【花巻の奇跡!】復活を果たした『マルカンビル大食堂』でソフトクリームを食べてみた!
岩手県花巻市に「マルカン食堂」という場所があったのはご存知でしょうか?地元の人なら一度は食べたことのある、25cm程のソフトクリームがある有名な場所でした。なんと、その「マルカンビル大食堂」がクラウドファンディングで資金を集め、2017年の2月20日復活いたします。花巻ってどんな場所なの?という方のために、グルメの食べ歩き情報も掲載。宮沢賢治でも有名な岩手県花巻市の観光に是非訪れてみてください。
それとなくSPOTデビューを果たし、さりげなく岩手県花巻市に潜り込んだYELLOW(@mossberg835)で御座います。
今回、さして宮沢賢治に興味もない筆者が、夜行バスで9時間ちょいかけて盛岡まで移動し、そこから花巻駅まで電車で45分もかけて訪れたのには訳があります。
実は、このソフトクリームを提供する、「マルカン大食堂」は一度閉店してしまったのです。
その伝説の『マルカン大食堂』が復活するとなれば、腰の重い筆者も動かざるを得ない案件かと存じます。
目次
花巻市民が愛する『マルカン大食堂』とは、なんぞや?
岩手県花巻市にあった今の『マルカン百貨店』の建物は1973年に地上8階地下1階建ての建物としてオープンしました。
花巻市を代表する百貨店として愛され、とくに6階の『マルカン大食堂』は花巻市民なら誰もが通った事のある、まさに花巻市で一番有名なスポットとして定着していました。
しかし、建物の老朽化と耐震性に問題があった為に、多くの花巻市民に惜しまれながらも『マルカン百貨店』は、2016年6月7日に閉店します。
その後、多くの花巻市民の想いを受けて”小友康広”氏が、『マルカン大食堂』を復活させる為に『上町家守舎』を設立、マルカングループより旧『マルカン百貨店』の建物を引き継ぎ、営業を再開する為に動き出します。
(写真は”小友康広”代表取締役。めちゃめちゃ気さくで柔らかい印象の人でした。)
小友康広代表取締役にお話しを伺った所、今後の『マルカンビル大食堂』の展開としては「ファンをどれだけ増やせるか?」と、「マルカンビル大食堂のブランドを使ったビジネス展開をどれくらいできるか?」が成功の鍵を握ると考えているそうです。
例えば「ソフトクリームを巻いてみるワークショップ」「ナポリカツ職人が教えるナポリカツの作り方教室」「マルカンビル大食堂のレシピを暖簾分け」「関連グッズ関連商品の企画販売」「あの空間、場所を使ったイベントでの家賃収入(ライブ、寄席など)」などの構想があります。
当面は1階のフロアと6階の『マルカンビル大食堂』で営業する方針で、1~2年後を目処に耐震性を高める工事を開始する予定です。
筆者が訪れた時には、まだ2月20日のオープンに向けて商品のディスプレイ作業などを進めている段階でした。
1階フロアを任されている”高橋久美子”代表も終始、様々な対応に走り回っている感じで非常に忙しそうな感じでしたね。
キッズスペースもあるので、これは家族で訪れたい場所ではないでしょうか?
車を利用する人と多いと思われますが、駐車場の方も新しく新設された予感です。
是非、旧駐車場と併せて御利用下さい。
2017年2月20日、『マルカンビル大食堂』OPEN!
と、言う訳で『マルカンビル大食堂』として2017年2月20日に復活する運びとなりましたが、果たしてメニューの数々はどうなってしまったのでしょうか?
安心して下さい。今回、名称こそ『マルカンビル大食堂』に変わりましたが、旧『マルカン大食堂』で働いていたスタッフを再雇用し、内装や支度品もそのまま引き継いでいます。
商品ディスプレイの賑やかさもですが、この”非常階段”の看板すら愛着が沸いてしまいますね。これは良い非常階段かと存じます。
当初、「他の場所に移転したらどうか?」との声もあったのですが、この窓からの景色、昔懐かしい食器や支度品なども含めての(旧)『マルカン大食堂』であると言う、小友康広代表取締役の熱い想いもあり、それらの歴史を可能な限り『マルカンビル大食堂』に詰め込みました。
と、言う訳で窓からの景色です。
花巻市民のみなさま、こんな感じで大丈夫でしょうかね?
どうでしょうか?
この日はレセプションだったので、まだ本格的な営業時のテーブル配置とは微妙に違っているかもですが、テーブルの配置も含めて可能な限り昔の雰囲気を再現したいそうです。
昭和の大食堂と呼ぶに相応しいレトロ感と、当時としてはモダンな雰囲気が見事に再現されていると筆者は感じました。
どのアングルも素敵過ぎて、とりあえず誰が写真を撮っても映えるビジュアルじゃないでしょうか?
椅子やテーブルの全てが歴史を刻んでいます。これは花巻市民でなくとも感動出来ると思います!
照明の感じとか、全てがキテますよね?
『マルカンビル大食堂』の厨房も万全の準備で挑む!
この日はレセプションだったので『マルカンビル大食堂』のメニューも絞っているのですが、何せ一度に200人近くの人が料理をオーダーする事になるので、とにかく厨房は忙しそうでした。
厨房の中を守るのは以前から働いているベテランスタッフと、新たに入った新人で構成されているので、馴れるまでに多少の摺り合わせは必要でしょうか?
と、言う意味も含めて2月20日のオープンに向けた実践的な練習と言うか慣らし運転ですので、わりと取材に来た地元メディアにもクールな感じでした。
そりゃ忙しいので、我々は邪魔者以外の何者でもないし、今日の主役はクラウドファンディングで大口の融資をした同士達ですので、ごもっともで御座います。
しかし!
何も食べずに記事をUPするのは”SPOT”の理念に反するので、6階フロアを任されている”菊池英樹”レストラン事業部事業部長にお願いして、なんとか他メディアとの”共同ブツ撮り”と言う名目で名物料理を確保しました。御協力、どうも有り難う御座いました!
さりげなく食券ナンバーの1番目をGETです!!
まあ、ぶっちゃけ他のメディアさんは数人しか撮らなかったのですが、多少は役に立ったと思うので、写真を撮り終わったこれら料理を食べる権利が筆者にはあると思います!
これで筆者の悩みも解決しヤル気が出て来たので、より深く取材します。
『マルカンビル大食堂』は制服なども以前を同じスタイルを引き継いでいて、ガチなメイドさんスタイルだったりします。
確かに、これはテンションが上がりますね。
厨房の中は新しい調理器具も入っていますが、使えそうな器具は以前の物を引き継いでいるとの事で、確かに新旧が混在した感じに見えます。
恐らくベテランのスタッフさんも、新しい器具のクセを覚えるまでは大変かもですね。
特にシビアなのが”ソフトクリームマシーン”だそうで、同じ機種でも機械ごとに微妙に出て来るスピードや固さが違うそうで、それぞれのマシーンのクセを把握しないと、『マルカンビル大食堂』のソフトクリームは巻けないそうです。
このスプーンやナイフ達も、今日こうして再び使われる日を待っている様な気がします。
無論、すべてピカピカに磨き上げられていて、スタッフ達のモチベーションの高さを感じる事が出来ます。
『マルカンビル大食堂』になっても、是非とも親子三代で来て欲しいとの熱い想いは”子供用スプーン”に現れていますね!
この子供用の椅子に、今まで何万人の花巻市民が座ったのでしょうか?
まさに花巻市民と共に歩む『マルカンビル大食堂』の大事な宝かと存じます。
どうでしょう? ぶっちゃけ、花巻市民が羨ましくなってきませんか?
『ナポリカツ』
そして『ナポリカツ』を食べずに『マルカンビル大食堂』を去る訳には参りません。
昭和を代表するモダンなメニューである”ナポリタン”と”チキンカツ”の夢のコラボレーションを果たした『ナポリかつ』は、まさに花巻市民のソウルフードと呼べる一品ではないでしょうか?
どちらが主役とは言い難いのですが、やはりナポリタンありきの『ナポリかつ』かと存じます。
香ばしく揚げられたチキンカツも、これまた美味しく『マルカンビル大食堂』のレベルの高さを思い知る事になります。
結構、ヘヴィーな組み合わせに思えますが、美味しいのでペロリと完食出来ますね!
誰もが思い付きそうな組み合わせの『ナポリかつ』ですが、やはり長年に渡って愛され続けている『マルカンビル大食堂』のは一味違うと思います。
『マルカンラーメン』
何気にラーメン好きな花巻市民、当然この『マルカンビル大食堂』にも名物ラーメンがあります。その名は『マルカンラーメン』で御座います。
このストレートなネーミングには賛否が分かれる要素がありますが、何よりも分かりやすい看板メニューであると言う主張が伝わりやすくて良いと思います。
ベースとなるラーメン(醤油ラーメン)に豆板醤で辛さをチョイ足しした、餡かけラーメン的な何かですが、この具沢山な餡かけが実に美味しいのです。
否応無しに麺に絡みつく”ピリ辛の餡”が、シンプルな醤油ラーメンの味を持ち上げていますね!
この『マルカンラーメン』も『マルカンビル大食堂』に看板メニューとして、末永く愛され続けると思います。
ソフトクリーム
花巻市民なら誰もが一度は食べた事のある『ソフトクリーム』で御座います。
筆者はこの『ソフトクリーム』を食べる為に、夜行バスで9時間かけて岩手県まで来たと言っても過言ではありません。
「たかがソフトクリームに大袈裟な……。」
と思ったそこの貴方!!!
貴方は花巻市、もとい『マルカンビル大食堂』の『ソフトクリーム』の事が、全然分かってらっしゃらないと言わざるを得ませんね。
通常、ここは動画でUPしてドヤりたいのですが、現地で記事を作成している為に動画はちょっと面倒なので省略し、写真でどうにかこうにか凄さを伝えたいと思います。
ちなみにこの日、ソフト係は2名体制でしたが、この『ソフトクリーム』を手掛けるのは、超ベテランの名も無き姉さん一人で御座います。
もう一人は、別メニューのソフト作りに専念していました。
わりと巻き始めは普通なのですが、何せ高さが違いますからね! 土台がしっかりしないと巻ききれません。
「え! そんなにサイドまで回して作るの?」
てっきりコーンの外周くらいの振り幅でちょこちょこ巻くのかと思っていた筆者ですが、こんな達人技を間近で見ると『ソフトクリーム』に対する概念が変わりますね。これは絶対、真似出来ないです……。
正直、マジにリスペクトです!
そして最後まで綺麗に巻き上げて完成です。
コチラの『ソフトクリーム』に関して特筆すべきは、その高さでしょうか?
公称”25cm”と噂されていますが、実際にそのくらいの高さはありそうですよね?
ゆえに、普通に食べると確実に倒れてしまうので、花巻市民は”割り箸”を使って、この『ソフトクリーム』を食べるそうです。
中は空洞になっていて、何かしらの芸術品みたいな感じになっちゃってます。
無論、コーンの方にはびっしり詰まっているので安心して下さい。ちなみに値段もびっくりするほど安いので、味の方が心配になってしまいますが、あえて言おう!
「めちゃめちゃ美味いで!」
っていうか、こういう味で良いと思うんですよね。まさに日本を代表する『マルカンビル大食堂』の『ソフトクリーム』だと思いました。
「花巻を代表するソフトクリームを巻いていたのは超絶技巧派の”お姉様”だった件に舌を巻いたで御座る!」
と、締めくくっておきましょう。
みんなも『マルカンビル大食堂』に行こう!
正式なオープンは2017年2月20日ですが、レセプションとは言え『マルカンビル大食堂』の素晴らしさに感動した筆者です。
招待された人達は全員、終始笑顔で美味しい料理と『マルカンビル大食堂』の雰囲気を楽しんでいました。きっと中には親子三代で来ている人達も居たと思います。この様な店、もとい大食堂の灯を二度と消してはならないと思います。
と、言う気持ちは『マルカンビル大食堂』に居た全員が思っている事だと思うのですが、何世代にも渡って通い続けられる場所は本当に貴重です。
それでは、是非みなさんも一度でも良いので『マルカンビル大食堂』に来てみて下さい。きっと良い思い出になると思いますよ。
マルカンビル大食堂
住所:岩手県花巻市上町6−2
Facebook:https://www.facebook.com/marukanshokudo
参考サイト:ぐるなび