もののけ姫のモデルにも!ユネスコ世界自然遺産「屋久島」観光の魅力を現地からお届け

鹿児島県の屋久島は、ユネスコ世界自然遺産にも登録されており、大型連休を中心に観光客にとても人気のある場所です。もののけ姫のモデルとなった白谷雲水峡や縄文杉だけでなく、ダイビング等のアクティビティもでき、一人旅や友達・家族との旅行等、楽しみ方も様々。今回はそんな屋久島のおすすめスポットやツアー、地元の人の情報等を掲載。コースや回り方を決める参考にもどうぞ。

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こんにちは。鹿児島在住ライターのちえ(@kirishimaonsen)です。
今回の記事では、鹿児島が誇る世界遺産「屋久島」を徹底的に紹介させていただきます!

 

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鹿児島ではゴールデンウィーク頃から、屋久島への観光客が一気に増えます。
樹齢数千年の屋久杉に、苔と水の織り成す美しいミクロの世界。映画で圧倒されたもののけ姫の美しい森がリアルに広がっています。

これから屋久島に行く人、屋久島旅行を計画中の人にぜひお伝えしたいのですが、屋久島の魅力は森だけではありません。

 

提供:屋久島ダイビングスクールたつのこ

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その立地から、海も綺麗でダイビングでき、

 

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こんな山の大自然や

 

提供:月野美勇希

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こんな神秘的な星空まで。

海も川も空も素晴らしい屋久島の大自然。
食べ物も美味しくて、おしゃれなカフェもあります。いい温泉もあります。

たくさんご紹介しようと思ったら、ものすごいボリューム記事になってしまいました。目次で好きなところだけ読むなど、必要に応じて参考にしていただければ嬉しいです。

 

目次

【自然】山、海、星、動物

屋久島は1993年に青森県の白神山地と同時に、日本初となる「ユネスコ世界自然遺産」に登録されました。
九州で一番高い宮之浦岳などの山々がそびえ、森の中には樹齢1000年以上の屋久杉などの巨樹が見られます。
亜熱帯の植物や巨大な瀑布、清らかな渓流、澄んだ海など多種多様で美しい自然が、この一つの島の中に展開しています。

 

1.もののけ姫のモデルになった神秘の森「白谷雲水峡」

まずは「白谷雲水峡」の入口へ。
バス、レンタカー、タクシーのいずれかで行くことができます。宮之浦から車で約30分ほど。
ハイシーズン(4月下旬~9月)は駐車場が混むので、早い時間に来るか、バス、タクシーの利用がオススメです。

登山口に向かって車を走らせると……。

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さっそくこんな風景が。
屋久島に来たんだ―!! 旅への期待が高まります!

 

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白谷雲水峡入り口。
森の管理のための協力金500円を払って入ります。

白谷雲水峡は大きく3つのコースが整備されています。

  1. 弥生杉コース(約2km 約1時間)
  2. 奉行杉コース(約4km 約3時間)
  3. 太鼓岩往復コース(約5.6km 約4時間)←今回はこれを歩きます

一番長いコースだけど、太鼓岩往復コースが断然オススメ。
もののけ姫の舞台になった神秘的な森が広がり、コース最終地点の太鼓岩は一帯の森を見下ろす眺望スポットです。

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まずは大きな岩を登り

 

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「飛流(ひりゅう)おとし」と呼ばれる落差50mの滝を通り過ぎ、森の奥に進むと……

 

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緑輝く神秘の森へ。
非日常の世界に足を踏み入れました。気持ちが洗われるよう……。

 

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こんな根元の空洞をくぐれる「くぐり杉」があって

 

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苔の織り成すミクロの世界!
屋久島に生息する苔の種類は約600種類とも言われています。
遠くから見ると同じ苔でも、ぐっと近寄ってみれば驚くほど多種多様な世界が広がっています。

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苔は空気中から水分と養分を摂取する植物。
水を貯える役割があり、森の中は常に潤っています。

深呼吸をすると、しっとりとした森の水分を含んだ空気が入り、身体の内側から浄化されるみたいです。

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森の中はとっても静かで、耳をすませば水の流れる音が聞こえてきます。

 

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コース一番奥の太鼓岩に登ると、視界一面開ける場所へ。

 

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所々に見えるピンク色は山桜。

 

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白谷雲水峡は、地元ガイドさんに言わせると「散歩コース」らしいです。

一番距離のある太鼓岩まで行くコースは、最後太鼓岩に登る時は息が上がりますが、ハードな山登りはないし、往復4時間程度で行けちゃうので、初日の屋久島旅のスタートちょうどいい場所です。

2.縄文杉登山について

屋久島での登山は「縄文杉コース」が有名ですね!
縄文杉は推定樹齢7000年以上、世界最古の植物とも言われていますが、推定樹齢約3500年説もあり確かなことはわかっていません。

写真協力:公益社団法人 鹿児島県観光連盟

写真協力:公益社団法人 鹿児島県観光連盟

悠久の時を生きる縄文杉はとても魅力的ではありますが、このコースは大人気のため混雑しています。
また、往復約22km、所要時間約9時間とけっこうハード。縄文杉保護のため数メートル離れたデッキからの鑑賞になり杉の近くには立ち入れません。

「屋久島に行くなら縄文杉は見ないと」という気もしますし、「一度は行くべき」とも言えますが、「観光客には人気だけど地元の人はそんなに行かない」スポットの代表格でもあります。
縄文杉はすでにいろんな媒体で取り上げられていますし、ここは地元民のオススメを紹介するSPOT!今回は地元民も登山に選ぶ場所である黒味岳登山を体験してきました。(他にも太忠岳、永田岳人気も高かったです)

 

3.地元民オススメ「黒味岳登山」へ

山の恵み豊かな屋久島では山岳信仰が強く、現在でも「岳参り」という行事が残っています。
各集落ごとに、それぞれの地域にある山に登ります。地域の砂、お神酒、賽銭を持ち、農作豊漁や家内安全を祈願するそうです。

海抜0メートルの海辺から標高1936mまでの高低差のある屋久島。
山の登りでは、苔むす森や澄んだ水辺、高山植物、山頂からの眺めなど、変化に富んだ景観を楽しめます。

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淀川登山口からスタート。入口で協力金1000円の支払いを。

黒味岳をオススメする理由は下の通り。

  • 森、川、湿原と変化に富んだ飽きないルート
  • 往復約10.5km、所要時間約5時間30分と疲れすぎず、達成感もあり程よい
  • 深い森を抜けた先の眺望が絶景です。周辺の山々を見渡せます。

 

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登り始めは急な道で息が上がりますが、1km程度で淀川に到着。屋久島随一の清流で、この美しさで疲れも吹き飛びます。

 

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先に進むと途中で眺望スポットがあります。

この岩は高盤岳。通称「トーフ岩」といいます。手のひらに乗せたお豆腐を切ったみたいな不思議な岩です。

 

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標高1600m地点。小花之江河(こはなのえご)~花之江河(はなのえご)にかけて高層湿原が広がります。ちょっと一休みにふさわしいオアシス。

 

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こういう場所で食べるお弁当って、どうしてこんなに美味しいんでしょうね。

 

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黒味岳ルートと宮之浦岳の分岐点。
宮之浦岳は標高1932m、九州最高峰の山です。九州で一番高い山は屋久島にあるんですね~。

往復約16km、所要時間約10時間のハードコースですが、「屋久島の中学校の保護者遠足で登った」という話を聞きました。遠足のレベルの高さにびっくりです。

 

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分岐点を黒味岳方面に行くと、岩肌に下げられたロープでよじ登るアスレチックポイントが5か所ほど。グリップのついた軍手があるといいかも。

 

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空が近くなってきました。登るにつれて山が開けて、青空が見えてくるのが楽しいです。

 

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こんな清涼感ある沢もあり。

 

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到着―――! 爽快!

周辺の山々が見渡せます。山頂付近は風が強いので気を付けてください。

 

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帰りに淀川の所でコーヒーを飲みました。
「山頂で飲むコーヒーは最高!」という話をよく聞きます。その通りなのですが、いかんせん利尿作用のある飲み物なのでトイレの場所を確認してコーヒースポットを決めた方がいいかも。

黒味岳は淀川沿いの淀川小屋にトイレがあります。1kmで入口まで戻れるし、山頂は風が強くて危険なので淀川エリアでのコーヒータイムがいいですよ。

4.屋久島の海でダイビング

見てください、この海の中の世界。

提供:屋久島ダイビングスクールたつのこ

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ああああーーー潜りたい!
縄文杉にもののけ姫の森と山エリアが注目されている屋久島ですが、海も素晴らしいんです。私は残念ながら時間がなくダイビングできませんでした。

屋久島でのダイビングは島の北東~北西にかけての一湊・永田地区がメインエリアになります。1日はこちら側に滞在して、ぜひとも海をたっぷり楽しむ日に!!

宿の方に「屋久島ダイビングスクールたつのこ」をオススメしてもらいました。

女性ガイドの梁さんが案内してくれるツアーがあり、参加者のペースに合わせてゆっくりと海の中を楽しめます。カラフルな魚やサンゴ、ウミガメに出会えるそうですよ。そして、ツアー後には「大浦の湯」という地下水の沸かし湯の銭湯でさっぱりするという親切設計です。

 

屋久島ダイビングスクールたつのこ

 

5.地元民オススメの「横河渓谷(よっごけいこく)」

IMG_7871大小の花崗岩の間を滑るように流れる清流。あいにくのお天気でしたが、晴れた日は川の水の色が輝いて綺麗です。

 

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いろんな地元の方にオススメを聞きましたが、ここの名前を挙げる人が多かったです。

観光客も少なく、川の流れる音だけが響くひっそりした水辺です。

 

6.ヤクジカやヤクザルに会える「西部林道」

針葉樹林が広がる道。ヤクジカやヤクザルに出会えます。

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細い道なので、対向車とシカ、サルに注意してゆっくり進んでください。

 

7.日本の滝百選「大川(おおこ)の滝」

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日本の滝百選に数えられる名瀑。
落差88mもあり、横幅も広く、迫力満点。滝壺に近づくと水しぶきが降り注いできます。

 

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夜に訪れたら……

 

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!!!

 

こだまちゃんこだまがいるーーーー!

地元民の間ではフラッシュを炊いて、夜に撮影すると(条件によっては日中でも)こだまが撮影できるというのは有名な話。
とくに水しぶきのあがる場所が撮影しやすいです。大川の滝や、白谷雲水峡の川周辺が撮影スポット。
観光ガイドの月野さん(後でご紹介)に教えてもらいました。

 

8.朝の連ドラ「まんてん」に登場した「松峰大橋」

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宿泊先のスタッフの方(ペンション「ラ・イスラ・タセ」。後で紹介)に連れて行ってもらいました!

教えてもらわなかったら知る機会のなかった場所です。地元ならではの場所を教えてもらうのは旅の醍醐味ですよね。

 

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安房川の上約70mに架かる橋で、川、海、森を見渡せます。ここにいる間、他に訪れたのは一組くらい。山あいのひっそりと静かな場所でした。
朝の連続ドラマ小説「まんてん」(2002~2003年放送)で登場したスポットです。

 

9.樹齢500年以上のカジュマルも!「志戸子カジュマル園」

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園内には、樹齢500年以上と言われる巨大なカジュマルや亜熱帯の植物が生い茂っています。

 

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トトロが傘に使っていたような大きな葉っぱ。

 

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カジュマルの木。探検気分で歩いてみよう!

 

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カジュマル園のすぐそばの海沿いにネコの集会所を発見しました。

 

志戸子カジュマル園

  • 住所:屋久島町志戸子
  • TEL:0997-43-5900
  • 営業時間:8:30-18:30(9月~3月は17:00まで)
  • 定休日:無休

 

10.屋久島の自然を知るならガイドを頼もう

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屋久島の美しい自然を楽しみつくすならガイドさんの力を借りたいところ。
特に、登山に不安がある方や穴場スポットを知りたい方はガイドをお願いするといいです。

屋久島にはたくさんのガイドさんがいます。黒味岳登山で知り合ったガイドさんがとても親切で楽しかったのでご紹介。屋久島生まれのガイドの月野さんです。子どもの頃から山を遊び場に育ち、屋久島にめちゃくちゃ詳しく、お客さんのあいだでは竹中直人に似ていると評判。山の男ですが美勇希(みゆき)さんという柔らかい名前とのギャップが素敵。

1名からでもガイドを引き受けてくれ、料金は島内観光は1名6,500円(保険料込)、白谷雲水峡ツアーは1名7,000円(朝昼弁当・保険料込)、天候不良時のキャンセル料なしと良心的な価格設定です。

屋久島ではカップリングツアーといって、人数がそろわないと開催されない形式のツアーもあります。その場合、急にキャンセルになってしまうトラブルもあるので、ガイドツアーを探す場合は、1名からも引き受けてもらえるのか、人数が一定に満たない場合キャンセルはあるのか、キャンセルするとしたらどのタイミングで知らせてくれるのか確認した方がいいです。

 

提供:月野美勇希

提供:月野美勇希

こんな光るキノコがある場所を知っていたり、

 

提供:月野美勇希

提供:月野美勇希

星空がキレイな場所やホタルのいる場所も知っています。

写真も上手で、取り方をいろいろレクチャーしてくれます。

  • iphoneでも虫眼鏡を使えば苔や植物がぐっとキレイに撮影できる
  • 夜に、水しぶき上がる滝壺で風がこちらに吹いたときにシャッターを切るとこだまが撮影できる

などいろんなスキルを惜しみなく教えてくれました。

 

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これは月野さんの指導あって撮影できた星空写真。

こだまちゃん

これがこだまの写真。

ガイド選びは、相性や方向性などいろんな要素がありますが、月野さんがいいと思ったのは山登っている時も写真を撮っている時もすっごく楽しそうなんです。好きで好きで楽しんでいる人にガイドしてもらうのが一番だな~と思いました。

月野さんのwebサイトからツアーの申し込みができます。希望に応じて柔軟にプランを組んでくれるので、気になった人は連絡してみてください。

ツアーガイド月野美勇希さん(男性)

  • TEL:080-1722-6549 ※ツアー開催中の為つながらない時間もあります。19:00-22:00が繋がりやすいです。
  • URL:http://kuk.xxxxxxxx.jp/index.html

 

【温泉】屋久島ならではの野天の露天風呂

屋久島には素晴らしい温泉があります。
温泉って普通に入るもの気持ちいいですが、屋久島で森歩きや登山の後に入浴すると爽快感は何倍にもなります。

 

1.潮の満ち引きで出現する「平内海中温泉」

海を眺めながら入れる絶景温泉を紹介します。まず一つ目は平内海中温泉。
まちがいなく全国トップレベルの温泉!

写真協力:公益社団法人 鹿児島県観光連盟

写真協力:公益社団法人 鹿児島県観光連盟

海に突き出たところにあり、干潮時前後2時間だけ入浴できます。
海中から湧き出す珍しい温泉で、泉質は単純硫黄泉。まさに秘湯の名にふさわしい野手満天の温泉です。

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水着、湯着、バスタオルの着用NGです。(湯着はOKなど諸説あるので市の商工観光課に問い合わせました。正式にはどれもNGなんです)
日中は結構観光客で賑わっていますが、夜が比較的空いています。夜、満天の星の下での入浴が最高ですし、タイミングが良ければ誰もいません。

 

平内海中温泉

  • 場所:屋久島町平内
  • 料金:100円(志を賽銭箱へ)
  • 入浴時間:干潮時の前後2時間

 

2.海を望む絶景温泉「湯泊温泉」

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37.5度とぬるめの温泉でゆっくり浸かってられる場所。環境整備協力金として1人100円支払います。

 

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混浴です。ここも水着、バスタオル、湯着の着用NG。

女性の方は勇気がいります。

 

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足湯があるので、海を眺めながらのんびり足湯だけもいいかもしれません。

海岸そばに水着着用OKの湯船もありますが、お湯の温度がかなりぬるいので夏以外は寒いです。

 

湯泊温泉

  • 場所:屋久島町湯泊
  • 料金:100円(志を賽銭箱へ)
  • 入浴時間:野外のため24時間可

 

3.硫黄がほのかに香る「尾之間温泉」

 

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古くから地元の人に親しまれている尾之間温泉(おのあいだ)。200円です。
水着・湯着・バスタオルNGの平内海中温泉と湯泊温泉は、いささかハードルが高いかもしれません。ここが一番利用しやすく、温泉の泉質、雰囲気ともにバツグンです。

 

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ピンク電話がある! 懐かしい。
お客さんがいたので湯船の撮影はできませんでした。湯船の底には岩が敷き詰められており、壁一面に壁画が描かれています。

源泉の温度は49度で、湯船のお湯もかなり熱め。
たくさんかけ湯をして入るしかありません。ほのかに硫黄の香りのするアルカリ性単純温泉で、お風呂上りは肌がしっとりします。

 

湯泊温泉

  • 場所:屋久島町尾之間1291
  • 料金:200円
  • 入浴時間:7:00-21:30(月曜は12:00-営業)

【グルメ】美味しかったお店をご紹介

1.漁師一家が営むお寿司屋さん「いその香り

私が4年前に屋久島を旅した時、気に入って3回通ったお店をご紹介させてください。

 

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安房で人気のお寿司屋さん「いその香り」。

 

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店主の渡邊力さん。漁師の家庭に育ち、大阪、鹿児島市のお寿司屋さんで修業した後屋久島に戻りお店をオープン。
自らも早朝漁に出ている程の海好き&魚好き。

 

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地魚の握り5種10貫。お味噌汁付きで2,160円です。
朝獲れた魚をピッカピカの新鮮な状態で出したり、種類によっては一晩寝かせたり(寝かせた方が美味しくなる魚もあります)、一番美味しい状態で提供してくれます。

味噌汁の出汁には、魚のあらを贅沢に使っています。深いコクがあって、これぞ寿司屋の味噌汁といった感じ。

 

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あーーーーまた食べたい!!!

魚が素晴らしく美味しいので、そのまま味わえるように塩とレモンで食べてほしいです。
シャリが小さめなので女性にも食べやすいのが嬉しい。(シャリ大き目が好きな人はリクエストしてみてください)

昼、夜ともに営業しています。昼は漁の状況によっては閉めることもあるので事前に問い合わせしておくのがベスト。

提供:いその香り

提供:いその香り

トビウオの唐揚げや自家製つけ揚げなど居酒屋メニューも充実しています。
試してみてほしいのが「カメノテの蒸し焼き」。写真の通り本当に亀の手みたいな甲殻類です。

 

いその香り

  • 場所:屋久島町安房788-150
  • 営業時間:昼11:30-13:30 夜17:30-21:30 ※昼は漁の状況によっては休業あり。事前に電話確認をオススメします。
  • TEL: 0997-46-3218
  • 定休日:火曜日
  • Facebook:https://m.facebook.com/
  • 参考サイト:ぐるなび

 

2.地元の人が買いに来る「柴豆腐店」

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横河渓谷に進む山道の途中にあります。
宿で朝食に出たお豆腐が素晴らしく美味しかったので、急遽立ち寄りました。

元々は永田の集落にあった「柴豆腐店」ですが、そこの弟さんが2017年3月にオープンさせたのがこの新店舗。

 

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子どもの頃、早朝から豆腐を作る母の背中を見て育った柴さん。

朝は豆乳をマグカップに入れて、ごくごく飲んで学校に通っていたそうです。
愛知で37年間、消防士として勤務した後、永田のお豆腐の味を絶やしたくないと屋久島に戻りこの道へ。

 

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まだあったか~い出来立てのお豆腐(150円)。
きめが粗めの木綿で、濃厚な大豆の甘みが口いっぱいに広がります。大豆の味わいを楽しむために塩で食べてほしいところ。

取材中も沢山の地元の方がひっきりなしにお豆腐を買いに立ち寄っていました。

 

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看板犬ダイズ君。お豆腐屋の子にこれ以上ないふさわしい名前です。

 

柴豆腐店

  • 場所:屋久島町永田1377-2
  • TEL:0997-45-2048
  • 営業時間:8:00-売り切れまで
  • 定休日:日曜・祝日 ※ハイシーズンは営業していることも有り

 

3.「屋久島フルーツガーデン」で園内で採れたフルーツを試食

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約3万5000㎡の広い敷地に、熱帯の果樹や植物が生い茂っています。
園長さんがコツコツ植物を植え、長い年月をかけて育てました。個人の力でこの規模のガーデンを運営されているってすごい!

入園料は500円。園内で採れたフルーツの試食付きです。
説明してもらいながら園内をまわると、一人で見てもわからない面白い発見があります。

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この木はもだま。熱帯に育つ巨大なツル性の豆の木で、ジャックと豆の木のモデルになったとも言われています。

 

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切り株。天空の森ラピュタのロボット兵!?

 

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最後に「果実庵」でフルーツをいただいて一休み。
夏のフルーツがたくさん採れるシーズンなら、パパイヤ、マンゴー、グアバなどもあります。
フルーツジュースやジャムも販売しています。

屋久島フルーツガーデン

  • 場所:屋久島町中間629-16
  • TEL:0997-48-2468
  • 料金:500円(フルーツの試食付き)
  • 営業時間:8:30-16:30
  • 定休日:無休

 

4.夜は川沿いに佇むカフェバー「散歩亭」でゆっくり

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少し夜更かししてゆっくり過ごせるのがカフェバー「散歩亭」。川沿いに明かり灯る様子に心惹かれます。
次の日に早朝登山の予定など入っていない時にオススメです。

 

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カウンター席とテーブル席があります。

ジャズやクラシックの流れる心地よい店内。屋久島の焼酎やジュースを使用したカクテルも充実しています。

 

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屋久島食材を使ったメニューも豊富です。

これはトビウオのスモーク(750円)。パスタや丼物などのお腹にたまる料理もしっかりあります。

 

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デザートもありますよ。タンカンチーズケーキは420円、コーヒーは420円です。

タンカンのあまずっぱさとクリームチーズの相性がバツグン。下に敷いてあるクッキーはオレオみたいなほろ苦い味わいで味のバランスが絶妙。これ私の好きな味でした!

夜25時(ラストオーダー24時)まで営業しているのでゆっくり過ごせます。

 

散歩亭

  • 場所:屋久島町安房2364-17
  • TEL:0997-46-2905
  • 営業時間:昼11:30-15:00(L.O14:30) 夜18:00-25:00(L.O24:00)
  • 定休日:第1・3日曜(ランチは毎週日曜休み)※時々休みが第2・4日曜になる月もあるので、電話での確認をオススメします。
  • Facebook:https://www.facebook.com/st.pote
  • 参考サイト:ぐるなび

 

5.おしゃれカフェ「smiley」で川を眺めながらランチ

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安房エリアの人気カフェ「smiley」。
自家製のイングリッシュマフィンで作るサンドや季節のフルーツを使ったケーキなどのメニューがあります。
素材選びからこだわった、手作りの優しい味わいです。

 

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ミートローフチーズトマト(520円)、たんかんシフォンケーキ(400円)、屋久島紅茶(480円)

 

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オシャレで居心地の良い店内です。時間を忘れてぼーっとしたい。

 

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6.屋久島のお土産に選びたい「サバ節」と海産物あれこれ

 

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屋久島土産の代表格「サバ節」。サバの加工工場は一湊地区に集中しています。

 

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蔦の這ったフォトジェニックな工場は「丸勝水産」。文化5年(1808年)創業の老舗です。

 

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多くの工場が近代化を進めるなか、薪で燻す伝統の「古式直火窯製法」を守りながら、サバ節を作っています。

サバ節フレークなど手軽に食べられる商品もあります。工場は一見の価値ありですので、見学してみてください。

 

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黒潮の恵みが豊かな屋久島。海産物のお土産もオススメ。安房にある「松田商店」では、さまざまな魚介類が購入できます。
とびうおの一夜干しが美味しいと評判を聞いて行ってみたのですが、あさひがにやカメノテ、とびうおのすり身などもついゲットしちゃいました。

クール便が利用できるので、持ち帰りのことは心配しなくてOKです。

丸勝水産

  • 場所:屋久島町一湊166-3
  • TEL:0997-44-2311

 

松田商店

  • 住所:屋久島町船行337-1
  • TEL:0997-46-2941

 

【宿】エリアの選び方&宿泊したところをご紹介

 

1.旅の拠点の宿選び

旅の拠点となる宿の選び方ですが、宮之浦、安房が宿も多く中心街になります。
「宮之浦と安房どちらを拠点にするのか」が命題になります。

 

【宮之浦】

  • 白谷雲水峡に安房より片道約20分近い
  • 宿・飲食店が多く、島で一番賑わっているエリア

 

【安房】

  • 荒川登山口(縄文杉へ行くルート)が宮之浦より片道約30分近い
  • 淀川登山口(宮之浦、黒味岳などの山登りルート)が宮之浦より片道約30分近い
  • 宮之浦より静かだけれど、夜までやっている飲食店も多い。

 

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私のオススメは断然安房。縄文杉や山登りなどのコースへ行く時間が宮之浦より往復1時間短縮できます。
レンタカーもバスも乗り入れできない荒川登山口はタクシーを使う人もいます。往復1時間の差はタクシーにすると大きいです。

宮之浦からの方が近い白谷雲水峡は、初日の到着地を宮之浦港にしてそのまま行ってしまえばいいのです。

2泊は安房に宿泊するとして、西側の永田いなか浜にもぜひ一泊してもらいたいです。白い砂浜が1km続く島内で最も大きな砂浜エリア。5月中旬~7月にかけてはウミガメが産卵に訪れ、貴重な湿地としてラムサール条約にも登録されています。
美しい海岸に夕日、満天の星空、のんびり島時間を過ごしたくなる場所です。

 

2.リゾート気分が味わえるホテル「ラ・イスラ・タセ」

安房エリアでの宿は、安房川沿いがオススメ。
周辺を散歩したり、川沿いに腰かけてのんびりしたり、ゆったりと過ごせる場所です。

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今回私が宿泊したのが、「ラ・イスラ・タセ」。
取材前に屋久島の人にオススメの宿をいろいろ聞いたところ何度か名前があがりました。女性、外国人観光客に人気の洋館ペンション。

 

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1泊8000円(3月~11月。12月~2月は7000円)。飛行機とセットのパックを探すと少し割安です。

 

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アンティーク調のおしゃれで清潔な館内。
wifi完備が嬉しい! お風呂は共同ですが、個室のジャグジー風呂があります。

温泉もいいですが、屋久島の水は超軟水のきれいな水なので、水道水のお風呂も肌触りがまろやかです。

 

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500円で朝食を食べられます。ワンコインとは思えない豪華さ。

 

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リゾート気分でのんびり滞在を楽しみたいペンションです。

私だったら、カフェsmiley(後でご紹介)でケーキを買って、川のそばで本を読みながら過ごしたい! でも、目の前の川で、SUP(スタンドアップパドル)の貸し出しがあるのでそれもやりたい!
スタッフの方に周辺を案内いただいたりと親切にしてもらい、気持ちよく過ごせました。取材でほとんど外に出ていたので、もったいなかったな~。ここだけで一日過ごせると思います。

このほかにも、安房エリアには素泊まり3000円で宿泊できる民宿がたくさんあります。観光にトレッキングに忙しくて宿は寝るだけという人は、そちらがいいかもしれません。

ペンション ラ・イスラ・タセ

 

3.永田いなか浜の「屋久の子の家」

島の西側に位置する永田エリア。ここから眺める夕日は圧巻です。

宮之浦や安房エリアは東側なので、海に沈む夕日は西側の永田や栗生エリアから見られます。1日はここに泊まり、のんびり夕日を見て一日の締めくくりにするのがオススメです。

 

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永田エリアは宿が数件あります。今回、宿泊したのは「屋久の子の家」。1泊朝夕2食付き9800円です。

 

提供:屋久の子の家

提供:屋久の子の家

各部屋からつながる共同のバルコニー。水平線に沈む夕日が見えます。

 

提供:屋久の子の家

提供:屋久の子の家

提供:屋久の子の家

提供:屋久の子の家

提供:屋久の子の家

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なんて美しいんでしょう。残念ながら私が宿泊した日は雨で夕日が見られませんでした。

浜辺を散歩して、刻々と変わりゆく夕焼け空を眺めて過ごしたい場所です。

 

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井戸水に永田の海水で作ったにがりを入れた「悠久の時の流れに融けるにがり風呂」。
お風呂は共同ですが、貸し切りで利用できます。
融けます。お風呂は何度入ってもいいものです。

 

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天気が良ければ、お風呂からも夕日が見られたのですが……。

でも、雨と風に荒れる海を眺めるのは不思議な高揚感がありました。

 

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屋久島の旬のもの、地のものを生かした夕食。
登山に温泉にドライブに、疲れた体に優しく染みます。ボタンボウフウやつわぶき、よもぎ、ハンダマなど集落で摘んできた山菜の天ぷらが最高でした。

 

提供:屋久の子の家

提供:屋久の子の家

朝起きて、宿の前の海辺を散歩しました。

晴れた日の海は、透き通るようなコバルトブルーです。

 

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しかし、私の滞在時は東映のオープニングのような波しぶき。

 

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海を眺めながらの朝食をいただいて出発しました。

屋久の子の家

屋久島のお役立ち情報

1.屋久島へのアクセス

屋久島には空港と港があります。空港への直行便が出ているのは、大阪(伊丹空港)、福岡(福岡空港)、鹿児島(鹿児島空港)の3か所。それぞれ一日一便です。鹿児島からの海路はフェリー、高速船が出ています。

直行便で行けないエリアの方は、

  • 飛行機&高速船
  • 飛行機&フェリー
  • 飛行機&飛行機

のどれかの組み合わせで屋久島入りすることになります。

航空券や船のチケットを別々に個人で手配するとかなり割高になってしまうので、宿付きのパックツアーなどで安いプランを早めに探しておくのがオススメです。

試しに10月で検索してみたら(2017年4月末時点)、飛行機&高速船で屋久島入り+民宿付き、3泊4日で38,000円程度のプランを見つけました。あれ? 意外と安い?

宿は宮之浦か安房のエリア指定しかできませんが(できるパッケージもある。少し割高)、「宿では寝るだけ」という人には良さそうです。いずれにせよ直前だと高くなってしまうので、早めに予定を組んでおくのがベストです。

 

2.屋久島の移動手段

屋久島の交通手段はバス、レンタカー、タクシーです。旅のプランを作ったら、行く時期の混雑具合と、周るコースに応じて移動手段を決めてください。

ハイシーズン(4月下旬~9月ごろ)は白谷雲水峡などの人気スポットの駐車場が混み合うので、バスの利用が便利です。
また、縄文杉トレッキングの入り口、荒川登山口はレンタカーでの乗り入れができませんので、バスかタクシーのご利用を。

自由度の高い旅を楽しめるのはレンタカー。
一緒に旅行する人数が多ければバスより割安です。バスの時刻を気にせずマイペース登山ができるのがいいところ。
駐車場が空いている時期(4月下旬~9月のハイシーズン以外)にはレンタカー利用をオススメします。
バスとレンタカーを組み合わせてもいいですね。

私のイチオシは屋久島が比較的空いている4月上旬や10月にレンタカーを借りて楽しむこと。
海も山も充分楽しめる季節だし、駐車場にレンタカーを停めやすいし、登山帰りの温泉や夜の海で眺める星空など自由度の高い旅設計ができて最高です。

レンタカーを借りる場合、交通の拠点となる空港、宮之浦港、安房港等で乗り捨てできるものが便利です。

 

カミヤマレンタカー店舗内

カミヤマレンタカー店舗内

私が利用して良かったと思ったのが、カミヤマレンタカー
登山用品の貸し出しも行っており、レンタカーを借りるときにトレッキングシューズやレインウェアも一緒に借りれて楽チンです。

オーナーさんは元々ホテルで観光プランナーをされていた方。旅行の相談にも親身に応じてくれます。

レンタカー参考情報

たびらいレンタカー 屋久島エリア一覧
タイムズ カーレンタル 屋久島空港店

 

3.屋久島の観光情報収集にオススメのサイト

3泊4日プランで屋久島の紹介をさせていただきました。屋久島に行きたくなったのではないでしょうか!?
屋久島の観光プランを立てるにあたって、屋久島観光協会のサイトを参考にするといいです。

バスの時刻表やアクセス、登山の準備など屋久島観光に関する情報が網羅されており、PDFでダウンロードできます。定期的に更新されており、情報が新しく信頼できます。
私は時刻表やマップを印刷してファイルにまとめて、今回の旅の参考にしました。登山の計画などは入念な事前準備が必要になるので、サイトを見ながら用意するといいです。

 

周囲約130kmの小さな屋久島。深い森やきらめく星空、透き通る海や川など、魅力的な風景の数々にただ圧倒されるばかりの旅でした。この自然の中で数日過ごせば、心がすっと軽くなりすっかりリフレッシュしていること請け合いです!!

それでは皆様、よい旅を~

ライター:ちえ(@kirishimaonsen)

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