【保存版】地元民が選ぶ、超全力の町田観光完全攻略ガイド

町田にはおしゃれなカフェや、古着屋やラーメン店なども豊富。リス園だけではありません。名物商店街「仲見世商店街」には焼き小龍包がおいしい「小陽生煎饅頭屋」、メディアでたびたび取り上げられているカレー屋「アサノ」などが軒を連ねています。また、全国的な人気を誇る「カフェ中野屋」なんかもあるんですよ。今回はそんな町田の観光スポットを徹底的に解説します。

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ライターのカツセマサヒコ(@katsuse_m)です。

私は、東京と神奈川の境界線に位置する街・町田市に住んでいる。そして、納得していないことがある。

 

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何に納得していないかと言うと、町田の評価が著しく低いことである。

都内に住む友人たちに町田のイメージを訪ねると、

「遠い」「治安悪そう」「郊外都市」「リス園」「リス園」「リス園」

と言った具合に、大体は「都会から外れたイメージ」と「リス園」でできている。

 

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たしかに「町田リス園」は、最高である。

めちゃんこ可愛いリスたちがいたり、陸ガメとウサギが同じ敷地内で放し飼いになっていたりなど、町田を語るには欠かせない場所である。

しかし、「町田リス園」は、駅から徒歩で行くにはなかなか屈強な脚力を要するのである。そのことから、「町田って、駅周辺には大したもんないんじゃないの?」と思われている気がして、メチャクチャ悔しいのである。

 

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町田ってほんと最高なんだぞ!

想像してる以上に駅徒歩圏内で楽しめまくるんだぞ、この街は!!!!

と、憤りを抑えきれないので、このたび、町田市民の私が、初心者向け町田オススメスポットを全力で紹介することにした

(ちょっとした小論文ばりに長いので、ブックマークなどして現地で開くことをお奨めします)

 

 

町田駅基本情報

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町田駅は、JR横浜線と小田急線が走り、横浜にも新宿にも1本30分くらいで着く大変便利かつ大きな駅である。小田原方面で育つ若者は「遊ぶなら町田」「買い物は町田」「飲み会は町田」など、都内で言う新宿・渋谷感覚で町田駅を利用する。それゆえ「西の渋谷」とか「西の新宿」ときには「西の秋葉原」「西の御徒町」なんて言われることもあり、要するに「ポスト都心」扱いを受けている街である。

町田がどれだけ最高な街かアッピールするために、まずは下記情報をお伝えする。

 

町田駅から徒歩圏内で楽しめることまとめ

  • 109がある!(だから西の渋谷と呼ばれる)
  • ルミネもマルイも当然ある!
  • 渋谷に最近できたMODIだってずっと前からある!
  • 東急ハンズもロフトももちろんある! ドンキも当たり前にある!
  • ヴィレヴァン2店舗ある! タワレコだって当然のようにある!
  • よって若者が欲しそうなモノは大体揃う!
  • 代官山とか渋谷とか青山あたりにしかなさそうなお店が、なぜか町田に突然ある!
  • たとえば都内10店舗しかないディズニーストアのうちひとつが町田!
  • 一日20食限定のパンケーキを提供してる「gram」も、都内5店舗のうちひとつが町田!
  • よってわざわざいくつかの駅をハシゴしなくても町田で大体揃う!!
  • 古着屋めっちゃある!
  • ラーメン激戦区!
  • おしゃカフェ多すぎ!
  • スタバ5店舗もある!
  • 乾物屋とか昔ながらの店もめっちゃある!
  • 23~25歳くらいになると憧れる「ゴールデン街とかハモニカ横丁みたいなノリの『小道に入ったところにある小汚いのに知ってたらおしゃれな気がする飲食店街』」もある!
  • デカい公園がある!
  • 川ではカワセミが見れたりする!
  • よって町田以外で遊ぶ理由がほとんど見当たらなくなる!

ほかにも3万個近く町田のメリットを挙げられるが、そんなに挙げても仕方ないので一旦ここまでとする。

 

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そんな最高すぎる街・町田の楽しみ方をこれからお伝えするが、今回の記事をとくにオススメしたいのは、以下のような人たちだ。

 

【町田をオススメしたい人たち】

①「渋谷や新宿とかで遊ぶの、もうマンネリになっちゃったよ」と悩んでいるカップルや友人同士。

②「東京に遊びに行くことは多いけれど、ちょっと知らないところ行ってみたい」と考えている地方民。

 

この人たちからすると、町田は全力で最高な街である。繰り返すが、新宿・横浜から電車で一本30分。
一日思いっきり楽しめる楽園が、皆さんのことを待っている。さあ、読み進めてほしい。

 

 

特集1:名物商店街編

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町田は、食べ歩きが最高に楽しい街である。地元客に愛されるクレープ店「くれーぷキッズ」は代表格のひとつとして是非寄ってほしいが、とくに名物商店街「仲見世商店街」は、町田食べ歩きを語るに欠かせない。

戦後の混乱期にその原型とも言える古物市場が誕生し、今も道幅2メートルもない狭い路地にさまざまな店が並ぶ同商店街から、個人的にオススメしたい店を紹介する。

 

 

焼き小龍包店「小陽生煎饅頭屋」

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今回の記事ではさまざまなジャンルの店を取り上げているが、申し訳ない、本当はこの店だけで一記事を書きあげたいくらい、私は同店「小陽生煎饅頭屋」をゴリ押ししたい。この店の焼き小龍包は町田民のソウルフード。町田のキーワード。町田の証明。焼き小龍包を食べずして町田から出ることを許したくない。そのくらいウマい。

 

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商品は4個入りと6個入りの二種類。食べ方は店の貼り紙に書いてあるので、初心者は必ずこのとおりに食べること。でないと火傷して5時間くらい後悔することになる。

 

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皮を破いて、中にたーっぷり詰まった肉汁を吸う。「小龍包は、飲み物」という格言が浮かんだ。

 

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食べたら、みんなこの表情に近しい顔になる。最高の味。小龍包の革命児。私たちが生きる意味。町田の存在理由。すべてが詰まった小龍包を食べずしてその人生を終えることを、私は本当に勿体なく思う。一生に一度は必ず寄ってほしい。

 

 

大判焼きが有名「マルヤ製菓」

image12焼き小龍包に並んでいると気になりだすのが、その向かいに位置する製菓店「マルヤ」だ。ここの大判焼きは、焼き小龍包と並んで仲見世商店街の二大名物として名を連ねている。

 

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それにしても。

 

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売っているものの種類が。

 

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幅広過ぎて笑える。

 

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畳2帖半ほどのスペースで、30~40種類近くの商品を販売しているカオスな製菓店。10年ほど前から品種が急激に拡大し始め、現在に至ったと言う。

 

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あえて食べたことのないものにチャレンジしてみてもいいが、やはり定番メニューの餡の大判焼きは、昔ながらの甘味がギュっとつまった逸品。食べた瞬間、至福のときを迎えるので、甘いものが食べたくなったときは是非。

 

 

一択のカレー屋「アサノ」

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仲見世商店街のホットスポットとして、もうひとつ必ず寄っておきたい店がカレー屋「アサノ」だ。
この仲見世商店街の中でも一際こじんまりとした老舗で作られるカレーは、日本人の味覚の痒い所に手が届いた画期的な味として、専門家たちをも日々唸らせ、超高クオリティなカレーとしてメディアにもたびたび取り上げられるのである。

 

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ここの店長である浅野さんは、典型的な「いい親父さん」。カウンター席のみの店内で、会話を楽しみながらカレーが出てくるのをゆっくり待とう。

 

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早大理工学部出身の先代が、論理的に美味しいカレーを追求した末、出会ったものが”和出汁“。じっくり煮込まれた、野菜や豚・鶏の重厚な甘味・旨味はもちろん、そこに昆布や煮干の乾物、そして醤油と、和の旨味を重ねる。これをスパイスがまとめ上げ、サラッとしながらも複雑な旨味の詰まった、「アサノ」の味が完成。これが、日本人の舌に最も合ったカレーの方程式である。

 

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こちらが、名物・カツカレー。絶妙に薄く切られたカツは、カツカレー特有の重さを出さず、カラリと揚がったパン粉の食感。高座豚ロース肉の強い風味はカレーのアクセントとなり、カレー自体の深みをアップさせている。この秀逸なカツの仕事ぶりに、「日本一のカツカレー」と評される理由がある。

 

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ウマーっ!!!!!!!!!!!

一度食べたら「また来ます」とつい言ってしまう、魔法のカレー店。ぜひ足を運んでもらいたい。(ちなみに私は辛い物があまり得意ではないが、ここの店は何故かイケる。一方、辛いものが好きな人もしっかり満足しているというから、不思議なものである)

 

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昔ながらのお店ばかりかと思いきや、沖縄料理「ニライカナイや向かいのBACKPACKER’S CAFE 旅人食堂などは、同商店街の中では比較的新しくできたチェーン店。本当に古株な店との目利きは難しいぐらいに馴染むのも、この商店街ならではかもしれない。もちろん、町田を中心に店舗を広げるハンバーガー店「ジャミジャミバーガー」の存在も忘れてはならない。

体感では100メートルもないように感じる小さな商店街に、ところ狭しと名店が並ぶ。小龍包や大判焼きを食べ歩いてみるのもよし、カレーをじっくり堪能するもよし、ただ通り過ぎてみるだけでもよし。仲見世商店街は狭い路地に似つかぬ間口の広さで、みなさんのことを待っている。

 

 

特集2:カフェ編

町田には、カフェも多い。

店内の本を自由に読みながら美味しいコーヒーが楽しめるイマドキなブックカフェ「ソリッド・アンド・リキッド」や、昭和45年に誕生し、私の両親がデートの待ち合わせ場所として使っていたという個人的にエモすぎる喫茶店「珈琲舎ロッセ」など、いずれもシチュエーションに応じて使い分けることでより楽しめるが、ここでは「初めて町田に来たなら、ココはチェックしておけよ!」という店を紹介する。

 

 

カフェ中野屋

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最初に紹介するのは、全国区の人気を誇るカフェ「中野屋」である。

まずは、平日午前11時時点の店の前の様子をお届けしたい。

 

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並びすぎ。

どうしてこんなことになっているかと言うと、中野屋は一日の入場組数を60組に限定しており、11時のオープンと同時に整理券を配ってカウントしているため、ここで整理券を手に入れられなかった者は、その店内を拝むこともほとんどできぬまま退散しなければならないからである。

 

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「苺といちごのマリネ、仏産蜂蜜とフロマージュブランのムース ノルマンディ地方の伝統菓子”ピュイダムール”の苺パフェ仕立て」。パイ生地食感のピュイダムールとピスタチオの食感が忘れられない一品

しかし、早起きして並ぶことでようやくお目にかかれるパフェは、「作品」の域に入った圧倒的なビジュアルと、決して真似できない繊細な味で貴方のことを歓迎する。そして、食べ終わったころにはもう貴方はこの店の虜となっているだろう。

 

超名物パフェで絶大な人気を誇る同店の店長・森さんに話を聞いてみた。

――テレビでも取り上げられて圧倒的な人気ですが、話題性だけでは、いつか行列は途切れると思うんです。ずっと人気を保ち続けている理由ってなんだと思いますか?

店長:これまで10数年、一緒に歩んできてくれた常連さんたちに向けて、正規のメニューや裏メニューを作ってきたんですけど、そういった地道な努力な気がします。

テレビに取り上げていただくようになって、本当に多くのお客さんが来るようになったんですけど、こちらとしてはスタンスを変えるつもりはなくて。結果、これまでどおりの運営ではクレームになるケースもあるんですけど、だからといってスタイルを変えると、もうこの店の良さは死んでしまうと思うので。

 

――お皿も、メニューの名前の長さも、ビジュアルも味も、こだわりだらけですもんね。

店長:そうですね。一個一個の商品に、想いはたくさん詰まっているんです。それを言葉で表そうとすると、必然的にメニューの名前も長くなる。ビジュアルだけじゃない。他の店には真似できないことをずっとやってきたし、これからもそのスタンスは変えずにいたいと思っています。

 

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森店長は、ホテル・ニューオータニのシェフとして修業を積んだ後、2004年に和菓子屋「中野屋」のカフェ部門としてスタートした同店の店長となった。パティシエではなかった同氏だが、そのアンテナの高さと企画力で、これまでのパフェにはなかった作品を延々と作り続けている。

テレビに出たからといって、その人気はずっと続くわけではない。こだわりを持ち続けて、地道に磨いてきた企画力と技術があるからこそ、中野屋は中野屋であり続ける。せっかく町田に来るなら、ぜひ堪能してもらいたい名店である。

 

 

キープウィルダイニング

続いて、町田のカフェ事情を語るにおいて欠かすことができないのが、キープウィルダイニングという企業の存在だ。今回の記事を作成するにあたり、何人かに「町田で好きなカフェはどこ?」と尋ねた。すると、若い女性の多くは「中野屋」のほかに、以下のお店を挙げる。

 

■CAFE KATSUO

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■ZERO ONE CAFE

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■LATTE GRAPHIC

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■The CAFE

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■44 APARTMENT CAFE

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各店舗、雰囲気は異なれど、いずれもオシャレでイマドキな雰囲気があり、店員も若く元気な方が多い。

「町田にもこんなオシャレなカフェがあるんだなあ」と感心していると、あることに気付く。

 

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それらの店、全部キープウィルダイニングの系列店舗!!!!

この事実を知らされると、2店舗以上行ったことがある人は、必ず「マジか」と呟く。「なんかインテリアがイマドキでセンスいいなとは思ったけど」ぐらいのニュアンスしか感じないほど、各店舗の雰囲気の違いは明確なのだ。

「チェーン店」と聞くと、響きが悪く感じるかもしれない。でも、キープウィルダイニング・グループは一店舗一店舗の持ち味が全く異なるので、むしろ全店舗制覇する心意気で周ったほうが楽しめる。町田は歩いているだけで楽しいので、疲れたらカフェ、元気になったら歩く、を繰り返すのが正解かもしれない。

 

 

カフェ・グレ

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ここまでの2店舗は主に若者に人気なカフェだが、最後は激シブな一店舗を紹介する。「カフェ・グレ」である。

 

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賑わう商店街の2階にひっそり佇む同店。入口には「パソコンお断り」の表記アリ。情報に埋もれすぎてしまう今だからこそ、こういう店がとても重宝される。

 

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広く静かで落ち着いた店内。店主と奥さんがカウンター越しで香り高いコーヒーとケーキを作っている。そこに流れる時間は、実に贅沢で、優雅。

 

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「最初はコーヒーだけ販売していたんです。でも、それに合うケーキを作りたくて、このチーズケーキを始めました」と、店主。相性が抜群すぎて、顔がほころぶ。

町田は賑やかな街だ。人も多く、長く埋もれていると疲れてしまうこともある。そういうときは、グレのように古くから続く喫茶店にひっそりと身を潜めよう。

 

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以上3系列、7店舗をご紹介した。ちなみに全国チェーンのお店もおしゃれなレイアウトなところが多く、とくに電源を使いたいときは「エクセルシオール町田一番街通り店」や「スターバックスぽっぽ町田店」が広々としていて、個人的に使いやすいと思っているところだ。(実際、この原稿の大半は、この2店舗で書きあげられている)

シチュエーションに合わせて、さまざまなお店を巡ってみてもらいたい。

 

 

特集3:古着屋編

町田は、古着の街である。

店舗数は徒歩圏だけで20弱を数え、最近服に興味を持ち始めた10代から、デザイナーやパタンナーといった玄人まで、町田に古着を見に来る人はとても多い。

今回はその中から、個人的にオススメしたいお店をピックアップする。

 

 

「デザートスノー」系列(3カ所4店舗)

「町田の古着屋」を語るに欠かせないのが、この土地に長く根付き、いくつもの店舗を町田駅徒歩圏内に構える古着屋「DESERTSNOW(デザートスノー)」である。

同社の栗山さん曰く、「デザートスノー」の歴史は19年前まで遡る。オーナーが20歳のとき、小田原の古着屋から独立して、町田駅北口近くに一店舗を構えたときから、ずっと町田と「デザートスノー」の関係は続いているのだ。

今回は直系の5店舗を紹介させてもらうこととした。

 

北口を出て徒歩1~2分という好立地「DESERT SNOW 1st」

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1stから徒歩3~5分。系列店でも敷地面積が広めの「DESERT SNOW 2nd」

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■南口から徒歩7~8分程度いったところ、落ち着いた店内が魅力の「DES」

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■「DES」と同じビルの1階に構え、インポートブランドやドメスティックブランドの新品・古着両方を販売している「PATHOGRAPHY 2nd」

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■2ndのひとつ上のフロアにある、掘り出し物が楽しい「PATHOGRAPHY 3rd」

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まだ町田に古着屋がそこまで多くなかった時代から勢力を拡大していき、現在は多くの若者が気軽に押し寄せるカジュアルな古着店として、確固たる地位を確立した同店。

チェーン店であっても同じ品は並ばないのが、古着屋の面白いところと言えるし、それぞれの店の違いを存分に楽しんでもらいたい。

 

 

トレディーチ

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続いて紹介するのは、北口から徒歩5分ほどのところ、雑居ビルの3階に位置する古着店「TREDICI(トレディーチ)」。

 

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「服が本当に好きな人に、訪れてほしい」というコンセプトのとおり、あえてわかりづらい入口と、3階という決して便利とは言えない立地に店を構える同店。年の1/3はアメリカにいるというオーナーが買い付ける洋服は、「服というよりは、生地で選ぶ感覚」で、ディティールにこだわった商品が多い。

 

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この日も、古着フリークのお客さんが店員と談笑をしながら商品を物色していたが、そのゆったりとした空気感は、ほかの古着屋とはまた違った独特な空気があった。

 

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同業やデザイナーなども多く尋ねる。決して安価な古着店ではないが、23区内の古着店に飽きたら、ぜひ足を運んでみてもらいたい。

 

 

ハクイ

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最後に紹介するのは、トレディーチからも徒歩3~5分ほどのところにある古着屋「HAKUi(ハクイ)」。

 

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「『いいもの』は置いてないですよ」と声をかけてきたのは、店長の伯井哲雄さん。

「『何かお探しですか?』って言葉、この店では絶対に使わないんです。お客さんが頭の中で想定しているものと出会いたいのなら、ルミネやマルイに行けばいい。ここには、そういった意味での『いいもの』も型にはまった接客も、用意していないんです」と語る。

 

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店名には、自分の名前。作りたい世界観があるのかと思ったら、全く真逆の答えが返ってきた。「屋号も、本当は付けたくなかったんです。ただお客さんひとりひとりが鏡に映る自分と向き合って、他者との比較でない、新しい自分を踏み出すための場所にしたかった。店名がないと不便だから、自分の名前を付けただけ」(伯井さん)。

 

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ひとりひとりにじっくり向き合う接客スタイルを貫くため、店内のスタッフ数は他店と比較しても多い。「気持ちが同じ方向を向いていれば、大きくズレた接客はしないから」という理由で、マニュアルが一切存在しないこの店を、好む方もいれば嫌う方もいるだろう。しかし、それこそが伯井さんの望む姿。「店員とお客さんに上下関係はいらない。説教したくもないし、あくまでもフラットにその人の背中を押せる服を一緒に選びたい」と話す。

「新しい服を買おう」というよりは「新しい自分になりたい」と考える人にこそ、足を運んでもらいたい店である。

古着屋の魅力は、店内の独特の雰囲気と、「一着しかない」という特別な出会い。同じ店でも、毎回違った雰囲気を味わえるのがその特徴とも言えるし、一度とは言わず、二度三度と足繁く通ってもらえたらと思う。

 

 

特集4:ラーメン店

最後の特集は、ラーメン。

町田はラーメンの激戦区としても有名だ。平均値の高さでは関東一のレベルで、家系の定番「××商店」の走りである「町田商店」や、南北をつなぐ踏切から行列を覗かせる「蒙古タンメン中本」など、人気店も多い。

ラーメンなら何でも大好きな私には、「この中から絞るの、無理じゃない?」という絶望感しかなかった。それほど、町田のラーメンでオススメを伝えるのは難しい。

 

そこで今回は助っ人として、友人である清藤亮佑(せいとうりょうすけ)を呼んだ。
清藤は食に尋常でないこだわりを持つプロ顔負けのニートであり、町田という魅力的すぎる街に憑りつかれてしまった数少ない友人のひとりだ。

 

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清藤は「割り箸を使いたくないんですよ。竹箸ならまだしも、ラーメン屋などでよく見るアスペン材の安箸だと、匂いが邪魔に感じることがあるので」と真顔で言い出す変態である(褒めている)。

彼が持つ箸は、箸屋で10時間近く悩んで決めた一膳だそうだが、私にはその世界が全く理解できない。しかし、友人であり、食に関してうるさすぎる彼がオススメする店であれば、町田のラーメン店選びにおそらく間違いはないだろう。

 

 

町田汁場 しおらーめん「進化」

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最初に連れてこられたのは、小田急線の北口から徒歩15~20分ほどのところにあるラーメン店「進化」。(駅前店もあるが、今回はあくまでも本店を紹介する)

 

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頼んだのは、王道の「しおらーめん」

清藤「『進化』の魅力は、この透き通った端麗な見た目に対し、口に含んだ途端にふくよかな鶏の風味が溢れだすスープです。これほどポジティブなギャップを生むスープには、都内でも滅多に出会えません。ふんだんに使った地鶏から純水で丁寧に取られたスープは、乾物でしっかり下支えされ、地鶏のまろやかさを際立たせているんです」

私「……ウマいってことだよね?」

 

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こちらは「しおつけ麺」

清藤「また、一昨年から導入されている自家製麺。これは従来の中華麺の概念を覆すような、雑味がほとんど無く小麦の甘い香りが引き立ったものに仕上がっています。 これを堪能できる『しおつけ麺』は、今やこの店の二枚看板の一つと言えるでしょうね」

私「ウマいってことで、いいんだよね……?」

清藤「一言で言えばそうかもしれないですけど、一言では語れないですよ、こればっかりは」

私「ウマいってことで理解した」

 

 

手打ち中華そば「一番いちばん」

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続いてやってきたのは、駅から徒歩5分ほど行ったところに佇む「一番いちばん」。

 

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「特中華そば」を注文。めちゃくちゃウマそう。

清藤「国産小麦を生かし、もはや団子を想起させる程に身の詰まった、贅沢な歯応えを感じるこの手打ち麺は、都内随一ですね」

私「なるほどー?(ズズズズー)」

清藤「もちろん、小麦の風味も潤沢で、シンプルに醤油を引き立たせたスープ、それに浮かぶ鶏油を纏ったこの麺を啜ると、鮮烈な芳香が鼻から抜ける。これがまた堪らないんですよ」

私「なるほどねー(ズルズルズルーーー)」

清藤「本当にわかってます……?」

 

 

北海道ラーメン「おやじ」町田店

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三店舗目は、「一番いちばん」とも距離が近い北海道味噌ラーメン「おやじ」町田店。

 

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定番メニューである「おやじ麺」を注文。

清藤「『おやじ』はこれまで紹介した二店と異なり、白味噌・豚骨・野菜の甘みが渾然となった、クセになる濃厚味噌スープが看板です。このように、各ジャンルで根強い人気を持ったお店があることは、町田ラーメンシーンの水準の高さを物語っていますね!」

私「うん、全部ウマいのはめちゃくちゃわかる」

清藤「この店のスープは、豚ゲンコツのみを12時間じっくり炊き、ゼラチン質の旨味をしっかり出した非常に濃厚な豚白湯に、甘みの強い白味噌ダレを合わせたものでできています。『濃厚×甘み』と一見クドいように感じますが、スパイスや炒め野菜の香ばしさも重なった複雑な甘みは、むしろ、病み付きにさせる大きな要因になっているんですよ」

私「病み付きになることはホントわかる」

清藤「もうカツセさんにはそれだけわかってもらえればいい気もしてきました」

 

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買い物や話に夢中で空腹になったら一店舗寄るのも良いし、ガッツリとお腹を空かせて一日ラーメン店めぐりをしてもいい。町田のラーメン屋はさまざまなバリエーションを持って、今日も皆さんのことを待っている。

 

 

その他オススメのお店

ここまで4つの特集を組んで町田の魅力をお届けしてきたが、このほかにもオススメしたい店はもちろんある。最後にサクっと紹介しておきたい。

 

 

洋食店「航旅莉屋(こりょうりや)」

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町田で夕飯を食べるなら、オススメしたいのが洋食。人気店は、駅近の「グリルママ」か、北口から徒歩8~10分の洋食店「航旅莉屋(こりょうりや)」であるが、今回は「航旅莉屋」をゴリ押しさせてもらいたい。

 

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「たいめいけん」のキッチンで修業を積んだ店主がつくる「高座豚のソテージンジャーソース」は、テレビでもたびたび紹介される代表作。

 

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一日たっぷり遊んだ後に食べる肉、めちゃくちゃ美味いのは言うまでもない。

 

image69予約しないと入れない日があるほどの大繁盛。食べに行く際は念のため予約しておくと吉。個人的には「クリーミービーフコロッケ」もオススメである。

 

 

寿司屋「あら井」

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町田は、寿司もウマい。清藤は「町田で寿司を食うなら、絶対にここです」と「あら井」を推す。

清藤「元々、町田で人気を博していた『すし 清水』の大将が独立してここにお店を出したんです。人肌に握られた赤酢のシャリ、熟成具合がちょうど良すぎるネタ、多彩な薬味による味付けのセンスも抜群ですよ」

私「めちゃくちゃウマそう」

清藤「町田でできる最高の贅沢は、ここにあります。ランチでは、ネタのコスパが良い2,500円の椿コースがオススメですね」

私「意外と安いところも含めて最高」

 

 

おわりに

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以上、地元民が送るとっておきの町田観光特集を終わりにする。

超長文に付き合っていただいたことに感謝するとともに、町田がどれほど魅力的な街か、皆さんに少しでも伝わったのなら、これ幸いである。

ちなみに、これだけ「町田には全てが揃ってる!」と胸を張って話してきた私だが、町田にも足りないものがあることはもちろん気付いている。

 

それは……

 

 

映画館!!!!!!!

 

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どなたか、町田駅に映画館を作ってください!!!!!!!!!!!!!

 

 

おわり

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