【鹿児島観光の決定版】大自然、温泉、グルメ等全て網羅、地元民がおすすめする鹿児島旅行プラン!
鹿児島は桜島を中心とする絶景や、黒豚や焼酎のグルメが有名ですが、他にもたくさんの魅力的なスポットがあります。この記事では鹿児島中央周辺の飲食店や、霧島の温泉、指宿の砂蒸し風呂等の定番観光地は押さえつつ、地元民がおすすめする穴場のような場所も一緒にご紹介。家族、デート、一人旅でも楽しめる旅行の2泊3日のモデルコースになっています。
目次
【最終日】日曜の朝は早めに出発しよう
日曜の朝は早めにスタートを切りたいところ。
というのも、指宿市から鹿児島市へ行くルートは、ほぼ1本道なので混雑しやすいからです。
迂回ルートとして指宿スカイラインという有料道路もありますが、混雑していない場合の所要時間はあまり変わらないので、その日の道路状況に応じて決めるのがベター。
いずれにせよ、旅行時間に限りがあるので早めにスタートするに越したことはありません。
目指す仙巌園は8:30~なので、7:30にはスタートしておきたい。
もっと早めにスタートを切って、早く着きすぎたらコンビニコーヒーで桜島を眺めながら車内でくつろぐのもありかと!
この日は、鹿児島市→霧島市と周る予定ですが、桜島に上陸してみたい! という方は、鹿児島市から車のままフェリーで渡れます。
軽自動車なら片道880円とお手頃価格。
なんと24時間運航です。
早起きできる人は、桜島から朝日を見てもいいですね!
すみません。オススメしておいて、私は早く起きられないので見たことがないです。
桜島の北岳4合目。火口を間近に望めます。
展望台から鹿児島市を一望できます。夜景も最高です!ここもプロポーズスポットです。
湯之平展望所
住所:鹿児島県鹿児島市桜島小池町1025
参考サイト:http://www.sakurajima.gr.jp
桜島を眼前に望む名勝庭園・仙巌園へ
2018年は明治維新150周年。NHKの大河ドラマの主人公は西郷どん(せごどん=西郷隆盛)になります。
その西郷隆盛と関わりの深かった薩摩藩の第11代藩主島津斉彬の取り組んだ事業の跡を仙巌園で見ることができます。大河ドラマ「篤姫」では高橋英樹さんが演じていた、篤姫の養父にあたる人です。
幕末期、欧米列強のアジア進出に危機感を募らせていた島津斉彬は「富国強兵」「殖産興業」を唱え、鉄、ガラス、陶器、薬品、織物などの製造から戦艦の建造、大砲などの鋳造、蒸気機関、電信、写真などの技術開発まで幅広く研究、開発を試みました。
日本最初の大規模な工場群「集成館」(現在の仙巌園を含む磯エリア)は、2015年に「明治日本の産業革命遺産」を構成する資産として世界遺産登録されました(他の構成資産は仙巌園から少し離れたところにあります)。
大河ドラマファンの方は、ここに来て西郷さんの生きた時代を予習をしておくのもいいかもしれません。入場料は1000円です。年間パスポートは1800円で、年2回来るのが確実ならパスポートがオススメです。
難しくなってしまいましたが、ザックリ言ってしまうと、仙巌園の広い敷地内に
- 島津家の別邸
- 絶景の庭園
- 世界文化遺産
がある、ということではないかと。
歴史好きでない方もぜひ! ぶらぶら歩いているだけでも楽しいです。
庭園は四季折々の花が咲き、訪れる季節によっても違う表情を見せてくれます。
ここから眺める桜島は圧巻。
ガイドさんの説明を聞きながら回る「御殿ツアー」は是非参加してもらいたいです。
幕末の京都を描いた時代劇では、「薩摩の芋侍」なんて揶揄されていることもある薩摩藩ですが……。
ガイドさんのわかりやすい説明を聞きながら屋敷を見てみると、無骨にして繊細。
地味ななかにもディテールへの深いこだわりがあります。目につかない部分にもこだわりぬくところに薩摩の美学を感じました。
ツアー中ごろに、抹茶と飛竜頭という和菓子が頂けます。
たくさん歴史の勉強をして、たくさん歩き回ったので、
「両棒餅(ちゃんぼもち)」とお茶をいただいて一息入れました。
仙巌園
住所:鹿児島県鹿児島市吉野町9700−1
公式HP:http://www.senganen.jp/
参考サイト:ぐるなび(仙巌園 両棒屋)
霧島周遊プランあれこれ
仙巌園を出たら、まずは霧島神宮を目指します。
約1時間程度かかります。
霧島神宮
最近はパワースポットとしての注目が高まっている場所で、神話の神様「ニニギノミコト」を祭っている神社です。パワースポットには詳しくはない私ですが、標高が高く、大自然の中ににあるからでしょうか。訪問するたびに、なんだかすっきりした気持ちになります。
創建が6世紀と古いですが、霧島山の噴火による焼失と再建を繰り返しています。現在の場所に社殿が移されたのが約500年前。しかしその後も焼失し、1715年に第21代島津吉貴公の寄進により再建されたのが今の建物です。
ここでもたくさん歩きます。
階段もたくさん!
本殿に着くまでけっこう距離があります。春は桜、初夏はミヤマキリシマ(ツツジの一種)、秋は紅葉が楽しめます。
無心で歩いていると、心まで洗われてくるようです。気持ちのいい場所です。朱塗りの社殿が緑に映えて華麗です。
霧島神宮
住所:鹿児島県霧島市霧島田口2608−5
参考サイト:http://www.kirishimajingu.or.jp/
丸尾滝
丸尾の滝は、高さ23メートル、幅16メートルの滝です。とりわけ大きいわけではないのですが、珍しいのは「温泉の滝」であることです。近くの林田温泉や硫黄谷温泉からの温泉水が流れ込み、硫黄泉の香りがほんのりします。
天候や条件によって、滝壺の色はさまざまなブルーに変化します。
さらに、岩肌が柱のようになっているの、わかりますか?これは「柱状節理(ちゅうじょうせつり)」といって、溶岩が冷めるときにできたものです。火山活動の活発な霧島では、火山の影響を受けた地形や植物を見ることができます。温泉がこんなにたくさんあるのも、火山の恵みですね。
丸尾滝
住所:鹿児島県霧島市牧園町高千穂
参考サイト:https://www.city-kirishima.jp/
焼肉わきもと
おっと、黒豚を食べずには帰れません。
黒豚グルメはとんかつ、しゃぶしゃぶが定番ですが、ここでぜひ食べていただきたいのが黒豚の焼肉です。
黒豚カルビ。美しい。
焼いて。
いただきます!
この黒酢だれ、いい意味で期待を裏切られます。
出汁で割ってあるため黒酢のツンとくる感じがなく、まろやかな味わい。肉の味を優しく引き立ててくれます。
まさに縁の下の力持ちといったところ。また、焼き立てのお肉は白身が熱々ですが、タレにくぐらせることで落ち着かせ、より甘みを感じられます。
霧島の野菜を中心とした地野菜のサラダバー。
気が付くと3回もお代わりしてしまったほど。野菜のおかげで肉をさっぱり、よりおいしくいただけます。
さらに、ごはん(おかわり自由!)、お味噌汁、キムチ、ドリンクバー(コーヒーも!)と付いてくるのが嬉しい。
焼肉厨房わきもと
住所:鹿児島県霧島市牧園町高千穂3885−73
公式HP:https://kirishima-wakimoto.jimdo.com/
参考サイト:ぐるなび
きりん商店
古民家を改築したお店。どこか懐かしい気持ちにさせてくれます。旅の締めくくりに、ここでお土産物を選ぶのがおすすめです。
旅行の時「その土地ならではのモノを買いたい、出会いたい」と思いませんか。お土産物の裏をひっくり返したら、実は違う産地だったという経験は皆さんあるのではないでしょうか。そして通販でいろいろ買える時代だからこそ、そこでしか出会えないもの、土地に根差しているもの。そんな出会いは旅の醍醐味ではないかと思います。
地元生産者グループのおばちゃんたちの手作りする「めんつゆ」や「みそだれ」は、素朴で優しい味わいで、私の周りにもリピーターが多数。
丁寧に作られたお茶は、二煎目までだけでなく、三煎目、四煎目まで美味しく飲めることを知りました。
きりん商店
住所:鹿児島県霧島市牧園町宿窪田1424-2
参考サイト:公式Facebookページ
参考サイト:食べログ
嘉例川の駅
鹿児島県内にある駅舎としては、隣の大隅横川駅と並んで最古の部類に入ります。
木造駅舎の情緒あるたたずまいは、昭和映画のワンシーンが似合います。
ここで上京する誰かを見送っていそうですね。
無人駅ですが、にゃん太郎というオス猫が住んでいます。
いつ来ても寝ています。
すやすや。
嘉例川駅
住所:鹿児島県霧島市隼人町嘉例川2176
さて、そろそろ飛行機の時間でしょうか。
嘉例川駅から空港まではわずか5キロ。霧島観光しながら空港へ近づくルートでご紹介しました。
ですが、この日曜日のプラン。
全部周るのはかなりきついです。仙巌園か、霧島エリア、どちらか一つに絞ってもいいかもしれません。皆様の好みに応じてチョイスしてください!
最後に霧島で寄ってほしい温泉と、鹿児島旅の注意事項を。
時間があれば寄りたい霧島おすすめ温泉
霧島の温泉は、単純泉、炭酸水素塩泉、鉄泉、硫黄泉、みょうばん泉、などなどたくさんの泉質があります。
さらに、「硫黄泉」と一口に言っても、次の日も硫黄の匂いが残る強烈なものから、ほのかに香るものまでバリエーション豊かです。
同じ泉質でも湧いている場所によって成分が変わるので、たくさん入って好みの温泉を見つけてください。
繰り返しになりますが、鹿児島空港がある場所は霧島市。空港から霧島の温泉街までは車で10分で行けちゃいます。そして飛行機を使えば、東京から鹿児島は約2時間、関西から鹿児島は1時間ちょい。温泉好きの人は週末のたびに霧島に通ったらいいと思います。
値段も200円から、高くても1500円程度とお手頃です。地元の人は、自宅のお風呂代わりにお気に入りの温泉に通う人も多いです。
お風呂掃除の手間も省けて、200円なら毎日入っても月6000円。手足も伸ばせる。最高です。
湯量が豊富で、ほとんどが源泉かけ流し。温泉好きにはたまらない場所です。さらに霧島は水が豊かなので、どの温泉の水風呂も湧き水や地下水が主に使われています。クオリティの高い交互浴ができます。
かれい川の湯
嘉例川(かれいがわ)のほとりにある家族風呂(貸切風呂)です。
一人でも、カップルでも、家族でも、気兼ねなくゆっくり過ごせる場所。60分1300円~。
平日おひとりさまプランなら850円。最終受付が23時と、夜遅くまで営業しているので利用しやすいです。
個室はすべて川に面しています。
ボタンを押せば、湯船に源泉かけ流しのお湯が流れ込みます。誰の肌にもまだ触れていない、新鮮なお湯。ぜいたくです。
かれい川の湯
住所:鹿児島県霧島市隼人町嘉例川4471−2
参考サイト:http://www.kareigawa.com/
きのこの里
鹿児島空港から車で5分の場所にある温泉。200円で入れます。
一面ガラス張りで、開放感のあるお風呂。
露天には湧水を使用した水風呂もあるので、交互浴好きな方にイチオシです!
川沿いの景色を眺めながら最高の交互浴ができますよ。爽快です。
温泉に入った後は、川を眺めながらのんびりお茶してくつろぎたい。湧水で水出ししたアイスコーヒーがおいしいです。
日の出温泉 きのこの里
住所:鹿児島県霧島市牧園町宿窪田3698
公式HP:http://bigbox2978.wixsite.com/kinokonosato
参考サイト:じゃらん
霧島ホテル
標高約700メートルの山上にある温泉。
冬場は雪が降ることも多いのです。コピーは「一日、八万石の湯量を誇る、天然かけ流し温泉」。スケールが大きいです。大きすぎます。
広い敷地にたくさんの源泉を所有しており、14か所の温泉が使われています。
そのため泉質も豊富であり、大きく分けて硫黄泉、塩類泉、明礬泉、鉄泉と4つの泉質を楽しめます。さながら温泉の宝石箱のような場所です。
混浴の大浴場は端から端までなんと25メートル。圧倒的迫力です!
何度も言いますが、こんなに浴槽が大きくて源泉かけ流しです。
霧島ホテル
住所:鹿児島県霧島市牧園町高千穂3948
公式HP:http://www.kirishima-hotel.jp/
参考サイト:じゃらん・yahoo!トラベル
最後に鹿児島旅の注意を
どうでしょうか?皆様の中での行きたい都道府県別ランキング3位くらいになりました?
最後に少し旅のコツをお話します!
【灰が降ったら】
傘でよけましょう。たくさん降っている時は屋内で落ち着くまで待つといいです。
【レンタカーの旅は時間に余裕を】
大隅半島と薩摩半島の、2つの半島を有する独特の地形の鹿児島。この形、覚えてくださいね。
霧島市→鹿児島市や、鹿児島市→指宿のルートは基本一本道(高速を使えば別)なので、渋滞しやすいです。時間に余裕を持って旅を楽しんでください。
【歩きやすい靴】
記事書いて思いました。歩いてばっかり!!
大自然に恵まれた鹿児島を楽しむなら、歩いて回るスポットが多いのです。
岩礁の上や山道、海沿いなどの絶景を満喫するために、いつもの旅以上に歩きやすい靴でのおでかけをおススメします。
【地図を確認して順序良くまわるべし】
今回の指宿観光は、池田湖をまわって、海岸線を西から東へ移動しました。
行きたい場所を順序よく回ってください。観光スポット間が10分~20分と地味に離れているので行ったり戻ったりしたらかなりの時間ロスになります。
【目当ての店は、営業しているか電話確認しよう】
HPで定休日を確認しただけで安心するのは危険です。臨時休業や改装中、HPの情報が古いこともあります。事前に電話して営業しているか確認しておけば、行ってみてやってない!とがっかりするのを回避できます。
【台風の時期に注意】
鹿児島は土地柄、どうしても台風の直撃を受けやすくなっています。
台風の時期は避けた方がいいでしょう。もし観光中に台風が接近したら、無理せず宿でのんびり過ごしましょう。
【冬でもけっこう寒い】
寒い時期は防寒対策を万全にしてきてください。
九州最南端とはいえ、結構寒いです。特に風がある日は激寒です。取材中も雪が降りました。
【エリアを絞るのも一つの手】
霧島、鹿児島市、指宿の距離はけっこう離れています。
いろいろご紹介したく、記事にたくさん盛り込んでしまいましたが、一つのエリアに絞ってのんびり過ごすのもいいかと思います。
おまけ
今回は、指宿市、鹿児島市、霧島市を中心にご紹介しましたが、鹿児島には他にも魅力的な場所がたくさんあります。
歴史的建造物の残る知覧エリア。猫の画像しかなくてすみません・・。
大自然の残る秘境大隅半島。ここは「雄川の滝」。
サーフィンの島で人気&ロケット発射台で有名な種子島。
そして、今大ブレイク中の新海誠監督映画「君の名は」に少しだけ登場する某コンビニは、種子島にあるんです。新海誠監督の他の作品「秒速5センチメートル」の舞台でもあります。
与論島。映画「めがね」の舞台として有名です。大潮の干潮時に、上の画像のように海の中に砂の島「百合ヶ浜」が出現します。
天気が良い日は、もっときれいなので、興味を持った人は「百合ヶ浜」でググって下さいませ。まさにパラダイス。
他にも
- 東京から直通のLCCが就航した奄美大島
- 世界遺産の白神山地があり、もののけ姫の舞台とも言われる屋久島
などなど。離島旅も機会があればまたご紹介したいです。
それでは皆様、よい旅を!
ライター:ちえ(@kirishimaonsen)