JR西日本が発表した”維持困難な17路線30区間”ぜんぶ乗ってきたので狂ったように紹介する_PR【駅メモ!】

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【4日目】  4:30 岡山県津山市 津山駅

朝の4時30分だ。あまりに早朝すぎる。昨晩の夜に駅に到着してから本当に6時間しかなかった。まだまだ駅も暗く、人影もほとんどない。というか、こんな様子で本当に5時1分の因美線始発があるのだろうか。あれは幻だったんじゃないの。幻影だったんじゃないの。

ちなみに早朝ということもあってかけっこう寒い。めちゃくちゃ薄着できてしまった。季節感のない小学生みたいになっている。

5時1分の始発は幻なんかじゃなくて、本当に津山駅のホームに存在した。駅には誰もいないのに列車だけがホームに待機している光景はどこか幻想的だった。

誰もいないと書いた矢先に、驚くことにホームには他の乗客がいた。ローカル線マニアや観光客というよりは鳥取方面に何らかの用事がありそうな人だった。なんか海南大付属の牧みたいな風格を持って列車の出発を待っていた。

ここよりは、維持困難路線である因美線の東津山~智頭を取りに行く。

因美線 (東津山~智頭)営業係数1963 輸送密度 179人/日

鳥取県の鳥取駅と岡山県の津山駅を結ぶ路線。鳥取と岡山を結ぶ陰陽連絡船の役割を担ってきた。しかしながら、智頭駅より関西方面に向かう智頭急行にその役割は移動していき、近年では利用者が減少している。特に智頭から東津山の区間において顕著だ。正確には東津山までが因美線となるが、全ての列車が津山まで乗り入れる。

24本目 5:01 津山発 因美線快速 智頭行き

2両編成

乗客2名

2両編成なのでけっこう乗客が多いのかなと思っていたけど、そんなことはなくて発車時刻になっても乗客は2名のままだった。前の車両に海南大付属の牧、後ろの車両に僕と、それぞれの専用車両のような様相を呈していた。

津山駅を出た列車は、薄明りの津山市内を走り、きのう通った東津山駅を抜けて因美線へと入っていった。一気に市街地の光景が終わり、すぐに山と田畑による景色が展開されるようになった。朝日を浴びた田園が黄色に輝いていた。

高野駅-岡山県津山市(無人駅):因美線

高野駅

津山市の外れにある駅。周囲には加茂川沿いにいくつかの住宅があるが、明らかにこの駅の利用を意識したものではない。ほとんど自家用車利用なのだろう。駅舎は立派でかつては列車の行き違いも行われていたが現在は行われておらず、使われなくなったホームがそのまま残されていた。ここからは“ちとせ”がパートナー。

美作滝尾-岡山県津山市(無人駅):因美線

古い木造平屋作りの駅舎が有形文化財に登録されている。1995年公開の映画「男はつらいよ 寅次郎紅の花」の冒頭で寅次郎が駅に降り立つシーンの撮影に使われた。駅前にはそれを記念した碑が建てられている。この作品は寅次郎役の渥美清さんの遺作である。

ボーっとしていたらこの駅を取り逃してしまった。全く気が付かなかったけど、この列車は快速列車のようで、いくつかの駅を飛ばしていくようだ。その飛ばされる駅こそが美作滝尾である。ただでさえ本数が少ないのにその中でも飛ばされるものがあるので、かなり利便性が悪そうだ。

大きな道路と川、そして山である。

三浦駅-岡山県津山市(無人駅):因美線

ホームを覆うように桜の樹が伸びており、満開時には桜のトンネルのようになることで有名。

こちらも飛ばされる駅だった。けっこう飛ばすんだな、快速列車。

美作加茂駅-岡山県津山市(無人駅):因美線

木造駅舎だが建て替えは最近であり比較的に新しい。管理も行き届いており、特にトイレがきれいらしい。因美線の中でいちばん綺麗なトイレと評する人もいるほどだ。

こちらがその駅舎。けっこうモダンな感じがする。

それにしても乗客に動きがない。誰も乗ってこないし、誰も降りない。2名で固定されたままだ。もしかしたら始点から終点までずっと2名ということもありえるかもしれない。そんな雰囲気だ。

因美線のこの区間は確かに乗客の動きがないのだけど、それ以上に何か違和感を抱いていた。その正体がここで分かった。

車もいない。

こういったローカル線、その沿線の特徴は地域の住民が車社会を形成しているという点だ。あまりに鉄道の利便性が悪いものだから自家用車を利用してしまう。結果、鉄道を利用するのは通学の高校生だけになってしまう。

その場合、鉄道はガラガラであっても並行して走る道路には多くの車が走っているのだ。あくまでも鉄道を利用しないだけで移動はする、そういった生活が垣間見える。けれども、この区間は並行する道路にも車の姿がない。おそらく智頭と津山を結ぶ道路なのだろうけど移動する人がいない。

朝早ということもあるだろうけど、津山と智頭間を移動しようという人が車移動を含めても多くなく、生活圏も全く繋がっていないのだろう。

知和駅-岡山県津山市(無人駅):因美線

開業時からの木造駅舎がそのまま残る。かなり味のある駅舎でファンも多い。「のんのんびより」のコミックス2巻の帯にこの駅が使われたと言われ、いわゆる聖地巡礼を行うファンもいる。いつものことながら聖地巡礼ファンの熱量と行動力はすごい。頭が下がる。

この駅も快速に飛ばされた。

美作河井駅-岡山県津山市(無人駅):因美線

岡山県最北端の駅。駅構内には、除雪車の向きを変えるために使用されていた手動の転車台がある。この転車台は近代化産業遺産の認定を受けている。トラベルライターの横見浩彦氏がJR全線の全駅下車を達成した駅でもある。逆に言うと最後まで残った駅である。

駅舎とホームの間には2本の線路が見える。そこに踏切のような設備がないのでかなり危険なように思えるが、どちらも使われていない線路なので危険はない。かつては列車の行き違いが行われていたけれども、もう不要だとこれらの線路はこの両端で切り離されている。なぜこの部分だけ残っているのかは不明。

この駅も快速に飛ばされたがベストタイミングで駅舎を撮影できた。

途中、住宅に停められていた車の窓ガラスが凍り付いている光景を見た。もう5月だぜ。あまりに寒すぎる。

いよいよここから県境越えとなる。岡山と鳥取の県境だ。

おそらく県境越えのものと思われるトンネルを抜けた瞬間、異変が起こった。

モア―っとものすごい勢いで窓ガラスが曇っていく。トンネルを抜けた瞬間に車外の湿度か温度が急激に変化したためだと思うけど、あまりに一気に曇っていくものだから何が起こったのか分からずパニックになってしまった。ちらりと隣の車両をのぞき込んだら、牧はまったく動揺せず、不動であった。さすがである。

こんな曇った状態じゃ何が何やらわからないぞと狼狽えたのだけど、じんわりと朝日に温められる感じで曇りが解消されていった。いちど曇ったことによって窓ガラスが綺麗になったように思うのでこれはこれで良かった。

那岐駅-鳥取県智頭町(無人駅):因美線

駅舎内に診療所が併設されており、月2回の診察が行われている。駅舎からホームへと上がる階段が長く、趣のあるノスタルジックな雰囲気を演出してくれる。

那岐駅は鳥取県最初の駅である。そして僕自身も駅メモ!で最初にアクセスした鳥取県の駅となる。鳥取県出身の僕としてはもっと鳥取の駅を取りたかったののだけどなかなかそんな機会がなかった。ここからはバリバリに取っていきたいと思う。

ちなみに、鳥取の地でアクセスするのは初めてだけど、以前にウラジオストックから駅メモ!でアクセスしてみたら鳥取県の境港駅が取れたことがある。駅メモ!的にはずっと鳥取県1駅とカウントされていて、でもそれはウラジオストックから取ったもので、ずっとそれを心苦しく思っていた。

山間の平野が少しずつ広くなってきた。いよいよ終点の智頭が近いのだろう。

土師駅-鳥取県智頭町(無人駅):因美線

木造駅舎は解体され代わりに小さな待合所が建てられている。この動きは特に多く、歴史ある木造駅舎を解体し、バス停のような待合所を作る例をここまで何度も見てきた。その方が管理しやすいからだろう。ここまで見てきた駅舎たちもいつかは解体されるのかもしれない。そう思うと少し寂しい気もする。

6:15智頭駅-鳥取県智頭町:因美線、智頭急行智頭線

JR西日本の因美線と智頭急行の智頭線が乗り入れる接続駅。町名は「ちづ」だが、駅名は「ちず」である。駅周辺は智頭町の中心地であり、役場や商店なども多い。鳥取から智頭駅を経由し、智頭急行へと乗り入れて京阪神を結ぶ特急列車が停車する。因美線の途中駅ではあるが津山からの列車はすべてこの駅が終点となる(那岐駅発の1本だけが鳥取駅まで運行する)

因美線のこの区間の列車はなかなかすさまじく、始点と終点を除くすべての駅が無人駅だった。

智頭駅からの因美線はかなり本数が多く、特急の設定も数多くある。もちろん、維持困難路線にもなっていない。それはここから分岐する智頭急行の存在が大きいだろう。この時刻表で示された赤の列車は特急列車であり、すべて智頭急行に乗り入れる。

その智頭急行の乗り場はJRのホームから直結しているし、特急はこの駅での乗り換えなしにそのままJRから智頭急行に乗り入れていく。

智頭線はここ智頭駅から兵庫県の上郡駅までを結ぶ路線だ。第三セクター方式の鉄道であり、智頭急行株式会社によって運営されている。もともとは国鉄の智頭線として建設されていたが、国鉄の経営悪化を受けて開業することなくその計画が凍結された。

しかし、かなりの部分が完成していたため、そのまま第三セクター方式で智頭急行株式会社に引き継がれて開業となった。

実は、この智頭急行智頭線は、第三セクター方式鉄道の希望の星とまで言われている。全国的に数多くの第三セクター鉄道が赤字のなか、黒字をたたき出し、収益性トップの座に君臨している。

その黒字に大きく寄与しているのが鳥取と京阪神を結ぶ特急の存在だ。普通列車の利用が少なく、ほとんどが特急利用による利益になっている。

大都市と結ばれる特急列車、地方ローカル線が生き残るヒントがここにある。

津山駅の出発があまりにも早すぎて時間感覚がバグっているのだけど、まだ6時台の早朝だ。もう8時くらいのつもりで時刻表を眺めていたのでビックリした。

乗り換え時間10分ほどで鳥取駅方面へ向かう列車に乗れそうだ。

25本目6:15 智頭発 因美線・山陰本線 普通 米子行き

2両編成

乗客 3人

ここからは維持困難路線ではないので乗客も増えると考えていたけど、乗客は3人だった。この区間はあくまでも特急列車の利用がメインであり、普通列車はあまり利用されないみたいだ。

鳥取市に向けて北上していく。

途中の用瀬駅あたりから乗客が増え始めてきた。おそらく時間帯的にも通勤や通学にされているのだろう。第三セクターである若桜鉄道の若狭線との接続駅である郡家駅ではついに満員になるほどだった。

偶然にも昭和ロマンあふれる若桜鉄道の車両を見ることができた。けっこうかっこいい。

そして、いよいよ鳥取市の市街地へと入っていく。列車は少しずつスピードダウンし、周囲に高いビルが増えてきた。鳥取市は思った以上に都会だ。

僕は鳥取県の出身ではあるけど、島根県寄りの西部地方の出身のため、東部にある鳥取市は県庁所在地でありながらあまり馴染みがない。ほとんど来たこともない。東部と西部は仲悪いというほどではないけど、甲子園の出場チームが東部からだと西部の住民はちょっとおもしろくない、くらいの仲の悪さだ。

みなさんは「α-1指標」という言葉をご存知だろうか。ご存知ないと思う。なにせ僕が勝手に考えて今まで誰にも明かしたことがない指標だからだ。

α-1とは、全国に展開するビジネスホテルチェーンだ。西日本の都市に多く、主に駅前にあることが多い。このα-1が駅前でどのように見えるかでその駅の発展度を知ることができる。

α-1は同じような規模でホテルを建てる傾向にあるので、あまり大きくなく発展していない駅の前に建てた場合、ポツンとα-1だけが目立つことになってしまう。その場合、α-1が出店するそこそこの街だけど駅前はあまり発展していないね、となる。

逆に、駅前にあるのだけどα-1があまり目立たない場合、まあまあ発展している。とても過ごしやすい駅前といえる。これ以上の大都会になると、そもそもα-1が出店していないか駅から離れている。

その指標で行くと鳥取駅周辺はα-1があるけど、そこまで目立つ存在ではない、となる。まあまあ発展しているが大都会というほどではない、と判定できるのだ。これがα-1指標だ。駅の発展度を推測するときに是非とも使って欲しい。

6:59鳥取駅-鳥取県鳥取市:山陰本線、因美線

運賃:1520円

山陰地方の東の玄関であり、鳥取県の県庁所在地でもある鳥取市の代表駅。若桜鉄道・智頭急行の列車も因美線を経由して乗り入れている。周辺には多くの商業ビルのほかホテルなどが立ち並んでいる。

鳥取駅に到達した。

朝が早すぎたので時間感覚がバグっているのだけど、まだ朝の7時だ。てっきり11時くらいの感覚だった。

ここからは山陰本線に入り、城崎温泉までの維持困難路線を取りに行くつもりなのだけど、乗り換え待ちが1時間ほどあるらしい。まあ、完全に朝飯チャンスだろう。朝早すぎて食べてなかったしちょうどいい。

ホームから降り、まだ自動改札出ない有人改札を眺めるとデジャブみたいな感覚に襲われた。ほとんど来たことないし、ましてや降り立ったこともないのにこの駅の光景を知っている。どこかで見たような気がする。

高知駅だ!

記憶の中の景色を総動員したところ、鳥取駅と高知駅がとても似ていることに気がついた。改札だけでなく、その先の風景、ホームから改札に降りてくるまでの階段の雰囲気なども高知駅に似ている気がする。

鳥取駅はかなり風格のある駅で、風格だけなら新幹線が通っていそうな佇まいだ。もちろん新幹線は通っていないけど、いつきてもおかしくない格みたいなものがある。

駅前にある案内図を見て、何か1時間くらいで時間を潰せる観光地がないかと探す。鳥取市といえば鳥取砂丘が有名で、鳥取出身というと「ああ、鳥取砂丘ね」といわれることが多い。ただ、砂丘は東部の観光地なので、西部の人間は言われるたびに「あれは東部だから」とイライラしていることを忘れないで欲しい。

ちなみに、鳥取砂丘は駅からけっこう離れた場所の海岸線にある。ここからならタクシーで行く必要があるし、1時間ではとんぼ返りだし、砂ばかりだし、で選択肢から外れる。

駅から少し離れた場所に仁風閣という施設がある。子供の頃、この地方のテレビ放送終了時の放送がライトアップされた仁風閣で、その映像の中に人影が写っている、幽霊だ、と騒ぎになったことがあった。今でも終了放送は仁風閣なのだろうか。さすがに変わっているだろうか。

まあ、無理に観光地に行く必要もない。適当に駅周辺をぶらついて、鳥取県東部の中心駅の実力ってやつを見せてもらって、どこかで朝食としよう。

駅前のアーケードは早朝ということもあってひっそりとしていた。ただ、予想したよりは店が入っていたように思う。

ただし、ちょっと奥まで歩くと一気にゴーストタウンめいてくる。これが東部の実力だ。

鳥取県は47都道府県で最後までスターバックスコーヒーの出店がなかった県だ。スタバはないけど砂場(砂丘)はある、ということで「すなば珈琲」が展開している。ただし、現在は鳥取県にもスタバはある。せっかくなので駅の反対側にあるっぽいスタバにも行ってみよう。

立派なスタバだ。駅の近くにありながら郊外型の店舗だ。スタバとスナバがある。それが鳥取だ。

こんなオシャレなモニュメントもある。これを見た通行人のおじさんが「インスタ映えってやつだ」と言っていた。そうらしい。

駅ビルに入っていたうどん・そば店で朝食をとることにした。砂丘ソバという聞きなれないソバを食べてみよう。なにせ、西部の人間は砂丘と関りが浅いので、砂丘ソバなんて初耳なのだ。

美味い。あっさり目の麺に絡む汁は濃厚で出汁が効いている。おそらくこの竹輪も鳥取の名物である「あごちくわ」だろう。美味しいソバだけど砂丘要素はない。砂が入っているくらいの砂丘要素があっても良かったかもしれない。

ホームに上がり次の列車を待っていると見慣れない青い車両がやってきた。

どうやらこれらしい。「天地(あめつち)」と呼ばれる車両で、鳥取-出雲市間で運行される臨時快速観光列車だ。

それがぜんぜんわけの分からない場所に停車していた。どちらのホームにも接しない真ん中の線路に停車していた。なんだろう、見せびらかしに来たのかな。

26本目 8:06 鳥取発 山陰本線普通 浜坂行き

2両編成

乗客25人くらい

浜坂へと向かう列車には高校生がたくさん乗り込んできた。というか、25人くらいの乗客のうち20人くらいが高校生だった。ほぼ、通学需要だけの路線なのだろう。

僕の座った位置が悪かったのか、完全に高校生に囲まれる形になってしまった。こうして囲まれると僕すらも高校生になった気分になる。

山陰本線(鳥取~浜坂)営業係数849 輸送密度798人/日

この区間の山陰本線は鳥取県と兵庫県の県境を通過する。路線の多くが日本海沿いを通る。ほとんどの列車が浜坂駅で打ち切りとなり、それより先に行くには乗り換えが必要となる。

鳥取駅を出発した列車はほんとうにこれで合っているのだろうか不安になるほど駅に止まらなかった。どこか知らない場所に連れていかれるのではと不安になったけど、周りの高校生が動じてなかったのでそういうことはないのだろう。調べてみると次の駅までかなりの駅間距離があるらしい。

画像中央に見える山の向こうに鳥取砂丘がある。地図で調べた。

福部駅-鳥取県鳥取市(無人駅):山陰本線

隣の鳥取駅とは11.2km離れており、新幹線を除く都道府県庁所在地代表駅の隣駅との駅間距離としては最長というよく分からない記録のある駅。駅から山を一つ隔てたところに鳥取砂丘がある。

福部駅はかなり駅舎が小さかった。ここでも何人かの高校生が乗り込んできて、車内はさながらもうひとつの教室のような様相を呈してきた。危うく自分も高校生になった気分になり、「昨日さー、担任のゲシュタポがさ~」と言ってしまいそうになった。

大岩駅-鳥取県岩美町(無人駅):山陰本線

田園風景の中にある駅。駅横に並ぶ桜並木が特徴。近くに場外馬券場であるBAOO鳥取岩美ができたことで土日の駅利用者が増えた。

岩美駅-鳥取県岩美町(無人駅):山陰本線

岩美町の中心駅。駅周辺にはひととおりの施設がある。観光協会もあり、レンタサイクルなどもあるので観光の際には重宝しそうだ。以前は岩美町内の駅で唯一の有人駅だったが、最近になって無人化された。

この駅で車内の高校生が全員降りた。僕も高校生になった気分でいたので一緒に降りるところだった。車内は一気に閑散とし、もう慣れてしまったけどほぼ貸し切り状態になった。

山間の海岸線に佇む漁港。そんな景色がチラリと見え始めてきた。

海を臨む景色が素晴らしい。ふうん、東部もまあまあやるじゃん。

東浜駅-鳥取県岩美町(無人駅):山陰本線

鳥取県最北端の駅であり、山陰本線における鳥取最後の駅。豪華寝台列車「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の停車駅となり、立ち寄り観光地となった。駅の目の前には海水浴場が広がり、駅から見える砂浜の風景が美しい。

この駅に関してはちょっと気合を入れていた。駅のホームから見える海と、そこまでの真っすぐな道路が美しいと前情報を得ていたからだ。しかしながら、降りて撮影するわけにもいかないので、その美しい光景を列車に乗りながら、それも動く列車の中から撮影しなければならないのだ。はっきり言うとかなりの難易度だ。失敗する可能性の方が高い。

それでもドキドキしながらその瞬間を待った。チャンスは一瞬である。

イエス! 最高!

ちょっとズレているけど、海を捉えることができた。これは成功と言っていいだろう。

居組駅-兵庫県新温泉町(無人駅):山陰本線

山陰本線における兵庫県最初の駅。日本海に面した港町である居組集落の駅だが、集落からは1kmほど内陸に外れた場所にある。よって駅の周辺にはほとんどなにもない。

本当に駅の周りに何もなくて驚いた。

居組駅は明治時代からあり100年以上維持されてきた駅舎が老朽化により取り壊され、このような近代的な駅舎に変わったようだ。コンクリート造りで未来的すぎる。明治から一気に近代的になっている気がする。

諸寄駅-兵庫県新温泉町(無人駅):山陰本線

青春18切符のポスター写真に選ばれた駅。諸寄漁港をのぞむ風情のある景色が特徴的。この区間の多くの駅は山間の漁港に広がる集落に合わせて設置されている。

この駅で改めて乗客の数を数えてみたところ、3人だった。

10:30 浜坂駅-兵庫県新温泉町:山陰本線

新温泉町の代表駅。湯村温泉への玄関口でもある。周囲にはひととおりの施設が揃っている。普通列車はこの駅で乗り換えとなることが多い。駅舎内のスペースを利用して鉄道グッズ館「鉄子の部屋」を設置し好評を博していたが、JR西日本の乗務員宿泊所が駅舎内に移転してくることとなり、2022年3月で閉鎖となった。

浜坂駅へ到着した。通学の高校生を除くと一貫して3人くらいの乗客しかいなかったようだ。

ここからは山陰本線のさらに先、城崎温泉を目指すのだけど、どうやら待ち時間がけっこうあるらしい。

ちょうど1時間の待ち時間といったところだ。そうなると、ここ浜坂駅周辺を探索するしかない。温泉地らしいのでもしかしたら温泉に入れるかもと期待した。

駅からは真っすぐと道が伸びている。湯村温泉、浜坂温泉郷への玄関口らしく歓迎のアーチ看板があった。一緒に乗り合わせてこの駅に降り立った乗客はみんな散策をして1時間を潰すつもりらしく、地図を片手に颯爽と歩いて行った。狙いの施設があるのだろう。

特に目的もなくまっすぐ歩いていると、駅前の商店街が終わったのか徐々に商店がなくなり住宅ばかりのエリアになっていった。

温泉の町らしく、街中には湧き出る温泉を利用して温泉卵を作る場所があった。かなりの湯気が噴出していたので、ものすごい勢いで温泉卵を作ってるのだろう。

歩いていると目の前に「ゆーとぴあ浜坂」という施設が見えた。入浴施設だ!

温泉に入れる、と色めきだったのだけど、オープンは11時らしい。ちょっと待てばオープン時間だけど、11時から入浴となると11時30分に出発する列車に間に合わせるにはそうゆっくりしていられない。せわしない入浴は嫌だ、ということで断念した。

街のいたるところにこのように温泉が湧き出ているところがある。しかもこれが熱い。めちゃくちゃ温度が高い。下手したら人を殺せるレベルの熱湯が湧き出ている。

適当に歩いていたら海岸線に出た。景色が綺麗だ。近くにはキャンプ場もあるみたいだ。

これまでは曇天の多い山陰地方では珍しいほどの青空だったのに、ここにきて漫画みたいにあからさまに暗雲がたちこめてきた。もしかしたら雨がくるかもしれない。

この景色の右側がまるまるキャンプ場になっている。海を眺めながらキャンプできるとあって家族連れで賑わっていた。妻と子どもが海辺で遊び、その間にお父さんがテントを建てる、みたいな家庭が多かった。

この反対側の砂浜に妙に不自然な広場があったので、そちらに向かってみた。

どうやらこの場所は「恋人の聖地」になっているらしい。よく知らなかったのだけど、この恋人の聖地プロジェクトは、特定非営利活動法人地域活性化支援センターが主催する「恋人の聖地プロジェクト」により「プロポーズにふさわしいロマンティックな観光スポット」を聖地として選定していて、全国にたくさんあるらしい。その一つがここだ。

ここでプロポーズをすると良いらしい。

またもや暗雲がたちこめる。より濃くなった気がする。「おまえはプロポーズ関係ないだろ」と言わんばかり濃くなってきた。雨がきたら大変なので急いで駅まで戻ることにする。

駅まで戻ってきた。駅前にある「まち歩き案内所」では土産物や特産品、ソフトクリームなどを販売している。

そこでカニクリームコロッケ(300円)とフェイスタオル(100円)を購入した。兵庫県北部はカニが有名だ。まさかカニを購入するわけにはいかないのでカニクリームコロッケを選択した。

フェイスタオルは足湯を使うために購入した。

駅前の広場には誰でも無料で使うことができる足湯がある。これがまためちゃくちゃ熱い。普通、こういう足湯ってけっこうぬるかったりするのだけど、容赦ないレベルで熱い。列車が来るまでずっと入っていたら、浸かっていた部分だけ真っ赤になって靴下みたいになったほどだった。とにかく熱くて気持ちよかった。

足湯に浸かりながらカニクリームコロッケを食べ、ここ浜坂駅周辺の案内を見ていたら、どうやらこの周辺の住宅では各家庭に温泉が供給されているらしい。つまり、この辺の人は蛇口をひねれば温泉が出てくるということだろう。うらやましい。

各家庭からそれぞれ温泉が湧き出ているわけではなく、先ほど訪問した「ゆーとぴあ浜坂」から各家庭に温泉が供給されているようだ。

施設の横に不自然にあったこのタンクとかが各家庭に温泉を送るための設備なのだろう。

27本目 10:30 浜坂発 山陰本線普通 城崎温泉行

2両編成

乗客30人くらい

またもや3人ほどの乗客かと思ったら、発車時間の近くにやってきた鳥取からの列車を降りた人がドッと乗り込んできた。いっきに30人くらいになったと思う。なるほど、僕らが乗ってきた列車は接続が悪く、浜坂で待ち時間が生じるから乗客が少なかったのだ。多くの人はロスなく乗り継げる列車でやってくるのだ。

来たときは気が付かなかったけど、浜坂駅の構内にはひときわ目を引く円筒状の建造物があった。なんだこれはと思うのだけど、特に案内表示などはない。調べてみると、これはSL給水塔といって蒸気機関車に供給する水を貯めておく施設だったようだ。蒸気機関車はその名の通り、蒸気を発生させて動力としているため、蒸気となる水が大量に必要となる。そのための給水塔だ。現在は全く使われていないけど、なぜかそのまま残っているらしい。

山陰本線(浜坂~城崎温泉)営業係数850 輸送密度506人/日

城崎温泉より先の山陰本線は電化されており、電車の設定も多い。特急の設定もあり。反面、浜坂と城崎温泉の間は非電化であり、城崎温泉駅を境にローカル線の色合いが濃くなる。路線の大部分が海岸線であり、海沿いの集落に駅が建てられていることが多い。

久谷駅-兵庫県新温泉町(無人駅):山陰本線

隣の浜坂駅との駅間距離が長い。この駅から餘部駅と向かって桃観峠を越える。峠を越える桃観トンネルは全長1,992 mと山陰本線の中では2番目に長い。

餘部駅―兵庫県香住町(無人駅):山陰本線

駅の住所は「余部」であるが、駅名には「餘部」が使われている。これは姫新線の「余部駅(えべえき)」との漢字表記の重複を避けるためである。余部橋梁の手前にある駅のため、余部の集落からは坂を登った高い位置にある。陸橋の架け替えに伴い、展望施設である余部鉄橋「空の駅」が駅に隣接してオープンし観光名所となっている。

餘部駅は有数の絶景ポイントである余部鉄橋のそばにある駅だ。もともとは赤い鉄橋が特徴だったけれども2010年に新しい橋に架け替えられている。おそらく駅名標の横に置かれている赤いベンチは、その形状から昔の橋の鉄骨をそのまま利用しているのだろう。

もともとは山間の集落の近くに鉄橋があるだけの場所だったが、橋の架け替えと同時に展望施設などを整備し、今では多くの観光客が訪れているらしい。

駅舎は近代的なものに造り替えられている。

駅からは通路が伸びていて、展望施設である「空の駅」に直結している。

空の駅だ。この展望施設では古い橋の橋脚が3本残されていて、現地保存された橋脚のレールや枕木の上を歩くことができるほか、眺めのいいシースルーエレベーターも備えられているらしい。

列車は空の駅を超えてそのまま新しくなったコンクリート製の余部橋梁を超えていく。

眺めがいい。

最高に眺めがいい。

完全に眺めがいい。

やはりこの区間は美しい海の眺めが魅力的だ。

鎧駅―兵庫県香住町(無人駅):山陰本線

入り江に佇む小さな漁港を駅から見下ろすことができる。青春18きっぷのポスターにも採用された。NHKドラマ「ふたりっ子」のロケ地としても使われている。

ここ鎧駅でも僕は少し緊張の面持ちだった。ここにもシャッターチャンスがあるからだ。鎧駅から見下ろす入り江の風景は素晴らしくどうしても写真におさめたかったからだ。ただし、走行している列車からベストに撮影するのは難易度が高い。それでもやってやろうと決意していた。

イエス! 最高!

これもしっかり成功といってもいいんじゃんないだろうか。

香住駅―兵庫県香住町(無人駅):山陰本線

香住町の中心駅であるため周囲に民家や商店が多い。香住町は松葉ガニが有名であり、カニのシーズンともなると観光客で駅も賑わう。

駅舎内がカニ道楽みたいになっていた。

香住駅を出て、柴山駅へと向かう車内で大変な事件が起こった。

ローカル線の良いところは、ほぼ100%の確率で列車にトイレがあることだ。都会の路線のように変に気取ってトイレがない、なんてことはない。必ずある。トイレがない、どうしようと心細い思いをしなくてすむ点はやはりメリットである。

そして、ちょうどトイレに行きたくなったので、「やはりトイレがあるって安心」とばかりに用をたしてた。

トイレのカギは、このように引っ掛けるタイプのものだった。僕が用をたしている最中、列車がかなり激しく揺れた。そういった場所を通過しているのか、グワングワンと大きく揺れた。もともとこのカギが古くなって緩んでいたのか、その揺れに合わせて引っかかりがバチン!とあがり、そのままの勢いでトイレが大開きになってしまった。いったい、僕がどんな罪を犯したんだって言いたくなるほど、絶妙のタイミングでトイレが全開になってしまった。

柴山駅―兵庫県香住町(無人駅):山陰本線

古い駅舎が解体され、コンクリート造りの新しい駅舎になっている。周囲の集落は小さく、もともとは柴山港で水揚げされた海産物を京阪神方面に輸送するために駅が開設されたと言われている。柴山港では松葉ガニも水揚げされる。

柴山駅からは雰囲気の良さそうな海を望むことができる。この海の手前側は海水浴場になっていて、その手前に見える建物の多くは民宿などの宿泊施設だ。

柴山温泉と書かれている。駅からすぐの場所にあって、カニやら温泉やらを楽しめるようだ。ちょっと最高すぎるロケーションの駅だ。

佐津駅―兵庫県香住町(無人駅):山陰本線

白い砂浜が特徴的な佐津海水浴場をのぞむ駅。佐津海水浴場はその地形から波が穏やかであり、家族連れに人気がある。佐津海水浴場周辺にも多くの民宿がある。

佐津駅を出ても、日本海に突き出た半島と、その根元の海水浴場、そこに広がる民宿と住宅という光景が繰り返される。

次の竹野駅より少し手前の切浜という地区のようだ。半島が突き出ていて、その根元にしっかりと海水浴場がある。ただ、この突き出た半島に異常なレベルの大穴があった。か下してみると分かりやすい。

大きい。

これは「淀の洞門」と呼ばれる名所のようで、大昔に大鬼が金棒で穴を開け、そこを根城にした「淀の大王」をボスとする鬼集団をスサノオが退治したという伝説が残っているようだ。岩が落ちてきて危ないので現在は立入禁止とのこと。

竹野駅-兵庫県豊岡市:山陰本線

この区間の駅の多くは温泉と海水浴場と漁港がセットになっている。竹野地区にもそれが揃っている。特に海水浴場が多い印象だ。竹野駅自体は内陸にあるため駅周辺には何もないが、海岸線まで移動すると見所が多い。

竹野駅を出ると、徐々に住宅が増えていき、ホテルや旅館なのだろう、大きな建物が目立つようになってくる。いよいよ城崎温泉だ。

11:30城崎温泉駅-兵庫県豊岡市:山陰本線

運賃:1340円

駅前より城崎温泉街が形成されている。城崎温泉は平安時代以前から知られる長い歴史を持つ温泉で、兵庫県を代表する温泉のひとつ。京都や大阪などの関西方面からの列車が設定される。

ということで、山陰線(浜坂-城崎温泉)もクリア。

無限に続くかと思われた長い山陰線の維持困難路線もこれにてコンプリートだ。

こっからはさらに福知山方面へと進んでいき、途中駅から播但線に乗り換えて維持困難路線を取っていく。

その乗り換え時間は10分。短い。せっかく城崎温泉まで来たのだからもっと堪能したいのに10分。もっとこう、いつものように1時間待ちとかにしてくれよ。

城崎温泉駅は駅前からしっかりと温泉街が展開されていて、駅を出た瞬間から温泉地という雰囲気を堪能できる。かなり雰囲気が良い。有数の温泉地とあって観光客も多く、活気がある。ずっと人が少ない場所を移動してきたからこの活気に脳がついてこなかった。

駅から1分でこの雰囲気の良さ。そりゃ議員さんも何百回もここに来ちゃうよ。それくらいに雰囲気が良い。できれば宿泊していきたいくらいだけど、滞在時間は10分だ。

28本目 11:40発 城崎温泉発 山陰本線 福知山行き

車両多数

乗客多数

車内は城崎温泉を堪能した人で溢れていた。昨日は温泉旅館に宿泊し、温泉を堪能し、今日は温泉街で土産物などを物色し、いざ帰宅しようとこの時間の電車ということなのだろう。みんな肌艶がいいし、満足げな表情だ。みんなゆっくり城崎温泉を堪能したのだろう。10分しかいなかったのは絶対に僕だけに違いない。

さて、ここからは播但線との分岐の駅である和田山駅を目指していく。

城崎温泉に別れを告げる。いつかきっと、城崎温泉で温泉を堪能し、料理(カニがベスト)に舌鼓をうつだけの記事を書くんだ。辛い要素が一切ない記事を書くんだ。そう決意しながら離れていく城崎温泉を想った。

12:36 和田山駅-兵庫県朝来市:山陰本線、播但線

おおよそ1時間ほどの乗車で和田山駅に到着した。和田山駅は朝来市の代表駅であり、山陰本線と播但線が乗り入れる駅。駅の周囲には朝来市の中心があり、住宅や商店も多い。

ここから乗り換えて維持困難路線である播但線の和田山~寺前へと入っていく。

播但線(和田山~寺前)営業係数340 輸送密度 714人/日

兵庫県の姫路駅から和田山駅を結ぶ路線。陰陽連絡線である。兵庫県の中央部を南北に移動する。姫路駅から寺前駅までの区間は電化されており、それ以降の該当区間が非電化であるため、多くの列車が寺前駅で運行が切り替わる。

10分程度の僅かな乗り換え時間で播但線の列車がやってきた。

列車は乗客をおさめるとすぐに走り出した。

29本目12:57 和田山発 播但線普通 寺前行き

1両編成

乗客 15人

2,3両編成くらいの列車がくるかと思ったら、1両編成の列車がやってきた。

竹田駅-兵庫県朝来市:播但線

天空の城として知られる「竹田城跡」の最寄り駅。駅から城跡までの登山口もあるが、城跡までは駅から運行されるバスが便利。駅周辺には宿泊施設なども多い。

あの有名な天空の城である竹田城跡はどの山にあるんだろうと駅の周囲を見回したけど、そもそも周り全てが山みたいな場所なので見当もつかなかった。おそらくではあるけど、この看板の向こうに見えるポコッとした山が竹田城跡の山じゃないかと思う。

青倉駅-兵庫県朝来市(無人駅):播但線

周辺には田畑しかない。なぜかシースルーな簡易的待合室がある。

新井駅-兵庫県朝来市:播但線

駅から車で10分ほどのダム湖のほとりにあさご芸術の森美術館がある。駅周辺には民家と田畑が多い。

生野駅-兵庫県朝来市:播但線

生野はかつて銀山の街として発展していた。駅周辺でもその面影をみることができる。口銀谷銀山町ミュージアムセンターやかつては銀山まで通っていたトロッコ軌道跡などがある。

古いけれどもけっこう大きな駅で、複数のホームに跨線橋もある。かつては銀山の街として賑わっていたのだろう。

長谷駅-兵庫県神河町(無人駅):播但線

2012年、JR西日本は利用者の少ない駅を通過するダイヤを複数の路線で組んだが、播但線においてはこの長谷駅だけが「駅とばし」の駅となった。そのことからしばし秘境駅としてこの駅が語られる。2021年に全列車停止となり、9年ぶりに駅とばしが解消された。

ぜんぜん関係ないけど、廃線になってしまった三江線にも「長谷(ながたに)駅」があり、そちらも日本有数の秘境駅という扱いだった。「長谷」という文字を駅名につけると秘境駅になってしまう傾向がある。たぶん長い谷につくられるからだと思う。

開けた場所が増えてきた。どうやらもう寺前駅に着くようだ。他の維持困難路線に比べるとそこまで長くはない。沿線の風景も確かに田舎ではあったけど、これまでの路線の中では住宅なども多かった方だ。この区間はやりようによってはきちんと収益をあげられるんじゃないだろうか。

13:50 寺前駅-兵庫県神河町:播但線

神河町の代表駅である。ここから先、姫路駅までの区間は電化されているため非電化の区間が終わる。そのため普通列車はすべてこの駅で乗り換えとなる。

といったところで播但線の維持困難路線を制覇した。

ここからはさらに播但線を進んで姫路へと舞い戻るつもりだ。

次の姫路駅までの電車は25分の待ちのようだ。25分という時間は本当に微妙だ。ボーっと待つには長いし、食事や観光にはあまりに短い。

それにしても、この寺前を境にした播但線の格差はなかなかすごい。姫路まで行く電車はかなりの本数があるのに和田山までは1/3くらいに減ってしまう。しかも播但線を乗りとおす設定は少なく、多くの場合、ここ寺前での乗り換えを必要とする。おそらくこれがネックだ。

つまり、姫路から寺町までは電化されていて、寺町から和田山までが電化されていない。だからここで乗り換えが生じ、利便性が落ちる。だから和田山までの区間は利用者が減り、維持困難になってしまう。じゃあ、和田山までも電化すればいいじゃないかと思うのだけど、この区間は明治時代に造られたトンネルがあり、開口部が狭いために架線が設置できないらしい。なかなか難しいものだ。

寺町駅の駅舎は山を背負っていてなかなか堂々としたものだった。駅前にはラーメン屋があったけど、25分の待ち時間ではけっこうリスキーなのでやめておいた。

30本目 14:15 寺前発 播但線普通 姫路行き

2両編成

乗客 15名ほど

この区間の播但線は維持困難路線ではない。やはり大きな都市が近くにあると収益性も格段に向上するようだ。50分ほどの乗車で大都会である姫路駅に到着した。寺前駅を出たときは少なかった乗客も姫路駅に着くころには満員になっていた。

15:04姫路(2回目)

運賃:1980円

かえってきた。2日前の早朝に出て以来の姫路駅だ。

今となってはこの改札の中の改札の意味もよくわかる。姫路駅は山陽本線以外にも、姫新線や播但線が乗り入れている。様々なルートで姫路駅に至ることができるため、播但線や姫新線を通ってきた客を判別する必要があるのだろう。

31本目 15:11 姫路発 神戸線 新快速 野洲行き

12両編成

乗客 意味不明なほど多数

ここから新快速に乗って移動していく。加古川まで移動し、そこから加古川線を取りに行く。

それにしてもさすが新快速だ。車内はめちゃくちゃに混んでいて、ずっとローカル線に浸かっていた僕はその人の多さに酔いかけていた。人ってこんなにたくさんいるんだな。ビルってこんなにたくさんあるんだな。

10分ほどの乗車であっという間に加古川駅に到着した。

15:21加古川駅-兵庫県加古川市:山陽本線、加古川線

運賃:860円

 

どうやらこの駅で加古川線への乗り換えに20分ほどあるようだ。それならラーメンを食べるしかない。

さきほどの寺前駅では25分の待ちでは危険なのでラーメンを食べられないと申したけど、今度は20分で食べるわけである。もう精神がぶっ壊れて支離滅裂なことを言っているわけではない。これにはちゃんと計算がある。

そもそも、何者か分からない地方の駅でラーメンに屋に入り、25分に賭けるのは無謀だ。どれくらい急いでくれるかわからないからだ。しかし、都市部の駅構内にあるラーメン屋は違う。基本的に駅利用者しかこないため、急いでラーメンを出すという意識がある。安定と信頼のスピードだ。これならば20分の待ちでも食べられる。

駅構内のラーメン屋に入り、食券を差し出したところ、店員のおばちゃんふたりが互いに相手が食券を取ってオーダーを受けただろうと勘違いしていたみたいで、オーダーが通っていなかった。結果、ラーメンが出てくるのが遅くなったため、5分を切るタイムの爆食を見せる必要が生じてしまった。

3分で食べたよ。

32本目 15:42 加古川発 加古川線普通 西脇市行き

2両編成

乗客多数

車内は混雑していた。ロングシートの座席はほぼ埋まっていて、ちょっと空いてる場所もあるけど気が弱い人ならあのスペースには入りにくい、と立っていることを選択するほど混雑していた。もちろん僕も立っていた。実は立っている方が車窓の景色を撮影しやすいので助かるのだ。けれども、ガラガラの車内で立っていると本当に不審な人なので、これくらいの混み具合がベストなのだ。

加古川線はここから西脇市駅までは維持困難路線ではなく、西脇市駅より先が該当区間となる。

車内になぜかクラスTシャツをきているおじさんがいた。青いシャツに小さい字で色々書いてあるので何かのフェスのTシャツで出場アーティストの名前が書いてあるのかなと思ったら、「ゆっこ★」とか「あーたん」「山根敏夫」とか書いてあったのでたぶんクラスTだろう。「永遠の絆」みたいな頼もしい言葉も書いてあった。年代的におじさんのクラスTとは思えないので、子どものシャツをそれこそフェスのシャツみたいに思って着てしまったのではないだろうか。

16:31 西脇市-兵庫県西脇市:加古川線

運賃:860円

西脇市駅は、この駅から伸びる鍛冶屋線の起点駅だった。西脇市の市街地には鍛冶屋線から1駅いった西脇駅が近かったが、鍛冶屋線の廃止によりこの駅が「西脇」を冠するようになった。

1時間ほどの乗車で西脇市駅に到着した。加古川からでた列車はすべてこの西脇市までで折り返してしまう。ここを超えて運行する列車がない。必ずここでいちど運行が切れるようになっているようだ。

駅に到着すると、多くの乗客がこの駅で降り、さらに折り返しに乗ろうとする乗客とで狭いホームが雑然としていた。それほどまでに利用客が多い駅なのだろう。

ただし、この駅からは利便性が落ちるようで、まず1時間以上の待ち時間が必要みたいだ

さて、1時間なにをしようか。少し茫然とした。

実は西脇市駅で乗り換え待ちがあることはだいたい察していた。加古川線のここより先の区間が維持困難路線になるわけで、そういった境界で維持困難路線に入っていく方の乗り継ぎは往々にして悪い。だから1時間くらいの待ちは覚悟していた。

ただ、「西脇市」と駅名にあるので、もうちょっと駅前に市街地的な何かがあると思ったらそうではなかった。何もないわけではなく住宅などが立ち並んでいるのだけど、駅前には商店などもほとんど見当たらない。どうやら西脇市の中心はもっと別の場所にあるみたいだ。ここで1時間を過ごすのはなかなか厳しいものがある。

それでもなにか探索してみるとか歩き出したその時、さらなる不幸が襲った。

ザーーーーッ!

スコールみたいな激しい雨が降り始めた。多くの人がこりゃたまらんと駅舎に引き返してしまうほどの激しい雨だ。

しかもなんだか様子がおかしくて、こんなにも激しい雨が降っているのに、日光が顔を照らしているのだ。いわゆる天気雨というやつで、晴れているのに雨が降っている。

「ちょっとまてよ」

何かをひらめく。

ここだけというレベルで激しい雨が降っている。

それでも太陽はあっちの方角から出ていて光を照らしている。そうなると、角度的に考えてああなってこうなって、そこで水に反射して、つまりこういうことだ!

必死に走る。

ここだ!

虹だ。

本当に予想した場所に予想通りに虹があったので思わず「ギャヒ!」とか意味不明の雄たけびを上げてしまい、それで虹に気付いたタクシーの運転手さんも写真を撮っていた。

この虹を眺めながら「西脇市駅前には何もなかったけど橋がありましたよ。虹っていう橋がね」と呟いていた。

本当に橋みたいなんだもん。

虹を見ていたらあっという間に1時間が過ぎたので、谷川方面の電車が来るホームへと移動する。運転手さんがホームで待ち構えつつ夕日を浴びていてさまになっていた。

それにしても夕日の角度がベストだ。この角度でこの角度で夕日が入ってきて、そしてここではさっきまで激しい雨が降っていて、そうなるとこうなってこうなって、こう反射するから、ここだ!

虹だ。

虹を見つける天才だろ。

「ありましたよ、もうひとつの橋が」

また呟いていた。

33本目 17:39発 西脇市発 加古川線普通 谷川行き

1両編成

乗客 15人くらい

最初は自分しか乗客がいないと不安になったのだけど、発車時間近くになって加古川からやってきた電車から14人くらいが乗ってきた。どうやら、西脇市より先にいく電車には、加古川からの電車と接続が良いものと悪いものがあるようだ。地元の人はそれを分かっていて接続が良いやつでやってくる。

電車が走り出す。

ここ西脇市駅より加古川線は維持困難路線へと入っていく。

加古川線(西脇市~谷川) 営業係数1,745 輸送密度215人/日

兵庫県の加古川駅から谷山駅を結ぶ路線。谷山駅で福知山線と接続する。播但線と同様、兵庫県内を南北に移動し、兵庫県内で完結する路線である。阪神淡路大震災の際には迂回路として利用され、その際に非電化であったことから輸送力の強化が求められ、いまでは全線が電化されている。

西脇市駅を出ると、すぐに大きな川が現れた。どうやらあの川の向こうが西脇市の中心市街地のようだ。たくさんの店が見える。

新西脇市-兵庫県西脇市(無人駅):加古川線

駅の周辺は住宅地だが川を挟んで西脇市の中心街が広がっている。市内へはこちらの駅の方が西脇市駅より便利。駅名に「新」とついてはいるが駅の雰囲気や駅舎は新しいわけでない。

比延駅-兵庫県西脇市(無人駅):加古川線

駅の裏手に大きな工場がある。播州織を作っており、直売ショップもある。播州織は西脇市を中心とした地域で生産される綿織物で、先染めによる平織りが有名。主にシャツ地として利用される。

日本へそ公園駅-兵庫県西脇市(無人駅):加古川線

駅名の通り、周囲に「日本へそ公園」がある。住宅などはあまりない。東経135度と北緯35度が西脇市で交差するため、「日本のへそ」を名乗っている。他にも「日本のへそ」を名乗る地域は多数あり、西脇市はへそをアピールするため「日本へそ公園」を整備した。敷地内に交差地点がある。

なかなか変わった名前の駅だ。残念ながら乗車位置が悪かったので駅舎も、日本へそ公園もその姿をみることができなかった。

この周辺には東経135度と北緯35度が交差するポイントがあり、そこを含む場所を日本へそ公園としているようだ。

北緯35度ラインてどっかできいたな。んー。

あー。そうだそうだ、江津市だ。江津市には北緯35度ラインの最西端があるんだ。じゃあそこからなるべく北緯35度を外れずに移動するという企画をやったら、かならずここを通るわけか。なかなか感慨深い。

黒田庄駅-兵庫県西脇市(無人駅):加古川線

旧黒田庄町の玄関口となる駅である。旧黒田庄町は黒田姓の発祥と黒田官兵衛の出自とする説がある。駅の周囲には住宅が集まっている。

本黒田駅-兵庫県西脇市(無人駅):加古川線

黒田庄駅同様に駅の周囲には黒田城跡や黒田家屋敷跡など、黒田家ゆかりの史跡が多い。周囲には田畑が増えてくる。

船町口-兵庫県西脇市(無人駅):加古川線

加古川沿いに建つ小さな駅。川を渡った先に蛭子神社(船町えびす)がある。

思いっきり山の中にあるのになんで「船町」なのだろう。むしろ海の近くとかにある駅名じゃないかと一瞬だけ違和感を抱いた。調べてみると、加古川は川を使った輸送で栄えており、多くの船が加古川で水運を行っていたそうだ。その関係でこの周囲が船町となりこの駅名になったのだろう。

久下村駅-兵庫県丹波市(無人駅):加古川線

周囲にはいくつかの工場がある。駅からすぐの場所に「丹波市立丹波竜化石工房 ちーたんの館」がある。丹波市は丹波竜と呼ばれる首長竜の化石が発掘されたことで有名。この施設では恐竜化石のクリーニング作業や、発掘作業の推進を図る目的で丹波市が運営している。

ここまでにたくさん、古い駅舎を壊して簡略化してきた駅舎を見てきたけど、これがいちばん簡略されたものだと思う。もうただの四角だ。駅舎ではなくゲートだ。その中に時刻表と気持ちばかりのベンチがある。

1809 谷川駅-兵庫県丹波市:福知山線、加古川線

運賃:330円

福知山線と加古川線の接続駅。大阪近郊区間の終端駅でもある。駅前の広場には丹波竜のモニュメントがある。駅周辺に住宅街が形成されているが、商店などはほとんど存在しない。

谷川駅に到着した。これにて加古川線もクリア。

もうすっかりと日が落ちそうなので、ここからは維持困難路線はとりにいかず、明日取るための移動に費やす。ここから福知山線に乗り継いで、そこからさらに山陰本線に乗り換えて綾部駅へ。そこからさらに舞鶴線へと乗り換えて東舞鶴まで行く予定だ。

福知山まで行く福知山線の列車は1時間ほどの待ち時間の様子。もう慣れてしまったけど、やはり何もない駅での1時間待ちはまあまあきつい。

駅前はこんな感じ。客を持っているタクシーの運転手さんがめちゃくちゃ暇そうだったのが印象的だ。

駅前には丹波竜のモニュメントがある。その後ろの看板も福知山線を複線化するために谷川駅を利用しよう!というもので加古川線をどうこうするつもりはないらしい。

さきほど乗ってきた加古川線の車両がまだ停まっていた。なんか異様にさまになってる写真だなこれ。

さて、これで駅周辺の見所はだいたい見終えた。これで3分ほど潰せた。残り57分だ。

谷川駅周辺は何もないというわけではなく、駅の周囲に住宅が多い。しっかりとした住宅街が形成されているけど、それしか存在しない。

とにかく、57分をボーっとするわけにはいかないので住宅街を歩いてみる。

豪快に捨てられているエレクトーンを発見してしまった。かなり豪快で、単に不要になったからというわけではなく、恨みみたいなものを感じる。

もう日が暮れてしまうようで、太陽は山の稜線に姿を隠し始めていた。

モアーっと立ち込める白煙を発見した。見た感じ、水蒸気っぽい白煙が3本に渡ってのぼっている。それはまるで昇り竜のようだ。

「もしかして温泉では?」

あの白煙の上がり方は温泉ではないだろうか。そうだとしたら最高だ。なんだかんだ言って汗ばんでいる。雨にも濡れた、疲れている、体も冷えている。そんな状態に温泉に入ることができたらどうだろうか。考えうる限り最上の待ち時間の過ごし方だ。

行くしかない。

ゆらめく白煙を目指して歩き始めた。

途中、散髪屋を見つけたが目もくれない。今は温泉のほうが重要だ。

住宅街の中を突き進んでいく。いつのまにかかなり駅から離れてしまった。ずいぶんと時間も経過してしまった。このままだと、帰りも同じ時間がかかるわけで、もしあれが入浴施設だったとしても入浴する時間がない。とんぼ返りだ。

それでも行かねばならない。

温まりたいだとか、さっぱりしたいだとか、そういうものはとっくに超越していた。あの白煙の正体を見届けたい。その思いだけだ。

また散髪屋だ。やはり髪を切ったほうが……。

いいや、煙の正体を見届ける方が重要だ。

といったところでタイムアップ。さすがにこれ以上進んだら次の列車に間に合わなくなってしまう。というか、あの煙、めちゃくちゃ遠い。いくら進んでも近づいてこなかった。本当になんなんだ、あれ。

駅へと引き返す。どんどん日が落ちて、周囲は夜の気配に満ちていた。家庭からは暖かい笑い声と、カチャカチャと食器が擦れあう音が聞こえていた。

駅に戻ると、そこは異様な熱気に包まれていた。あれだけ人の気配のない駅だったのに、大量の車が停車していて何かを待ち構えている。駅の敷地の外にも車の列が溢れていて何かを待っている。いったい何が来るんだ。というか、さっきのタクシーがまだ暇そうに同じ場所にいるのもちょっと面白い。

大量の車たち、なにを待っていたかというと、福知山からやってくる電車だ。これはぜんぶ送迎の車だ。

おそらくこの地区の高校生の多くは福知山の高校に通学するのだろう。ただし、みんなが谷川駅周辺に住んでいるということはなく、ここからかなり遠い場所に家が合ったりするのだろう。だから親御さんが帰りの電車に合わせて迎えに来る。だからこんな状態になっているのだろう。

予想通り、しばらくすると福知山からの電車がやってきて、ワーッと様々な制服を着た高校生が降りてきた。みんな自分の家の車を見つけては吸い込まれるように乗り込んでいった。

「ちょっともー、きいてよ、お母さん」

愚痴を言いながら後部座席に乗り込む女子高生、自分の家の車を探してキョロキョロ見回す女子高生、あ、うちまだ来てないって、うちもー、友達と電車内の会話の続きを楽しむ女子高生、迎えがくるっていいよね、みんなそれぞれの家に帰っていくんだよね、と考えると急に感情が揺さぶられてしまって、ボロボロと泣いていた。そう、精神的に追い込まれすぎて訳のわからんところで感傷的になっている。ぶっ壊れすぎだろ。

34本目 19:01 谷川発 福知山線 丹波路快速 福知山行き

4両編成

乗客多数

福知山線は関西方面との特急を持ち、列車の本数も多い路線だ。やってきた電車も格の違いを見せつける4両編成で、新快速みたいなやつがやってきた。

19:47 福知山-京都府福知山市:山陰本線、福知山線

福知山駅にやってきた。ここらさらに乗り継いで東舞鶴を目指す。

35本目 20:13  福知山発 山陰本線 園部行き

20:26 綾部駅

36本目 20:30 綾部発 舞鶴線 普通 東舞鶴行き

2両編成

乗客数名

静かな列車だった。誰も会話することなくまるで夜の闇に溶けていくかのように音もなく暗闇の中を舞鶴に向けて走っていく。

21:04 東舞鶴駅-京都府舞鶴市:小浜線、舞鶴線

運賃:1340円

京都府北部の中心都市である舞鶴市の中心駅のひとつ。舞鶴線と小浜線の終点の駅。舞鶴は日本海側唯一の軍事拠点として開府した舞鶴鎮守府を中心にして軍都として急速に発展した街。舞鶴市には「舞鶴駅」はなく、もともと隣の「西舞鶴駅」が「舞鶴駅」を名乗っていたが、合併などにより舞鶴の市街が拡大したことにより、駅名も東西で分けることとなった。利用者数は東西ともにだいたいおなじくらいである。

東舞鶴に着いたのは夜も9時を超えてからのことだった。といったところで4日目はここまで!まとめはこちら

制覇した維持困難路線(累計24/30)

因美線(東津山-智頭)、山陰本線(鳥取-浜坂)、山陰本線(浜坂-城崎温泉)、播但線(和田山-寺町)、加古川線(西脇市-谷川)

アクセス駅数 100駅(累計443駅)

総移動距離 355km(累計1729 km)

サイドワインダーみたいな動きで行ったり来たりしてきたようだ。明日は始発から小浜線を攻めて、そこから越美北線、大糸線と難易度の高そうな路線を取っていく。

5日目につづく

【次のページ】5日目

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