こんにちは。SPOT編集部のたのうえです。
本日は神奈川県「小田原」からお届けします。
新型コロナウィルスの影響で、観光業界は大きな売上減が確実となっている今、実際にはどれくらい影響が出ているのでしょうか？
また、現場を調べるだけでなく、「お出かけメディア」として日ごろから観光業界の方々にお世話になっている身ととして、困っている方々のために何かできることはないかと思い、先日このような投稿をTwitterでさせていただきました。
【全国の観光・イベント事業に携わる方向け】
SPOTでは記事制作、情報発信で支援させていただきたいと考えております。– 料金一切いただきません。
– 現状を取材し情報発信させていただきます。過去に作成した取材記事はこちらをご覧ください。https://t.co/6jDTTjZgMl
(次ツイートに続く)
— SPOT(おでかけ体験型メディア) (@spot_odekake) February 28, 2020
その結果
「一月から大量のキャンセルが続いている」
「オリンピックでの需要増を見込んで拡大したけどこういった状況になってしまった」
等、たくさんのお声を多くいただきました。
今回は一番最初にお問い合わせ頂いた小田原のゲストハウスさんにお伺いさせていただけることに。
新型コロナウィルスの影響度も含め、早速お届けしていきたいと思います。
目次
小田原のゲストハウス「Tipy records inn(ティピーレコーズイン)」
ということでお邪魔させて頂いたのは、小田原駅徒歩３分にある、こちらの「Tipy records inn」さん。
古民家を改築した暖かい雰囲気のお宿なのですが、
なんとこちらのお宿、「レコード、またはCD」を持っていくと宿泊料から500円割引というユニークな制度があります。
オーナーのコアゼさんご自身が小田原を中心にバンド活動するくらいの音楽好きなのですが、10代の頃から通っていた小田原のタワーレコードが閉店してしまい、そんな中でも小田原に音楽がある場所を残したいという強い気持ちで、こういったことを実施しているのだそうです。
コアゼさんは、様々な人が持ってくるレコードの思い出を聞いたり、新しい音楽に触れたりすることが大好きだそうです。
思い入れのあるレコードを持ってきてくれた人には、レコードペーパーと呼ばれる紙に、その方とその曲の思い出を書いてもらっているそうで、
ラウンジには、色々な国の、色々な方の思い出がつまったレコードがありました。
なんと、こういう活動をしていたら、竹原ピストルさんが来たことも！
他にも、フジロックに出演したステラ・ドネリーのバックバンドの方が急に泊まりに来ていたりと、音楽好きが集まる宿になりつつあるそうです。
新型コロナウィルスによる影響って？
オーナーのコアゼさん。Twitterもやっている(https://twitter.com/koaze_GLAMTANKS)
早速ではあるのですが、やはりこれをどうしても聞かなければならず……新型コロナウィルスの影響は大きいですか？
はい……。 うちは元々海外からのお客さんが多いのもあり、予約でいうと７割程落ち込んでおります。
７割！？！？
そうなんです。 小田原の街でも、海外の方は見なくなりましたね。以前は駅前のバス停に並んでいる人の８割くらい海外の方だったのですが……。
コアゼさんの奥様、アサミさん。 Tipy records innはご夫婦で経営しております。
今回のコロナウィルスの前にも、実は昨年の秋もかなり影響が出まして。
昨年、もしかして台風１９号ですか？
そうなんです。箱根がかなり被害が大きかったじゃないですか。
参考記事(台風19号による箱根への影響) https://www.sankei.com/affairs/news/191112/afr1911120030-n1.html
小田原は箱根と一緒に訪れてくれるお客さんも多いので、その際もかなりキャンセルが出ていたんですよね。箱根登山鉄道は今でも運休していますし。
そんな中での今回の出来事なんですね……。確かに、昨年は大雨の影響で各地でかなり大きな被害を受けてましたし、さらに今回の出来事となると相当辛いですよね。
それもなんとか乗り越えて、これから小田原城や箱根は、お花見の時期で繁忙期を迎えるし、オリンピックもあるし！ と意気込んでいた所で今回の事態なので、流石に助けてほしいと声をあげさせていただきました。
Tipy records inn
はっきり申し上げると本当に今月泊まりに来てほしい。
行ってみたいなぁ〜って思ってたあなた。
今ですっ！！ pic.twitter.com/35jHu6JFtH— コアゼユウスケ@ティピーレコーズイン (@koaze_GLAMTANKS) February 5, 2020
Twitterで投稿したら、優しい方が何組も泊まりにきてくれたそうです。こういう人の優しさは本当に素敵ですね。
オリンピックも本当に開催されるか不安ですよね。
はい……。「オリンピックで宿が足りない」なんて話もかなり出ていたじゃないですか。今ではオリンピックすらどうなるか全くわからないので、不安は大きいですね。
なるほど……。被害が大きいのは、十分理解していたつもりですが、想像していた以上です。
とはいえ、めげてても仕方ないので、この機会に日本の人に知ってもらえたらと思ってます！ 情だけじゃなくて、元々いい場所なんだよってことも伝えさせてください！ いや、情だけでも来てほしいくらい困っていますけど！！ 笑
施設を紹介
Tipy record inn(ティピーレコーズイン)は小田原駅から徒歩３分の好立地。
駅前にはかまぼこで有名な「鈴廣」等のお土産屋さんや商店街もあるので、色々買ってきて宿で食べる楽しみ方もできるとか。
お部屋は数パターンあり、全て徒歩圏内に位置しています。
古民家をリノベーションしたお部屋(Tipy records inn)
こちらのお部屋が一番リーズナブルで、同じ一軒家の中にいくつかお部屋が存在する場所です。
レトロという名前のお部屋。丸机や黒電話が置いてあったりと、昭和感がある。
ここにはタイプの違う４部屋があり、他のゲストとの交流も楽しみたいという方や、とにかく値段を抑えたいという方にはおすすめです。
1名でも2名でも同じ料金で、8000円前後です。ふたりで泊まれば1泊4,000円！
一軒家をまるまる貸切できるタイプ(Tipy records house)
外見もいわゆる一軒家なのですが、
１階は古民家という感じをかなり残しております。
この部屋ではイベント等も行なっているそうで、謎の実家感があるおかげか、皆さんすごく会話が弾むそうです。
２階はこのように、和洋混ざったような作り！とってもオシャレです！
レコードはところどころに置かれており、その度に色々なストーリーを話してくれるコアゼさん。
もちろん宿泊者の方は無料で聞くことができます！
こちらのお部屋は、１泊4名までで25,000円〜。グループ旅行に持ってこいですね！
プライベートな空間で利用したい方はこちら(Tipy records room)
マンションの一室を改築したお部屋で、こちらは完全なプライベート空間。
顔パック等のアメニティも設置されている。
たまに男性だけの宿泊の際も使われているそうで、「みんなでつけて遊んでくれたんだろうなぁ」と考えて嬉しくなるそうです。
こちらのお部屋は２名で12,000円〜。
部屋に設置されいてる感想ノートには、お二人のホスピタリティがすごいという書き込みが多数！
外見こそ古い建物が多いですが、部屋の中は本当に綺麗で、お二人のこだわりがとても感じられるような場所になっておりました。
レコード、CDを持っていくと500円無料に
ということで、私も１枚思い出のCDを持ってきてみました。
ここからは私とこのCDの思い出なので、興味がない方は読み飛ばしてください。
今回私が持って来たのは「Kitty Daisy & Lewis」というイギリスの3人組のバンドのCDです。
このバンドは、ブルースかと思いきや、次の曲がゴリゴリのロックだったり、ソウルだったり、多分私も気が付けていないくらい色んなジャンルの音楽が一枚のアルバムに詰め込まれていて、それが全てめちゃくちゃかっこいいんです。しかもメンバーそれぞれが演奏する楽器が決まっていないので、ボーカルの人が次の曲ではドラムになったり、アコーディオンになったり……泥臭い演奏の時もあれば、すごく繊細な演奏もあって、一曲一曲へのこだわりと愛情をとても感じます。今やりたい音楽を誰にも媚びずやっている感じが本当にかっこいい。音楽って、誰にも左右されずに制作して良いし、受け取る側も自由で良いんだなって……
……すみません、愛が止まらないので強制終了します。
私の話を真剣に聞いてくれるコアゼさん……好きな音楽の話ってあまり本気でできないので、すごく嬉しいです……。
みんなで聴きながら色々感想を言い合います。こういう時間、学生の頃ぶりですごく楽しかったです。
ここは、作り込んだおしゃれなレコードがあるんじゃなくて、人の思い出が入った人間っぽいレコードが集まるのが良いんですよね。
飾ってもらえた
レコードにはもちろん値段がつけられているけど、実際の価値はその人がその曲に持つ思い出によって全然違うと思うんです。
それ、めちゃくちゃわかります！
バンドやっていた頃、音楽で繋がった人を好きになると、その人が好きな音楽も大好きになるという経験があって。レコードを持ってきてくれた方には、そのレコードとのストーリーを「レコードペーパー」に書いてもらっているんです。そういう人の背景を思いながら聞く曲ってすごい良いんですよ。
オシャレなレコードももちろん良いんですが、人の思いを知ると更に深みが出ますよね。
そうですね。そういう意味では「映え」よりは人間味がある宿かもしれません。ただ聴いただけでは全然意味わからないレコードもあるので笑
へー！そういうのを聴くだけで一泊終わっちゃいそうですね！ちなみに、奥さんも音楽お好きなんですか？
私は普通です笑 なので、もちろん音楽好きじゃなくても気軽に来てください！大歓迎です！
レコードのストーリーを、とても大切にしているのが感じられるアルバムも置いてあります。
色々イベントも行なっているそう。
興味のある方はぜひお問い合わせしてみてください！
コアゼさんがおすすめする小田原の穴場おすすめポイント
実際泊まりに行ってみたいっていう方に、いくつか教えてもらったおすすめポイントを教えてもらったのでご紹介します！
魚がとにかくうまい
参照 : 彩酒亭「洞」Facebookページ
小田原の魚、早川漁港で獲れた地の魚がめちゃくちゃ美味いらしいです。
コアゼさんが特におすすめするお店がこちら。
■彩酒亭 洞
https://tabelog.com/kanagawa/A1409/A140901/14060088/
■うをげん
https://tabelog.com/kanagawa/A1409/A140901/14024462/
中華も美味い
こちらもコアゼさんにおすすめしていただき、取材時に行ってきた「昇玉」。
こちらは、チャーハンとラーメンのセット(ランチメニュー)。これで800円。安すぎ。
全部めちゃめちゃ美味しかったです。
こちらはコアゼさんが「是非食べてください」とおすすめしていた餃子。
パリパリの焼き加減と、皮が膨らんでるくらい具が詰まっていて、とても美味しいです。
「どうせ味の素の冷凍餃子が世界で一番美味い」と言いまくっていた同行カメラマンも、これはすごい美味しいと言っていたから間違いない。
ちょっとした穴場スポット
■清閑亭(旧・黒田長成邸)
国の登録有形文化財にもなっている、こちらの清閑亭。小田原城のすぐ近くにあります。
(歴史を語り出すと記事が長くなるので、気になる方は是非こちらをチェックしてみてください)
何が良いかというと、この明治時代に建てられた建物の中に
情緒溢れるカフェがある。
本当に当時の趣を残したままの畳のお部屋の上に机が置かれているスペースで、お茶やコーヒー、デザートが楽しめます！
この日は天気がいまいちで景色が伝わりづらいのですが、遠くに海も見ることができ、是非ゆっくりしてほしい場所です。
■相模湾に繋がる、西湘バイパス下のトンネル
海岸につながるトンネル。小田原は海も近いのが魅力。
センスの良い方は面白い写真が撮れそうです。
場所 : https://goo.gl/maps/zJtjiUrSViQ8sij17
(このあたり)
予約方法等
ということで、気になる方は小田原是非訪れてみてください！
小田原と箱根は電車で15分程度なので、温泉に入り、小田原に泊まるといったような楽しみ方もできちゃいます。
新宿からならロマンスカーも出てますし、小田急線であれば891円で行けちゃいます。(ロマンスカーだと+910円)
また、昨日よりコワーキングスペースとしても提供を開始したそうで
よっしゃ公開！
お問い合わせお待ちしています。
ゲストハウスの個室をコワーキングスペースとして提供します。｜Tipy records inn #note #リモートオフィス https://t.co/1sTsWAi6b3— コアゼユウスケ@ティピーレコーズイン (@koaze_GLAMTANKS) March 3, 2020
テレワークになったけど、結局集中できず人の多いカフェで働いてるぞって方なんかにもおすすめです！
今の小田原、人が密集するような場所もなく、ゆったりとした時間が過ごせます。
SPOTでは新型コロナウィルスによる影響を、記事制作、情報発信で支援させていただきたいと考えております。全国の観光・イベント事業に携わる方で、取材ご希望の方は是非こちらよりご連絡ください。
