【指宿観光の決定版】指宿のホテル、日帰り温泉、グルメ、絶景スポットを徹底解説!
指宿(いぶすき)観光の決定版!鹿児島県指宿市は白水館などのホテルや多くの温泉、砂蒸し風呂やランチ・グルメが多彩な観光に人気のスポット。そんな指宿の厳選情報を鹿児島在住のライターがご紹介。ラーメンや絶景のおすすめ観光地も完全に網羅。観光プランづくりの参考にぜひ!
こんにちは! 鹿児島ライターのちえ(@kirishimaonsen)です。今回ご紹介するのは南九州随一の温泉地・指宿です。
鹿児島の南に位置する指宿市は、市の全域を火山脈が縦断しており温泉が豊富に湧いている土地。源泉の数は1000を超えるとも言われています。
このように、絶景露天風呂や歴史ある共同湯など風情さまざまな温泉施設がたくさんあります。
さらに、世界的にも珍しい天然の砂むし温泉も。
年間の平均気温は19℃と温暖で、冬でもハイビスカスやブーゲンビリアが咲いているほど。リゾート気分を味わえる南国です。
温泉が豊富なので、指宿市では一般家庭で温泉を引いている家がたくさんあります。温泉熱は農業や養殖などの産業にも利用され、指宿はまさに温泉帝国と言えるでしょう。
おいしい食べ物もたくさんあります。
この記事では指宿に何度も遊びに行っている私が、おすすめのホテル・宿泊施設や砂むし温泉、日帰り温泉、グルメスポット、絶景スポットを徹底的にご紹介します。指宿観光の参考にしていただければ幸いです。
指宿のホテル・宿泊施設
4つのホテル・宿泊施設、温泉とお部屋を中心にご紹介します。施設ごとに特徴や予算を紹介しておりますので、自分にぴったりのところを選んでいただければと思います。(※予算はあくまでも目安です。繁忙期には多少金額が変わることもあります。)
1.施設内で一日中楽しめる「指宿白水館」
「指宿 白水館」は、楽天トラベルの「泊まってみて良かった旅館ランキング」で石川県の加賀屋につぐ第2位。その他あらゆる温泉旅館ランキングで上位に入っている全国的に有名なお宿です。
美しい砂浜と青い松林に囲まれた立地にあり、ラウンジやお部屋からの眺望が抜群。敷地内には焼酎の試飲ができるバーや指宿ラーメンの名店「麺屋二郎」、指宿産の食材を使ったイタリアンレストラン「フェニーチェ」、薩摩焼コレクションが並んだ「薩摩伝承館」などがあり、一日中いろんな楽しみ方のできるお宿です。
地元民からも根強く支持されており「家族が揃ったときはみんなで白水館へ行く」という話をよく耳にします。
そして、もちろん温泉も豪華! 大浴場「元禄風呂」はなんと1000坪もあり、圧倒的なスケールの大きさにわくわくします。
とにかく広い! 脱衣所を出てからは、橋を渡り階段を下りてお風呂にたどり着きます。
温泉は源泉かけ流し100%。加水なし、加温なし、循環なし、毎日丁寧にお掃除されておりとても気持ちよく過ごせます。抜群の泉質を堪能してください。
壁面には、江戸時代の入浴風景が描かれています。細部まで技巧が凝らされており、見ていてとても楽しいです。
蒸し風呂や露天風呂、砂むし温泉があり、いろんな温泉を長く楽しめます。
さて、お部屋はさまざまなタイプがありますがこちらの「離宮」のお部屋は全室オーシャンビュー。
刻々と変わりゆく空の色を眺めながら、ゆっくりお酒など飲みたいですね。このお部屋の価格帯は2名一室、2食付きで一人32,000円~。ご予算のある旅なら、このようなお部屋でゆっくりしてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、一番お手頃なお部屋タイプですと2名一室2食付き一人17,000円~で泊まれます。
指宿白水館
住所:鹿児島県指宿市東方12126−12
TEL:0993-22-3131
日帰り入浴:利用可能時間は15:00~18:00。料金は大人3,240円、砂むしとセットで4,320円。
砂むし温泉(ご宿泊の方): 1回1,080円。営業時間 6:00~8:30 15:30~22:00
※砂むしの予約はお受けしておりませんので、当日の順番受付となります。
指宿駅からのアクセス:指宿駅-白水館の間で無料送迎バス(通年)を運行。
白水館発(玄関)→ 10:10/11:10
指宿駅発(駅西口)→ 15:10
指宿駅からタクシーでは約7分(1,000円くらい)で到着。
URL:http://www.hakusuikan.co.jp/
参考サイト:じゃらん・楽天トラベル・Yahoo!トラベル
2.夫婦やカップルでゆっくり泊まりたい「吟松」
旅館やホテルが立ち並ぶ指宿の温泉街で、ひときわ存在感を放つこの建物は「吟松(ぎんしょう)」。吟松のキャッチコピーは「好きというかわりに夫婦旅に誘おう」。夫婦でゆっくり過ごすのにおすすめのお宿です。
「吟松」では、毎朝「砂浜カフェ」を開いてモーニングコーヒーのサービスを行っています。(※天候によっては中止の場合あり) 朝の気持ちいい海風を感じながらのコーヒーは格別。また、時期によってはガーデンのライトアップを行っているので、夕涼みにぴったりです。
温泉街のエリアにあるので、街をぶらりと散策してみるのもいいでしょう。隣には、砂むし温泉「砂楽(さらく)」があります。
さて、「吟松」の見どころといえば最上階の9階にあるインフィニティ露天「天空野天風呂」。お風呂の入り口からは、指宿の街並みが一望できます。
眼下に海、遠くに水平線。空を近くに感じます。まるで天空に浮かんでいるような気分を味わえますね。夕方は暮れていく空の色、夜は満天の星空、朝は大隅半島の向こうから朝日が登る様子…時間とともに変わりゆく空と海の様子が美しいです。
客室も少しお見せしますね。こちらは「夫婦露天風呂付客室専用棟(離れ風)」の露天風呂付洋室露天風呂付客室、2名一室利用2食付きで一人26,000円~。夫婦でゆっくり過ごしてもらうことを大切にしているので、お部屋にテレビはありません。
お部屋にミニバーカウンターと露天風呂があるので、ご夫婦で語り合いながら温泉に浸かったり、カクテルを作ったり、そんな風に過ごしてもらいたいお宿です。スピーカーが設置されており、音楽を流すのも素敵ですね。
露天風呂付きではないタイプの一般客室は、2名一室2食付きで一人14,000円~あります。日ごろの感謝を伝えたい人を、誘ってみてはいかがでしょうか。
指宿温泉 夫婦露天風呂の宿 吟松(ぎんしょう)
住所:鹿児島県指宿市湯の浜5丁目 (砂むし温泉砂楽隣)
TEL(天河リゾート予約センター):0993-22-2217(ふ~ふい~な)
日帰り入浴: 平日18:00~20:00 ※要問合せ。宿泊客優先で、状況によっては受け付けられません。必ず電話してみてください。
指宿駅からのアクセス:送迎はなし。指宿駅からタクシーで約4〜5分です。
URL: https://ginsyou.com/
参考サイト:じゃらん・楽天トラベル・Yahoo!トラベル
3.南国リゾートムード漂う「指宿ロイヤルホテル」
小高い丘の上に位置する「指宿ロイヤルホテル」。敷地内にはヤシの木やブーゲンビリア、ハイビスカスが咲き乱れ、ホテルの前には一面の海が広がっています。
タイ古式ボディケアやヨガの体験ができ(要予約)、美しい景色と癒しのプログラムで心も体もリトリート! 南国リゾート気分で過ごせるホテルです。
ホテル前の細い道を下りていくと、古毛曽浜(こもそはま)へ通じています。
ホテル前の古毛曽浜からは、指宿の港・山川港がよく見通せます。江戸時代、薩摩藩は山川港から中国を相手に密貿易をしていました。古毛曽浜の名前は、修行僧である虚無僧(こむそう)がここの砂浜から湧き出した温泉で湯治をしていたことに由来するのですが、この虚無僧は実は密貿易を監視する幕府隠密だったという言い伝えがあります。
なんとも歴史ロマン薫るミステリーですね。
露天風呂からは空と海が見渡せます。この日はあいにくの曇り空でしたが…
晴れた日はこんなに鮮やか。
かけ流しのお湯が浴槽から溢れて流れている様子は見ていて気持ちいいですね。オレンジ色の石材で造られた浴槽は青い海や空、緑の植物がよく映えています。
内風呂は窓が大きく明るい雰囲気です。砂むし温泉はありませんが、「砂むし温泉 砂楽」への無料送迎バスが出ているのでアクセス良好です。
2名一室2食付きで一人11,000円~。さらに、繁忙期以外の平日限定で素泊まりプラン、2名一室1万円(つまり一人あたり5,000円)というプランも!
オーシャンビューのお部屋からの眺めがとても気持ちいいですよ。
指宿温泉 ロイヤルホテル
住所:鹿児島県指宿市十二町4232-1
TEL:0993-23-2211
日帰り入浴:要電話問い合わせ。混雑時はお断るすることも。料金は一1,200円。
指宿駅からのアクセス:指宿駅から約2.5kmの場所にあり、タクシーなら6分、徒歩だと30分ほどかかります。
URL:https://ibusukiroyalhotel.co.jp/
参考サイト:じゃらん・楽天トラベル・Yahoo!トラベル
4.素泊まり一泊なんと2,800円!「指宿 元屋」
さて、ご紹介してきたホテルや旅館はとても素敵ですが、湯治宿に泊まるのが好きという方もいらっしゃるかと思います。「湯治をしながら長期滞在したい」「素泊まり宿に泊まってマイペースに過ごしたい」というかたにおすすめなのが、こちらの指宿元屋。昭和初期から続く湯治宿です。
素泊まりのお部屋はキッチン、トイレ、テレビ付き。一泊一名2,800円です。ピンチハンガーがあるの、便利ですね。
冷蔵庫や炊飯器、調理器具がお部屋に完備されています。指宿はスナップエンドウやオクラ、そら豆がおいしいので、道の駅で買ってきてゆでて食べるのがいいですよ。さらに、自由に使える洗濯機が外に置いてあるので、長旅にはありがたいですね。
3000円前後の価格帯の湯治宿は九州には結構ありますが、キッチンもトイレもお部屋に完備でこのお値段ってすごいですよね。しかもトイレは便座があたたかい新しいタイプのものでした! 聞いてみると、宿のご主人が自ら大工仕事をして宿のメンテナンスをされているそうで、だからこのお値段でお部屋を提供できるのだとか。
共有スペースには電子レンジが置かれています。近くの中華料理店「紅龍(こうりゅう)」から出前がとれるので、自炊に飽きたらチャーハンや餃子を頼んでみるのもよろしいかと。
温泉は24時間入り放題。日帰り入浴を受け付けていないので、宿泊客だけで静かに温泉に浸かれます。私は指宿での取材中ここに滞在しており、ずっと貸切状態で温泉を楽しめました。取材で夜遅くに冷えて帰った後、温泉でゆっくりできたのが嬉しかったです。
泉質はナトリウム-塩化物泉。メタケイ酸の量が317.3mgと私が今回取材した指宿の温泉施設の中でトップでした。メタケイ酸の効果か、湯上りは肌がとてもしっとりしました。
指宿元屋
住所:鹿児島県指宿市湯の浜5-19-4
TEL:0993-24-2852
日帰り入浴:なし
ドライヤー:なし。※相談すればオーナーさんのドライヤーを貸してくれますが、原則自分で持っていきましょう
シャンプー、リンス、ボディソープ:なし。※忘れたら近くのコンビニで購入を。
アクセス:JR指宿駅からは、車で5分、バスで5分(さらに砂むし会館前停留所から徒歩3分)、徒歩で20分 。
URL:http://www.ibusuki.or.jp/stay/guest-house/post-41/(指宿市観光協会サイト)
参考サイト:楽天トラベル
指宿の砂むし温泉
砂むし温泉は約300年前、1703年(元禄16年)ころから行われていました。その後、戦後の温泉観光ブームで発展し、さらに昭和60年鹿児島大学医学部による調査で砂むし温泉の医学的効果が実証されたことから増々人気を集めました。
指宿でおすすめの砂むし温泉を2つ紹介しますね。どちらも私が過去に何回か訪問したところです。
5.指宿の温泉街にありアクセスしやすい「砂むし会館 砂楽」
数々の温泉旅館やホテルが立ち並ぶ指宿温泉の中心地・湯の浜。その海岸沿いに「砂むし会館 砂楽」はあります。
先ほどご紹介したホテル「吟松」や湯治宿「指宿元屋」からは歩いて行ける距離にあり、また「指宿ロイヤルホテル」からはホテルの送迎バスが出ています。どこに宿泊するかにもよりますが、アクセスしやすい場所にあります。
ここでは、海岸に自然湧出する豊富な温泉を利用して砂むし温泉を行っています。
海岸は温泉の蒸気に包まれています。
ちょっと掘ってみるとこの通り。温泉が染み出してきますよ!!
砂むしはこのような屋根付きの施設で体験できます。直射日光がしっかり遮られており、海風が吹き抜けるとても心地いい施設です。
天候、砂の状態、海の状態(大潮)のすべての自然条件が整った時だけ「波打ち際」での天然砂むしが体験できます。この解放感! 青空の下体験する砂むしはとても気持ちいいです。砂に埋まっている間、ゆっくり時間が流れていくようです。
「砂むし会館 砂楽」館内には大浴場があるので、砂むし温泉後、大浴場で汗や砂を流せます。
砂むし会館 砂楽
住所:鹿児島県指宿市湯の浜5丁目25番18号
TEL:0993-23-3900
受付時間:8:30~20:30(21:00閉館)
定休日:年中無休(ただし、メンテナンスの都合により臨時休館する場合があります)
砂むし入浴料(浴衣代込み):大人1,080円、小学生以下590円。
温泉のみの入浴料:大人610円、小学生以下300円。
ドライヤー:あり
シャンプー、リンス、ボディソープ:
URL:http://sa-raku.sakura.ne.jp/
参考サイト:じゃらん観光ガイド
6.海と崖に挟まれたワイルドなロケーションが魅力「砂湯里」
海岸に続く坂道を下りた先にある砂むし温泉「砂湯里」。
指宿の中心街からは少し離れた場所にあり、海と崖に挟まれたワイルドなロケーションが魅力です。向こうに見えるのは開聞岳。
ここは、昔から地元民に天然の砂むしができる場所として親しまれてきました。スコップで穴を掘り、自分で砂の中に入っていたようです。
砂むし施設奥には、伏目温泉の源泉が湧き出している場所があります。青い空に断崖絶壁、噴気を上げる温泉。自然のエネルギーを感じられる場所です。
砂むし中、目の前に広がるのは一面の海。聞こえてくるのは波の音だけ…。
西に面しているので、夕日が落ちる様子がきれいに見えます。日の長い夏の日に、刻々と変化していく空の色を眺めながら過ごすのがおすすめです。
砂湯里
住所:鹿児島県指宿市山川福元3339−3
TEL:0993-35-2669
定休日:年中無休(天候による臨時休館あり)
営業時間:9月~6月まで9:00~17:30(受付は17:00まで)、7・8月9:00~18:00(受付は17:30まで)
料金: 入浴料(浴衣貸出料込み)大人820円、小学生以下460円。
隣のたまて箱温泉とのセットで大人1,130円、620円。
指宿駅からのアクセス:「指宿駅前バス停」から鹿児島交通バスで「砂むし温泉入口」下車徒歩15分。
URL:https://www.seika-spc.co.jp/healthy/sayuri-2/
参考サイト:じゃらん観光ガイド
指宿の日帰り温泉おすすめ
7.温泉ランキング上位の常連・絶景露天風呂「たまて箱温泉」
トリップアドバイザーの「日帰り温泉&スパ」部門で、毎年上位にランクインしている「たまて箱温泉」。もうこの写真を見ていただければその理由がおわかりいただけるかと思います。目の前に広がるのは、大海原。遠くには開聞岳を望みます。
先ほどご紹介した「砂むし温泉砂湯里」に隣接しており、お得なセット利用券(たまて箱温泉+砂湯里利用で1,130円)が販売されています。
開放感あふれる空の下、まるで空と海の間で漂っているような不思議な気持ちになります。
2つの露天風呂があり、奇数日と偶数日で男女入れ替え制。開聞岳を望む和風露天風呂は、奇数日が女性、偶数日が男性です。
こちらは、奇岩・竹山を望む洋風露天風呂。奇数日が男性、偶数日が女性です。竹山は、火山の隆起によってできた火成岩の固まりで、まさに火山の影響を受けた土地である指宿らしい風景です。
たまて箱温泉
住所:鹿児島県指宿市山川福元3292
TEL:0993-35-3577
定休日:木曜日 (祝・祭日の場合は翌日)
営業時間:9:30~19:30(受付は19:00まで)
料金: 入浴料 大人510円、小学生以下260円。
隣の砂むし温泉「砂湯里」とのセットで大人1,130円、620円。
指宿駅からのアクセス:「指宿駅前バス停」から鹿児島交通バスで「ヘルシーランド入口」下車徒歩10分。
URL: https://www.seika-spc.co.jp/healthy/tamatebako/
参考サイト:じゃらん観光ガイド
8.そこらじゅうから蒸気が吹き上がる地熱地帯の「区営鰻温泉」
指宿市山川町の「鰻地区」は、湖畔にある小さな集落です。いたるところから温泉の蒸気が吹き上がっている地熱地帯で、全国的にも珍しい「鰻」姓のルーツと言われている場所です。鰻姓と言えば、お笑い芸人・銀シャリの鰻和弘さんが有名ですね。
温泉の蒸気を利用した蒸かまど・通称「スメ」は、この集落の家庭には当たり前のようにあり、野菜や米を蒸すのに利用されています。一般客が利用できるスメもあります。スメで蒸した野菜やお米は、甘みがあってとてもおいしいのです。
さて、そんな「鰻地区」にある鰻温泉。ナトリウム-塩化物泉がほとんどである指宿市ではめずらしい単純硫黄泉の温泉で、あせもや皮膚病に効果があると言われています。いつ訪れても地元の常連さんでにぎわっています。
浴槽はシンプルな楕円型。
金属パイプから無色透明な源泉が注がれています。注意してほしいのが、ここの温泉はかなり熱めだということ。地元民は当たり前のように入浴していますが、体感的に44-45°くらいあって熱いです。かけ湯をして身体をしっかり慣らしてから入浴してみましょう。
温泉に入ったら、周辺を少し散策してみてはいかがでしょう。鰻温泉は明治初期、征韓論に破れた西郷さんが1カ月逗留したことで有名です。青く輝く鰻池や咲き乱れる南国の花々、この集落の素朴で美しい風景を西郷さんはきっと愛したのでしょう。
区営鰻温泉
住所:鹿児島県指宿市山川成川6517
TEL:0993-35-0814
営業時間:8:00~20:00(受付終了 19:30)
定休日:毎月第1月曜日(5月の定休日については未定。問い合わせてください。)
料金:大人(中学生以上):200円 小学生:100円 乳幼児:50円
ドライヤー:無料貸し出しあり
シャンプー、リンス、ボディソープ:なし。石鹸50円で販売。
URL:http://www.ibusuki.or.jp/spa/public/unagi/(指宿市観光サイト)
参考サイト:じゃらん観光ガイド
9.しっとり静かに過ごしたいなら「家族温泉 野の香」
野の香は、露天風呂付きの家族風呂(貸切温泉)です。知らない人と一緒にお風呂に入るのが苦手な人も、ここなら気兼ねなく温泉を楽しめるでしょう。
地元民からも根強い人気があります。地元だからこそ「知り合いに会うことなく、静かにゆっくり温泉に入りたいと」いう気分の時があるようです。
個室にはそれぞれ、和室、脱衣所、浴室、露天風呂が付いています。畳の和室があるので、湯上りはのんびりくつろげますね。受付の売店で飲み物を買って持ち込むのがおすすめです。
家族風呂は全部で8室あり、それぞれ部屋ごとに露天風呂の趣が異なります。
このお部屋は、焼酎樽を使った露天風呂。そう、焼酎樽です! 焼酎を蒸留する時に使われる樽を、日本に一人しかいない焼酎樽職人さんにお願いして浴槽用として作ってもらったものだそう。
樹齢80年~100年の杉の板を、唐竹で編んだひもでまるく樽の形に締めています。もちろん釘は使っていません。まさに職人技です。
市街地から離れた静かな土地にあるので、静かに温泉を堪能できます。露天には草木が植えられており、お風呂からの眺めに彩りを添えています。
内湯はこの通り。窓が大きいので、外の光が差し込んで心地よい明るさです。
加温・循環なしの温泉が常に注がれています。泉質は指宿で一般的なナトリウム-塩化物泉ですが、ここのお湯の特徴は「等張性」であることです。人体の細胞液と同じくらいの浸透圧です。たいていの温泉が「低張性」ですが、「等張性」だと、温泉成分が身体に浸透しやすいのだとか。
家族温泉 野の香
住所:鹿児島県指宿市東方834−1
TEL:0993-22-4888
営業時間:10時~23時(22時受付終了)
定休日:毎月第1、3、5月曜日、5月第3水曜日
料金:
平日……1時間 1500円 (大人4名まで) 追加料金1人あたり300円 延長30分500円、
土・日曜、祝日……1時間1800円(大人4名まで) 追加料金1人あたり300円、延長30分700円、
年末年始・ゴールデンウィーク……50分1800円(大人4名まで)、追加料金1人あたり300円(延長不可)
ドライヤー:貸出あり
シャンプー、リンス、石鹸:備え付けあり
URL:http://www.nonoka-onsen.com/home.html
10.島津の歴代藩主が入浴した「二月田(にがつでん)温泉 殿様湯」
1831年(天保2年)に第27代薩摩藩主である島津斉興が、温泉別館をこの地に移しました。その後、歴代の島津藩主がここで入浴していたことから「殿様湯」と呼ばれています。由緒ある温泉です。
当時の風呂場は、現在の施設裏に残されています。洋風のタイルなどに、当時の島津家のセンスがうかがえて興味深いです。
「殿様湯」は飲泉ができます。温泉水は口当たり柔らかく、塩味のスープのようでけっこう癖になる味です。あたたかくてお腹にやさしい感じがします。ぜひ一口飲んでみてください。
浴室はこの通り。茶色く染まった床と青みがかった温泉のコントラストが美しいです。床が茶色いのは温泉成分の影響です。源泉の温度は56.3℃と熱め。
浴槽の横に源泉を貯めている場所があり、ここで温度を調節できます。お湯が熱いときは栓をしたままにして熱い源泉が注がれるのを止めておきましょう。よく考えられた浴槽の作りですよね。
浴槽には、島津家の家紋である「丸に十の字」が施されています。
殿様湯の横には湯権現神社があるので、行き帰りに参られてはいかがでしょう。温泉のさまざまな効き目が、神仏の力によるものだと考えられ敬われていたようです。
二月田温泉 殿様湯
住所:鹿児島県指宿市西方1408−27
TEL:0993-22-2827
営業時間:7:00~21:00
定休日:毎週金曜日(祝日、お盆、年末年始の金曜日は営業)
料金:大人(中学生以上):300円 子供:110円 幼児:60円
ドライヤー:番台で無料貸し出しあり
シャンプー、リンス、石鹸:備え付けなし。石鹸20円~、リンスインシャンプー100円で販売。
アクセス:二月田駅より徒歩7分。二月田バス停より徒歩2分。
URL:http://www.ibusuki.or.jp/spa/public/tonosamayu/(指宿市観光協会サイト)
参考サイト:じゃらん観光ガイド
11.洗練された浴室のデザイン「村之湯温泉」
明治15年(1882年)3月10日に創建された「村之湯温泉」。手書きの看板文字が味わい深いですね。
八角形の浴槽といい、昭和レトロなタイルといい、風情あるデザインが素晴らしいです。時代を経ても古びない洗練されたデザインだと感じました。木造建築が今もなお残されている貴重な温泉です。
お湯は乳白色、緑、黒と日によって色合いが変化します。
源泉は、男風呂と女風呂の間に貯められており、それぞれの浴槽に注がれています。
浴槽の横にある木の栓を抜けば、熱い源泉が注がれます。お湯の温度が熱めの時は栓をしたままにしておきましょう。
さらに、浴槽底には板が敷かれておりこの下は砂利が層になっています。上に行くにつれて砂利が細かくなり、浴槽底から染み出した天然水がろ過されて上がってきます。
熱い源泉と、足元湧出した地下水が混ざり程よい温度になっているようです。
創建当時の村之湯の様子が写真に残されていました。時代が移り変わり、施設の外観が少し変わっても、温泉は相変わらずこんこんと湧き出しています。
村之湯温泉
住所:鹿児島県指宿市大牟礼3-16-2
TEL:0993-23-3713
営業時間:6:00~24:00
定休日:年中無休
料金:大人:300円 小学生:100円 幼児:50円
ドライヤー:無料貸し出しあり
シャンプー、リンス、ボディソープ:なし
URL:http://www.ibusuki.or.jp/spa/public/muranoyu/ (指宿市観光サイト)
参考サイト:じゃらん観光ガイド
12.磨きこまれた木造建築の佇まいが美しい「弥次ヶ湯」
瓦屋根の上に手書きの看板が掛けられた「弥次ヶ湯温泉」。歴史ある佇まいの木造建築は丁寧に手入れされており、建物全体に凛とした空気が漂っています。
毎日丁寧に磨きこまれた木からは美しさと風格を感じます。
2階には休憩所があり、温泉に入った後はここでくつろいで過ごせます。娯楽の少なかった昔は、農閑期になると農家さんが集まって温泉に入ったり、話をしたりして過ごしていたそうです。
弥次ヶ湯温泉は、「弥次ヶ湯」と「大黒湯」という源泉の異なる2種類の温泉があります。
こちらは「弥次ヶ湯」。ラドン含有量が多く、温泉成分が濃く、加水なしの100%源泉かけ流し。「このお湯じゃなきゃ」という常連さんがたくさんいらっしゃいます。温泉の温度は熱めですが、慣れると爽快です!
こちらは「大黒湯」。素焼きの大黒様が出てきたことに由来して名付けられました。温度を下げるために加水できるので熱い温泉が苦手な方は、こちらがおすすめです。もしくは、「大黒湯」で身体を慣らして、「弥次ヶ湯」の熱いお湯にチャレンジするのもよろしいかと。
温泉にはこのような木の枕が置かれています。指宿の共同浴場でよく見られる光景なのですが、木の枕を敷いて横になって過ごします。温泉熱で暖められた床がとても心地いいですよ。温泉に入って、床に横になってを繰り返して過ごす方が多いです。ゆっくり過ごしてみてください。
宿泊もできます。キッチンや冷蔵庫、洗濯機、トイレは共同。お部屋はテレビ、冷暖房完備です。一泊一人4,000円ですが、長期利用の場合割引もあります。(※要問合せ)
弥次ヶ湯温泉
住所:鹿児島県指宿市十町1068
TEL:0993-22-3030
営業時間:7:00~21:00(※2019年4月以降は8:00に営業開始)
定休日:毎週木曜日
料金:大人:300円 小学生:110円 幼児:60円。休憩室一日利用700円(10:00~17:00)
ドライヤー:女湯備え付けあり。男性は番台で貸し出しあり。
シャンプー、リンス、ボディソープ:石鹸・タオルの無料貸し出しあり。販売はシャンプー・リンス・カミソリ各30円、石鹸90円。
URL:http://www.ibusuki.or.jp/spa/public/yajigayu/(指宿市観光サイト)
指宿のグルメスポット
13.夜居酒屋へ行くなら「味彩むさし」
指宿はホテルで夕食を取る人が多いので、夜空いているお店はさほど多くありません。外で夕食を食べる人は事前に下調べしておきましょう。
私のおすすめは「味彩むさし」。指宿を中心とした鹿児島食材を活かした料理が楽しめる居酒屋で、家族経営のアットホームな雰囲気が心地よいお店です。
席はカウンターと個室(4-5人)があるので、一人でも訪問しやすいですよ。
鹿児島でぜひチャレンジしてもらいたいお魚がきびなご。つるんとした食感が最高です。甘い酢味噌で食べるのが鹿児島流!
魚は市場から仕入れており、その時々で魚メニューが変わります。タイミングがよければ「ヤガラ」や「カゴシマニギス」、「ボウズコンニャク」など都心部ではレアなおいしい魚に出会えますのでお見逃しなく。
あと、鹿児島と言えば「黒豚」ですね! そこでこの角煮です。指宿産黒豚を使っており、さっぱりと甘い脂身が特徴的。じっくりと煮込まれており口の中でとろける味わいは至福…。
黒豚を使ったタンシチューも絶品です。温玉をくずして黄身を絡めながらいただきましょう。
甘辛い味はごはんが進みます! 角煮やタンシチュー、ぜひ白ごはんと一緒に食べてみてください。
もしくは、焼酎と合わせてもいいですよね。焼酎は甘辛い味付けの鹿児島料理によく合います。「森伊蔵」「魔王」「村尾」などのプレミアム焼酎も頼めますので、お好きな方は試してみてください。
お酒のつまみが欲しい方やいろいろなものを食べてみたい人は、「1ダースのおもてなし」がおすすめです。その名の通り1ダース、12種類のお惣菜にワンドリンク付いたセットです。内容は時期によって変わりますが、指宿の食材を中心に野菜、魚、肉がバランスよく盛られています。
お食事は単品で頼めるほか、おまかせコースもあります。値段は3,000円~、4,000円~、5,000円~、8,000円~の4パターン。要望を聞いてくれるので事前に電話して食べたいものを相談するのがおすすめです。
味彩むさし
住所:鹿児島県指宿市大牟礼1-19-6
TEL:0993-23-3888
営業時間:(昼の部)11:00~14:00(要予約)
(夜の部)17:00~23:00
定休日:水曜・第二木曜
URL:http://musashi1973.wixsite.com/index
参考サイト:ぐるなび
14.ご当地バーガー「せご(西郷)どんバーガー」「篤姫バーガー」
道の駅いぶすき彩花菜館(さかなかん)に併設された「ウェリナ・マハロ」では、「篤姫バーガー」「せご(西郷)どんバーガー」の2つのご当地バーガーが販売されています。
篤姫が好きだったと言われている鶏肉で作られたのが「篤姫バーガー」。鶏もも肉1枚分を味噌ダレで焼いて挟んであります。
「せごどんバーガー」はボリューム満点なメンチカツが挟まっています。メンチカツのひき肉は、黒豚と鶏軟骨を合わせて作ったもので、地元精肉店とコラボして誕生しました。コリコリと歯ごたえと黒豚の上品な甘みがよくマッチしています。西郷隆盛が軟骨好きだったことにちなんでいます。
テイクアウトできるので、ドライブがてら立ち寄ってみてはいかがでしょう。
ファーストフード ウェリナ・マハロ Welina Mahalo(道の駅いぶすき彩花菜館)
住所:鹿児島県指宿市小牧52―4
TEL:0993-27-9022
営業時間:10:30~17:00
定休日:水曜・第二木曜
URL:http://ibusuki-sakanakan.com/
15.指宿の特産品が並ぶ「道の駅山川港活お海道」
指宿の山川港向かいある「道の駅山川港 活お海道」では、この山川港で水揚げされた魚を使った海鮮丼やお刺身ランチが食べられます。
その時の水揚げでお刺身メニューが変わるようです。私は過去にカンパチ丼をいただきました。
道の駅では指宿の野菜や特産品が売られています。かつお節やカツオの腹皮、さつま揚げなどのここならではの加工品はぜひチェックしてみてください。野菜も要チェックです。私のおすすめはスナップエンドウとオクラ、そら豆です。温暖な気候と水はけのよい土地柄もあるのか、指宿の野菜は味がしっかりしていて甘くとてもおいしいです。
向かいの山川港の様子。地元民が釣りをしているのどかな港です。
道の駅山川港 活お海道(いおかいどう)
住所:鹿児島県指宿市山川金生町1-10
TEL:0993-27-6507
営業時間:市場食堂は11:00~15:00
定休日:第三水曜日(祝祭日の場合はその翌日)
URL:http://io-kaido.com/
参考サイト:じゃらん観光ガイド
16.指宿のご当地ラーメンと言えばかつお節ラーメン!
指宿はかつお節の最高級品・本枯節の生産量日本一を誇る港町です。
その本枯節を使用した特製スープと、かつお節をトッピングしたご当地ラーメンが「かつお節ラーメン(勝武士ラーメン)」。指宿にあるいくつかの飲食店で提供されています。ぜひ指宿で食べてもらいたいラーメンです。
私は「札幌ラーメンあらた」でいただきました。札幌ラーメンのお店ですが、メニューの「かつお節ラーメン(勝武士ラーメン)」は指宿のかつお節を使ったこの土地ならではのラーメンです。地元人気も高いお店です。
かつお節の薫り豊かなスープは、薫り高くコクがあり絶品! 添えられた梅干しがかつおスープによく合います。
鹿児島のラーメンには、きくらげやもやしが入っていることが多いのですが、この食感がいいアクセントです。
温泉に入るとなぜか無性にラーメンが食べたくなるんですよね…。そんな時ありませんか? そんなときはぜひ指宿名物「かつお節ラーメン」を食べに行ってみてください!
札幌ラーメンあらた
住所: 鹿児島県指宿市大牟礼2丁目20−16
TEL:0993-24-2552
定休日:月曜
営業時間:昼11:00~15:00、夜18:00~22:00
URL: http://www.ibusuki.or.jp/eat/japanese/post-9/
参考サイト:ぐるなび・ホットペッパーグルメ
指宿の絶景スポット
17.水鏡に映る空の色がきれい「山川製塩工場跡」
指宿らしい絶景を見たいなら、ぜひ行ってほしいのが「山川製塩工場跡」。吹き上がる温泉の蒸気と開聞岳、一面に広がる空と海が見渡せるすばらしい場所です。
昭和18年~39年にかけて、「山川製塩工場跡」ではここに湧き出す伏目温泉の熱を利用して製塩事業をしていました。泉源と塩田跡が残る場所は全国でも貴重で、当時の産業を伝える産業遺産でもあります。
塩田跡には、水鏡のように空の色や蒸気が映り込んでいます。
錆びた鉄パイプの風合いも味わい深いです。
夕方には、吹きあがる蒸気が西日に照らされて一面オレンジ色に包まれていました。遠く向こうに見えるのは開聞岳。指宿を象徴する山です。どこか郷愁を誘うような心揺さぶる風景です。
ゆっくり夜の藍色に染まっていく様子が美しいです。日中もいいですが、天気のいい空気の澄んだ日の夕方に訪れてほしいです。
「砂むし温泉 砂湯里」と「たまて箱温泉」のすぐ近くにあるのであわせての訪問がおすすめです。
山川製塩工場跡地
住所:鹿児島県指宿市山川福元
URL:http://www.ibusuki.or.jp/tourism/view/fushime/ (指宿市観光サイト)
18.夜景の美しい「魚見岳」
指宿の市街地を一望できる「魚見岳」。標高215メートルの小さな山で、車で頂上までアクセスできます。
知林ヶ島がよく見えます。
夜景の美しさはとりわけ素晴らしいです。ひときわ灯が目立つのは温泉付きの大型ホテル。指宿温泉の賑わいがこの夜景の華やかさをつくっているのですね。
魚見岳
住所:鹿児島県指宿市東方
URL:http://www.ibusuki.or.jp/tourism/view/uomidake/ (指宿市観光サイト)
参考サイト:じゃらん観光ガイド
まとめ
指宿へ行きたくなりましたか? 豪華な温泉宿でのんびりしてもいいし、温泉巡りをしてアクティブに過ごすのも楽しいです。いろいろな楽しみ方のできる土地です。温泉好きなら大満足間違いなしです。
ちなみに、「【鹿児島観光の決定版】大自然、温泉、グルメ等全て網羅、地元民がおすすめする鹿児島旅行プラン!」でも指宿を取り上げています。今回紹介しきれていないスポットもあるのでこちらも合わせて読んでみてください。
この記事にも書いたのですが、指宿へ行くなら鹿児島空港から鹿児島市まで一度バスでアクセスして、「鹿児島中央駅」から観光列車・指宿のたまて箱で「指宿駅」まで行くのがおすすめです。
海沿いを走る絶景列車です。鹿児島空港から指宿までは車で2時間半くらいと遠いので、移動時間も合わせてたのしい計画を立ててください。
それでは、よい旅を!
撮影・執筆:ちえ(@kirishimaonsen)