緊急事態宣言で街頭以外全部消灯?都内の繁華街がどう変わったか見てきた
3度目の緊急事態宣言が発令。東京都では夜間の人出を抑える対策として、午後8時以降の消灯が呼びかけられました。宣言前の4月24日と宣言後の4月25日とではどう変わったのか、新宿、上野、渋谷の繁華街で、ほぼ同じ時間帯に写真を撮影し、比較しました。
こんにちは!SPOT編集部です。
東京、大阪、京都、兵庫の4都府県を対象に4月25日(日)から5月11日(火)まで発令された3度目の緊急事態宣言の渦中ですが、いかがお過ごしでしょうか。
今回の宣言の焦点は「人の流れの抑制」ということで、幅広い業種に対し休業が要請されています。
具体的な休業要請の対象としては、
・酒類の提供やカラオケのある飲食店
※それ以外の飲食店は午後8時までの時短営業を依頼
・床面積が1000平方メートルを超える大型商業施設(百貨店、家電量販店、映画館、スポーツジムなど)
※東京都は独自の対策で、1000平方メートル以下の小規模店舗にも休業の協力を依頼
などが挙げられます。
特に東京都では、夜間の人出を抑える対策として、午後8時以降は屋外のネオンやイルミネーションなどの街灯以外の全ての明かりを消灯するよう呼び掛けられています。
本当に暗くなったの?
結果人は減ったの?
宣言前の4月24日と宣言後の4月25日とではどう変わったのか。
新宿、上野、渋谷の繁華街で、ほぼ同じ時間帯に写真を撮って見比べてみましょう!
〜〜〜新宿〜〜〜
まずは、定番の待ち合わせスポットである新宿駅東口にやってきました。
【緊急事態宣言前】
↓
【緊急事態宣言後】
午後8時、大型ビジョンも消え、ネオンや明かりが消えている部分もチラホラ見えます。
……とは言え、「街灯以外全部消灯」とまではいってない模様。
ちなみに緊急事態宣言前の24日は土曜日で25日は日曜日、という違いがあるので単純には比べられないのと、24日土曜日も写真を見るとパッと見は人出が多く見えますが、繁華街に向かう人よりも駅に向かう人、つまりは帰宅中の方が断然多かったです。そしてその帰宅中の方々も宣言後は半数ほどになっている印象です。
続いて、歌舞伎町のドンキホーテ前交差点です。
【緊急事態宣言前】
↓
【緊急事態宣言後】
こちらの明るさはほとんど、いや、全くと言っていいほど変わらず…。
人は若干ですが減ったように見えます。
次にシネシティ広場にやってきました。
【緊急事態宣言前】
↓
【緊急事態宣言後】
ここまで来ると人はかなり減りましたが、明るさにはほぼ変化なし。
大型ビジョンも消えていません。
■新宿総評
宣言前でも20時を過ぎると東口の駅前広場やいわゆる「スカウト通り」などは駅に向かう人々の方が圧倒的に多かったのですが、キャバクラやホストクラブなど「夜のお店」が多くなる通りなどはむしろ「これから飲みに行くぞ!」という風情の男女が多く目についたのが印象的です。
宣言後の午後8時以降もコマーシャルが流れる大型ビジョンや、明かりを付け営業中のお店がまだまだあり、ホストや居酒屋のキャッチも目立ちます(ついて行っちゃだめですよ!)。
しかし、24日に多く目に付いた路上飲みや、開いているお店に並ぶ人たちは、日曜だからというのもあるのかもしれませんが25日はかなり減ったように見えます。
〜〜〜上野〜〜〜
続いて、上野のアメ横にやってきました。
【緊急事態宣言前】
↓
【緊急事態宣言後】
おお……!人がいない……!
店の明かりが消え、アメ横の文字だけが悲しく光ります。
【緊急事態宣言前】
↓
【緊急事態宣言後】
ちらほら開いているお店はあるものの、お客がそのお店に集中するわけでもなく、人自体が減っています。
【緊急事態宣言前】
↓
【緊急事態宣言後】
宣言前はちょっとびっくりするくらい飲んべぇでごった返していた駅前商店街も、この通り。
知り合いの飲んべぇから「自粛中でも上野なら飲めるぞ!」みたいな話を聞いていたのですが、宣言前は確かにたくさんのお店が営業していて、道路の真ん中くらいまでテーブルを並べて営業するお店もありました。現在はそんなお店も開いておらず、明かりもほぼ消えています。
■上野総評
全体的に明かりは消え、結果人通りもかなり減ったようです。
営業しているお店もちらほら見られましたが、宣言前のように路地にドーン!とテーブルや椅子を広げて飲むようなお店や満席のお店もありませんでした。
キャッチのお姉さんの声が悲しく響くアメ横です……。
〜〜〜渋谷〜〜〜
(同時刻、別働隊にて撮影)
まずはハチ公前広場の様子です。
【緊急事態宣言前】
↓
【緊急事態宣言後】
大型ビジョンは消えましたが、人の数はさほど変わらず。
21時を過ぎると皆一斉に駅に向かっており、おそらく店で飲む→コンビニなどで一缶飲んで帰る時間帯なのではないでしょうか。
次にスクランブル交差点前の様子です。
【緊急事態宣言前】
↓
【緊急事態宣言後】
駅方面に行く人の方が多いものの、新宿と同じく繁華街方面に向かう人も見られました。
いつもコマーシャルの音声でうるさい場所なのに、大型ビジョンが消えた事で少し静かになっているのが印象的です。
続いて、センター街の入り口です。
【緊急事態宣言前】
↓
【緊急事態宣言後】
いつものセンター街と変わらず路上飲みをする人も見られますが、総数はかなり減っている模様。
明かりはそこまで変化が無いように見えます。
■渋谷総評
全体的な人の数が減ったのは間違いありませんが、完全に止まってはいないのも事実。
営業しているお店もあるし、24日のように行列は無いものの満席状態でした。
数は減りましたが相変わらず路上飲みをする人もいます。
また、街の明かりはパブリックモニターが消えていたくらいで、「普段の日曜の渋谷よりは確かに人がいないけれど、本当に緊急事態宣言出てる…?」というのが全体の印象です。「街灯以外が全部消えてる東京の繁華街」というのはまずお目にかかれない光景ですし、ちょっと楽しみにしていた部分もあるのですが、実際の所それほど大きな変化は見られないように思います。
以上、新宿、上野、渋谷の繁華街からのレポートです。
他にも、銀座や池袋などの繁華街においても「全然明るいし人も多め」「路上飲みが蔓延している」といった意見がネットでは目立ちました。
今回の宣言は対象地域や期間が限定されているとはいえ、来週から始まるゴールデンウィークにも大きな影響が出るでしょう。「人出が減って、これで感染者も減るかな」という期待もありますが、その分だけ飲食店の経営に大きなダメージとなるのも事実です。ワクチンの接種がスムースに進み、また楽しく遊びに行ける世界が戻って来るのを心待ちにするばかりです。