【ローカル線】倉敷の水島臨海鉄道と昭和の純喫茶を楽しむ

岡山県倉敷市を走るローカル線・水島臨海鉄道に乗ると、昭和にタイムスリップしたかのようなレトロな世界! 今回は岡山県の定番観光スポットをあえて外して、ノスタルジックな雰囲気を感じずにはいられない、水島臨海鉄道付近の街並みをご紹介します。

いつもお世話になっております。鉄道と古いモノが好きなライターの赤祖父と申します。

唐突ではありますが、こういう昭和っぽい雰囲気はお好みでしょうか?

 

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純喫茶!

 

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凄まじく年季の入った食堂!!

 

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なんだかアヤシげな看板!!!

今回はこういうのを楽しむために、岡山県倉敷市を巡ってきました。倉敷と言えば美観地区の街並みなどが有名です。

……が、それだけなら公式Webサイト見ればいいじゃないということで、ローカル線の乗り鉄と絡めつつちょっと違った昭和ノスタルジー探訪的な切り口での倉敷観光をご紹介したいと思います!

というわけで今回訪れたのはこちら。

 

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岡山県倉敷市を走るローカル線「水島臨海鉄道」と、JR倉敷駅周辺の街並み、それからご当地フードを堪能しながら散歩したいと思います。

 

 

水島臨海鉄道の沿線散歩とリアル昭和な純喫茶

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JR倉敷駅に隣接する、水島臨海鉄道の倉敷市駅。まずはこちらから水島臨海鉄道に乗ることにします。後述しますが中にはレンタサイクル店も入っており、倉敷市内観光にも役立ちます。

 

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こちらが水島臨海鉄道の車両です。路線の総延長は11.2km、駅数は11駅、30分かからず終着駅まで着く短いローカル路線です。三菱自動車工業をはじめとした水島臨海工業地帯への通勤客の利用だけでなく学生の利用もまずまずあるようですが、どちらかというと貨物列車による収入が大きいのだそうです。

 

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水島臨海鉄道は途中から高架を走るので、遠くにうっすらと水島臨海工業地帯の工場が見えます。夜に来たら違う光景が見られるのかもしれません。

 

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栄駅で下車。ここから適当に歩いてみます。ローカル線とはいえ列車は20分に1本くらい走っているので、あまり計画的に動かなくても問題なさそうです。

 

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少し歩いたところで「西洋乞食」というかなり攻めた名前の純喫茶を見つけました。この日は残念ながら定休日でした……。

 

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……でしたが、せっかくなので西洋乞食をご紹介します(こちらは入店したことのある友人に借りた写真です)。「乞食日替わりランチ」がめちゃめちゃ気になりますが、こちらは次回自分で行ったときに食べます!

 

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店内の雰囲気も最高。又聞きの情報ですが、西洋乞食の「乞食」とは、今そのまま思いつくような悪い言葉ではないようで、以下のサイトに詳しく書いてありました。

(前略)文明開化後しばらくして、「公・侯・伯・子・男」爵らの子息が遊学など渡欧しているころ、その様をイキガッテ称した一種のダンディズム。教養があり、家柄もいいのだが、そんな生まれながらに恵まれた環境を素直に受け入れられずに、若い一時期にわざと汚い格好をする、その為人々はある種の羨望をこめて「西洋乞食」と称した。(後略)

 

http://www.quakecenter.org/ong02/html/nowhere/prenowhere.htm より

なるほど〜〜。言葉そのものから受ける印象とだいぶ違いますね。勉強になりました。旅をすると学ぶことばかりです。

 

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さて引き続き散歩を進めます。

 

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水島の商店街のお店を見ていると、こういったレトロな看板なども多く見られます。こういう「本物」がそのまま残ってると嬉しくなります。言い換えれば、リサイクルショップで買ってきた蚊取り線香やオロナミンCの看板をベタベタ貼っただけの居酒屋はニセモノですのでよろしくお願いいたします。

 

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歩いて疲れてきた頃、ちょうど見つけた純喫茶「若草」に入店します。いい外観。

 

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この日は暑かったのでアイスコーヒーをお願いしました。サービスでキンキンに冷えたゆで卵も。

 

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許可をいただき店内撮影。この雰囲気大好きです。曲線でデザインされた飾り棚や天井など、ひと手間かかった内装が素晴らしいです。

 

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この現代のカフェやチェーン店では見られないような内装デザインに惹かれます。昭和のセンスにあふれた贅沢な空間。

 

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照明の傘もかわいい。隣の席との敷居も高くて、くつろぎ度120点ではないでしょうか。お店のマダムにお話を聞くと、やはりご常連は近所の方のほかに工場関連のお仕事のお客さんが多いようです。ただ、ちょうど取材前の時期に発覚した三菱自動車の燃費データ不正問題の影響が一時期かなりあったとのことです。

 

 

水島臨海鉄道の沿線散歩で繁華街の雰囲気を楽しむ

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純喫茶「若草」よりさらに南に向けて歩きます。水島臨海鉄道の常盤駅周辺は繁華街となっていて、お店が増えてきます。この日はほとんど人はいませんでしたが、他の日はお客さんでけっこう賑わっているのかもしれません。夜の飲み屋さん街などを昼間歩くのも違った楽しみが見えて面白いので、そのあたりを歩いてみました。

 

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ガチャガチャした雰囲気の飲み屋街です。当然ですが昼間なので全然人がいません。

 

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このあたりの路地のお店は多くが閉店しているように見えました。

 

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このあたりも現役のお店とそうでない店が混在しているように見えました。個人的にはこういう猥雑な雰囲気が漂う裏路地の散歩(ただし昼間限定)が大好きなのです。やはりこのあたりも工場で働く人がターゲットなのでしょうか。

 

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これまた時代を感じさせる看板。

 

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ビデオテープでもういちど!」というフレーズから考えるに、そもそも映像を何度も見られるということに馴染みの無い時代の看板だったのでしょうか。でももうそろそろビデオテープそのものに触れたことがなかったり「巻き戻し」の概念自体を知らない世代も出てきていますよ……!

 

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このペンギンのキャラクターも昭和バブル時代を象徴するものですが、そもそもこれ色々な意味で大丈夫なのでしょうか。

 

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そんな感じで結局、栄駅から水島駅まで2駅分歩きました。水島臨海鉄道の終点は三菱自工前駅なのですが、水島駅は本当に工場のド真ん前にあるので、ここが実質的な終着駅のようなものだと思います。

 

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列車で倉敷市駅まで戻ります。

 

 

倉敷駅周辺のリアル昭和を楽しもう

続いて倉敷市内の観光に向かいます。倉敷は美観地区という観光地が有名です。伝統的な建築物などが多く保存され、倉敷に来た観光客はだいたいここを目当てに来ています。

 

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こういうのとか……

 

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こういうのが倉敷の定番観光スポットです。

……が、今回ハッキリ言ってこの辺は個人的に興味が無いのでスルーしました!(ゴメンナサイ! なお上の写真はちょっと通りがかったときに撮りました)

あえて言わせてください。旅は自分に正直になって、自分が興味を持ったものを見て回るほうが面白い!!!!

なあなあでガイドブックの確認作業みたいな旅行をしていませんか? 本当はもっと見たいもの、食べたいものがありませんか? 私はあります!!

 

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たとえばこういうの。昭和チックなレトロな物件に個人的には惹かれます。

 

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駅近くにある特徴的な名前のホテル、その名も「若者の宿」。ユースホステル的な施設だったのでしょうか。今は閉店していた模様です。

 

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今では職業としてはほぼ消滅したと言ってもいいタイピストの学校のようです。

 

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「公認」の文字がかっこいい。

 

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このビルのデザインも素晴らしい。お店のロゴや窓の形、どれをとっても非常にぜいたくな造りです。

 

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駅から数分歩いた場所にあった、とある集合スナックビルの看板。めちゃめちゃ興味深いお店です……!

 

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昭和の時代から時が止まったかのような雑居ビル。

 

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この味のある看板も素晴らしい。泣く子も笑う楽しい部屋、気になります。

 

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この商店街の雰囲気も大変良いです。大半の店は閉まっていたようですが……。

 

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私はこういう「ちょっと昔の街並み」が現役で残っていたりするところについつい惹かれてしまうのです。観光地観光地している街並みだけでなく、こういった裏路地や地元の人の普段使いの部分を覗いてみるのも旅の醍醐味ではないかと思っています。

 

 

岡山・倉敷のご当地グルメを楽しむ

旅行に出たらやはり食べたいご当地グルメ。しかし超有名店や定番店などは観光客で混み混み、その割にあまり風情もなく……みたいな感じでガッカリした経験のある方も多いのではないでしょうか。私もそういう経験がよくあるので、それ以来なるべく「地元の人に馴染んでいる普通のもの」を選んで食べてみる楽しみをしています。

まずは、倉敷に来たら絶対に行きたいと思っていた食堂にレンタサイクルで行くことにしました。

 

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移動が広範囲に及ぶ場合に便利なレンタルサイクルショップは水島臨海鉄道倉敷市駅の構内にあります。これはありがたい。

 

 

①萬福食堂

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こちらが倉敷駅から自転車で15分ほどのところにある萬福食堂です。言っておきますが映画のセットでも歴史の教科書の写真でもありません。れっきとした現役の飲食店です。

 

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店内のあめ色の壁やメニューは、その歴史が少しずつ堆積した賜物。

 

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お水は甘酒の瓶を再利用したもので提供。お店の人いわく、割れにくく口当たりが良いのでこれがベストとのことです。

 

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こちらが萬福食堂の特上ラーメンです。この食堂がこの倉敷にしかない以上、これは紛れもないご当地グルメです。

 

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おいしい〜〜〜〜!! 「倉敷ラーメン」にこれが属するのかよくわかりませんが、萬福食堂の特上ラーメンはおいしい。その事実だけで十分です。

 

萬福食堂
住所:岡山県倉敷市羽島198

 

②ローマン

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ローマンという蒸し饅頭みたいな食べ物が倉敷周辺にはあります。正式名称は労研饅頭(ろうけんまんとう)というそう。愛媛県松山市の名物ですが、発祥は岡山・倉敷とのことで、岡山市や倉敷市、備前市の周辺でも製造しているお店があるようです。東京では見たことがありません。味はだいたい見た目のとおりですが、話のタネに是非探してみてはいかがでしょうか! (※写真のローマンは備前市の日生駅周辺で購入)

 

③バナナクリームのパン

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岡山では岡山木村屋というパンメーカーの「バナナクリームロール」が有名なのだそうです。この日は入手できなかったので、子会社で倉敷に本社のあるアサヒブレッド製の「完熟バナナクリームサンド」と、同じく岡山が本社のオハヨー乳業の牛乳(関東にも工場はありますが……)を帰りの新幹線で楽しみました。こういう味の菓子パンも東京にもありそうな気もしますが、パンは実はかなり地域性の出るジャンルなので、ご当地ローカルパン探しも旅の楽しみのひとつです。あ、味はもちろんおいしいですよ。

 

 

④クルード スパゲティ式めん

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倉敷から帰る際に自分へのお土産として買ったのは「クルード スパゲティ式めん」です。あくまで「スパゲティ式」なので厳密にはスパゲティではなくてソフト麺のようなものです。岡山の人には当たり前なのかもしれませんが、私(群馬県出身・東京在住)は初めて見ました!

 

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具なしで実際に調理してみるとこんな感じ。麺を炒めながら付属の粉末ルーをからめるだけです。一見ナポリタンのようですが調理はシンプルですごく簡単。だけど、どこか懐かしい味で美味しいです。この商品が全国区でないことが不思議なくらいです。常温保存もできるし岡山のお土産にオススメです!!

 

 

おわりに

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以上、水島臨海鉄道とJR倉敷駅周辺の散歩でした。観光地ならではの観光ももちろん良いのですが、結局今回はガン無視で終わりました。私の場合は好きなものは昭和の残滓のような光景や味わいのある飲食店、ご当地フードやローカル線などなのでこういった散歩になりましたが、これは一例に過ぎません。ガイドブックや旅サイトの情報そのままでなく、皆さま自身の趣味嗜好に合わせて、本当に興味のあるもの、好きなものを軸に歩いてみると、旅はもうひと味楽しくなるのでは、と私は思います。それではよい旅を!

(おわり)

 

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