醸造のまち・愛知県「碧南市」を取材!地元の方におすすめ観光スポットを聞いた
醸造の街・愛知県碧南市の観光スポットをご紹介!碧南海浜水族館や碧南市臨海公園のほかにも、いちご狩りやにんじんの収穫体験ができる「あおいパーク」や、工場見学ができる白だしの元祖「七福醸造」、みりんの専門博物館「九重みりん時代館」など穴場や見どころがたくさん。ぜひ家族旅行やデートのモデルコースを考える際に参考にしてください!
SPOTをご覧のみなさんこんにちは、吉川ばんびです。
さて、私が今、どこに来ているか分かりますか?
……分からない方が多いと思うのでお答えします。
今回は、愛知県碧南市のレールパークに来ています。
レールパークは、廃線となった線路を利用して作られている遊歩道。災害時には避難路として使用されるそう。
碧南市へは、ふるさと納税のお礼の品を生産されている方々を取材しにやってきました。
碧南市は愛知県の南部に位置していて、海に面しているので漁業が盛んです。さらに漁業だけでなく、農業や醸造も盛んに行われています。
そんな碧南市には、実は観光スポットもたくさんあるんです!
碧南海浜水族館・青少年海の科学館や、
明石公園や、
臨海公園などなど、
家族旅行にも、デートにも持ってこいの街! それが碧南市!
今回は、そんな碧南市の魅力を掘り下げてきました。
碧南市の魅力的なスポットを見に行こう
「碧南市のこと全然知らないので、おすすめのところ全部連れてってください!」
「おすすめが多すぎて回りきれないかもしれません。いくつか厳選したので、行けるだけ行きましょう!」
「頼もしい〜〜。よろしくお願いします!」
哲学たいけん村無我苑
さっそく、坂本さんの案内で「哲学たいけん村無我苑」にやってきました。
ここはその名のとおり、哲学を”たいけん”するための施設。
「日常生活の中ではなかなか得られない『哲学たいけん』を通して、生きていくことの意味を考えるきっかけを提供したい」という気持ちで建てられた、碧南市が管理・運営をしている場所なのです。
「瞑想回廊」には碧南市出身の方が作った作品が展示されていたり、
瞑想を行うための部屋があったり。
廊下はこんな雰囲気。館内に展示されている作品は時期によって異なるので、来るたびに違った顔を見せてくれると思います。
苑内にある「立礼茶席」にて、お抹茶をいただくこともできます。
お抹茶1服350円(お菓子付)。和菓子は3種類の中から選ぶことができました。
日本庭園を眺めながらお抹茶をいただきました。苑長の加藤さんに聞くと、来苑するのにおすすめの季節は秋。庭園が紅葉で赤く染まり、美しい景色を楽しめるのだとか。
春先のこの日も庭園は美しかったのですが、今度は秋が深まった頃にもう一度訪れたいと思います。
哲学たいけん村無我苑
住所:〒447-0087 愛知県碧南市坂口町3丁目100番地
営業時間:9:00~16:00(貸館利用は21:00まで)
電話番号:0566-41-8522
公式サイト:http://www.city.hekinan.aichi.jp/MUGAEN/
「さあさあさあ。今日はゆっくりしている暇はありませんよ! 次は農業にふれあいに行きましょう!」
「勢いがすごいな〜〜〜」
あおいパーク
というわけで、続いて碧南市農業活性化センター「あおいパーク」へ。
「ここは何ができるんですか?」
「農業を見たり、食べたり、体験したりできる場所です」
植物が観賞できる温室。
中で栽培されている植物は時期によって違い、四季折々の花を楽しめます。
「ちなみにあおいパークでは見るだけじゃなくて、実際に農業を体験することもできます」
「わー! やってみたい!!」
「じゃあとりあえず、いちご狩り体験から行きましょうか」
「ぎゃーーー!! いちごがたくさんーーーー!!!」
「落ち着いてください」
甘くて大きないちご。甘酸っぱくておいしかった!
「吉川さん、碧南市には『へきなん美人』というにんじんがあるのを知ってますか?」
「全然知らないです!」
「じゃあ、せっかくなんで『へきなん美人』も掘っていきましょうか」
▲普通のにんじんよりも大きいので、掘るのに苦戦している私。
収穫! 楽しい〜!!
「へきなん美人」は甘みが強く、何もつけずにそのまま食べてもとってもおいしかったです。
ちなみに、あおいパークでは季節によって収穫体験できる果物や野菜が変わるので、遊びに行く前には公式ホームページをチェックすることをおすすめします!
碧南市農業活性化センターあおいパーク
住所:〒447-0825 愛知県碧南市江口町3丁目15番地3
営業時間:
産直市、体験農園、観賞温室、映像農業館… 9:00~17:00
浴室…11:00~21:00
レストラン… 9:00~21:00
電話番号:0566-43-0511
公式サイト:http://www.city.hekinan.aichi.jp/aoi/
「どんどん行きましょう。ちなみに、碧南市は白だしの発祥地なんですけど……」
「えー! そうなんですか!」
「これが意外と知られてないんですよね。工場見学ができる醸造会社さんがあるので、行ってみましょうか」
七福醸造
「七福醸造」さんへお邪魔しました。建物に書いてあるとおり、白だしの発祥は七福醸造さんなのだとか!
マスコットキャラクターの「しろだっしー」ちゃんが迎えてくれました。仕様で、歩くのがめちゃくちゃ大変そうだった。
「ここちょっと暗いんで、明るいところに移動して写真を撮り直しましょうか」
「そうしましょうか。しろだっしーちゃん! あっちまで歩いて!」
「…………」
パシャリ
「ちょっと明るすぎるなあ……やっぱりさっきの場所で撮りましょう」
「しろだっしーちゃん! 戻って!」
「…………」
「もうやめてあげたほうが良いのでは」
工場内を見学しながら、白だしの製造方法について丁寧に教えてもらうことができます。七福醸造さんの工場は清潔で、めちゃくちゃ綺麗なので驚きました!
自慢の白だしを使った料理を試食することもできるので、工場見学は観光客からも大人気なのだそう。
七福醸造株式会社 碧南工場「ありがとうの里」
住所:〒447-0869 愛知県碧南市山神町2-7 七福醸造株式会社 碧南工場 ありがとうの里
営業時間:9:00~16:00(入場は15:00まで)
見学人数:お一人様よりご見学いただけます
電話番号:0566-41-1508(工場見学の予約・お問い合わせ)
公式サイト:https://www.7fukuj.co.jp/arigato_sato/index.php
「碧南市は白だしだけじゃなくて、みりんの醸造も盛んなのをご存知ですか?」
「全然知りませんでした……もしかして、みりんの工場も見学できたり……?」
「します。行きましょう」
「やったー!」
九重味淋
というわけで連れてきてもらったのが「九重味淋」さん。
みりん醸造の老舗で、創業開始はなんと1772年! ここでは、江戸時代から続く醸造会社の内部を見学することができるのです!(要事前予約です!)
飾られていた商標登録。年季は入っているものの、美しい……!
「あれは何をしているんですか?」
「蒸したもち米をコンベアに投入しているところです。ああやって冷やしたもち米を焼酎と麹と混ぜて、『本仕込み』の作業をしているんですよ」
「はあ〜〜〜みりんってそうやってできてるのか……」
九重味淋さんのみりんの特徴は、甘みが深く、雑味(余分な風味)の少ない、キレのよい味なんだそう。多くの人から愛されていることが、長くみりん作りを続けられる秘訣なのかもしれません。
さらに「九重味淋時代館」では、ここでしか見られない江戸時代の地図、大福帳(お金の記録)など貴重な資料がたくさん保存・展示されています。
普段知ることができないみりん醸造の裏側を見られるので、碧南市に来たら九重味淋さんに行ってみるのがおすすめです!
九重味淋時代館
住所:愛知県碧南市浜寺町2丁目11番地
見学可能時間:平日 1…10:30~、2…13:30~、(3…15:30~ 8月のみ)
見学人数:40名まで団体対応可能(※10名以上の団体は、開始時間変更などの対応も可能)
電話番号:0566-41-0708
公式サイト:https://kokonoe.co.jp/kengaku
備考:見学希望日は、3日後~1か月以内の日付にて受付可能
「さて。醸造が続いたので、テイストを変えて、この近くにある美術館に行きましょうか」
「碧南市、農業に醸造に、なんでもあるなあ……」
碧南市藤井達吉現代美術館
九重味淋さんから少し移動して、「碧南市藤井達吉現代美術館」に来ました。
天井はこんな感じ。カラフルで可愛い!
藤井達吉さんは、明治時代終わりから大正時代にかけて活躍した碧南市出身の美術工芸家。手がける作品は、絵画から陶芸・和紙工芸などさまざま。時代の最先端を行く彼の活動は広く評価され、晩年には故郷で後進育成にも尽力したのだそうです。
美術館の浅野さん・水村さんに作品を解説しながら館内を案内してもらいました。なんて贅沢な芸術鑑賞の時間なんだ……。
館内には藤井達吉さん以外にも、たくさんの芸術家による作品が展示されています。
碧南市にゆかりのある芸術作品も常設されていますよ!
そしてすごいのが、なんと碧南市藤井達吉現代美術館は入館料が無料!
開館してまだ10年なので建物もとても綺麗ですし、おしゃれなカフェも入っているので、休憩がてら遊びに行くのがいいですよ〜!
碧南市藤井達吉現代美術館
住所:〒447-0847 愛知県碧南市音羽町1丁目1番地
営業時間:10:00~18:00(※入場は観覧時間の終了の30分前まで)
入館料:無料
休館日:月曜日(休日にあたる場合はその翌日)、年末年始、展示替え等により臨時に休館する日
電話番号:0566-48-6602
公式サイト:http://www.city.hekinan.aichi.jp/tatsukichimuseum/index.html
「お寺や細い路地がある、このあたりの昔懐かしい街並みを『大浜てらまち』といいます。この美術館は、大浜てらまちの中でも馴染むようにと、近代的だけど落ち着いた雰囲気に作られているんです」
「なるほど! 確かに、入るまで美術館だって気付かなかったです!」
「大浜てらまちにはおいしいベーグル屋さんがあるので、そこにも寄ってみましょうか」
「ベーグル! そんなおしゃれなもの食べたことない! 行きます!!」
わっぱ堂
「ここです」
「ベーグル屋さんでしたよね?」
「まあまあ。中に入ってみてください」
「ほんとだー! ちゃんとベーグルが並んでる!」
「でしょ。ここは昔は眼科で、40年間空き家だったんですけど、今のオーナーがベーグル屋さんとして再利用したんですよ」
「それであの外観だったのか……中もかなりレトロな雰囲気ですけど、これも当時のまま?」
「そうですそうです。眼科だったときのままになってます。大浜てらまちの街並みによく馴染んでるでしょう」
「わっぱ堂」オーナーの杉浦さん。まだ小さなお子さんもここのベーグルが大好きなんだとか。
ベーグルはイートインも可能! レトロな雰囲気もありつつ、店内はめちゃくちゃ綺麗。
わっぱ堂さんのベーグルの特徴は「ふわもち」。
通常のベーグルはズッシリしていて、食べていてもアゴが疲れることが多いそう。でもわっぱ堂さんが作るベーグルは、ふわふわとパンのような感触で、アゴも疲れないし、食感もモッチモチなのです。
そのため老若男女問わず愛されていて、リピーターも多いのだとか。
お店のみなさんで考えているという味のバリエーションの多さも魅力のひとつ。チョコや抹茶味などのほかに、ウインナーロール味やツナマヨ味などのお惣菜系、さらに、桜もちが丸ごと入っているという変わり種なんかもあるのです……!
ほかのお店では味わえないベーグルがたくさんあるので、碧南市に遊びに来た際には、ぜひ一度立ち寄ってみてください。
わっぱ堂
住所:愛知県碧南市音羽町1-53
定休日:毎週月曜・第1,3火曜
電話番号:0566-41-3098
公式HP:Facebook
参考サイト:ぐるなび
やきいも丸じゅん
続いて、「おもしろい焼き芋屋さんがある」、という坂本さんに連れられて「やきいも丸じゅん」さんにやってきました。
やきいも丸じゅんさんの特徴はなんといっても、取り扱っているお芋の種類の多さ!
この日売っていたお芋はなんと14種類! 「何でこんなにたくさんのお芋があるの〜!?」とオーナーに聞いたところ、「おいしいお芋を全国で探してたら、どんどんお店で扱う種類が増えていった」とのこと! ななな、なるほど〜〜! それは仕方がない〜〜〜!!
オーナーの石川さん。ものすごく気さくな方で、この日も色んなお客さんに話しかけたり、話しかけられたりしていました。
店内のカフェメニューも充実!
メニューをよく見ると、「丸ごと安納芋スープ」、「焼き芋キッシュ」などお芋だらけなことが分かります。どんだけお芋への愛が深いんだ……!!
イートインスペースでアツアツの焼き芋をいただきました。
やきいも丸じゅんさんでは大きく分けて「ねっとり系」と「ほくほく系」の焼き芋があるのですが、今回いただいた「紅天使」というお芋は食感がまさに「ねっとり」!
糖度が高く、まるで芋羊羹を食べているかのような甘さでした。
そして丸じゅんさんには、冷やして食べる焼き芋もあるのです!
こちらもいただいたのですが、甘みがしっかりしていて、水分も失われていないので冷たくてもめちゃくちゃ美味しかったです。
やきいも丸じゅん
住所:愛知県碧南市鶴見町2丁目70番地
営業時間:10:00~19:00
定休日:月曜日
電話番号:0566-46-1311
公式HP:http://yakiimo-marujun.com/
優しい人が多い街、碧南
さて、色々と碧南市をまわってきたわけですが、少しでもみなさんに魅力が伝わったでしょうか。
碧南市は、ゆったりしていて、「なんでもある街」でした。
農業が豊かでおいしくて安全な野菜を作っている農家さんもいるし、漁業もさかんでお魚もおいしいし、「醸造のまち」とも呼べるくらいにみりん作りや白だし作りの歴史がある。
そして今回、何よりも感じたのは、碧南市にはおっとりしていて親切な人がとても多いこと!
今回の滞在は1泊2日で、さらにタイトなスケジュールだったのですが、お会いする人がみんな優しくて、笑顔で迎えてくれて。自分でも驚くほどストレスを感じず、楽しいまま2日間を終えることができました。
「名古屋には行ったことあるけど、碧南市は行ったことがないなぁ」と言う人は多いと思いますが、ぜひ一度は碧南市へ遊びに行ってみることをおすすめします!
いろんな体験ができて、おいしいものがたくさん食べられて、素敵な出会いがたくさんありますよー!(色々ありすぎて、私はお土産を買いすぎてしまいました)
今回SPOTでは書ききれなかった場所もあるので、ぜひ「ふるさとチョイス」の碧南市の記事もあわせて読んでみてくださいね!
また絶対に碧南市にいくぞー!!
ライター:吉川ばんび
Twitter:@bambi_yoshikawa
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撮影:クロカワナオキ(クロカワ広報室)
Twitter:@kurokawaPRO
HP:クロカワ広報室