観光客が激減?【京都 超ガラガラ説】を実際に行って確かめてきた

こんにちは〜! 京都在住ライター、社領エミです!

新型コロナウイルスの話題で持ちきりな昨今。現在、そのウイルスの影響で京都の観光客が激減しているってご存知ですか!?

住んでいる私が言うのもなんですが、京都の観光地はどこもかしこも人が多くて、平日でもまともに歩けないほど。

そんな京都が「観光客が激減してガラガラ」なんてにわかに想像しづらいですが、Twitterの情報によると……。


こ、これってマジなの……!?

というわけで2月の某平日。清水寺や伏見稲荷など、京都の観光名所をいくつも回って直接確かめてみることにしました!

※こちらの記事は、2020年2月13日に取材いたしました。

京都屈指の観光スポット「清水寺」

やってきました! まずは清水寺へ続く道、産寧坂(さんねいざか)です!

おお……!

けっこう人いるじゃん!

ちなみにこの産寧坂、別名三年坂(さんねんざか)とも呼ばれておりまして、一説によるとここで転んだら3年以内に死ぬんだとか。なんで賑わってんの?

清水寺の入り口、重要文化財である「仁王門」の前に到着しました。
いやー、超賑やかですね!

パッと見は混雑しているように見えますが、普段と比べるとどうなんでしょう? 通りがかりのコーヒー店のお姉さんにも聞いてみました。

社領
「最近どうですか?」

コーヒー店のお姉さん
「割といつも通りですよ! 普段よりは少ないけど、2月は閑散期だからこんなもんじゃないでしょうか。うちは最近できた店だからかもしれないけど、人が減ったという実感はあまりないですね」

社領
「やっぱりな〜!  ほかに、何か変わったこととかありました?」

コーヒー店のお姉さん
「そういえば、普段はあまりマスクをつけない欧米の方が、マスクをしているのをよく見かけますね。それくらいかな?」

せっかくなので、清水寺にお参りしていくことに。手水舎には入場待ちの列がズラリ! 着物を着た方が多くて素敵です。

しかし、やっぱり今のところ人が少ない印象はないですね。チケットを買って入場するついでに、チケット売り場のおじさんにも聞いてみました。

 

社領
「こんにちは! 思ったよりお客さんがいますね!売れ行きは順調ですか?」

売り場のおじさん
「いや、めちゃくちゃ減ったよー! 僕の体感だけど半分くらいになってるよ!

社領
「えー!? そ、そうなの!?」

売り場のおじさん
「そうよ! この仕事長いけどね、普通2月といったらこんなもんちゃうよ! 歩けへんくらいよ!」

なんと! 人が多そうに見えて、清水寺はお客さんがかなり減ってるみたいです!

ていうか、いつもはこの倍くらい人がいるの……? これは京都在住あるあるなんですが、京都に住んでる人は京都観光を全然しないので観光地には詳しくないです。ソースは私。

清水の舞台からパシャリ。

……あれ!? そういえば、たしかに清水の舞台ってもっとギュウギュウだった気がする……!

何年も前のうっすらした記憶ですが、前回来たときはここからの良い眺めを見るために人をかき分けかき分け、ずいぶん苦労した覚えがあります。

清水の舞台から眺め放題なこの状況、めちゃめちゃレアな状態なのでは〜!?

これまた普段より人の少ない「八坂神社」

ほかにも、京都の中心地にある超有名観光地、八坂神社祇園も見に行ってみましょう。

まずは八坂神社!

す、すくな〜〜〜っ……!

八坂神社といったら、京都を代表する観光地よ!? 私もたまに来るけど、いつもならこの10倍以上は人がウジャウジャいるはずでは……!?

西楼門を入ってすぐの屋台も、閑古鳥が鳴いています……。

何か買って店員さんに話を聞きたかったんですが、空気がそれどころじゃない気がして何も聞けませんでした。もうパッと見でわかっちゃいますし。すみません。

続いて、「祇園」

祇園もずいぶん人が減っているようです。

つい最近、私道の撮影が禁止になった影響もありそうですが、それにしても減りました! 以前は、「舞妓さんがまともに歩けない」とニュースになるほど観光客でごった返していたのに。

普段いつもは買い物客で溢れる四条通も、すっかり閑散としています。これ、観光客が「半減」くらいの騒ぎじゃないかもしれないぞ……。

千本鳥居でおなじみ「伏見稲荷」へ!

最後に、少し足を延ばして伏見稲荷に行ってみましょう。

うおお! 人がいるぞー!

さすが、国内随一のインスタ映えスポット! ずらりと鳥居が並ぶ「千本鳥居」は、国内外であまりにも有名ですよね。

これまで来た観光地の中では一番賑わっているように見えます、が……こちらの写真、よく見るとほとんどが修学旅行生です。千本鳥居にちょっと入ってみると、こんな感じの光景が。

すっからかんだ……! インスタ映えが捗るぞー!

たまに渋滞している箇所もありましたが、歩きにくさは感じないくらい。ちなみに、普段はぞろぞろとすごい行列になります。

近所を走っているタクシーの運転手さんにも聞いてみたんですが、この辺りも「半分程度は人が減った」とのことでした。やはり、京都の広範囲で観光客が大きく減っているようです。

Youはどうして日本へ? 海外の方に話を聞いた!

それにしても、周りを見回すと外国人観光客の方がたくさんいます。

いま、中国を除いて、世界でもっとも新型コロナウイルスが流行しているのは日本。見た限りみんな普通の顔をして観光していますが……なぜ旅行を中止にしなかったのか、 ちょっと聞いてみることにしましょう。

まずはこちら! オーストラリアから親子で旅行に来たというお二人。左のお父さんはなんと5度目の日本旅行で、「日産の車が大好き!」だそう。

社領
「来てくれてありがとう! でも、コロナウイルスは心配じゃなかったの?」

男性(左)
「コロナウイルスのことは知ってる知ってる!(笑) 日本は美しくて大好きだから、今回もいろんなところを満喫するつもりだよ」

男性(右)
「ウイルスか。気をつけてはいるつもりだけど、観光客に感染ったって話も聞かないし。なにより、見回してみてよ! 日本ってクリーンじゃん。安心できるよね!」

こちらはマレーシアから、お友達同士で来た4人組! 16日間も滞在するとのこと。

社領
「マレーシアからようこそ! コロナウイルスは、怖くないの……!?」

男性(右から2番目)
「僕たち、日本を信用してるからね。今までずっと毎年来てたし、これからもずっと来るよ!」

男性(右から3番目)
「ウイルスって、マレーシアでもは18〜19件感染があったはずだけど、誰も亡くなってないよね?」

男性(右から2番目)
「そのはずだよ、中国の方が断然多いよね。これから16日間かけて、札幌に神戸、大阪、姫路……いろんなところにいく予定!」

こちらはインドネシアから、8日間の家族旅行で来られた皆さん!

社領
「しっかりマスクされてますね! インドネシアにもコロナウイルスは広まってるんですか?」

男性(右から2番目)
「僕は知らないなぁ。」

社領
「えー、日本では流行りはじめてるよ! 」

男性(左から2番目)
We are strong

社領
「え!?」

男性(左から2番目)
「Indonesian is strong, because we take herbs & spices」

(インドネシア人は強い、なぜならハーブとスパイスを食べているから。)

社領
「な、なるほど……」

 

ほかにも、ドイツ、韓国、台湾と、いろいろな国から来た人に話を聞いてみましたが……な、なんか、みんな「めっちゃ日本のこと信用してるな」って感じでした。

ただし、超いろんな人に話しかけてみたんですが、マジで中国人がいない!!

普段中国に住んでいる方にお話を聞ければ何かわかるかも、と思ったんですが、私の観測範囲では全くいませんでした。

一体これはどうしたことなんでしょう?新型コロナウイルスが流行りはじめた初期の頃は、ニュースなんかで「中国人が日本に避難してきている!」というようなことも耳にしましたが、実際はそんなことないのかな……?

中国の方が集まる場所「ドラッグストア」へ!

というわけで、繁華街・河原町三条へやって参りました。

やっぱり、京都で中国人に人気の場所といえばドラッグストア!

普段は中国人向けの施策がスゴい、某ドラッグストアの店員さんに話を聞いてみることに。

店員さん
「率直に言うと、コロナウイルス騒動があってから、中国からのお客さんは80%以上減りました。」

社領
「えー、そんなに!?」

店員さん
「このあたりは宿泊施設が多いので、いつもは中国の方でいっぱいになるんですけど、最近はもうパッタリ止みましたね。」

社領
「パッタリと……」

店員さん
いま中国では本土でも外出禁止とかになってるらしいですから。家族で出かけるにも、『何人まで』『何時間まで』とか、いろいろ決まりがあるとか

社領
「そ、そんなことしてるんですか!?」

 

そう! このお話のあと調べてみたんですが、いま中国では感染拡大の防止のため、さまざまな施策が行われているようなのです。

外出禁止や都市の閉鎖など、その内容は多種多様。

なぜかというと、現在(2020年2月19日)中国では国で統一された「感染拡大防止を目的とした政策」がないため、各地の当局それぞれで独自の施策を打っているからなんだとか。

 

たとえば、こちら。

湖北省政府は十六日の通知で、「社区」と呼ばれる居住区単位で「二十四時間態勢の最も厳格な封鎖式管理」を行うように指示した。緊急車両など許可を得た車以外の通行を禁止し、不必要な外出や会合への参加は「法に基づいて強制措置を取る」と規定した。生活必需品も集団購入して配送する方式を導入した。

 さらに厳しい措置をとる自治体もある。孝感市は十七日、市民の外出を「厳禁」とし、違反行為には「一律で十日以下の拘留」と通知した。一方、発熱やせきなどの症状がある人を探すため、麻城市では自ら症状を訴えたり、他人の症状を通報した人に五百元(約七千八百円)の奨励金を払う制度を始めた。

引用:東京新聞(https://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/202002/CK2020021902000151.html

ほかにも、福建省では「集合住宅に住むうちの1人が感染したと診断されたため、集合住宅まるまる閉鎖&外出禁止などの措置もとられたとか。このような制限は、現在中国各地で日に日に広まり、強くなっているそうです。

社領
「そうか……だから、中国からの観光客が減っているんですね」

店員さん
「そうですよ、うちなんか中国の方に向けた商品が多かったから、大打撃ですよ。免税カウンター、ほとんど動いてませんからね」

社領
「つ、つらい……」

 

結論

というわけで、調査の結果……

 

京都の観光客は激減していた!

主に、中国の方を中心に!

 

ということでした!

中国に次いで新型コロナウイルスの感染者が多い国、日本。中国国内の都市封鎖や外出禁止の話が、遠い話には思えなくて、背筋が凍るどころじゃありませんでした……。

とはいえ、中国以外の国の方々はあまり気にせずに京都の観光を楽しんでいる模様。

みなさんも、くれぐれも気をつけてお過ごしください!

 

 

新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html