【函館観光の完全版】地元民おすすめの函館グルメ・温泉・観光地全部盛りの旅!
函館の観光には新幹線がオススメの理由とは? 効率的に数々の観光スポットを巡るモデルコースをご紹介します。北海道の細かな点まで、文章と写真でわかりやすく解説。
目次
2日目の朝は「函館朝市」から!
函館に来たら、絶対に食べてもらいたいのが「活イカ」です!
活イカとは読んで字のごとく”活きているイカ“のこと。これが、普通のイカとはまったくの別物なんですよ! 当然、獲れたてでしか味わえません。
僕が東京に移り住んで、一番驚いたのもイカでした。居酒屋で食べたイカの刺身が、自分の知っているイカ刺しとあまりに違ったので、消しゴムかと思って吐き出したのを、まるで昨日のことのように覚えています。以後、東京では一切のイカを口にしていません。
函館の人達が、どれほどイカのことを愛しているかというと……。
ポストもイカ。
マンホールもイカ。
ガチャガチャにもイカがいますし、
街中では、普通に生きたイカを見かけることもあります。
極めつけは、こちらのイカ踊り! 毎年8月に行われる函館港まつりでは、街のメインストリートを封鎖し、2万人もの市民が狂ったように、このイカ踊りに興じます。
とにかく函館の人はイカが大好きなんです。魚じゃないのに「市の魚」にも指定していることからも、その熱量が伝わるのではないでしょうか。
函館に来て活イカを食べないのは、「博多の屋台でカップラーメン食ってきた!」というのと同じくらい愚かなことです。是が非でも食べるよう、心に留めておいてください。
ということで、やって来たのは函館駅のすぐ隣にある「函館朝市」です。
店頭でゆで上げられたカニや、美味しそうな海鮮丼に心踊らせるのもいいですが、まずが活イカ。それだけを考えてください。
朝市で活イカを食べられるのが、こちらの「駅二市場」。
看板に「元祖 いか釣堀」と書かれているように、ここでは生きたイカを釣って、その場で刺身にしてもらうことができます。鮮度でいえば、これ以上のコンディションはありません。
ちなみに、イカ刺しの食感を言葉で表現すると、どうなりますか? 「クニャクニャ」ですか? それとも「ねっとり」ですか?
正解は「コリコリ」です。食べればきっとイカのイメージが一変するはず! 期待してください!
こちらが、新鮮でコリコリした食感のイカが泳ぎ回っている生け簀になります。
しかし、この日はちょっと様子がおかしい……。いつもなら大勢の観光客で賑わっているのに、なんだかガランとしています。
「ピークの時間は過ぎたのかな?」と思いながら、お店の人にイカを釣りたい旨を伝えると……
「本日は、シケの為 イカ釣りは臨時休業致します」という衝撃の事実。
「絶対に食べてもらいたい!」と息巻いていた活イカが、シケのため水揚げされていないという予想外の窮地に立たされました。かくして、僕は博多の屋台でカップラーメンを食べるレベルの愚か者に成り下がったわけです。
こんな日に限ってシケって……。
ご覧いただいたとおり、この記事には仕込みやヤラセは一切ありません。正真正銘の体験レポートなので、どうぞ安心してお楽しみいただければと思います。
活イカに関しては、実際に行って食べてみてくださいとしかいえません。偉そうに語るだけ語ったのに、本当すいませんでした。
今更いっても言い訳にしか聞こえませんが、朝市は活イカだけではありません!
多種多様な海鮮丼が食べられる「どんぶり横丁」もありますし
その場でホタテやエビを焼いてくれる浜焼きのお店もあります。
それから、ウニやいくらの試食もガンガンあります。遠慮せずに、いただきましょう!
そして、朝市で是非とも立ち寄りたいのが、表通りから離れてひっそりとたたずむ「函館マルヨ」です。
こんな道を通っていくので、ちょっと近寄りがたいかもしれませんが、観光客で賑わう朝市の表通りにはない生活の匂いがプンプン感じられる場所です。
狭い通路を抜けていくと、いきなり開けた店舗が現れます。ダンボールや発泡スチロールが山積みになっているのが、いかにも市場といった雰囲気。
ここでは、市場内の人が買い付けにくる姿もよく目にします。
ってことは、どういうことかわかりますよね?
売っている品物の質が高く、しかも安いんです!
肉厚で美味しそうな、シマほっけの干物や、
どんなお酒のお供にでもなってくれるイカの珍味、
函館名物のイカ飯に、脂がノリまくりの鮭トバ、
お土産としても喜ばれる塩辛の種類も充実しています。
市内の商店やスーパーにも卸しているというだけあって、どれを見てもとにかく安い! お土産物を探すには、これ以上ないお店です!
品数が多すぎて、何を買っていいかわからなかったら、お店の方にオススメを聞いてみましょう!
駅二市場
住所:北海道函館市若松町9−19
参考サイト:http://www.asaichi.ne.jp/ekini/
プロの料理人が仕入れに来る自由市場!
いつも活気に満ちている朝市ですが、観光地ということで全体的に価格設定が高めなのも事実。
もう少しお手頃に海産物を買いたい方には「自由市場」をオススメします。
こちらは、朝市よりもコンパクトな市場ですが、海産物のみならず青果や塩干物など、北海道の味覚が勢ぞろい!
「プロの料理人さんが仕入れに来る市場」ということで、鮮度は折り紙付きです。
「お兄さん、寄ってってよー!」的なプッシュもあまり激しくないので、自分のペースで買い物ができますよ。
見るからに活きがいい地物のきんき!
冬の時期にとれる鱈の白子は、天ぷらにすると最高です。
立派にもほどがある筋子。ツウな人はこれを買って、自家製のいくら醤油漬けを作ります。
本州ではなかなかお目にかかれないタコの頭。
弾力が強い足の部分とは違って、頭はサクッと噛み切れる食感が特徴で、旨味が凝縮されています。北海道では刺身で食べるのが定番!
シケとはいえ、朝獲れの活イカもあるところにはあります。
地方発送にも対応してくれるので、お土産にはもちろん、帰ってから食べるように自宅配送するという贅沢な楽しみ方もアリ!
お店の人にお願いすれば、並んでいる魚をその場で刺身にしてもらうことも可能です。箸と醤油が用意されたイートインスペースもあるので、朝から刺身三昧なんてことも!
「朝から市場で刺身食ってるわー」という優越感とも罪悪感ともつかない感情が湧き起こり、日常が一気に遠のいていくのでオススメです。
食堂もあるので、丼物や定食が食べたい方はこちらへどうぞ!
自由市場
住所:北海道函館市新川町1−2
参考サイト:http://hakodate-jiyuichiba.com/
異国情緒に溢れる風光明媚なベイエリア
新鮮な海の幸をたらふく食べたら、観光へ出かけましょう!
函館には路面電車(市電)が走っているので、市内の観光にはこちらが便利です。
乗車料金は距離によって変動するシステムで、2キロまでは210円、7キロを越えると250円となります。1日乗り放題の乗車券は、600円で販売しているので、3回以上乗る場合は、こっちの方が断然お得!
今回の記事で紹介しているスポットは、すべて市電で行ける範囲なので、これを購入しておけば存分に市内観光が楽しめますよ!
最初にやってきたのは「十字街」の電停から歩いて5分ほどのところにある「ベイエリア」。かつて倉庫として使われていた建物が並び、現在はショップやレストランとして活用されています。
ここは異国情緒というお題で書かれた絵画のような風景が広がっており、どこを切り取っても絵になります。カメラをお忘れなく!
日中の景色も十分すぎるほど見応えがあるんですが、夜にはライトアップされて、こんな雰囲気に。
クリスマスの時期には、姉妹都市であるカナダのハリファックスから贈られてくる巨大ツリーも登場。
夜には、このようにロマンチックさが倍増するので、ロマンチック疲れにはくれぐれもご注意ください。
ベイエリア
住所:北海道函館市末広町14 周辺
創業115年の老舗で味わう至福のすき焼き
旅行中って、やたらとお腹が減りません? 普段よりたくさん歩くからなのか、美味しそうなものが目につくからなのかわかりませんが、とにかくお腹が減りますよね。
午前中は海鮮三昧でしたが、魚介類を食べるとお肉が恋しくなるのが人間という生き物。しょっぱい物を食べた後には体が甘い物を欲するという原理と一緒ですね。
ということで、昼食はお肉にしましょう。
ランチタイムにやって来たのは「宝来町」の電停からすぐのところにある「阿佐利 本店」です。
どうですか、この明治時代からタイムスリップしてきたような威厳ある佇まい。後光がさしております。
函館でお肉というイメージはあまりないかもしれませんが、こちらは創業明治34年(1901年)という、すき焼きの老舗。
1階が精肉店で、2階がすき焼き屋という事実だけで、設明は不要かと思いますが、お肉の質は保証されているも同然です。
雰囲気のある階段を上がって通されたのは、旅館と見紛うばかりの立派な個室。なんと、こちらのお店は全室が個室だとか。
平日でも満席になることは珍しくないので、事前予約しておいた方が確実でしょう。
ランチタイムには、1400円からのセットメニューがありますが、せっかくこんなシチュエーションですき焼きを食べるなら、奮発していいお肉を注文したいと思います。
今回は、A5ランクの和牛リブロースを使用した竹コースを注文。
程なくして、額に入れて飾りたいくらい美しい霜降りのお肉が運ばれてきました。これが、すき焼きになると考えただけで、口の中が唾液で決壊寸前です。
そして、こちらがA5ランクの和牛リブロースを醤油ベースの割り下で煮て、新鮮な溶き卵をひたひたとまとわらせ、お肉という姿を借りた幸せの塊を口いっぱいに頬張る至福の料理。そう、すき焼きです。
テーブルにあるコンロを使って、自分で作るのも楽しいですが、お願いすれば最高の状態に仕上げて持ってきてもらうこともできます。
これだけ約束されたすき焼きの味をどうこう書くのは無粋にも思われますが、秘伝の割り下と鶏出汁の味わいがしっかりと染み込んだお肉は、口の中で溶けてしまうような食感。
それでいて、舌の上には上質な脂の甘みとコクのある割り下の味わいが広がり、思わず白米に箸が伸びます。
クタッとなるまで煮込まれたネギはトロトロで、シャッキっとした歯ごたえが残る玉ネギは甘みたっぷり。豆腐にはこれでもかというくらい味が染み込んでおり、プリプリのしらたきもいいアクセントに。しいたけからは噛んだ瞬間に旨味がジュワッと放出します。
もはや、すべてが主役級!
ご飯はお代わり自由なので、お肉とご飯の分量を計算して食べるような、しみったれたマネをしなくても大丈夫です。
食後に出してもらえるシャーベットには、ゆずの皮が混ぜ込まれていて、果実をまるごとかじったようなフレッシュさに口の中が占拠されます。
爽やかの極みとは、このことか!
老舗、個室、A5ランクの和牛、伝統の味、そして、最後に残る爽やかの極み。
これを”至福”と呼ばず、なんと呼びましょう。
食後は満腹感と多幸感で、しばらく身動きが取れなくなることを覚悟しておいてください。非日常的な贅沢をしているという目の前の現実が、旅情を一層盛り上げてくれます。
阿佐利 本店
住所:北海道函館市宝来町10−11
元町散策は「イイネ」のもらい過ぎにご用心!
最高級のお肉で胃袋が満たされたら、腹ごなしに散歩でもしましょう。
函館の旧市街にあたる「元町地区」は、散歩しているだけで目を見張るような風景や建物に出くわすエリアなので、散策という行為そのものが観光になります。
そんな元町地区の風景の一例をご紹介しましょう。
フィレンツェの大聖堂と勘違いされがちなのが「函館市地域交流まちづくりセンター」です。
かつては百貨店として利用されていた建物ですが、現在は地域のコミュニティースペースとして生まれ変わっています。
観光案内所の役割も担っているほか、移住サポートセンターの窓口にもなっているので、函館の街が楽しすぎて移住したくなった際には迷わず駆け込んでください。
安政6年(1859年)にフランス人宣教師メルメ・ドゥ・カションが仮聖堂を建てたことを起源とする「カトリック元町教会」。
教会行事が行われていないときは、内部の見学も可能です。神聖な雰囲気に、思わず背筋が伸びます。
函館山の麓に堂々とそびえる「聖ヨハネ教会」は、上空から見ると十字に見えるという近代的なデザイン。
写真を撮るときは、奥に海が見渡せる構図がオススメです!
函館のポスターなどでも頻繁に使われている八幡坂。
坂の下に広がる海には、青函連絡船として活躍した摩周丸が停泊しています。好きな子と手をつないで歩きたい。
こちらは、黄色と青のコントラストが鮮やかな「旧函館区公会堂」。
館内ではクラシックなドレスやタキシードを借りて、大正ロマン感あふれる優雅でレトロな写真が撮影できます。好きな子と一緒にはしゃぎたい。
「中華會館」は中国から職人を招き、建築資材も中国から取り寄せて建てられたという、日本国内に残る唯一の純中国様式建築。
レンガ造りの外壁に掲げられている力強い書体の漢字が、不思議なコントラストを形成しています。好きな子と文化的な観点で語り合いたい。
このように、元町地区には、思わずシャッターを切りたくなるフォトジェニックな景色が氾濫しております。
しかも、これらはすべて徒歩圏内にあるんですよ! SNSに写真をアップしながら1時間も歩いたら、イイネがいくつ付くかわかりません。
さらに、夜にはライトアップも実施されるというから、当然デートスポットとしても最適なわけです。重ね重ねになりますが、ロマンチック疲れを引き起こす可能性があるので、十分にご注意ください。
元町周辺には、個性豊かなカフェもたくさんあるので、歩き疲れたら一休みしましょう。
こちらは、築100年ほどの倉庫を改装して作られた「POCUS」というお店。1階はアメリカのインポートアイテムをメインに取り扱うセレクトショップで、ガラス張りになった2階部分がカフェスペースになっています。
店内にはカウンター席とテーブル席があり、落ち着いた雰囲気。
カフェスペースからの眺めはこんな感じで、かなりかっこいいです!
ずらっと並ぶ洋服を眺めながらコーヒーを飲むのって、意外にない体験なので新鮮な楽しさがありますよ。
丁寧に淹れられたハンドドリップコーヒーで一息。ホットサンドなどの軽食もあるので小腹も満たせます。
アメリカから取り寄せているクラフトビールも、この充実ぶり! アルコールが不足している方は積極的に補給しましょう!
POCUS
住所:北海道函館市末広町4-11
参考サイト:函館市公式観光情報
函館山からの眺望は日没前を狙え!
ロマンチックな元町観光のトリを務めるのが、ミシュランガイドで「わざわざ旅行する価値がある」を示す三ツ星を獲得し、世界三大夜景のひとつにも数えられている函館山からの夜景です。
山頂へ行くロープウェイ乗り場も徒歩圏内なので、夕暮れどきまで街歩きをして、頃合を見て山にのぼると無駄がありません。
今回は、街の全体が見渡せる日中の景色と、光に包まれる夜景の両方を楽しむため、日没より30分ほど前にロープウェイに乗りました。
ロープウェイに乗り込んで、いざ山頂へ!
後側の窓からは、函館の街がぐんぐん遠ざかっていく様子が眺められます。
支柱がないので、見晴らしも良好!
上がっていくにつれ、特徴的な街の輪郭が見えてきます。
東京タワーよりも1メートルだけ高い、標高334メートルの山頂までは約3分の空中散歩。
そして山頂からの眺めがこちら!
雲がかかっているのが気がかりでしたが、雲のおかげでより勇壮な眺望に! 日ある時間には、遠くの山々まで見渡すことができます。
時間が経つごとに刻一刻と変化していく景色。夕焼けも雲のおかげでドラマチックですねー。
暗くなると、徐々に街の明かりが灯りはじめ……
日がとっぷりと暮れ……
最終的には、こうなります!
地元という贔屓目を抜きにしても、めちゃくちゃ綺麗! そこら中から「ヤベー!!!!」「超きれー!」「感動するわ!」という声が聞こえてきます。全員に同意します。
もし僕が、結婚を前提に付き合っている彼氏と一緒に来てる女の子だったら、ここでプロポーズなんかされた日にゃコロッと落ちるだろうなと確信しましたが、「そんなこと考えるなんて、お前、寒さで頭がやられたのか?」とツッコミを入れてくるもう一人の自分が現れたので、誰の得にもならない妄想は破棄しました。
お前のいう通りだな、俺よ。
読んでくださっている方にも無駄な時間をとらせてしまって申し訳ないです。
ただまぁ、夜景は本当に見事なので、是非とも生でご覧いただきたいところ! 写真よりもずっときらびやかな絶景ですよ!
ただし、山頂は下界よりもぐっと冷え込むので、防寒対策は万全にしていってください。あっという間に皮膚の感覚がなくなります故。
函館山ロープウェイ
住所:北海道函館市元町19−7
参考サイト:http://334.co.jp/
冷え切った体を温める市内屈指の名湯!
さて、日は暮れましたが、夜はまだこれからです。
とはいえ、さすがに疲れも出てくるころなので、一旦、体を温めて、ロマンチックになりすぎた気分を落ち着けましょう。
目指すは、市電の終着駅「谷地頭」。ロープウェイ乗り場の最寄駅「宝来町」からは、5分ほどの道のりです。
ここに来たのは、市内でも屈指の名湯として知られる谷地頭温泉が目的です。冷え切った体を温めるには、やはり温泉が一番ですからね。
函館市内には20箇所以上もの温泉施設があり、そのほとんどが銭湯価格で入れます。
中でも函館山の麓に湧く谷地頭温泉は、鉄分を多く含む茶褐色のお湯が特徴で、筋肉痛や関節痛への効能があるとされる名湯。もちろん源泉掛け流しで、露天風呂やサウナ、水風呂も完備されています!
それでいて料金は420円だというから、黙って見過ごすわけにはいきませんよね。四の五の言わずに入浴していきましょう。寒さも、疲れも、下らない妄想も吹っ飛びます。
谷地頭駅
住所:北海道函館市谷地頭町25
地元の味覚と人情に触れる函館酒場巡り
ひと風呂浴びたら、お待ちかねの夕食です。
夕食の選択肢は無限にありますが、居酒屋で飲み食いしたいという方は、五稜郭と大門地区に店舗を構える「いか清」に行けば間違いありません。
その名の通りイカが看板のお店で、生け簀で泳いでいる活イカの刺身はもちろん、揚げ物、焼き物、握りなどバリエーション豊かなイカ料理が堪能できます。
帰省中、家族や友人と「今日は美味しい物を食べたいよね!」というときは、だいだいこのお店に行くことになります。何を食べても美味しいですよ!
いか清
住所:北海道函館市本町 2−14
HP:http://ikasei.com/
参考サイト:ぐるなび
“酒場“が好きという方にオススメしたいのは、函館駅からほど近い「丸善 瀧澤商店」です。こちらは戦前からある酒屋さんが経営するお店で、いわゆる”角打ち”スタイルの立飲み屋。
「酒場放浪記」でお馴染みの吉田類氏が、プライベートでやってくるという名店中の名店なんです。
立ち飲みだからといって、あなどってはいけません。メニューはとても充実していて、焼き魚や揚げ物、新鮮な刺身なんかも食べられます。
しかも、ほとんどが200円台〜300円台という価格帯。1000円もあれば、気持ち良く酔っ払えます!
お会計は注文ごとに支払うキャッシュオンシステムになっているので、カウンターに並べた小銭と相談しながら、ちびちび飲みましょう。
ここにきたら絶対に食べたいのが「あげ焼(250円)」です。
肉厚でふわふわの厚揚げを表面に軽く焼き目がつくまであぶって、生姜醤油でいただきます。カリッ、フワッ、ジュワーという食感三銃士が無限にループすることにより、あれよあれよとグラスが空いていきます。
美味すぎる。
自由市場でも見かけたタコの頭もありました。こちらの「タコ刺」は、このボリュームで350円。
皮の部分はプリップリで、みずみずしさが天井知らず。真っ白な身の部分は、味が濃くて、飲み込んでしまうのが勿体ないくらい美味しかったです。
お酒が止まらなくなる事態は避けられません。
そして、何よりこの店が最高なのは、店内の雰囲気。もうね、ローカル感が半端じゃないんですよ。
常連さん同士が、「おかえりー!」「おやすみなさいー!」と挨拶を交わす様子はまさにアットホームで、かといって新参者を拒絶するような雰囲気もありません。
僕が初めて行ったときは、お店のお父さんから函館での飲み方を教えてもらったり、常連さんからおすすめメニューをご馳走してもらったり、隣の人に2軒目に連れていってもらったりと、函館人の人懐っこさを、これでもかというほど見せつけられました。
立ち飲みという特性上、居合わせた客同士の会話が生まれやすく、酒場らしいフランクなコミュニケーションが楽しめます。こういうのが苦手な人もいると思いますが、ローカルな雰囲気を体感するにはうってつけの場所ですよ!
丸善 瀧澤酒店
住所:北海道函館市若松町19−7
参考サイト:食べログ
もう一軒、古くから函館のお酒好きに愛され続けているのが「丸善 瀧澤商店」からほど近い「舶来居酒屋 杉の子」です。
こちらは1958年にオープンした老舗のバーで、2014年に一旦営業を終了した後、2015年から大門横丁の向かいに移転して再開。半世紀以上、港町のバーとして地元客や旅人を迎え入れてきたお店です。
決して入りやすくはない店構えですが、店内はオーセンティックな雰囲気のバー。
カウンターの奥には、様々なお酒のボトルがずらっと並んでいます。
歴史ある老舗でありながら、ウイスキーは250円からと超庶民的な価格。
お財布に優しすぎて申し訳ない!
函館の街をモチーフにしたオリジナルカクテルもあり、しっぽり飲むには最高の環境です。ネットにはないようなコアな観光情報もたくさん聞けますよ!
舶来居酒屋 杉の子
住所:北海道函館市松風町8−5
HP:http://www5d.biglobe.ne.jp/~suginoko/
参考サイト:ぐるなび
地元民から支持される、シンプルで満足度の高い塩ラーメン!
飲んだ後には、ラーメンが食べたくなりますよね!
なんでも函館には日本で最も古いラーメンの記録が残っていて、国内におけるラーメン発祥の地といわれているとか。現に、市内には数多くのラーメン店があります。
北海道のラーメンは、札幌の味噌、旭川の醤油、函館の塩というのが大定番。大門地区にある「鳳蘭」では、地元客からも支持される鉄板の塩ラーメンが食べられます。
こちらが「鳳蘭」の看板メニューでもある塩ラーメン(550円)!
透き通ったスープは、あっさりとした優しい味わいで、飲んだ後の締めにもぴったりです。
麺は、喉ごしの良いストレート麺。ツルツルと舌触りが良く、スープとの相性も抜群です。
具材はチャーシュー、ネギ、メンマと派手さはありませんが、「ラーメンは見た目じゃない!」という真理を体現するような満足度の高い一杯に仕上がっております。
染みるぜー。
鳳蘭
住所:北海道函館市松風町5−13
参考サイト:ぐるなび
飲み足りないときは、迷わず本町へ!
ラーメンも食べ終えて、あとはホテルでゆっくり休むのもいいですが、「せっかくの旅行なんだから、トコトンいきたいよ!」という方は、迷わず「本町」へ向かいましょう。
市電だと「中央病院前」か「五稜郭公園前」が最寄り駅。タクシーだと函館駅から20分ほどです。
ここは、ご覧の通りのネオン街で、居酒屋やバー、スナックなど、さまざまなお店がひしめき合っています。
朝まで営業しているお店もあるので、函館の夜を心ゆくまでお楽しみください!
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