寝台列車「サンライズ出雲」に乗ってきた~4歳児と父の鉄道ふたり旅~【京都~鳥取~島根】
「サンライズ出雲」を使った、4歳児との鉄道ふたり旅の様子をレポートします。2015年に「北斗星」が、2016年に豪華寝台列車「カシオペア」の運行が終了した今、定期的に運行されているのは「サンライズ瀬戸/出雲」だけ。東京から島根県に行くまでに京都鉄道博物館や鳥取の名湯「三朝温泉」、宍道湖の絶景を眺められる「一畑電車」といった各地の観光スポットや名所を巡りつつ、サンライズ出雲に乗り込みました。寝台列車を使ったお子様との旅行をお考えの方は、ぜひこちらの記事を参考にしてください。
夜行列車、寝台列車……
まさに「ザ・旅」を想起させる乗り物でありながら、実は絶滅危惧種になりつつあるのをご存知でしょうか。
「ブルートレイン」の愛称で知られた、上野~札幌間を結ぶ「北斗星」が2015年に運行が終了。
豪華寝台列車の「カシオペア」も同じく2016年に運行が終了がしています。
寝台列車に憧れつつも、乗ったことは無い、乗り方もわからない、いつどこを走ってるのかもわからない。そんな方も多いのではないでしょうか。
今、国内の夜行寝台列車で定期運行しているのは、東京〜高松(香川県)および出雲市(島根県)を結ぶ「サンライズ瀬戸/出雲」しかありません。超速くて便利な新幹線や、とにかく格安な飛行機、夜行バスに押されて移動も旅の一部ということを忘れてしまった悲しき星の民たちよ……。思い出そう……感じよう……旅の醍醐味を……。
というわけで今回は、鉄道旅行好きの私ことサラリーマンライター赤祖父が、同じく鉄道大好きな息子(4歳)と一緒に夜行寝台列車「サンライズ出雲」乗車をメインに据えた2泊4日・父親と息子の「鉄道ふたり旅」の一例をご紹介したいと思います。実際のきっぷの取り方なども含め、子供連れの鉄道旅行ってどうなのかの参考になれば幸いです。
鉄ちゃんじゃなくても楽しい【京都鉄道博物館】を満喫し!
鉄道ばかりでも疲れるので……鳥取の名湯【三朝温泉】にも泊まり!
鬼太郎列車で有名なローカル線【境港線】を観光し!
宍道湖の風景に心奪われる島根のローカル鉄道・【一畑電車】で旅情を感じ!
そして出雲〜東京を一晩かけて走る夜行寝台列車【サンライズ出雲】でゆったり帰る!
サンライズから眺めるサンライズ(日の出)は親子とも大感動!!
そんな行程の旅となりました。よろしくお願いいたします。
目次
幼児との旅は鉄道利用もオススメ!!
幼児との旅の交通手段として鉄道を使うのは意外にメリットが大きいです。JRの場合未就学(6歳未満)の幼児は基本的に新幹線や特急(自由席)は無料、寝台列車の寝台も添い寝扱いで無料なので交通費的にはお得な感じがあります。(※詳しくは鉄道各社のルールをご確認ください)
格安飛行機でも2歳以上は料金が必要になりますし、高速バスは狭いうえに車酔いなど幼児に過酷な状況な場合も多いです。
自家用車の場合でも二人だとイザというときのケアや、移動中一緒に遊んであげたりもできません。
鉄道が最も安い移動手段ということではなく、それぞれメリット・デメリットはありますが、
幼児連れの親御さんは是非鉄道での旅行も選択肢に入れてみても良いのではないでしょうか。
列車に乗ること自体が子供にとってエンタテインメント! 旅ではこういうのも大事ですね(大人にとってもエンタメです)。
サンライズ出雲にどうやったら乗れる?
夜行列車の存在は知ってるけど…きっぷはどう買うの?というのが気になるかと思います。まずはそちらのご説明を。
サンライズ瀬戸・出雲のきっぷの入手方法は主に
・旅行会社のツアーとして手配してもらう
・自分でJRの窓口で確保する
のどちらかが主流です。
前者の場合は「サンライズ出雲 予約」などそれなりのワードでググれば旅行会社のサイトが見つかると思います。
後者は定期券や新幹線などのきっぷを買うのと同じで、サンライズに乗りたい!と窓口で言いましょう。きっぷは乗りたい日の1ヶ月前から発売開始なので、なるべく早く問い合わせると良いと思います。またこちらのサイトのような停車駅と出発・到着時刻になります。(2018年4月時点)
なお、下り(東京→高松/出雲市)のきっぷは取りにくいですが、逆の上り列車だと比較的取りやすいので、首都圏在住の方は旅の最後をサンライズでシメるプランもオススメです。途中、岡山や姫路、大阪にも停車するので、そこからの乗車などもできます。(停車駅一覧はこちらのサイトが参考になります)
東京着が7時頃なので、そのまま出勤というエクストリーム出勤にチャレンジしてもいいでしょう。
今回事前に用意したきっぷはこんな感じ。東京都区内→出雲市まで一気に買っておくと長距離の割引が効いてくるので一回一回買うよりかなり安上がりになります(途中の京都や倉吉への立ち寄りは途中下車扱い)。
内訳はだいたいこんな感じです。
【ゆき】 東京都区内→出雲市(智頭急行経由) 乗車券+特急券(新幹線、スーパーはくと)=21,130円 【かえり】 出雲市→東京都区内 乗車券+特急券+寝台料金(シングルデラックス)=28,960円
それでは次に、実際の旅行の例をご紹介いたします。
サンライズ出雲 ツアー参考情報
寝台特急サンライズ出雲ツアー予約案内|近畿日本ツーリスト
1日目:京都鉄道博物館を楽しみ尽くす!
まず旅の起点は東京駅。新幹線のぞみの自由席でも、東京駅からなら繁忙期でなければほぼ座れます。でももし混んできたら膝上着席などの配慮もすると良いと思います。
東京駅の名物駅弁・チキン弁当は天皇陛下のお気に入り、との情報もあり、一度は食べておきたい駅弁です。
こちらは新幹線改札内で販売されているJR東海パッセンジャーズ版ですが、元祖チキン弁当を食べたい方は新幹線改札に入る前の駅弁屋さんで買いましょう。
息子は私が以前に一人で京都鉄道博物館に行ったとき買った限定Tシャツを。入館前から気合い充分です。
新幹線なら京都まで幼児でも負担が少なく過ごせます。京都鉄道博物館は京都駅から徒歩だと少々距離があるのでケチらずにバスかタクシーの利用がオススメです。
館内にはここでしか見られない貴重な展示車両が沢山! 鉄道があまりわからなくてもレトロ好きな方なら国鉄時代の車両はきっと気に入るはず。マニアックな電源車、車掌車、貨車なども展示されています。
目がキリっとした100系新幹線。
寝台特急トワイライトエクスプレスの電源車「カニ24形」です。蟹とは関係ありません。ずいぶんマニアックなところを攻めるな息子よ……!(褒めてます)
機関車の運転席も触れたりします。
国内最大規模の鉄道ジオラマにも夢中。タイミングによっては観覧制限もあるのでゆったり見られるのは運が良いです。
こちらは館内レストランの窓からの光景。沢山の路線が交わる場所にあり、頻繁に色々な列車が走るので眺めていて飽きません。
こちらが館内レストランで食べた「ドクターイエローハヤシライス」。
圧巻なのが京都鉄道博物館を象徴する機関車の扇形車庫。京都鉄道博物館の開館前にはここでは「梅小路蒸気機関車館」として2015年まで営業していたそうです。とにかく大迫力!
これだけSLが同時に見られるのはおそらく国内ではここだけかも。
蒸気機関車といえば「D51」は有名ですが、それ以外の様々なタイプのSLも展示されており、ディテールを比較してみるのも楽しいです。
更に動くSLにも乗れる! このSLスチーム号は毎日運行しているそうで、往復1kmの間をゆっくり動きます。
トロッコタイプの客車に乗って、SLの音と匂いを満喫できます。
横には線路が沢山。ちょくちょく列車が通過し、貨物列車や新快速などもバンバン見えます!
充実の内容でじっくり見たら1日でも足りないくらいです。子供の「電池切れ」と「まだ帰りたくないモード」に配慮しつつ楽しみましょう。
この日はこのまま京都のビジネスホテルに宿泊しました。
サンライズの玩具を握りしめたまま寝落ちした息子。こんなマンガみたいな表現の眠り方あるのかよ。
2日目:特急「スーパーはくと」で鳥取・三朝温泉へ!
1日くらいは温泉でゆっくりする旅程も良いかと思い、京都から出雲市までの間の丁度よい位置にある鳥取県の名湯・三朝温泉に行くことにしました。
京都からは特急列車「スーパーはくと」に乗車して1本で最寄りの倉吉駅まで行くことができます。「はくと」は「白兎」、つまり因幡の白兎のことですね。
京都から倉吉方面へのスーパーはくとの先頭車は自由席。早めに並んでうまくいけば先頭の席をゲットできます!窓が大きくて眺めが凄い!
先頭から見る景色はまた格別。都会あり田舎あり、対向列車もには貨物列車、特急、普通様々あり、3時間以上の乗車になりますが飽きません。
景色に山が増えていきます。スーパーはくとは智頭急行という第三セクターの車両ですが、京阪神地域から鳥取、島根方面への利用者は多いようです。
3時間超の旅でスーパーはくとの終点、倉吉駅に到着。息子も途中寝たりしましたが、それでも大満喫。
倉吉駅から三朝温泉までは車で15分ほど。予約していた宿の車で送迎いただきました。山あいに旅館や公衆浴場、お店などがこぢんまりとまとまった雰囲気の良い温泉街です。
三徳川の河原にある公衆浴場の「河原風呂」。足湯と普通の湯船があります。誰でも無料で使えます。
なかなか野趣溢れる脱衣所。ほぼ丸見えなので女性にはちょっとキツいと思います。おじさんと子供は遠慮無く脱ぎますが。
手前はちょっとぬるめの浴槽で、奥側はやや熱め。熱いお湯が苦手な幼児でもゆっくり入れます。
三朝温泉はラドン線として有名です。ラドンとはラジウムが分解される際に生じる弱い放射線のことだそうで、放射能泉などとも言われます(怖くないですよ)。特にお湯そのものには放射能感?はよくわかりませんが、とても質の良いお湯だなと感じました。
湯巡りも楽しいです。こちらは自噴の湯(宿泊者のみ利用可)が評判の「旅館 大橋」。
宿泊はこちら、三朝温泉で最大級の旅館「三朝館」にお世話になりました。乳幼児向けの配慮や各種のサービス(うちは使いませんでしたがオムツ入れなど)も用意されて家族連れにもピッタリかと感じました。
部屋は非常にオーソドックスな和室。この広縁のイスが良いんですよね〜。夜は子供が先に寝ちゃうのでここでスマホを見たり少し飲んでみたり。
ちょっとした風情のある歓楽街もあって散策も楽しい。
旅館の部屋で、持ってきたサンライズの玩具で遊ぶ息子。期待は日に日に膨らみます。そういえば子供の頃の体感的な1日ってかなり長かったことを思い出します。
3日目:鉄道の旅を満喫しながら、出雲市を目指す!
朝、三朝温泉から倉吉駅まで送っていただき、そこから出雲市駅を目指します。実は特急列車に乗れば1本で着くので出雲大社観光などを考えている場合はそれでも良いのですが、寺社仏閣に興味ゼロの息子と一緒なので、敢えてのんびりと進みたいところです。(どうせサンライズが出発するのは夕方なので)
まずは特急「スーパーまつかぜ」に乗車。米子で途中下車します。「なぜ途中で降りるのか」と息子は途中下車に抗議してきましたが、どうせ夕方にならないとサンライズに乗れないのだから急いでも仕方ないと説得に苦労しました。
米子から境港までを結ぶローカル線、境港線は、漫画家・水木しげるさんの出身ということもあり鬼太郎列車としてラッピング車両が走り、また各駅にも妖怪名の駅(鬼太郎駅など)が別名として付けられています。路線自体が観光名所というわけです。
たとえばここは本当の駅名は高松町駅ですが、愛称の「すねこすり駅」のほうが大きく書かれています。「最寄り駅、すねこすり駅なんだよね〜」なんて日常会話もあるのでしょうか。
終点・境港駅前には水木しげる先生の作業風景の銅像があります。
通称・水木しげるロードと呼ばれる観光通りは今整備中ですが、お店や妖怪モチーフの様々なものがあり楽しい。この街路樹もスゴイ!
『悪魔くん』と服装が被ってたので(顔もちょっと似てる)マネしてもらった。「一兆でどうだ」ってなんですかね。
普通に観光地気分で楽しいです。とはいえ、先を急がないと最終目的サンライズに間に合いません。
「まだ遊びたい!」という息子に「サンライズに間に合わなくなるよ?」と言うとサクッと踵を返します。脅すつもりはないのだが本当なので……ごめんね。
米子駅では名物の「米吾」の吾左衛門鮓とそばのセットを頂きました。
「鮓」は「すし」と読みます。ただの鯖寿司と違って昆布で巻いてあり、またまろやかな酸味がめちゃめちゃ美味しい!!
米子から松江に移動し、ローカル線・一畑電車の「松江しんじ湖温泉駅」を目指します。なぜなら、一畑電車でも出雲市まで行けるので敢えての遠回りでローカル線も楽しもうというグレードの高い旅をするためです。
これは松江の繁華街で見かけた「うどん屋 のび太」です。一言も真相に触れていないのに完全にあの国民的アニメを連想するしかない秀逸なロゴですね。
結局幼児を連れて歩くのは無理と判断してタクシーで一畑電車の駅まで。一畑電車は映画の舞台にもなったローカル線です。
たまたま「ご縁電車 しまねっこ号」が来ていました。出雲大社の観光客に合わせて縁結びをモチーフにしているようです。
車内も床にあみだくじがあったりゆるキャラのオブジェ(固定されてます)があったりなかなか面白い。左右の座席で結ばれた人と……みたいな風景が土日にはあったりするのでしょうか。
「しまねっこ」君です。アタマに出雲大社っぽいものを被っています。
そして一畑電車の魅力といえば、宍道湖の北側スレスレを走るこの景色! 人間ってなぜか水を見るとテンション上がりませんか?
湖の景色が終わるとローカル線らしいのどかな雰囲気になります。これもまた良し。
そんなローカル線の景色を楽しみつつ、終点の出雲市駅に到着。いよいよここからサンライズ出雲に乗ります。
3〜4日目:ついにサンライズ出雲に乗る!
出雲市駅に着いたら、気持ちを高めつつサンライズ出雲に乗る前に準備をしましょう。
出雲市駅内にコンビニがありますので、車内での飲食物はここで充分ゲットしておきましょう。12時間も走る寝台列車ですが、サンライズは車内販売はありません。ご注意を。
出雲そばが名物の駅構内店舗も。早めに行けば駅弁も買えます。
こちらは割子そば。食いしん坊で3人前頼んだわけではなく、これが1人前です。一皿は息子に分けてツルリと乗車前の腹ごしらえ。
時間が近づき、いよいよサンライズ出雲が電光掲示されました!!
2番線で待ち構えていると……遂にサンライズ出雲入線!! ずっと待ってたよ!
「寒いから早く乗りたい」と息子。確かに寒いけども。ようやくの対面なのに。確かに寒いけども。
ボディを舐めるように眺めます。2階建ての個室が並んでいます。
島根県で見る「東京」の文字。これで一気に帰るのか……。
車内の設備等はこんな感じ。
こちらはサンライズに最も安く乗れる「ノビノビ座席」の様子です。このブースが席の扱いで、カーペットにごろ寝して移動ができます。個室ではありませんが仕切りがあってプライベート感が出ます。今回は子連れなのでこちらの席は自重しました。
ついでに人が来る前に車内探検。こちらはシングル個室。一人ならこれで充分ですね。
個室の並ぶ通路。迷路感覚でこれ自体が楽しい。(他の乗客のご迷惑にならないように!)
私たちはシングルデラックスというサンライズ最上級の個室を取りました。二人で乗っていると考えたら決して高いというほど高くもない!けど超豪華!
(※写真は朝に撮影)
シングルデラックスに付属するアメニティは充実しています。浴衣以外は持ち帰りOK。
更に個室の中に専用の洗面台があり……
机と椅子まで。完全にビジネスホテルのようです。そしてサンライズにはシャワー室も付いているのでチャンスがあれば是非入っておきたいところです。シングルデラックスの客にはアメニティとしてシャワーカードが1枚付き、またデラックス客専用のシャワー室もあるので大抵入ることができます(基本的には早いもの順です)。
今回は二人旅なので、車内にあるシャワーカードの販売機で1枚買い足して、
こんな感じでシャワー2回分を使わせていただきます。やはり列車で体を洗うという貴重体験をするために、サンライズでは敢えてシャワーを使っておきたいところ。早いもの順で取り合いになるので、乗車直後(みんなご飯を食べている)または深夜早朝(みんな寝ている)などが狙い目です。
シャワールームは脱衣所と洗い場が分かれてて実用上問題なし。エアーでシャワールームを洗浄する機能もあるので何人かが使っても清潔感もあります。またドライヤーもあるので女性でも安心。カードリーダーにシャワーカードをセットすると、6分間シャワーのお湯が使えます。シャワールーム自体の使用時間は30分ほどを目処にしましょう。
右上のカウンターで使えるお湯の残り時間が表示されます。こまめに止めて無駄な出しっぱなしをしないようにすれば普通の成人であれば時間は足りると思われますが、今回幼児連れで二人のシャワーを試しましたが6分ではやはり足りませんでした。この場合は2枚用意するのがベターです(2枚使うこと自体は車掌さんにも確認しましたが問題ありません)。
なおアメニティはシングルデラックスにはサービスで付きますが通常は自前用意なのでご注意を。シャンプーとボディソープは備え付けがありました。
シャワーでサッパリした息子、ずっと夜景を眺めています。正座で。
夜景といっても都会のようにビルや明かりがあるわけでもないので実際はあまり見えるものも無いのですが、ポツポツと点在しては車窓に流れ去って行く電柱の明かりや、山あいでは星空を眺めたりと、案外そういうのも悪くないのです。
秘境駅の布原駅で対向列車待ち。こういう夜の雰囲気もたまらないですね。
……と、いつの間にか息子もぐっすり夢の中。旅程はそれなりに配慮したつもりですが、それでも4歳には結構タフな旅だったと思います。大きなワガママも言わずよく頑張ってくれました。
念願のサンライズのベッドの中では、一体どんな夢を見ていたのでしょう。
4日目:サンライズから日の出を眺めた!
2泊4日の旅最終日……私も0時前には就寝、朝は4時過ぎに目が覚めました。息子もだんだんと明るくなる車窓に自然と目を覚ましました。
そして、丁度熱海のあたりで……。
おおお! 日の出!! まさにサンライズ!!!!
季節柄(3月下旬)と、また下りではなく上りのサンライズ出雲ということもあって、幸運にも丁度サンライズが海が見えるあたりを走るタイミングと日の出の時間が合致し、この絶景を拝むことができました。これはもう感動しかない。息子も「オアーッ」と言ってました。
動画でも是非どうぞ。(音声注意)
サンライズ出雲から見た日の出 pic.twitter.com/2miErJiR9V
— 赤祖父 (@akasofa_akasofu) 2018年5月7日
この朝日を見られた瞬間、この旅の歯車が全て噛み合っていたことを実感しました。通常こういう良い巡り合わせはあまり無いです。
サンライズにはこういうサロンカーもあり、談話したり飲食をしたりもできます。名残惜しいですがそろそろお別れの時間が近づいています。
12時間の旅も終着の東京駅にてフィニッシュです。半日共にしたサンライズにお別れ。でもこうして見送るとあっという間の快適な旅でした。
離れたくないがこの後サンライズは一旦車庫に入ります。さよならサンライズ。別れが辛そうな息子。
サンライズ出雲の乗車は息子にとっても今までの人生(4歳ですが)のうちで忘れられない思い出になったようでした。良かった。
おわりに
このように寝台列車の旅もなかなか楽しいもので、「移動も旅の一部」であることを思い出します。幼児でもこのようにゆったりと楽しめ、それでいて良い思い出になることも間違いありません。うちの息子も、帰ってきてからもこの日のことをよく話してくれます。
旅の移動をいかにエンタテインメントにしてあげるか、の選択肢のひとつとして寝台列車も考えてみて頂けると嬉しく思います。
(おわり)
サンライズ出雲 ツアー参考情報
寝台特急サンライズ出雲ツアー予約案内|近畿日本ツーリスト