実は都心からすぐ行ける自然と歴史の町!川口市の歴史を巡るおすすめスポット
皆さんは「川口」と聞くと、どのようなイメージを持っているでしょうか。風俗街からディープなチャイナタウンへと変貌を遂げた西川口などは有名ですが……今回は埼玉県民でも初めて聞くような、川口市の知られざる自然と歴史を巡るスポットをご紹介します。この記事は、歴史好きに捧げるディープな記事です。
埼玉県川口市。
皆さんは「川口」と聞くと、どのようなイメージを持っているでしょうか。
風俗街からディープなチャイナタウンへと変貌を遂げた西川口などは有名ですが……今回は埼玉県民でも初めて聞くような、川口市の知られざる自然と歴史を巡るスポットをご紹介します。
最初に断っておきます。
この記事は、歴史好きに捧げるディープな記事です。
目次
大正ロマンな国指定重要文化財「旧田中家住宅」
川口には、東京メトロ南北線に直通している埼玉高速鉄道という路線も走っています。埼玉スタジアムの最寄り駅である浦和美園駅まで走っている路線です。
まずご紹介する旧田中家住宅は、その埼玉高速鉄道の川口元郷駅から徒歩8分ほどのところにあります。これはなんと、国指定重要文化財!
川口元郷駅から目的地に向かって歩いていくと、道路沿いに洋館のような建物が見えてきます。明らかに周囲のマンションとは異質な雰囲気をまとっている…。
こちらが旧田中家住宅。デデーン!という効果音がピッタリな堂々たる佇まいです。
田中家とは、農家だった初代の跡を継いだ2代目徳兵衛が麦麹味噌の醸造業と材木商で莫大な財を成してきた川口の名家。代々の家督が「徳兵衛」という名前を襲名してきました。その後も商売は成功を収め、この邸宅を築いたのは4代目徳兵衛。
ちなみにその次の5代目徳兵衛は、昭和24年から4年間、第9代川口市長を務めたことも。まさに川口は、田中家とともに生きてきたといっても過言ではないのです!
大正10年(1921年)から約2年間かけて建設された旧田中家住宅は、当時としても珍しかったデザイン性に優れたモダンな洋館。材木商を営んでいたことから建築資材には強いこだわりがあった4代目徳兵衛は、当時入手できた最高級の木材を使ってこの邸宅を建てました。建築費用は当時の18万円。これは現在の金額にすると、なんと約2億5千万円なんだとか。
2億5千万円かけて作られた洋館
大人200円で中を見学することができます。自由に写真撮影もOKです。
建物に入ると、まず入口が帳場になっています。時代劇などにもよく出てくる、商売をする人がお客さんとお金のやり取りをする場所ですね。
正面上部には立派な神棚があります。神棚とは通常、祭壇がむき出しになっているのですが、田中家の神棚はなんと扉付き。これだけでも、田中家が神棚にまでお金をかけていたほどの大金持ちだったかがわかります。
天井は、格式を高める天井様式である折り上げ格天井に仕立てられています。そして「TANAKA」の「T」の文字がズラリと! 建物の細部にまで、4代目徳兵衛のこだわりが見られます。
隣接した部屋は食事などをする食堂として使われ、壁には当時使われていた金庫があります! 残念ながら、今では開かずの金庫になっているそう。ん~、中がどうなっているのか見てみたい! しかし、開かずだからこそ、見る者があれやこれやと想像できるロマンがあります。
玄関の奥に入り、階段を上がって2階に行くと…
書斎や座敷として使われた部屋があります。
ちなみに旧田中家住宅では、不定期で様々な展示を行っており、筆者が取材した11月はインドネシアの染織布を展示していました。和洋折衷で大正モダンな歴史的建造物と、インドネシアのエキゾチックな古布のコラボがとても新鮮!
貴重な家財道具の保管のために作られた蔵では、田中家の歴史や建物の詳細をパネルで説明した常設展示が行われています。
3階には、迎賓のための大広間があります。窓からは、荒川や天気が良い時には富士山も見えたそうで、眺望のために3階に作ったんだとか。部屋全体がジョージアン様式を基調としてまとめられており、ただただ優雅…。政界にも通じていた田中家。ここで、何人もの政治家を迎え入れ、埼玉の未来が話されていたのでしょう。
昭和9年に増築された和館
ここまで見てきたのは、大正12年(1923年)に完成した煉瓦造3階の洋館。この洋館に加え、昭和9年(1934年)には和館が、昭和48年(1973年)には茶室、庭園が増築されました。まるでサグラダ・ファミリアの如く、増築に増築を重ねて進化してきたのが旧田中家住宅なのです! ということで、洋館と繋がっている和館へゴー!
和館のメインは、仏間、次の間、座敷と続いている迎賓施設。一番奥にある座敷は、本格的な書院造りになっています。
松林桂月の水墨画を彫ったという欄間。渋かっこいいいいい!
窓や扉の縁など、細部にまで異なるデザインを施しているという旧田中家住宅。ひとつひとつがいちいち和モダンで、見ているだけで胸がときめきます!
味噌醸造蔵の跡地に増築された庭園、茶室
建設当時は、住宅の周囲に味噌醸造蔵が立ち並んでいたそうですが、昭和48年の改修工事の際にその跡地に池泉回遊式庭園が造られました。
池を中心にして、園内をぐるっと回遊して鑑賞できます。時間を忘れられる……。
中心にある大きな池には、鯉が100匹以上いるんだとか。100匹!
庭から見た和館。
庭園の奥には、昭和48年の改築工事で増築した茶室があります。京都から職人を呼び寄せ、味噌醸造蔵の建築資材の一部を使用して作らせたとのこと。
そしてなんと、先ほど見た和館の日本間やこの茶室は、予約をすると一般人でも有料利用することができます! 短歌や俳句の会、茶会など様々な催し物に使用されているそう。
今回ご紹介した部屋以外にも、洋風の中心飾りが特徴的な応接室、使用人の部屋と繋がっていた土間、袴脱ぎの場所が設けられた便所など、見学箇所はたくさん。なお、基本的には館内を自由に見学できますが、空いている時には案内人の方が細かな説明をしながら案内してくれますよ。
大正ロマンや和モダンな建築が好きな人だけでなく、都会の喧騒を忘れたい方、非日常な空間を体験したい方はきっと、満足感でお腹いっぱいになれること間違いなしの旧田中家住宅でした!
旧田中家住宅
公開時間:9:00~16:30(入館は16時まで)
休館日:年末年始、月曜日(月曜日が祝日の場合は、その直後の平日)
住所:埼玉県川口市末広1-7-2
問合せ:川口市文化財センター(電話:048-222-1061)
公式サイト:http://www.kawaguchi-bunkazai.jp/tanaka/index.html
雄大な自然と立派な堀跡「赤山城跡」
埼玉高速鉄道の新井宿駅から徒歩20分ほど歩いたところには、埼玉県指定文化財にもなっている赤山城というお城の跡があります。赤山城は赤山陣屋とも呼ばれ、関東郡代伊奈氏の3代目、伊奈忠治が寛永6年(1629年)に築きました。
新井宿駅から道路沿いを歩いていると、のどかな住宅街にぽつんと石碑が見えてきます。
「赤山城跡入口」と書いてあります。ここから入っていきます。
入っていくと、非常にキレイに整備されて広場のようになっています。犬の散歩やウォーキングをする人がちらほら。城跡ですが、地域の人の憩いの場となっているようです。
伊奈氏はもともと徳川家康の関東入国とともに鴻巣・小室領1万石を支給され、関東郡代職として優れた土木技術によって江戸時代の治水や新田開発に尽力。利根川や荒川の改修にも大きく貢献し、このあたりはもちろん、江戸にまで知られるほどの力を持っていきました。
埼玉県中東部に北足立郡伊奈町という町がありますが、伊奈氏の屋敷はもともとそこにありました。それをこの赤山の地に移したのが1629年。
とても長くて、立派な堀跡が見えてきました。深さもかなりあります。赤山城跡のメインは、この城を取り囲むようにめぐらされている堀。
23万4千坪という広大な土地に築かれた赤山城は、1629年から163年間にわたって在地支配と新田開発の拠点として機能し続けることに。しかし、寛政4年(1792年)に12代の伊奈忠尊の失脚によって伊奈家は改易。赤山城も廃止され、建物や家臣の屋敷などはことごとく取り壊されてしまいました。
以後は田畑や山林として利用され、現在はこのような堀跡が残っているのみなんです。
堀のまわりにある鬱蒼とした木々も、またいい雰囲気を醸し出していますね。
伊奈氏の失脚や赤山城の廃止の背景には、権力を増していた伊奈氏を良く思っていなかった江戸幕府の影響もあったと言われています。もしもそのまま伊奈氏が力を強め、赤山城も残っていたとしたら、今ここはどうなっていたのだろう。建物が一切残っていないからこそ、歴史に妄想を膨らませてしまいます。
奥まで進んでいくと、石碑が。
赤山城の当時の姿を探る貴重な資料である「赤山陣屋絵図」を基に、現在の地形図の上に陣屋の配置を描いた地図などの解説を見ることができます。
さらに奥に進んでいきます。堀がどこまでも続いていて、その隣が遊歩道になっているので、散歩をしながらゆったりと眺めることができます。
赤山城は、周囲の低湿地を外堀として利用し、その内側に人口の内堀をめぐらせていました。現状の堀は整備されて深さは2メートルほどですが、かつては約10メートルもあったそう。さらに幅も広く、湿地であったために足場が悪かったので、外敵から守るための堀としての機能は十分だったと想定されています。
竹林が隣接する北堀の方までやってきました。竹の囲いも格好良くて、時代劇を思わせます。
生い茂る竹がすごい。ちなみにこの竹林の中には水神のほこらがあり、伊奈家の姫と龍にまつわる伝説が残されているそう。
赤山城跡は、東京外環状道路と東北自動車道の交差する川口ジャンクションのほど近い場所にあります。東京外環状道路の方にある門から見ると、竹に囲まれた異様な雰囲気を醸し出しています。伊奈氏を討とうとした敵はこの竹林と深い堀を潜り抜けないと、お城を攻めることができなかったわけですね。
城跡の中に戻り、本丸があったとされる場所へと向かいます。いたるところに親切な案内板があるので、「ああ、ここにはこれがあったのか」と理解しながら散策できるのが嬉しい。
ここがかつての本丸の中央部分。お城における中核部分で、最も主要な場所でした。今では何も残っておらず、木が生い茂っているだけになっています。
しかし、本丸の内部には多くの木立があったそうで、このあたりの豊かな自然を生かしたお城作りがなされていたことが資料によりわかっています。あながち、今のこの自然は当時とあまり変わらないのかもしれません。そう思うと、歴史好きとしては心が躍ります!
最寄り駅から遠く、また天守閣や建物が現存しているわけではないため、観光地化されていない赤山城跡。手つかずの自然を残しつつも、多くの案内板があり、また堀や遊歩道はしっかりと整備がなされているので、ゆったりと散策をしながら伊奈氏の歴史を知ることができます。時の権力者の栄枯盛衰を感じられる歴史スポットです。
また、春には桜の名所としても知られています。マニアックな城跡を見てみたい人は是非!
赤山城跡
住所:埼玉県川口市大字赤山字陣屋敷
公開時間:24時間(ただし、街灯などほとんどないため夜間の散策は危険)
江戸時代から栄えた植木の街「安行」
川口市の東部に位置する安行地区は、植木の四大生産地の一つにも数えられているくらい「植木の街」として知られています。。
このあたりで植木の生産が盛んだったのは江戸時代からと歴史は古く、伊奈氏が植木や花の栽培を奨励したこと、生産技術があったこと、また立地的に江戸から近かったこともあり、江戸の植木需要に上手に応えてきたことなどが背景としてありました。さらに、乾燥地や湿地など変化に富んだ豊かな自然に恵まれているため、環境的にも多様な植物を育てやすいということも理由のようです。
そんな安行を歩いていると、植木屋さんや造園屋さん、植木ショップ、植物園をたくさん見かけます。
盆栽、牡丹、薔薇など、特定の植物に特化した植木屋さんが多いです。
それぞれの植木屋さんの看板も個性を出していて、それだけでも面白い。
またこのあたりには、全国各地から植木のプロが足しげく通う園芸センターや、植木にまつわる観光スポットも点在しています。安行周辺の、おすすめスポットを巡ってみましょう。
川口緑化センター 樹里安
「川口緑化センター 樹里安(じゅりあん)」は、数百種類の植物を鑑賞、購入することができる広いアトリウムや、安行植木の起源や発展にまつわる資料の展示スペース、レストランなどが設けられています。
また、花や植物をテーマにしたアート展や鉢物展、寄せ植え講習会など、四季を通して緑を感じられるイベントも多数開催。
こちらはガラス張りになっているアクアリウム内。非常にたくさんのお花や植物があります。ここにいるだけで、マイナスイオンで肌が若返りそう!
樹里安には、植木関係のプロも仕入れに足繁く通っているそう。もちろん、一般の人も自由に購入することができます。
道の駅「川口・あんぎょう」も同じ敷地内にあります。植物だけでなく、埼玉の野菜や野菜の苗なども購入可能。家庭菜園
川口緑化センター 樹里安
住所:埼玉県川口市安行領家844-2
営業時間:各スペースにより異なる
休所日:年末年始、年2回施設点検日(2月、7月)
電話番号:048-296-4021
公式サイト:http://www.jurian.or.jp/
あゆみ野農協安行園芸センター
樹里安のほど近くにあるのが、あゆみ野農協安行園芸センター。農協が運営する、川口市内最大級の売り場面積を誇る植木、草花の専門店です。
植物や花だけでなく、園芸資材、肥料、農薬、園芸用の土など幅広く取り揃えているので、園芸がしたかったらここに来ればOK!
鉢もこんなに売られています。
安行にあるあらゆる植木屋さんの育てた植物が集まっており、安行の街を散策した後にここに来るとなお楽しいです。育てるのが難しいと言われるサボテンも、プロの植木屋さんが育てるとこんなに立派に。
ガーデニングをしているお宅のお庭でよく見るこの子たち。買ってくれる飼い主が現れるのを首を長くして待っていました。
あゆみ野農協安行園芸センター
住所:埼玉県川口市安行1159-2
営業時間:9:00~17:00
定休日:要確認
電話番号:048-295-1013
埼玉県花と緑の振興センター
植木や鑑賞用の樹木を中心に、2000種類以上の植物を展示しているのが埼玉県花と緑の振興センター。植木・果樹苗木などの生産出荷の指導、盆栽等の輸出振興、緑化に対する知識の向上等に関する業務も行っています。
事前申込不要で、無料で自由に園内を見学することができます。なお、公園ではないので犬の散歩などはできません。
四季折々によって見頃になる花や植物が違うので、いつ行っても違う表情の園内を楽しむことができます。
筆者が訪れた11月は、サザンカが見頃を迎えていました。
他にもツバキや柑橘類がキレイに色づいていました。なお、安行のツバキは江戸時代、江戸で流行していた品種を受け継いだもの。それらの品種を基に、安行では多くの品種が誕生したんだとか。
園内には、一眼レフカメラを片手にお花や植物を撮影する方がちらほら。
筆者のスマホでも、こんなSNS映えする美しいお花の写真が撮影できました。
こんなメルヘンガーデニング空間も。また、園内には50種類以上のサクラも植栽されているので、春の景色はまた格別です。
やっぱり花や緑のある暮らしって良いよなぁ。家の庭、もうちょっとちゃんと手入れしよう。とつくづく思ってしまいました。園内をぷらぷらと散策しているだけで、花や植物に詳しくなれる気がするスポットです。
埼玉県花と緑の振興センター
住所:埼玉県川口市安行1015
営業時間:9:00~16:30(4月~9月)、9:00~16:00(10月~3月)
定休日:年末年始(12月29日~1月3日)
電話番号:048-295-1806
公式サイト:https://www.pref.saitama.lg.jp/hana-midori/index.html
新小雅良盆栽センター
盆栽好きの皆さん、お待たせしました。盆栽しか置いていない、盆栽センターです!
広い敷地内に、常時2000本以上の盆栽や盆栽にまつわる道具が取り揃っています。園内はビニールハウスのようになっているので、雨の日でも安心!
サイズから形まで、様々な盆栽がズラリ。一つとして同じものがないので、眺めているだけで十分楽しい! 比較的安価な価格帯なので、初心者でも買いやすいのが嬉しいです。
掘り出し物にも出会えるかも! 盆栽に詳しくなくても、係のおじちゃんが優しく対応してくれます。
新小雅良盆栽センター
住所:埼玉県川口市安行出羽1-19
営業時間:9:00~17:00
定休日:要確認
電話番号:048-296-3301
さすが江戸時代からの歴史があるだけに、安行周辺はどこを歩いても、あちらこちらに植木屋さんや園芸センターがあります。散策しているだけで、見応えのある植物や花に出会えますよ。
埼玉県最古の木造建造物である三重塔「西福寺」
埼玉高速鉄道の戸塚安行駅から徒歩10分ほど、歩いたところにある西福寺。
真言宗豊山派のお寺で、創建年は定かではないものの、弘仁年間(810年~824年)に弘法大師が国家鎮護のために建てたと言われています。
この西福寺にあるのは、見事な三重塔。埼玉県最古の木造建造物で、23メートルもの高さがあります! あっぱれ。
隣にある一軒家と比較すると、その高さは一目瞭然。
「ここは京都?」と勘違いするほど、圧巻の景観です。塔は、釘を1本も使わずに作り上げられており、一層の天井から真上に一本の柱を立て、その柱から二層、三層の屋根に梁を渡してバランスを取って地震にも耐えられるようになっているんだとか。
この三重塔は、三代将軍徳川家光の長女、千代姫が奉建したもので、元禄6年(1693年)に完成したそう。
かつては、やぐらを組んで棟の頂上まで参詣者を登らせた時代もあったんだとか。いやいや、怖すぎ!! もちろん現在はその風習は廃止されています。
ちなみに奥にある観音堂は、西国33ヵ所、坂東33ヵ所、秩父34ヵ所を統合した日本百番観音の100の観音像が安置されています。そのため、この西福寺の観音堂に参詣すれば、100ヵ所の観音霊場を参詣したと同じだけの功徳があるとされています。なんてコスパの良いお寺!
西福寺は江戸からの距離も比較的近いため、お伊勢参りをするよりも手軽な参詣ができるとして、江戸の人々からも人気が高いお寺だったそう。当時の江戸の人々も、ここの三重塔にはさぞビックリしたでしょう。
こちらは三重塔と観音堂の間に鎮座する、観世音菩薩。
三重塔と一緒に写すと、なんかもう、異世界です。こんな景色が川口にあったなんて。
戸塚安行の高台にある西福寺。三重塔は、300年余りもの間、この高いところから川口の平和を見守ってくれているのでしょう。
ちなみに西福寺は、初詣の時期以外の参詣者は少なく、こんなに歴史があって立派なお寺であるのに観光地化されていないのも嬉しいポイント。周囲はとても静かな住宅街のため、穏やかに三重塔を眺めることができます。
西福寺
住所:埼玉県川口市西立野420
電話番号:048-296-3931
さいごに
知られざる川口の自然&歴史スポットをご紹介しました。よく、「埼玉県には誇るものがない!」と嘆く埼玉県民の声を耳にしていたのですが、川口にはこんなに歴史があって素敵な場所があるじゃないですか!
赤山城跡や西福寺など、江戸時代に所縁のある場所が多いのは、東京に近い川口ならではですよね。いずれも京浜東北線ではなく、ローカルな埼玉高速鉄道沿いにあるスポットなので、「こんなところ知らなかった!」という人も多いはず。
今回ご紹介したスポットは、いずれも観光地化されていないからこその、スローな時間が流れていました。東京からほど近いのに、こんなに歴史や自然に思索を巡らせる体験ができるのは貴重ではないでしょうか。
都会の喧騒を忘れたいけど遠出をする時間がないという人には、今回ご紹介したスポットを日帰りで巡る旅はピッタリだと思います。皆さんも是非、知られざる川口に出かけてみては?