も本当に甘く見てた……。
今、それぞれの方がそれぞれの立場で大変な思いをされてると思うんですが、でも医療従事者でもなく、インフラを支えているわけでもない多くの人にとっては「家にいよう」ってただそれだけの話じゃないですか。先ほども言いましたが、医療従事者の人達なんてもっと大変ですよ。我々がちょっと気を抜くだけで、そういう方々がものすごく大変な目に逢う。命の危険だってある。それは避けなければいけません。
そして、今回の問題で飲食店や観光にまつわるお仕事をされている方々は、かつてない逆境に立たされてると思います。でも決して絶望しないで欲しいです。これを乗り切ったら絶対に、もっと強くなれますから。あの「懸賞生活」をやり切ったことが、今でも僕の中でどれだけ心の支えになってるかわかりません。エベレストに登った時も、頂上に近づくにつれ一歩一歩が本当につらくなるんですね。足を一歩動かすだけで全力疾走したあとみたいに息が切れるんです。「でも、あの頃はもっとつらかった」って思えば耐えられたんです。そんな風に、辛い経験は必ずその後の原動力になるので、だからこそ今はみんながそれぞれの立場で出来る事を一生懸命やるべきです。頑張りましょう!
ありがとうございました!
なお、現在なすびさんは福島を拠点に活動されており、今回の騒動で商品が売れずに困っているものを集めた「ふくしま!浜・中・会津の困った市」の応援もされているので、「家に籠ってる間、お取り寄せで何か美味しいものを食べようかな~」と思っている人は覗いてみると良いかもしれない!
ふくしま!浜・中・会津の困った市
https://iandu.shop-pro.jp/?mode=grp&gid=2362549
おでかけ体験型メディア SPOT は、約3年間に渡り「しっかり現地を取材して発信する各地の観光記事」や、「役にはたたないけど読み物として面白いと思ってもらえそうな日本各地での体験企画記事」を配信しておりましたが、このたび新型コロナウィルスにおける外出自粛の影響を受け、同じ制作体制のもと「引きこもり体験型メディア SPOT」を開始いたします。
期間限定ですが、体験取材経験の豊富なライター達が全力で引きこもりを体験する、在宅生活が楽しくなるような情報を発信します。
・各地の美味しいお取り寄せグルメ情報
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・ただのくだらない記事
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