奈良観光をもっと楽しむ!「ならまち」で風情ある街並みとものづくりに触れる一日観光

ならまちを観光するなら訪れてほしい、おすすめのカフェやスポットをご紹介。ならまちは風情ある町屋が建ち並ぶ、落ち着いた雰囲気のエリアで、人混みが苦手な人にぴったり。一日のんびりと散策する楽しみ方をご提案します。

奈良県といえば、日本の古都として有名な観光地。
修学旅行で訪れたことがある人も多いのでは?

有名な観光スポットを歩いていると海外からの観光客も多く、週末は大混雑…

だけど奈良には、有名な観光地を回るだけじゃない楽しみ方があるんです。

それがならまち散策

ならまちは

  • 古い町家が好き
  • こだわったものづくりに興味がある
  • 落ち着くカフェに行きたい
  • 人混みが苦手

そんな人にぴったりのエリア。

そこで、ならまちを一日散策するという奈良の楽しみ方をご提案します。

奈良観光に飽きてしまった人や、静かな場所でのんびり休日を過ごしたいという人は、今回紹介しているスポットをぜひ巡ってみてください!

ならまちとは

そもそも「ならまち」とはどのあたりをさすのでしょうか。

奈良市のホームページを見ると、このように指定されています。

奈良町は、現在まちづくりのうえで、国道369号を境に北の「奈良きたまち」と南の「ならまち」、また、京終駅周辺の3つのエリアにわけられます。それらを一体とする範囲が「奈良町」のエリアです。
(引用元)http://www.city.nara.lg.jp/www/contents/1520407917698/index.html

今回ご紹介するのは、この「ならまち」の中心エリア。人通りの多い「もちいどのセンター街」を抜けて大通りを渡ったあたりです。

これより南は、徐々に観光客が少なく静かで落ち着いた雰囲気のエリアになっていきます。

風情ある奈良の町家を体感しよう

ならまちの見所といえば、やはり町家が建ち並ぶ風景です。

古いものでは江戸時代に建てられた家があり、そこかしこに「登録有形文化財」のプレートが…。

そんな町家と古くから伝わる日本の遊びを、ならまちで体感しましょう!

奈良町にぎわいの家で町家を楽しむ

築100年を超える町家を見学できるのが、ここ「奈良町にぎわいの家」です。
こちらも、国の有形文化財として登録されています。

季節のイベントや日本文化の体験会なども頻繁に開催されており、年間の来訪者はなんと10万人…!
大人気ですね。

奈良の町家には間取りによって様々なタイプがあり、こちらは表屋造り(おもてやづくり)と呼ばれるもの。

町家の特徴は、通りに面した格子です。これは雰囲気がいいだけでなく、「外から中が見えないようにする」というプライバシーや防犯の意味があるんだとか。

格子の内側からは外がよく見え、風通しも採光性もいいので、住みやすさも確保されています。

中に入ってみると、中庭まで5つの和室が連なっていて壮観。

一番奥の和室には和室から張り出した仏間があり、その広さと装飾からこの家の豪華さがうかがえます。

仏間の天井にはびっしりと絵が描かれていてとても美しいので、ぜひ仏間の中に入って見上げてみてください。

和室を抜けると目の前には中庭が。

季節の植物に彩られて美しく、ぼうっと眺めていたくなるような風情があります。

さらにその奥には離れの和室と、江戸時代に建てられたとみられる蔵があります。

 

他にも、お茶室があったり、

ご飯を炊くためのかまどがあったり、家の中をみて回るだけで物珍しくてワクワクしますね。
このかまどは今でもイベントで使われているんだそう。

イベントは年間150回ほど開催されているということなので、行く前にホームページをチェックしておけばもっと楽しめると思いますよ。

 

町家の見学って、建築物に興味のある人か海外からの観光客しか楽しめないイメージがあったんですが、この「奈良町にぎわいの家」では建物の細部が面白いので、建物のことを知らなくても楽しめるんです。

たとえば、

ふすまの引き手がミョウガのデザインだったり…

扉に直接絵が描かれていたり…

建築の知識がない私でも、家の細部に散りばめられたこだわりポイントを見ているだけで楽しかったです。

町家自体が落ち着く空間なので、何も考えずのんびり過ごしてもよさそう。

ならまちに来たらふらっと立ち寄って、自分流の楽しみ方でのんびり過ごしてみてくださいね。

奈良町にぎわいの家

所在地:奈良県奈良市中新屋町5
電話番号:0742-20-1917
開館時間 9:00〜17:00
入館料:無料
定休日:毎週水曜日 ※祝日は開館・休館日が変わるため、事前に要問合せ
ホームページ:http://naramachi-nigiwainoie.jp/

 

大人も夢中に!奈良町からくりおもちゃ館

奈良町にぎわいの家から徒歩3分のところにある「奈良町からくりおもちゃ館」は、静かな住宅地の中に突然現れます。

ここでは、復元された江戸時代のおもちゃで自由に遊ぶことができるんです。

和室にテーブルが並べられていて、上にはおもちゃがずらり。
全部で200点ものおもちゃがあって、それを2ヶ月に一度少しずつ入れ替えながら20〜30点展示しているんだそう。

おもちゃはどれも竹や木、和紙といった自然素材で作られています。

江戸時代の復元といえど、どれもしなやかで強く、長持ちするそうです。

いろんな形のお題に合わせてピースを並べ替える…というだけのパズルは、大人でも頭を悩ませる難易度でつい夢中に。

ひもにつながった鳥をぶんぶん振り回したり…

ちょっと変わった形のけん玉に何度も挑戦したり…

昔ながらのボードゲームで「負けたくない!」と真剣に戦ったり…

正直、大人がここまで夢中になって遊べるとは思っていませんでした。
奈良町からくりおもちゃ館、あなどれない…!

館内にはスタッフの方がいらっしゃるので、どう遊んでいいかわからなかったら気軽に教えてもらうことができます。

影絵のおもちゃも見せてくれて、まるでスタッフの方と一緒に遊んでる気分。

影を見ると猫のような…?

猫の影を作っていたのは、こんな格好をした人でした!

小学校高学年のお子さんから大人まで、さらには海外からの観光客までも楽しめる施設。
町家なので、まるでおばあちゃんの家に遊びに来たかのような感覚で遊べます。

ここで軽く1時間は遊んでいた私。
おもちゃが入れ替わるごとに遊びにいきたいです。(本気)

奈良町からくりおもちゃ館

所在地:奈良県奈良市陰陽町7番地
電話番号:0742-26-5656
開館時間:9:00~17:00
入館料:無料
休館日:水曜日、年末年始(12月29~1月3日) ※祝日は開館・休館日が変わるため、事前に要問合せ
ホームページ:https://karakuri-omochakan.jimdo.com/

奈良町こだわりのものづくりに触れよう

ならまちでは、古くから伝わる伝統工芸品作りや、クラフトビール醸造など、ものづくりも盛んに行われています。

町を散策しながら、こだわりのものづくりに触れてみるのも面白いので、観光プランに組み込んでみてくださいね。

奈良筆 田中で伝統工芸を体験

書道などで使う筆、日本では奈良が発祥だってご存知でした?
9世紀に中国から筆の作り方が伝えられたのが奈良で、そこから全国に筆作りが広まったのです。

ならまちには、伝統工芸品である奈良筆の制作体験ができる場所があります。
それが「奈良筆 田中」さんです。

体験には2つのコースがあり、今回は短時間でも作ることができるほうのコースを体験してみました。

穂首仕上げ体験 1,600円(税込)

体験の前に、筆のつくりや使う部品について説明してもらいます。

筆の毛だけでもこれだけ種類があるというのがびっくり。

この体験コースでは、すでに筆軸と穂首が組みついた状態から、穂首の形を整えていきます。

まずは毛に布海苔(ふのり)というドロッとした糊材を含ませて…

しっかり含ませたら、手で布海苔を落とします。

次は櫛で毛並みを整えていくのですが、力を入れすぎると毛が抜けてしまうので注意。

櫛でといただけでは毛が広がっているため、穂首に糸を巻いて形をさらに整えます。
これを何度か繰り返さないとなかなか綺麗にまとまらないのですが、コツを掴むまでが一苦労…。

ようやく綺麗にまとまったところで、筆にキャップをしてもらって完成です。

キャップは持ち帰るときに崩れないようにするためなので、帰宅後は外して筆を乾燥させましょう。

筆作りを教えてくださったのは、伝統工芸士の田中さん。

とっても気さくで柔らかな雰囲気の中、丁寧に教えてもらえて大満足です。

書道をやっていて筆を使うという方もそうでない方も、奈良の伝統工芸を体験してみてはいかがでしょうか?

作った筆も持って帰ることができて、とってもいい思い出になりますよ!

奈良筆 田中

所在地:奈良県奈良市公納堂町6
電話番号:090-8483-4018
定休日:不定休(体験は要予約)
ホームページ:http://www.narafude.jp/files/fude_taiken.html

お土産には吉田蚊帳のふきんがオススメ

奈良のお土産として有名なのが、蚊帳生地で作った「ならまちふきん」。
かつて都があったことから衣類を作るための織物技術が発達し、麻でできた蚊帳が奈良の特産品となったのです。

ならまちにある「吉田蚊帳」さんは、店舗の隣の工場で蚊帳製品を一つひとつ手作りされています。

オーソドックスな白いタオルや…

お土産として人気のあるカラフルなふきんまで、種類はさまざま。

カラフルなふきんは18色もあるんだとか。
これだけたくさんの色があると、お土産にまとめて買いたくなっちゃいますよね。

蚊帳製品は通常、しっかりと糊付けされているため何度か洗い落としてから使う必要があります。

だけどこちらのふきんは糊付けされていないので、すぐに使い始められるのが嬉しいところ。
蚊帳生地を8枚も重ねて作られているため、とても丈夫で洗濯機もOK。

春先には、蚊帳のストールが人気。色もきれいで涼しげでオシャレですよね。

お店の奥には本物の蚊帳も展示されています。
なかなか使う機会がなくなっていますが、欲しくなったら吉田蚊帳さんへ!

私もさっそくカラフルなふきんを家で使ってみることに。

洗うのも簡単で、乾かせば吸水性もよくて使い心地は抜群。はじめは少し硬いのですが、使ううちにだんだん柔らかくなっていきます。

吉田蚊帳さんの商品は、こちらの店舗で買うかインターネット販売のみ。他のお土産物屋さんでは買うことができません。

店舗で実物を触ってみて買い、また欲しくなったらインターネットで追加購入するのもアリですね。

吉田蚊帳

所在地:奈良県奈良市芝新屋町1番地
電話番号:0742-23-3381
営業時間:9:00〜18:00
定休日:月曜日(祝日の場合、翌火曜日)
ホームページ:http://yoshidakaya.co.jp/

なら麦酒ならまち醸造所で昼からクラフトビールを飲む

奈良といえば酒づくりが盛んなのですが、クラフトビールを作っているお店もあります。

それが、ならまちにある「なら麦酒ならまち醸造所」です。

奈良市内で初のビール醸造所としてオープン。
ビールが好きなオーナーさんが、縁あってならまちに店舗を構えたそう。

木を基調としたシンプルでオシャレな店内からはビール樽が見えます。

カウンター席からは、注いでいる様子が見える

こちらで人気なのが、しっかりとした味わいのクラフトビール「ならまちエール」。

また、季節の果物を使って作られるフルーツビールもあり、ビールが苦手な人でも飲みやすいとのこと。

普段あまりビールを飲まない(ちょっと苦手な)私ですが、ならまちエールと冬季限定ビール「柚子ハニー」を飲み比べてみることにしました。

柚子ハニー(左)、ならまちエール(右) 各960円(税込)/480ml

2種類のビールを並べてみると、色が全然違います。

色が濃いほうが「ならまちエール」です。

さっそくいただいてみます。

そ〜っと飲んでみると…

これまで飲んできたビールと全然違う!!!

「ならまちエール」はしっかりとした味わいを感じ、「柚子ハニー」はフルーティーで酸味があって飲みやすかったです。

正直、「ならまちエール」は飲めないかなと思っていたんですが、全然いける。むしろハマる…!

ビールへの苦手意識がなくなりました。

柿の葉寿司 880円(税込)

ビールのおつまみとして、奈良名物・柿の葉寿司をいただくこともできます。

手羽元のビール煮込み 680円(税込)

手羽元のビール煮込みは、こちらのビールで煮込まれたもの。
ほろほろのお肉と優しい味わいであたたまる…!

11:30からオープンしているので、昼間から美味しいクラフトビールをいただく…
こんなに贅沢な時間ってあるでしょうか?

人通りも多くなく静かなならまちエリアだからこその落ち着ける空間。

女性のお客さんが多いので、女性だけで飲みに行っても大丈夫な雰囲気でした。

作りたての味わい深いクラフトビールを、ならまちで堪能してみてください。

なら麦酒ならまち醸造所

所在地:奈良県奈良市紀寺町956番地2
電話番号:0742-95-9700
営業時間:11:30〜20:00
定休日:木曜日
ホームページ:http://narabeer.jp/

町家でのんびり、鹿スイーツにときめこう

奈良といえば、やっぱり鹿ですよね。

ということで、ならまちには鹿をモチーフにした可愛いスイーツがあるんです。

その場で食べてもよし、お土産に買って帰ってもよし。

そんなスイーツと、まったりくつろげるカフェをご紹介します。

鹿のお菓子なら幸福スイーツアルカイック

鹿スイーツといえばここ!「幸福スイーツアルカイック」は外せません。

日本の町家が並んだ通りを抜けたところに、フランス風のオシャレなお店が現れます。

店内も統一感のあるレトロな雰囲気。

奈良のしかさんマフィン 400円(税込)

こちらで一番人気なのが、「奈良のしかさんマフィン」です。
マフィンの上に、鹿のクッキーがちょこんと乗っています。

最近では「持ち帰る途中で鹿クッキーが折れる」というリスクに備えて、座った鹿バージョンのマフィンも登場。

一番人気の甘納豆ときなこ味のマフィンを購入し、お店の入り口にあるテラス席でいただきます。

こちらのお店はテイクアウトが基本なのですが、マフィンとケーキはお皿に移してもらえるんです。

コーヒーも売っているので、ケーキと一緒にいただくと一層くつろげます。

マフィンの他にも、「奈良のしかさんサブレ」や…

「奈良の大仏さまクッキー」など、奈良感に溢れたスイーツがいっぱい。

もちろん、鹿や大仏モチーフ以外のスイーツもたくさんあります。

可愛く彩られたアイシングクッキーは、繊細で乙女心をくすぐるデザインばかり。

鹿の雑貨なども販売されているので、鹿好きにはたまらないお店です。

「奈良のしかさんマフィン」は、観光客だけでなく地元の方々もよく買っていくそうなので、買いに行くなら早めの時間がオススメです!

幸福スイーツアルカイック

所在地:奈良市福智院町44-1
電話番号:0742-24-7007
営業時間:10:30~18:00
定休日:水曜日
ホームページ:https://happiness7.exblog.jp/

よつばカフェでまったりランチ&カフェタイム

ならまち界隈には、こじんまりした隠れ家的なカフェがたくさんあります。
歩いているだけでいい雰囲気のカフェを見つけることができるので、カフェ好きにはオススメのエリアです。

その中でも人気があるのが「よつばカフェ」さん。

店内はレトロ感たっぷりで、まるで家にいるかのように落ち着ける雰囲気です。

人形や本がところ狭しと並んでいて、お子さんと一緒に来ても楽しそう。

店内には雑貨販売コーナーもあって、こちらもお店の雰囲気にマッチした可愛いものばかり。

とろけるチーズチキンカレーset 1,450円(税込) ※写真はチーズ抜きで1,400円(税込)

ランチメニューの中から、チーズチキンカレーを注文することに。

辛すぎない優しい味なんだけれど、トマト風味のクセになる美味しさ。どんどん箸(スプーン)が進みます。

セットには「鹿のおとしもの」プリンをチョイス。

鹿のおとしものを表した黒豆の甘納豆は、当然ですが甘くて美味しい。(決しておとしものとは関係ありません…!)

プリンもとってもなめらかで、ぺろっと食べられます。

キャラメルみかんパフェ 550円(税込)

人気のキャラメルみかんパフェは、あっさりとしたアイスに香ばしいキャラメルソースがかかっていて、甘すぎないのが嬉しいところ。

この日はとても寒かったのですが、席の後ろにヒーターを置いてもらえて、心まであたたかくなりました。

ならまち散策にちょっと疲れたら、よつばカフェでほっこり一息ついてみては?

よつばカフェ

所在地:奈良市紀寺町954
電話番号:0742-26-8834
営業時間:カフェは11:00〜19:00(L.O.18:00)、雑貨販売/2階ギャラリーは11:00〜18:00
定休日:水曜日(祝日の場合は営業)
ホームページ:http://web1.kcn.jp/yotsubacafe/yotuba.html

奈良をのんびり楽しむなら「ならまち」へ

週末の奈良公園周辺は観光客でごった返していて、やっぱりちょっと疲れてしまうんですよね。

有名な神社やお寺があって鹿もたくさんいて…たしかに素晴らしい観光地なので、一度回ってみてほしいエリアであることは間違いない。

でも、奈良の魅力ってそこだけじゃないんです。

観光客があまり足を踏み入れない、だけど駅から歩いていけて美しい景観もこだわりのお店もたくさんある「ならまち」。

そこには、奈良の古き良き文化と、町に溶け込んで暮らす人々のこだわりが感じられます。

まだ行ったことのない方はぜひ一度、行ったことのある人は新しい発見をしに何度でも、ならまちに遊びに行ってみてくださいね。

 

取材・文:ユキガオ(@yukigao_22
運営メディア:スキ、はじめました。
写真:矢野 拓実(@takumiYANO_)/一部ユキガオ